時代はソロキャンプブーム!挑戦したいけど足踏みしてる初心者さんへ
ソロキャンプと言っても、軍幕でブッシュクラフトにいそしむ無骨派、美味しいとオシャレの双方を享受する女子ソロキャンプと、千差万別ですね。車や徒歩など、移動手段の差がもたらす違いもそれぞれ。
今回は野営訓練から始まって、ファミリー、夫婦デュオ、そしてソロへと回帰し、今やキャンプ歴は40年に至った私の実際に使っているソロキャンプ道具一式をご紹介します。「ソロキャンプを始めたいけど、どんな基準で道具を選べばいいの?」そんなみなさんの参考になれば幸いです。
ライティング・デザイン・イラスト制作会社「アトリエばく」代表。キャンプにハマったきっかけは、ガールスカウトの野営訓練。美大在学中、国内外をスケッチしたときのバックパッキング一人旅が、今のソロスタイルの原点。
ソロキャンプで必要な道具は?
ソロキャンプ道具選びのコツは、移動手段から逆算し、選ぶことが重要。あなたは、①と②どちらの移動手段でのソロキャンプ を想定していますか?
車が使えれば、重量のあるテントも持っていけるし、車中泊という手も使えます。道具選びにも自由度がありますね。
いっぽう②の移動手段となると、持っていく道具には様々な制約が出てきます。それをどうクリアするかが鍵といえるでしょう。かく言う筆者も②の手段を使ってソロキャンプをしています。
荷物はバックパック+キャリーケースで運ぶ
筆者の場合、移動は公共交通機関+徒歩。ペーパードライバーで、車が使えないんです。そんな私でもソロキャンプに行けるのは、バックパック+キャリーケーススタイルに行き着いたから。
体力がある方ではないので、担ぐのは約10kgちょいが限界。バックパック からはみ出たギアは、使い古しのキャリーケース で運びます。
ここからソロキャンプに必要な道具一式リストを見ていきましょう!
必要なものは?ソロキャンプ道具一式リスト
ここから筆者が実際に使っている「ソロキャンプ道具」一式を、リストに倣って具体的にご紹介していきます。
初心者にもおすすめしたい!必携「ソロキャンプ道具」はコレ
① テント「ニーモ ダガーストーム 2P」
テントは、ニーモ の「ダガーストーム 2P」。独自のポール配置で、インナー上部の空間が広く、圧迫感なく過ごせます。インナーサイズは、229×127cm。大型の前室も前後2箇所あり、フライは劣化しにくいシリコンコーティングなのもポイント高し!
ニーモ「ダガーストーム 2P」詳しくはこちら
② チェア「ヘリノックス チェアツー タクティカル」
チェアは贅沢にハイバックタイプ のものを。通常のチェアと比べると収納サイズも重量も嵩みますが、チェアの背にもたれて昼寝を楽しみたいため、このモデルを愛用しています。座面高約34cmなので、足を投げ出してくつろげる高さです。
ヘリノックス チェアツー
・張り材素材:ポリエステル
・重量:1280g
・使用時サイズ:幅55×奥行き65×高さ84cm
・収納時サイズ:Φ15×46cm
・座面高:34cm
・耐荷重:145kg
・付属品:収納袋
③テーブル「ナショナルジオグラフィック×SOTO SOLO T 297」
テーブルは、SOTOの名品テーブル「フィールドホッパー 」をベースに「ナショナルジオグラフィック」とコラボしたものを。天板サイズは、210×297mm。1人分の食卓にちょうどいいサイズ感です。
コラボならではの特別仕様として、天板裏に立派なお箸が付いています。とてもユニークな仕様なのですが、折りたたむと厚み19mmとスリム収納できるので重宝しています。
ナショナルジオグラフィック×SOTO SOLO T 297
●収納サイズ:D 110 x W 297 x H 19cm
●重量 (約)410g
●素材 ・天板:アルミニウム・フレーム:ステンレス
●耐荷重 3.0kg
④シュラフ「ナンガ オーロラライト 450DX ショート」
表地も中のダウンも撥水加工済みで、濡れに強いことが選んだ理由です。快適温度0℃のモデルなので、平地であれば真冬も問題なし。筆者は身長150cm、この製品は身長160cm以下のショートモデルなのでフィット感がよく足先まで暖かです。
ナンガ オーロラライト 450DX
●フィルパワー:スパニッシュダックダウン90-10% (760FP)
●総重量:865g
●ダウン量:450g
●サイズ:最大長210×最大肩幅80cm(レギュラー)
●収納サイズ:φ14×30cm
●快適使用温度/下限温度:0℃ / -5℃
⑤ マット「マジックマウンテン ミューアトレイル」
「シニー」保温綿が内蔵され保温性の良いモデル。エアー注入時には収納袋がポンプとして使え、エアーが戻りにくい新型バルブが採用されています。たたむとΦ8cm、長さ25cmととてもコンパクトに。
マジックマウンテン ミューアトレイル・165
●本体重量:約500g
●サイズ:長さ168cm、最大幅52cm、厚さ5.5cm
●収納サイズ:長さ25cm、Φ8cm
●付属品:エアーポンプ付き収納袋
⑥ ランタン「WAQ LEDランタン」
手のひらに乗るミニサイズ、最大光量1,000ルーメン。明るさは4段階、メインからテント内までこれ1個で済むからまさにソロ向き。
モバイルバッテリーとしても使用可能。付属のマイクロUSBケーブルにはライトニングアダプターが繋がっており、失くしにくいのも◎。
WAQ LEDランタン 2
●重量(付属品含む): 約600g(本体のみ:330g)
●明るさ: 最大lm 250lm - 1650lm(昼光色時)
⑦ バーナー「EPI マイクロスーパーストーブオート」
20年ほど前、子育て真っ最中に購入したものを今でも愛用しています。あの頃、1人で行動する時間も心の余裕もなく、バーナーを眺めながら「いつかは再びソロでキャンプに行くぞ!」と密かに決意表明する日々でした(現在廃番品です)。
ソロキャンプなら持ち運びに便利なシングルバーナー をチョイスするといいですよ。
⑧ クッカー「プリムス ライテック トレックケトル&パン」
クッカーの中に250gサイズのOD缶が1個入ります。底が凸凹で滑り落ちにくく、フタはミニフライパンとして使えます。
合わせて調理用具はユニフレーム製で統一。「ギザ刃キャンプナイフ」「ちびレードル」「ちびターナー」は2つ折りできてコンパクトに収納可能。
プリムス ライテック トレックケトル&パン
●重量:280g
●鍋容量:1ℓ
●鍋:内径11×高さ10cm
●フライパン:内径11×高さ2.7cm
●収納サイズ:直径13×H14.5cm
●付属品:メッシュ収納袋
ユニフレーム ギザ刃 キャンプナイフ
●収納サイズ:約12cm
●材質 : 刃部:ステンレス刃物鋼(420J2)、柄:ABS樹脂
●重量 : 約38g
ユニフレーム ちびレードル
●収納時サイズ:58×52×95mm
●材質 本体:PBT(ポリブチレンテレフタレート)ガラス繊維入樹脂 ハンドル部:ステンレス鋼
●重量 約18g
●耐熱耐冷温度 約150℃〜-20℃
ユニフレーム ちびターナー
●収納時サイズ:46×50×110mm
●材質本体:PBT(ポリブチレンテレフタレート)ガラス繊維入樹脂ハンドル部:ステンレス鋼
●重量:約15g
●耐熱耐冷温度約150℃〜-20℃
⑨ギア以外の日用品雑貨
もちろんキャンプ用品だけでなく、雨具なども必携品です。靴は防水で脱ぎ履きしやすいモックシューズ。雨具は、後ろ半分が長く、バックパックまでカバーする、超軽量折りたたみ傘 バックパックごと被れるレインポンチョ を愛用しています。
この他、ティッシュやゴミ袋なども必ず必要となるので忘れず持っていきましょう。
初心者にもおすすめしたい!+αな「ソロキャンプ道具」はコレ
ここからは絶対にマスト……と言うわけではありませんが、あると便利なソロキャンプ道具をご紹介。
①タープ「スノーピーク ライトタープ ペンタシールド」
テントのみで過ごすこともできますが、リビングスペースを作るタープがあると日中も快適!
スノーピーク「ライトタープ ペンタシールド」は、張り姿も美しく、耐水圧は1,800mm、風雨に強い形状で、ソロでも安心感がありますね。遮光ピグメントによるシールド加工が施され、暑い時期は濃い影を作ってくれます。
スノーピーク ライトタープ"ペンタ" シールド
・本体重量:790g
・耐水圧:1,800mmミニマム
・本体サイズ:400×320×150cm
・付属品:自在付きロープ3本、ぺグケース、収納ケース、ジュラルミンピンペグ6本、パドルフッキングカバー
②焚き火台「ソロストーブ ライト」
目の前で静かに揺らめく炎は癒し効果抜群、焚き火をしたい方は焚き火台の準備も。美しい2次燃焼が楽しめる「ソロストーブ ライト」は、最上のリラックス・グッズですね。燃え残りが少なく片付けも簡単。
ソロストーブ ライト
●重量::約255g
●サイズ:約φ10×14.5cm
●収納時サイズ:約φ10×10cm
③コット「ヘリノックス タクティカルコット コンバーチブル」
来たときと同じ荷物を担いで帰る徒歩ソロキャンプ。睡眠の質が翌日の行動を左右します。総重量2,540gと、ヘリノックスのコットの中ではやや重めですが、まるで雲上に居るかのような寝心地の逸品。
ヘリノックス タクティカルコット コンバーチブル
●先端部素材:ナイロン
●シート材質:ポリエステル
●総重量:2540g
●使用時サイズ:幅190×奥行き68×高さ16cm
●収納時サイズ:幅54×奥行き16.5cm
●耐荷重:145kg
●付属品:収納袋
④クーラーボックス 「L.L.Bean ソフトパック・クーラー・パーソナル」
秋冬は簡易保冷バッグで賄えるものの、夏場はクーラーボックスがあると安心。L.L.Beanのソフトクーラー は、容量6Lで350ml缶が6本入り、ソロなら十分なサイズです。
ロゴスの「倍速凍結・氷点下パック M」 1個と一緒に、ほぼ丸1日ドリンクを飲みごろ温度に保ってくれます。
L.L.Bean「ソフトパック・クーラー・パーソナル」詳しくはこちら
ソロキャンプ道具のパッキング例【バックパック+キャリーケースの場合】
ここまでご紹介した道具を、バックパックとキャリーケースに分けて持ち運んでいます。
バックパックには、軽量ですぐ使うものを入れる
バックパックには、調理道具やシュラフなど比較的小さめのギアを。
使用しているバックパックは、ミステリーランチ「テラフレーム 3ジップ 50」
バックパックは、ミステリーランチ「テラフレーム 3ジップ 50」。容量は50L、Y型のジッパーで全開するので、パッキングがとてもしやすいんです。
また「テラフレーム 3ジップ 50」を選んだ最大の理由は、背面とパックの間に物を挟める「オーバーロード機構」。長尺物のポールやコットの定位置はここに収納しています。この「オーバーロード機構」をフル活用すれば……
ご覧のようなパッキングも可能に。筆者の場合はキャリーケースと合わせ持ちしているので、ここまでのボリュームは出ませんが、他にはない収納力と汎用性が伝わりましたでしょうか。実にソロキャンパー向けなバックパックだと思います。
ミステリーランチ テラフレーム3ZIP 50
・重量:2.3kg
・容量:50L
・サイズ:71cm×38cm×33cm
・カラー:ブラック/ローデン
キャリーケースは重量物をイン
テントや調理用グリルなどは、容量40Lのキャリーケースに。コロコロ転がして運搬できるので重さのあるギアは全てこちらに入れています。
ソロキャンプ道具一式で作る、実際のキャンプサイト
ここまで紹介してきたアイテムを使ったキャンプサイトがこちら!
テントとタープの連結サイト
キャンプサイトのレイアウトにもこだわっています。天候に左右されず快適にソロキャンプ が楽しめるように、テントとタープをセッティングテープを使って連結する、いわゆる「小川張り」がいつものスタイルです。雨が降ってもテントの出入りで濡れる心配がありません。
また荷物の携行に使ったキャリーケースは、横にして作業台代わりに使用しています。
メロウストア セッティングテープ 4.0
・サイズ:約長さ400cm×幅30mm×厚さ1.2mm
・長さ調整範囲:約200〜400cm
・重量:約110g
・金具の最大耐荷重:カラビナ・50〜90kgf、Dカン・40kgf
最近は不穏な噂も多いので、女性ソロキャンプだと一目でわかるデコレーションは避けています。男性ものの履き古したキャンプシューズを持参しテント前に置くことも。
ソロキャンプを快適にこなす、道具の収納方法こだわりポイント
ギア収納にひと工夫!用途別収納で時短パッキング
ガールスカウトの野営訓練でまず習ったのは「用途別パッキング」。そして、行き着いたのは工具用の「ヒッポケース」。火器、調理器具、洗面具…と、用途ごとにまとめています。
四角いから、キャリーケースに並べて詰めるだけでパッキング終了。1,000円〜2,000円台と安価なのも主婦として嬉しいところ!
フジ矢「ヒッポケース M」には、厳選した工具を詰めて
ケースには適度なクッション性があるので、中の工具をしっかり守ってくれます。ガバッと平らに開くから、ものを探しやすいですよ。
フジ矢 ヒッポケース L
・内寸:約27×10×10.5cm
・外寸:幅約30.5×奥行12×高さ12.5cm
お気に入りのコーヒーグッズは、ハイマウント「カフェトレー&バッグ」にまとめる
バッグは開くとトレー状に。思い立ったときにすぐ手にとってコーヒーを淹れられます。
ハイマウント カフェ トレー&バッグ
・重量:約170g
・サイズ:約16.5×16×16cm
孤独で自由な時間に身を委ね、最上級のリラクゼーションを!
街の生活や、リモートワークの日々に疲れたら、好みの道具をチョイスして、ソロキャンプに出かけませんか。大自然に囲まれ、身にまといつくしがらみを全て振り捨てて、リセット&リフレッシュできますよ!
撮影協力:TAKIVILLAGE(千葉県)