ワイワイ盛り上がる「竹筒ごはん」が楽しい!

キャンプの食事作りでキモとなる作業のひとつが、ごはん炊きですよね。BBQで肉や魚、野菜を堪能するお供は、やっぱり美味しく炊けたごはんが理想的。
その炊飯ですが、メスティンや飯盒以外に竹筒でもできるのをご存知でしょうか。焚き火台の上にドーンと出現した太い竹でのごはん炊き、見た目からも盛り上がること間違いなし!
ほのかな竹の香りに、ツヤピカの炊き上がり…

涼やかな青竹の香りが移ったごはんの美味しさは格別。白飯はもちろんキャンプ場近辺の特産品を具材に使った炊き込みごはんや、季節に合わせた混ぜごはんなどレシピも無限大です!
今回は、そんな竹筒ごはんを大特集。炊飯用の竹材を入手するところから、キャンプで竹筒ごはんを炊いてみんなに振る舞う様子まで、詳しくレポートします。
炊飯用の竹を手に入れるには?
竹材専門店で購入できる

炊飯用の竹筒は、竹材専門店からネットで手に入れることができます。今回竹を購入したのは、「竹材専科」。正月飾りの青竹や地鎮祭用の笹竹などを扱う専門店ですが、炊飯用の竹材も取り扱っています。
「竹材専科」について詳しくはこちら

おすすめなのは、肉厚で太さのある真竹か孟宗竹。伐ったすぐの水分をたっぷり含んだ青竹の状態が炊飯に適しています。
あらかじめフタがくり抜かれていてすぐ使えるものと、DIY用の未加工品の2種がありますが、今回は竹筒の自作にもチャレンジしたいので未加工品を購入しつつ、念のため加工済み品もあわせて調達。

1合用/1.5合用/2合用とある中から、少人数用の1合炊き1本と、友人とのキャンプ用に2合炊きを2本。
これを使って竹筒ごはんに挑戦していきますが、まずは未加工の竹ひと節分を使って炊飯用竹筒の自作にチャレンジ! 竹筒の加工方法からご紹介します。
竹から自作する場合のやり方
1|斜めに切れ目を入れる

まずは、竹材からフタを切り出す作業。竹は縦方向に密な繊維が走っています。なるべく目の細かいノコギリで、斜めに切れ目を入れます。
2|反対側も切れ目を入れる

反対側も斜めに切り込みを入れます。
3|切り込みを広げていく

大きめのマイナスドライバーを差し込み、ハンマーなどで軽く叩きながら切り込みの端を広げていきます。
4|ナイフまたは鉈で割る

鉈か、バトニングができるフルタング仕様のナイフを使って、フタ部分を縦に割り進めます。怪我のないよう、十分注意して作業してくださいね。
5|断面にやすりをかける

金やすりや、240番程度の粗めのサンドペーパーで、切り口のささくれを取り去ります。
6|中を洗う

節の中に落ちた切り屑を、水でよく洗い流しましょう。調理に使う物なので、ここはしっかりと!
7|完成!

竹の棒からフタを切り出し、炊飯用の容器ができました。早速、白飯を炊いてみましょう!
早速ごはんを炊いてみた
下準備として米を浸水させておく

米1合は研いであらかじめ水加減し、30分以上浸水させておきます。
竹筒にお米をを入れて、平らにする

自作した1合用の竹筒に、米と水を投入。水の量は通常の炊飯と同量でOKです。

炊き上がりにムラが出ないよう、中の米が平らになるよう手でならします。
“アルミホイルの枕”で転がりを防止

竹は丸い筒状なので、焚き火の網の上で転がらないようアルミホイルを丸めてストッパーを作成しました。これを竹の両端に置いてしっかり抑えます。
火にかけ、強めの熾火に調整する

炎が高く上がるような火だと竹が燃えてしまうので、調理は熾火または炭火で。火加減は強火の遠火が基本。焚き火台に火を熾し、熾火をたくさん作ります。
火種を竹筒の真下に寄せる

熾火を竹筒の下に集め、じっくり加熱していきましょう。
フタから蒸気が上がってきたら約30分加熱し、20分蒸らす

しばらく加熱していると、フタの隙間から湯気が上がってきました。そのまま約30分加熱し、グツグツ音がしなくなったら火から降ろして、20分ほど蒸らします。
白米1合の炊き上がり!

フタを開けてみると、ピカピカに粒の立ったごはんが現れました! かすかな青竹の移り香がたまらない、アウトドアならではのごはんが炊きあがりました。
ちなみに、竹筒の使用は1回のみ

竹筒でごはんを炊くのは、衛生上1回きり。裏側もかなり焦げているので、適当に割って薪にするか、お住まいの自治体のゴミ捨てルールに従って廃棄しましょう。
1合が無事成功したので、次は2合用の竹筒で炊飯にチャレンジ。グループキャンプで「竹筒ごはん」をやってみるので、少し緊張……。さて無事に炊けるでしょうか?