10年間溜まってしまった汚れを……一気に落とす!
酷使の果て、見るも無残な汚れ
使用後ざっと流しただけで、ついついそのままにしてしまったクッカーセット「Fan5 DX」。焦げと煤汚れでガビガビです……。
やはりキレイな鍋でキャンプ飯作りを楽しみたい! そう思い直し、元の姿に戻すべく一念発起して磨いてみました。
内側にも焦げつきが
中の方もかなり手強い焦げ具合です。このまま力任せにタワシでこすれば傷だらけ。鍋自体をなるべく傷つけずに汚れを落とす必要があります。
やみくもにガシガシする前に、まずはラクに焦げや煤を落とす方法はないか調べてみました。すると、主に2パターンの方法が効果的だと判明。はたして、ちゃんと劇的ビフォーアフターになるのか……ご覧ください!
① 重曹で落とす
ステンレス鍋は重曹で
ステンレスとチタンのクッカーは、重曹と水で汚れが落とせるとのこと。
重曹を65℃以上の湯に溶かすと、アルカリ性の炭酸ナトリウム水溶液になります。これが煤などを含んだ油汚れと反応し、溶けて鍋から剥がれやすくなるのだそう。……なるほど、早速やってみましょう。
使ったのは、手頃に手に入るダイソーの粉末重曹。
ステンレス大鍋が入るサイズの鍋に水を入れ、水1ℓに重曹大さじ2杯の割合で溶かします。
沸騰させ、クッカーを投入
沸騰したらステンレス大鍋を入れ、約20分間加熱します。
10分ほど経つと湯が茶色くなり、汚れが浮いてきました。
約4時間放置
火を止め、ステンレス大鍋を漬けたまま4時間待ちます。まだ鍋は真っ黒。
スポンジでこすると……!!
水を流しながら食器用スポンジで軽くこすってみると、汚れがつるりと剥がれ、ステンレスの地金が現れました! これは驚きです。
メラミンスポンジで磨く
食器用スポンジで大まかな汚れを落とし、細かいところは「メラミンスポンジ」で磨きます。カット済みのキューブタイプが使いやすいですよ。
水をつけてこすると、鍋の内側の焦げと油汚れがポロポロと落ちていきます。メラミンスポンジ、いい仕事をしますね。
手強い焦げは割り箸と洗浄キューブで
固まっている鍋底の焦げは、割り箸の角で削り落としました。割り箸でなくとも、それなりに固くて鍋を傷つけないものであれば代用は効くでしょう。
さらにガスレンジ用の「洗浄キューブ」でゴシゴシ……。
小林製薬 洗浄キューブ
洗浄キューブは細かな研磨剤と洗剤を含んでいるので、傷をつけることなく磨きと洗浄が叶います。
黒く変色した鍋底を磨き続けること7〜8分。再び「UNIFLAME」の刻印が見えてきました! MADE IN JAPANの文字もくっきり。感動の一瞬です。
何かと使える掃除用綿棒
入り組んだところの清掃は、先端が硬くて細い「とんがりおそうじ綿棒」が便利。
アズマ とんがりおそうじ綿棒
取っ手の付け根に綿棒を差し込んで、汚れを掻き出します。
ピッカピカ!
元の鏡面仕上げを傷つけることなく磨き上がりました。この方法だと余計な力が不要なので手も疲れません。※肌荒れ防止に、皮膚の弱い方はゴム手袋の着用をおすすめします
磨く前と比べると……
磨く前のステンレス片手鍋。真っ黒けですが……
重曹で処理したのちに磨くと、周りが映り込むほどツルピカに! 火が直接当たる鍋底の変色までは落としきれませんでしたが、まずは及第点としましょう。
ステンレスの次はアルミ! ステンレスと同じようにしてしまうと失敗するので注意が必要です。
② クエン酸で落とす
アルミ鍋はクエン酸が無難
ライスクッカーDXとフライパンはアルミ製。重曹ではアルミ鍋の表面が変色してしまうため、クエン酸で汚れを溶かして落とします。
水1ℓにつきクエン酸小さじ5杯の割合で溶かし、沸騰させます。
ライスクッカーDXの内側はこびりつき防止のテフロン加工が施されています。これを酸で傷めてしまわないよう、ライスクッカーDXの中には水道水を入れておきます。
クエン酸でグツグツ 4時間放置
クエン酸液にライスクッカーDXを入れ、約20分間沸騰させます。火を消し、そのまま4時間ほど置きます。
ライスクッカーDXのビフォー・アフター!
磨く前のライスクッカーDXです。さほど焦げつきはないものの、煤汚れが目立ちますね。
汚れの度合いに合わせ、食器用スポンジ、メラミンスポンジ、洗浄キューブで磨きます。べったりとしたタール系のこびりつきを落とすのに、メラミンスポンジが大活躍。
磨き終わり。清潔感のある白色に戻りました!
③ 強敵・フライパンの焦げつきは
フライパンのビフォー・アフター!
炎の先が直接舐める側面に強い焦げつきが。フライパンもアルミ製なので、ライスクッカーDXと同じようにクエン酸で処理し、汚れを浮かせてから磨きに入ります。
食器用スポンジ、メラミンスポンジ、洗浄キューブを使って煤汚れを落とし、それでも取れない焦げは、最終兵器、ボンスター(スチールウール製パッド)の出番! クレンザーとの合わせ技でこすり取りました。
スチールウールを使用するとどうしても微細な傷がついてしまいます。よほど落ちない焦げの場合を除き、鏡面仕上げのステンレスには使用を控えた方が良さそうです。
ボンスター ロールパッド
磨き上がりはまるで新品!?
黒々とした姿から……
丸1日手をかけて磨いたクッカーセットは、元の輝きを取り戻したかのよう。次に使うのが待ち遠しいです!
煤汚れ防止にはこのアイデア!
クレンザーか食器用洗剤を塗っておく
火にかける前、あらかじめ鍋の外側にクリームクレンザーまたは食器用洗剤を厚く塗っておくと、洗うときに煤が剥がれやすくなります。これは煤の粒子が鍋の金属と結着するより前に、洗剤の成分とくっつくため。習慣としてやっておきたいですね。
また、焦げつきは必要以上に火を強くしないことで防げます。バーナーパッドを活用して炎の当たりを和らげたり、炭火・直火の場合は鍋と熱源との距離を上手に取るなど、工夫してみてください。
おまけ・収納ケースは買い替え可能
長年の使用で、付属のメッシュケースに破れが目立ちます。せっかくキレイにしたクッカーですから、ケースも新しく別売りのものに買い替えることにしました。
UNIFLAME FAN バケツ
磨けば気分も爽快、いざキャンプへ!
磨き上げたクッカーを眺めれば、新たなメニューへの意欲も湧こうというもの! 日々の生活で溜まりがちだった心のモヤモヤも、汚れとともにスーッと落ち去った気がします。
クッカーに限らず、手持ちのキャンプギアを磨いて、気持ちも新たに次のキャンプへと向かってみませんか?
ユニフレーム fan5 DX
Polish your cookers, polish your outdoor spirit!
クッカーを磨いて、キャンプ魂もピカピカに!