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もやい結び

現場で一番使う「もやい結び」定番ロープワークをそろそろ覚えておこう!

テントやタープを設営する時、ロープワークは必要不可欠。多少の風に負けない、強固な結び方をマスターしておきたいものです。おすすめは定番の「もやい結び」。なんだか難しそうと思いきや、案外簡単なんです。細かく手順も紹介するので、ぜひマスターしてくださいね。

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目次

記事中画像提供:筆者

もやい結びはキャンプの便利スキル

そもそも「もやい」って?

もやい結び

出典:PIXTA

キャンパーならよく耳にする「もやい結び」ですが、本来は船をつなぎとめるための結び方。船を係留杭などにつなぐことを「舫う(もやう)」といいます。舫うための結び方だから「もやい結び」というわけです。

キング・オブ・ノット

もやい結び
船をつなぐのですから、もやい結びがほどけにくいことは言うまでもありません。

また素早く結ぶことができ、かつ大きな荷重がかかった後でも、ほどこうと思えばほどきやすい……そんな万能の結び方なんです。そのため、もやい結びは「キング・オブ・ノット(結び)」と称されています。

キャンプでも大いに役立つ!

もやい結び
まずテントやタープを張るときに役立ちます。素早く結べますし、どんなに強く引っ張られても輪の大きさが変わらないので、ループを締め付けません。写真は余ったロープを巻き付けていますが、もやい結びをベースとしています。
もやい結び
大きな荷重がかかってもほどけにくいので、重いものを吊るす場合も活躍。そして重さによってギュウギュウに締め付けられたはずの結び目が、ほどこうと思えば簡単にほどけるんです。
もやい結び

出典:PIXTA

愛犬と一緒にキャンプに行った場合、どこかにつないでおかなければならないシーンも……。
もやい結び
そんなときは、もやい結びで木につないでおけば、どんなに元気なワンちゃんでも安心。木がなければ車のホイールなどに結んでもよさそうですね。

以上のように、もやい結びを覚えておけば、アウトドアのさまざまな場面で役立ちます。もやい結びをどのように活用するかは、あなた次第です!

もやい結びをマスターしよう!

細かく手順を解説!

それではもやい結びの手順を解説していきます。タープのループに結びつけるシーンを想定しています。
もやい結び
ロープの先端をループに通します。
もやい結び
輪っかをつくります。手前に伸びるロープが地面側になるようにしましょう。
もやい結び
先端を輪っかに侵入させます。地面側からくぐって侵入させましょう。
もやい結び
一度輪っかを脱出します。空方向に脱出です。
もやい結び
そのまま手前に伸びたロープをくぐります。
もやい結び
手前に伸びたロープを回収するイメージで、空方向から輪っかに戻ります。
もやい結び
そのまま地面側に通り抜けます。
もやい結び
奥の3本のロープと、手前に伸びた1本のロープを引っ張って絞りましょう。
もやい結び
完成です!

ほどき方のコツ

ほどき方には特に手順はありません。結び目を緩めてロープの先端を引き抜くだけなんですが、結び目を緩めるコツがあるのでご紹介します。
もやい結び
さきほど完成させた結び目を横から見るとこの通り。裏側に最も突起した部分がありますので、そこに指を引っ掛けて……。
もやい結び
表側にパキッと折りましょう。
もやい結び
結び目が緩みやすくなり、簡単に先端を引き抜くことができます。

予めほどきやすくしておく工夫も

もやい結びはもともとほどきやすいのですが、結ぶときに一工夫しておくと、よりほどきやすくなります。
もやい結び
前述の⑦の段階。ほとんど最終工程のこの段階で……。
もやい結び
先端をU字型にしてあげます。
もやい結び
すると蝶結びと一緒で、先端を引っ張るだけでほどくことができるようになります。通常のもやい結びとは、ループに通しておくロープの長さが変わってくるので、実際にやってみて感覚をつかみましょう。

結び方を忘れないために

普段から練習しておく

スキルを習得するためには、繰り返しやることが大切……なんですが、日常的にもやい結びをする機会はなかなかありません。そこで提案したいのが、コンビニなどでもらえるレジ袋の利用です。
もやい結び

ふわっとひと結びするぐらいが、メジャーなレジ袋の処理方法でしょうか。世の中には見事に折りたたむ人もいますが、普通は丸めるか、ひと結びするかってとこですよね。

もやい結び

持ち帰ってきたレジ袋を細長く折りたたみます。ねじって紐状にしてもOK。

もやい結び

このように、もやい結びをして収納する癖をつけてしまいましょう。部屋のどこかに結びつける場所を設置すると、レジ袋の収納もできつつ、もやい結びもマスターできてしまいます。部屋の景観としてはちょっと……ですけどね。

スマホ保存用画像をどうぞ

それでも結び方を忘れてしまうあなたのために、スマホに保存しておけば見ながら結べる図を用意しました。

もやい結び

とにかく「右手で輪っかをつくって、先端を輪っかの下にくぐらせる」……ここまでなんとか覚えてください。あとは図の赤い線をなぞるように先端を持っていけば、もやい結びが完成します。

もやい結びアレンジ

もやいまくって「もやもやロープ」

もやい結び

こちら百均の綿ロープですが、もやってもやってもやいまくった結果、何かに使えそうなアイテムに。「もやもやロープ」と名付けました。

キッチン用品や食器を吊り下げて

テーブルに取り付ければ、キッチン用品や食器を吊り下げておくことができます。取り付けもまたもやい結びで行えばいいので、どんなテーブルでもジャストサイズに!

パラコードでハンギングチェーン

もやい結び
もやもやロープを本格的につくってみようと、パラコードを用意しました。パラコードで3~4mのものをつくれば、ハンギングチェーンとして使えるのではないかと考えたのです。

もやい結び

4mほどつくったところ大成功! 完全にハンギングチェーンとして使えました。市販のデイジーチェーンを購入するよりもだいぶリーズナブルですし、長さも自分好みにできるしで、今後のファミリーキャンプで活躍しそうです。

じつはこれ「二重8の字結び」でもできるというか、そっちの方が簡単なんですが、もやい結びを習得、活用する方法ということで提案してみました。

冬の間に覚えてしまおう!

もやい結び

冬季キャンプはやらない方針のキャンパーでも、オフシーズンには楽しいことがたくさんあります。キャンプギアを吟味したり、購入したり、さらにキャンプギアをインテリアとして活用してみたり……。そんな冬の間に、もやい結びというスキルの習得はいかがでしょう? 春のキャンプがいっそう楽しみになるし、勢いで冬キャンプデビューしてしまうかも!?

秋葉 実の記事はこちら