燻製の基本
燻製に挑戦するために、まずは抑えておきたい、2つの知識をご紹介します!
燻製は温度によって違う!
燻製のやり方には3つの方法があります
・冷燻 20℃前後で燻す燻製。専用の道具が必要となる方法。代表例はスモークサーモン。
・温燻 30~80℃程の温度で燻す燻製。ベーコンなどを作れます。
・熱燻 80℃以上の熱で燻す方法。定番はくんたま。
この中で最も作りやすいのは「熱燻」です。道具も簡単にそろえることができ、キャンプにはもってこいの燻製です。
燻製の工程は3つ!
燻製には大まかに分けて、3つの工程があります。
1.「塩漬け(味付け)」
もともとは殺菌のための工程ですが、作ってすぐに食べる燻製では、味付けの役目を果たす工程です。味のついているもの(チーズなど)はこの工程を省略できます。
2.「風乾」
食材を風に当てて乾かす工程です。しっかり乾かさないとすぐに傷んでしまったり、煙と水が反応してすっぱくなったり、色付きが悪くなったりします。日のあたらない風通しの良いところで乾かしましょう!
3.「燻煙」
もくもくと立ち上る煙、鼻をくすぐるスモークの薫り。燻製のイメージといったらこれ、食材に煙をかける工程です。スモークチップや、スモークウッドを使用します。
お手軽!おすすめの食材(レシピ)
今回は、キャンプやバーベキューで手軽に作れる、「温燻」と「熱燻」に向いてる10の食材をご紹介していきますよ!
王道といえばコレ!「たまご」
燻製をするなら作りたいのがこれ「くんたま」! 手軽に作ることができ、そのまろやかな味わいはキンキンに冷えたビールにピッタリ。火加減によって黄身の半熟具合の変化し味わいが変わる、奥の深い食材です。
ポイントは、燻製するの前にめんつゆなどに漬け込みしっかりと味をつけること。時間があれば前日に漬けておいてもいいですね。また、半熟とろとろの「くんたま」が食べたい方は黄身が固まる温度70℃以下でじっくり燻製しましょう。
薫煙時間の目安:熱燻で10〜30分。温燻で1〜2時間
手軽に失敗知らず!「チーズ」
燻製の定番といっても過言ではありません。燻されたチーズは風味が一段と増し、安いチーズでもおいしく作ることができます。下準備がほとんど必要ないのもポイントです。
薫煙時間の目安:熱燻で15〜30分
超・時短燻製「ポテチ」
手軽に試せるのが、ポテトチップの燻製! 短い時間でささっと燻製の香りをつければ、大人のおつまみに大変身です!
薫煙時間の目安:熱燻で5〜10分
お酒が進む!「ミックスナッツ」
燻煙することにより余分な脂が落ち、ヘルシーな味わいになります。スモークとナッツ特有のコクのある風味がマッチする食材です。
薫煙時間の目安:熱燻で15〜30分
おつまみにぴったり!「シシャモ」
子持ちシシャモのつぶつぶ感とうまみ、これらがスモークの香りとマッチした深みのある味わいになります。皮はカリッと中はしっとり。おつまみにピッタリの食材です。
薫煙時間の目安:熱燻で20~30分
うまみ凝縮!「ほたて」
シンプルにスモークして食べるのでも十分ですが、塩漬けしたのち、コショウ、オールスパイス、にんにくスライス、ローリエをまぶしてからスモークするとさらにスパイスの風味がプラスされひと味違った燻製料理の出来上がりです。
薫煙時間の目安:温燻で1〜2時間
噛むほどにハマる「たこ」
噛みしめれば噛みしめるほどうまみが出てくる食材です。コンビニなどに売っているものとは比べ物にならない風味を楽しむことができます。
薫煙時間の目安:温燻で1〜2時間
ガツンとうまい!「豚バラ(ベーコン)」
数多くの味付けレシピが存在する食材。ハーブやペッパーなど組み合わせ次第で深い味わいになります。燻製といったらこれを思い浮かべる人も多いかもしれません。
薫煙時間の目安:温燻で4時間
しっとり優しい「ささみ」
火を通すと、ぱさぱさした食感になる鶏肉ですが、燻製にするとしっとりとした優しい味わいになります。ポイントは、薫煙の前にしっかりと乾燥させること。
薫煙時間の目安:温燻で60~90分
万能調味料の完成!「醤油」
最後に紹介するのは、何と醤油!これをスモークで燻すと香りが移りスモークテイストの万能調味料になります。キャンプのさまざまな料理で使えば、大うけすること間違いなし!
薫煙時間の目安:熱燻で10〜20分
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燻製の必要アイテム
初めての燻製でも失敗しない! 必要なアイテムと選び方をご紹介していきますよ。
おすすめ燻製器
初めての方でも手軽にできる、熱燻をメインに考えている方は、コンパクトサイズの燻製器がおすすめです。
温燻の場合は、少し大きめのスモーカーで温度計なども付いているものを選びましょう。
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バーナー
スモークチップから発煙させるために、熱源となるバーナーを揃えましょう。キャンプではツーバーナーがおすすめですが、家庭用のカセットコンロなどでももちろん代用できます。
手軽にはじめるならダンボール製のアイテムもおすすめ
燻製機とバーナーを揃えるのは大変……と諦めてはいけません。お試しで始めるのにダンボール製の燻製機もありますよ。ただし、熱燻には不向きなので注意が必要です。
スモークチップ(ウッド)
スモークチップは間接的に熱を加えて発煙させる熱燻に向いています。いろいろな種類がありますが、もっともポピュラーで汎用性が高いのは「サクラ」のチップです。
尾上製作所 スモークチップ サクラ 500g
温燻や冷燻にはチップではなく、木くずを固めて棒状に成形された「スモークウッド」を使いましょう。
スモークピート
燻製の香りが増し、よりスモーキーな逸品に仕上げるのが「ピート」。一つ持っていくだけでレパートリーが増える燻製の心強いお供です。
ソト いぶし処 ピートスモークパウダー
燻製を作ってみましょう!
いかがでしたか? 燻製のベーシックな食材をご紹介しましたが、ご自分で意外な食材を試してみるのもおもしろいでしょう。また、燻製作りではスモークチップの配合を考えたり、下味の付け方に変化を持たせたりとさまざまな楽しみ方があります。
燻製時間は自分なりにアレンジできることもも燻製作りの魅力の一つ。ぜひキャンプで楽しみながら燻製を作ってみるのはいかがでしょうか?