アイキャッチ画像出典:ボーイスカウト日本連盟Facebook
今こそ注目したい「ボーイスカウト」

出典:ボーイスカウト日本連盟
子供の頃所属していたり、活動を見聞きした方も多いであろうボーイスカウト。もちろん令和の今も団体はありますが、実際にはどんな活動をしているのかわからないことも多いですよね。
ボーイスカウト・ガールスカウト出身者に話を聞くと、教わったことや当時の経験は今でも大いに役に立っているという方が多数。今回は、そんなボーイスカウトについてご紹介します!
そもそもボーイスカウトって何?

ボーイスカウトは世界的な青少年運動のことで、野外活動などを通し社会で活躍する人を育てることを目的としています。
1907年、アウトドアの達人であるベーデン・パウエル氏が、青少年育成のためにイギリスの小さな島で20人の子供達とキャンプを行ったことが始まりで、現在では世界173の国と地域で約5,700万人が加盟しています。
何歳から加入できるの?

ボーイスカウトでは年齢に合わせた教育プログラムを行うために、5つの部門に分けられています。
●小学1年生~小学2年生:ビーバースカウト
友達と仲良く遊び、自然とふれあい、様々なことにチャレンジします。(小学校就学前の1月から仮入隊可)
●小学3年生~小学5年生:カブスカウト
自立心を育てるため、自分で考えて行動し、自分のことは自分でします。
●小学6年生~中学3年生:ボーイスカウト
リーダーシップ、協調性、社会性を養います。積極的な奉仕活動を通し、人の役に立つことの大切さを学びます。
●中学3年生9月~高校3年生:ベンチャースカウト
自分たちの興味に沿って活動計画を立て、報告発表し、成功に対してはアワードが贈られます。協調性、リーダーシップを養います。
●18歳9月〜25歳:ローバースカウト
ボーイスカウトの教育の最終段階で、より自主性に基づいた活動を行います。18歳以上になると指導者として参加することができます。
女の子でもボーイスカウトに加入できるの?

1995年から女の子でも女性リーダーがいる場合、ボーイスカウトに入団することが可能になりました。活動内容は男の子と同じ!
少し抵抗がある場合は、ガールスカウトへの入団もおすすめです。女の子専用に編成された活動内容となっています。
ガールスカウト日本連盟について詳しくはこちら
意外と多い!ボーイスカウト出身者

ボーイスカウト出身の芸人が集まって、その魅力を語り合うテレビ番組もありますよね。芸人以外にも、ボーイスカウト出身の有名人はたくさんいるんです。
宇宙飛行士の野口聡一さん

日本人初の国際宇宙ステーションクルーに選ばれた野口聡一さんもボーイスカウト出身者です。なんと、アメリカのNASA(航空宇宙局)の宇宙飛行士の2/3以上がボーイスカウト出身者であるというデータも。
宇宙飛行士には、強靭な体力はもちろん探究心やリーダーシップなども求められますが、これらはボーイスカウトで培われたものなのでしょう。
お笑い芸人の宮川大輔さん

お笑い芸人の宮川大輔さんは、ボーイスカウトアンバサダー(親善大使)を務めています。お笑いだけでなく、多方面で活躍する行動力はボーイスカウトで得られた力なのかもしれませんね。
その他、下記の方々もボーイスカウト出身。なるほど、と思う人から意外な人までいますよね。
ボーイスカウト出身の有名人
野口 健(登山家)
橋本 龍太郎(元総理)
麻生 太郎(元総理)
岡田 武史(元サッカー日本代表監督)
バクラ・オバマ(元アメリカ大統領)
ビル・ゲイツ(アメリカの実業家)
スティーブン・スピルバーグ(映画監督)
デイビッド・ベッカム(サッカー選手)
どんなことを学ぶの?ボーイスカウトで教わる10のこと

ボーイスカウトの活動は団によって異なりますが、野外活動が中心。その中でスカウト達は様々な経験をし多くのことを教わって行くのですが、ここで主な活動内容をご紹介します。
1|備える力

ボーイスカウトのモットーである「そなえよつねに(Be Prepared)」は、何事に対しても必ずやり通すために常に準備をしておくという意味。社会に出た時に、どんなことがあっても準備が整った人になる力を養うことができます。
2|自然との関わり方

ボーイスカウトの最大の特徴は、自然とのふれあいの中で生きる力を育んで行くこと。野外活動を通し、テーマを持って自然との関わり方を考えます。
キャンプをしながら設営、料理やロープワークなどを学び、不便な状況を技能・知識・チームワークでいかに解消できるかを自主的に学びます。
3|ボランティア精神

緑の羽根募金やユニセフ募金、地域の清掃活動やイベント時のプラカード持ちなど様々なボランティア活動に参加。そこで人の役に立つことの大切さや人を思いやる気持ちを学ぶことができます。
4|自分の身の守り方

救急法を含めてキャンプやハイキングなど、現地で実際に身の守り方を教わり、事故を防ぎます。危険な場所・行動・動物・植物などを知ることは、身を守るためにも必要な知識です。
5|自主性

一人ひとりに役割が与えられることで、自主的に行動するようになります。異年齢で小グループを作り、キャンプやハイキングを行うことによって自ら進んで行動ができるようになり、自主性が養われます。
6|計画性

高校生になるとそれまでに習得した技能を、自らプログラムを計画して応用していきます。自分の設定した目標に向かい、進級制度の最高章である富士スカウト章取得を目指します。進級制度はモチベーションアップに繋がりますね。
7|協調性

ボーイスカウトでは様々な年齢の人たちと活動してきます。時には仲間と意見がぶつかったりしながらも、目標に向かって助け合っていくことで協調性が身につくのです。
8|上下関係を知る

年齢の異なる仲間と活動することは学校でもあるかと思いますが、ボーイスカウトの活動内容はとても密で、時には過酷なもの。その中で目上の人を敬い、指示に従うことは社会のルールを学ぶことにも繋がります。
9|国際理解

四年に一度、世界スカウトジャンボリーというスカウトの大会が開かれます。世界150ヶ国以上から仲間が集まり、およそ2週間にわたってキャンプを行うことで世界中のスカウトと関わり、世界と向き合って国際理解を深めて行きます。
10|贅沢をしない

ボーイスカウトでは質素であることを心がけます。時間や物を大切にし、無駄遣いをせずに役立つものがあればうまく活用していくという知恵がつきます。