テントの”はっ水効果”を復活&キープさせよう
思いのほか雨が多かった今年の夏。雨や風に耐えたテントが、少々お疲れモードになっていませんか?
購入したばかりのテントは雨水がコロコロと玉になって落ちますが、何回も使用しているとはっ水効果が低下するのはご存じの通り。
はっ水剤をしっかり定着させるためには汚れをとる
そこではっ水力をキープするため、アウターにはっ水剤を塗布するのですが、レインウエアは専用の中性洗剤でしっかり洗ってからはっ水剤をかけますよね。
レインウエアには皮脂や日焼け止め、そして大気中の汚れなどさまざまな見えない汚れが付着していて、これらの汚れをしっかり取り除くことではっ水剤が定着し、はっ水機能が復活するんです。
それではテントは?
テントはレインウエア同様、大気中の汚れ、そして裾部分は泥はねで結構汚れていて、その部分ははっ水効果が落ちてしまっているんですが、サッと泥を落としただけではっ水スプレーをかけてしまいがち。不思議に思いつつも「テントを洗剤で洗っていいのかわからないし。まぁ、いいか」と放置していたキャンパーは多いことでしょう。
この長年の疑問への答えとも言えるのが、今シーズンより発売されている「グランジャーズ/テントケア・ライン」です。
実力派なのに環境にもやさしい「グランジャーズ」
イギリス生まれの「グランジャーズ」は、アウトドアウエア&ギアのトップメーカーが推奨するお手入れブランドです。
いろいろなメーカーからはっ水剤が発売されていますが、グランジャーズのはっ水剤はすぐれたはっ水効果はもちろん、「ブルーサイン・スタンダード」を取得していて環境にやさしい成分であること、ツンとしたにおいが少ないのが特徴です。
グランジャーズ テント&ギア クリーナー(1300円+税)
ありそうでなかったテント用のクリーナーです。非イオン界面活性剤を使用。生分解性はありますが、下水道完備のベランダやコンクリート敷きの庭などで使用しましょう。
グランジャーズ テント&ギア リペル(1800円+税)
水性タイプのはっ水剤。濡れた生地に吹き付けて使います。加水分解はどうしようもありませんが、はっ水は見事によみがえります。
20年物のテントで試してみた
それでは、はっ水性が低下した約20年モノのテントで試してみましょう。
テント&ギア クリーナー100mLを約5Lの水で薄めます。なお、シミになる可能性もあるので、まずはテントの隅っこで試しておきましょう。
テントを建てた状態で、薄めたクリーナーを含ませたスポンジでこすり洗い。この日は天気がよく、すぐに生地が乾いてしまいましたが、先にテント全体を濡らしています。
しっかりすすぎます。家庭用の台所用洗剤や洗濯用洗剤に比べて、泡立ちは少なめですが、その分泡切れがいい感じ。
テントを揺すって水滴を落としたら、生地が乾く前にテント&ギア リペルを噴霧します。乾いた生地に噴霧するよりもムラになりにくいんですね。また、リペルの細かな霧も均一にはっ水剤をかけるために一役買っています。
2〜3分たったら、余分なリペルをタオルやスポンジで拭き取り、乾燥させます。
Before メンテナンス前
After 洗浄+はっ水後
洗浄+はっ水前と後を比較するとこの通り。水がコロコロと流れ落ちるのが気持ちいいですね。
今回は2〜3人用テントなのでベランダで洗い、近くの公園に持っていき、広々とした場所で乾かすことができましたが、4〜6人用の大型テントや2ルームテントでは場所の確保が大変。キャンプ場で行う場合は、管理人さんに許可を得てからにしましょう。
Grangers/グランジャーズ テント&ギアクリーナー
Grangers/グランジャーズ テント&ギアリペル
結果:はっ水性は復活して、ついでに臭いまで落ちた
それにしても、テントやタープをきれいに洗って、はっ水剤をかけるととっても気持ちいい! ピカピカになったテントを見ると、またキャンプに行きたくなります。
残念ながら、加水分解によるアウター内側のべたつきは改善できません(べたつきはシリコン系はっ水剤で軽減できるそうですが、成功したという人もいれば、あまり効果がないという人もいるようです。完全に生地が張り付く前に、試してみたいと思います)。けれど、はっ水性は復活し、長年、焚き火で燻されたにおいもスッキリ落ちました。
グランジャーズを輸入しているキャラバンによると「クリーナーもリペルも、素材や水質を選ばず使用できます」とのこと。せっかく手に入れた大切なテント、なるべく長く使うためにもテントを丸洗いしてはどうでしょう。
【問】キャラバン 03-3944-2331
http://bit.ly/2ylGxUg