気になったところは?
最後に気になった部分、使いにくいと思った部分にも触れようと思います。構造的に仕方ないものもありますが、正直に挙げてみます。
鍋を設置するためには……
四角鍋を設置すると、内部の体積を大きく圧迫します。そう、すぐ下にロストルがきてしまうんです。
そのため鍋の下にくるスペースは、炭を薄くならさないといけません。これがまあそこそこ面倒なのと、予めこの作業を計算に入れて、適量の炭を熾しておく必要があります。
最初にやってみたときは、十分に炭をならしたと思いきや、鍋が浮いてしまいました。鍋の下には想像以上にスペースがなく、調整には慣れが必要でした。
逆に言うと慣れてしまえばどうってことないのですが、最初は面食らうと思います。
火力の調整が難しい
周囲にぐるっと配置された空気口は、開閉することができません。優秀な燃焼を引き起こすのはありがたいのですが、その燃焼を弱めるには炭を取り出して減らす必要がありました。そして炭を減らすには、本体上部の鍋や網をいったん取り外す必要が……。
炭の高低差をつくっておく手もありますが、内部も調理スペースも狭いので難しかったです。本製品で使う炭の量そのものに精通するのが、いちばん効果的かもしれません。
片付けはなかなかに面倒
側面のパーツは灰受けに立っているだけなので、持ち上げて炭を捨てようとすると崩れ落ちてしまいます。火ばさみで丹念に炭を火消し壺に移すか、あるいは消火するまで待つ必要が……。
使用後の片付けは楽ちんではありません。ただし徹底して安全に処理する習慣が身につくメリットはありそうです。
オールシーズン遊べる炎系ギア
「お酒に燗をつける」と聞くと、秋~冬のキャンプをイメージするかもしれません。しかし記事中でも触れたように、標高によっては夏のキャンプでも十分に楽しめます。
それに本製品は1台3役。燗銅壺であることに加え、コンパクトなチャコールグリルにも焚き火台にもなるので、活躍の場はオールシーズンでしょう。
テンマクデザインの「天幕燗銅壺」、飲み食い好きのキャンパーはぜひ検討してみてください。
テンマクデザイン(tent-Mark DESIGNS) 天幕燗銅壺
使用サイズ(約) | 本体:320×175×228(高)mm フルサイズ網:274×184×18(高)mm ハーフサイズ網:170×130×18(高)mm |
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板厚 | 本体:1.0mm 灰皿:3.0mm 湯煎鍋・湯煎鍋蓋・スタンド:0.8mm |
収納サイズ(約) | 300×200×150(高)mm |
総重量(約) | 3.8kg |
素材 | 本体:ステンレス304 収納ケース:ポリエステル |
付属品 | 収納ケース |