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CB缶とOD缶

ちゃんと説明できる?ガス缶の「CB缶」と「OD缶」の違いについて【キャンプの教科書】

CB缶とOD缶の違いを調査!ランタンにバーナーにコンロ・・・ガスを使うアウトドアグッズは多いですが、ガスカートリッジには種類があるのを知っていますか?各ガス缶の基礎知識にメリット・デメリット、火力が違う理由や、おすすめの熱源までを網羅!

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目次

アイキャッチ画像出典:BOZEMAN

ちゃんと知っておきたい。ガス缶の2種類について

ガスバーナーで料理をする様子

撮影:編集部

ランタンバーナー の燃料として使われるガス缶 。実はその種類は、2つあることにお気づきでしょうか。

当たり前のように知っていて賢く使い分けている方もたくさんいますが、キャンプを始めたばかりやこれからチャレンジしたいという方は意外と知らないもの。

安全かつ快適にキャンプするためにとても大切な燃料について、しっかり学んでおきましょう。

あの2つの缶は、どう違うの?

「CB缶」と「OD缶」

出典:BOZEMAN

「ガス缶」と聞いて、コンロ に使われる細長いタイプ(画像左)を思い浮かべる方がほとんどではないでしょうか。ところがアウトドアシーンでは、ちょっと違う缶が使われることもあります。

まずは、2つのガス缶の基本的な違いからチェック! おすすめのガス燃料ギアも併せてご紹介しますよ!

ガス缶には「CB缶」と「OD缶」がある

CB缶は「Cassette Gas Bombe(カセットガスボンベ)」

CB缶「Cassette Gas Bombe(カセットガスボンベ)」

出典:楽天

多くの方になじみがあるであろうガス缶が、こちら。家でカセットコンロでお鍋をする時にも使いますね。これは「CB缶(シービーかん)」、いわゆるカセットボンベです。

メリットとしては、100円ショップやコンビニでも売っているので入手しやすいことや、カセットコンロがあれば家でも使える点。価格も一本100円程度と、かなりお手頃です。

ガスバーナーでベーコンを焼く

撮影:編集部

こんな人はCB缶をチョイス!

・アウトドアショップにあまり行かない
・料理はバーナーやコンロで手軽に済ませたい
・家でもカセットコンロを使う

OD缶は「OutDoor」

OD缶「OutDoor」

出典:snowpeak

一方、コロンとした丸みのあるこちらの缶は「OD缶(オーディーかん)」。アウトドアユースを目的としたガス缶で、屋外使用でも出力が安定しやすいことが特徴です。

500g前後の大容量サイズもありますが、その約半量の標準サイズ(250サイズ)であればCB缶に比べてコンパクト。携行性が良い点も、アウトドア向きと言えます。さらにメーカーによっては110サイズもありますよ。

OD缶「OutDoor」

こんな人はOD缶をチョイス!

・アウトドアらしい雰囲気が好き
・「火力」を重視する人
・寒い時期もキャンプへ行きたい

2つあるのはわかるけれど、どちらを選んだら良いの? というビギナーの方。メリットの裏にある、デメリットにも注目してみましょう。

CB缶とOD缶は、それぞれデメリットもある

それぞれの缶自体のデメリットというより、こちらで伝えているのは、セットで使う「ガス器具」 も含めてのデメリットといえます。

CB缶のデメリット

ガスコンロ

出典:PIXTA

屋外で熱源を使う場合に重要視されるのが火力ですが、CB缶専用のガス器具はOD缶のそれに比べると火力はやや劣るとされています。屋内での使用を想定しているCB缶のガス器具は、火力を高く設定する必要がないんですね。

屋内でも使われる標準的なCB缶は耐寒性・出力ともOD缶よりは低いようです(一部メーカーには寒冷地対応のハイパワーCB缶もあります)。

ツーバーナーコンロ

また、使える道具が限られてしまうというデメリットも。特に本格的なアウトドアユースのギアは燃料がOD缶である場合も多いので、バーナー・ランタン・ヒーター などを買う際は、どちらの缶を使用するかを確認する必要があります。

ガスコンロ

おすすめは、CB缶燃料のギアで統一しておくこと。たとえば、ユニフレーム のツーバーナー・ランタン・ヒーターの燃料は、すべてCB缶。コンビニでもよく見かけるオレンジ色のCB缶で有名なイワタニ も、そのようなブランドのひとつです。

なお、重要な点として安全面からも、同メーカー純正のガス缶を使うのが基本です。

OD缶のデメリット

キャンプ道具を売る店内

出典:WILD-1

OD缶は、入手しづらいことが難点。直接買うにはホームセンターやアウトドア専門ショップへ行かねばならず、コンビニでも買えるCB缶に比べるとこの点がネックです。

今はネット注文もすぐに届く時代、お得なまとめ買いでストックしておくのが良いですね。

OD缶

出典:好日山荘

価格もノーマルタイプで比較するとCB缶が100円程度で買えるのに対し、OD缶は500円程度と割高です。ですが、これも耐寒性能が高いというOD缶ならではの理由があります。

たとえば低温強風時にCB缶熱源を使った場合、着火しなかったりガス缶を何本も消費することもありえるので、コストパフォーマンスを一概には比較できません。

そもそも、CB缶とOD缶で大きな差はあるのか?

これまで2つのガス缶のメリットデメリットをお伝えしてきました。でも、まだどちらのガス缶がいいか、わからない状態じゃありませんか? ガス缶の違いをもう少し掘り下げてみましょう。

ここからちょっと複雑な話になりますが、必要なアウトドア知識と言えますよ!

ガスバーナー

前提知識として、CB缶とOD缶両方とも、ノーマルガス缶とパワーガス缶の2種類があります。混入されるガスにはノルマルブタン・イソブタン・プロパンという気化温度が異なる3種類があり、ノーマルガス缶 には6割~7割程度のノンマルブタンが含まれ、その他はほぼイソブタンが占めます。

パワーガス缶 にはより気化温度が低いガス(イソブタンやプロパン)がノーマルガスより多く含まれるので、ガス缶のパワー(出力)が上がります。このパワーの高さによって、低い温度でも安定して火が使えるんですね。

これは、あくまで出力の話なので、プロパンが多く入っているパワーガス缶を使えば単純に熱量・火力(kcal)が高くなる、というのは間違いです。その出力をガス器具側が上手く消費してくれるから、結果火力が高くなるのです。

ガス缶

出典:UNIFLAME

また、一般的にOD缶を使うガス器具がCB缶のそれに比べて火力が強いことが多いのですが、なぜだと思いますか? それは、ガス器具がアウトドアに適した火力の高さに設定されているためです。

CB缶だから火力が弱い、というのは間違いであり、ガス器具に用途の違いがあるから火力が違う、というのが正しいといえます。CB缶専用ガス器具でもアウトドア向けに作られたものは、火力が高く設定されていることもありますよ。

では、ノーマルか寒冷地用かを選ぶ基準は?

CB缶とOD缶とパワーガス

撮影:編集部

CB缶とOD缶ともに、ノーマルタイプと冷環境での使用を想定した寒冷地用があるのはお伝えしましたよね。どちらを選ぶべきか、あくまでガス単体での話にはなりますが、ひとつの目安として外気温10℃以下であれば寒冷地用のパワーガスが◎。

暖かい季節に平地でキャンプをするならノーマルガスでも充分です。ただし、連続使用するランタンはパワーガスのほうが明るさが安定しやすいので、安心です。

結局、CB缶、OD缶どっちを使えばいいの!?

筆者の話になってしまいますが、キャンプでCB缶、OD缶を同時に使って、さらにメーカーも4社あって、ばらばらです。それは、非常に面倒に感じることがあります。しかし、すべてのガス器具を同メーカーのCB缶で統一するのは難しく、OD缶なら容易なのが現状のアウトドア用品です。(ユニフレームやSOTOならCB缶で統一できます!)

なので、『使いたいすべてのガス器具が1社だけならラッキー。そうでないなら、CB缶、OD缶合わせてメーカー2社まで。どうしても使いたい別メーカーのガス器具があるなら3社まで』などとちょっと余裕を持たせると、選択肢が広がりますよ!

CB缶・OD缶燃料の代表的ギア

CB缶

ガスコンロ

出典 : COOK & DINE

組み立てから着火までが素早くできる便利系から頼れるツーバーナーまで、CB缶燃料のおすすめギアはこちら!

ソト レギュレーターストーブ ST-310

●サイズ:幅166X奥行142X高さ110(使用時・本体のみ)・110(収納時)mm ●重量:330g(本体のみ) ●発熱量:2.9kW(2,500kcal/h)(ST-760使用時) ●使用時間:約1.5時間(ST-760 1本使用時) ●使用容器:SOTO製品専用容器(ST-760、ST-700) ●点火方式:圧電点火方式

ユニフレーム ツインバーナー

●サイズ:使用時540×325×290mm(ゴトク面)、収納時540×325×115mm ●重量:約3.9kg ●最大火力:3,900kcal/h×2(プレミアムガス)、3,000kcla/h×2(レギュラーガス) ●燃焼時間:約45分(プレミアムガス)、約55分(レギュラーガス) ●点火方式:圧電点火

ソト レギュレーター2バーナー GRID ST-526

●サイズ:幅47.3×奥行25.2×高さ14.5cm ●重量:2.25kg ●発熱量:2.9kW(2,500kcal/h)×2 ●使用燃料:SOTO製品専用容器(ボンベ)(CB缶タイプ) ●使用時間:約1.5時間(ST-760 1本使用時)(×2)

    イワタニ カセットフー マーベラスII

    ●本体サイズ:収納時 幅380×奥行329×高さ110mm、使用時最大 幅380×奥行329×高さ324mm ●商品重量:約2.8kg ●カラー:シャンパンゴールド

    スノーピーク HOME&CAMP バーナー

    ●カラ―:ブラック/カーキ/シルバー ●材質:ステンレス、スチール、アルミニウム合金、ブラス、樹脂、ゴム ●対応鍋径:最小Φ14cm~最大Φ30cm ダッチオーブンなどの鋳鉄製品使用不可 ●専用ボンベ:ギガパワーガスCBブタン(GPC-250CB) ●本体重量:1.4kg ●最大出力:2100kcal/h ●出力(ガス消費量):2.4kw(2100kcal/h 178g/h) 気温20〜25℃ ●連続燃焼時間:約110分

    OD缶

    ガスバーナー

    定番モノから登山でも使えるハイスペックバーナーに、ガスはもちろんガソリンまで使える進化系も。OD缶由来のおすすめギアは、こちら!

    プリムス ウルトラバーナー P-153

    ●ゴトク径:最大148mm/最小90mm ●収納時サイズ:7.5×8.8×3.0cm ●重量:116g ●出力:3,600kcal/h(T型ガス使用時) ●ガス消費量:245g/h ●燃焼時間:約55分(IP-250タイプガス使用時)

      ソト ストームブレイカー

      ●サイズ:15×13×9cm ●収納時サイズ:直径6.5×高さ9cm ●ゴトク直径:17cm ●重量:225g ●発熱量:3.5kW(3,000kcal/h)

      プリムス オンジャ

      ●収納時サイズ:43.0×14.0×30.0㎝ ●ゴトクサイズ:410×140㎜ ●重量:3.0kg(+ウッドボード490g) ●出力:4.1kW/3500kcal/h×2(500Tガス使用時) ●ガス消費量:292g/h×2(IP-500ガス使用時)

      コールマン パワーハウスLPツーバーナーストーブII

      ●サイズ:約64×32.5×52(h)cm ●収納時サイズ:約54×32.5×7(h)cm ●重量:約4.2kg ●最高出力:7000kcal(3500kcal×2)(レギュラーガス最大出力時) ●燃焼時間:約1.5~3時間(470g缶使用時)

      スノーピーク グリルバーナー 雪峰苑

      ●サイズ:250×360×175mm(ホース・器具栓含まず) ●材質:本体/ステンレス・ブラス・亜鉛ダイカスト・樹脂、 水皿/スチール(ホーロー仕上げ)、グリドル/鋳鉄(シリコン耐熱塗装) ●重量:5kg(グリドル2.7kg) ●出力:1,700kcal/h

      CB缶とOD缶、それぞれのメリットを味方につけよう

      CB缶とOD缶、それぞれの基本はおさえられましたか? ひとつに限らず、各缶の特徴を活かして両方の熱源を使うのも賢明です。

      メインはOD缶のツーバーナーで、CB缶を使うシングルバーナーをサブで用意しておくという使い分けも視野に入れて、快適なキャンプを楽しみましょう!

      ガス缶の扱い方も確認しよう

      何気なく使っているガス缶ですが、扱い方によっては危険につながる場合も。使い方の基本から保管方法、使用済みガスの処理方法などを今一度確認を!

      Choose The Gas Fuel Definitely!

      ガス缶は正しく選ぼう!