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ダイソーの「炊飯袋」とは

【試してみた】ダイソー「炊飯袋」は果たして美味しいのか…?

「沸騰するお湯に入れるだけ」という実にキャッチーなコピーが話題を集めるダイソー「炊飯袋」。果たして、その実力の程はいかに?!

今回は、メスティンや飯盒での炊飯方法とも徹底比較。リアルな使用感をレビューしていきます!

目次

記事中画像撮影:筆者

お湯でごはんが炊ける!ダイソーの「炊飯袋」とは?

ダイソー「炊飯袋」パッケージ_撮影筆者「沸騰するお湯に入れるだけ」という、キャッチコピーが話題を集めているこちら。実は、ダイソーで販売されている「炊飯袋」というアイテムなんです。

「炊飯」といえば水から炊くもの、というこれまでの常識をサクっと凌駕するこのアイテム、果たして本当にキャッチコピー通りの代物なのでしょうか……?! という訳で、今回はこの「炊飯袋」の実使用レビューにトライ! 後半ではメスティンや飯盒とも比較検証してみましたよ。

一体、どんなアイテムなのか……?

ダイソー「炊飯袋」中身_撮影筆者

早速、近所のダイソーにて話題の「炊飯袋」を入手。パッケージから中身を出すと、10枚の炊飯袋が入っていました。10枚も入って110円なので、かなりおトク感があります。

ダイソー「炊飯袋」手で開いたところ_撮影筆者

炊飯袋自体は、薄手の不織布でできていて上部片側が二重になった作りです。中に米を入れたら、この二重部分を折り返すと米が出てこない構造になっています。

使い方は驚くほど簡単!

ダイソー「炊飯袋」パッケージ裏面の使用方法_撮影筆者

さて、肝心の炊飯手順ですが、パッケージ裏面に詳細が記載。どうやらほぼコピー通り「沸騰したお湯に入れるだけ」のよう。あとはお湯を捨てて蒸らすだけで、かなり簡単そうです。

炊飯袋の炊飯手順
1. 計量カップで米を測って袋に入れる
2. 袋の上部の二重になった部分を折り返す
3. 鍋で沸騰させたお湯に袋ごと入れ、蓋をせずに15〜20分湯炊きする
4. 火を止めて鍋の中のお湯を捨てる
5. 鍋に蓋をして15〜20分蒸らす

実際に、ダイソー「炊飯袋」を使ってごはんを炊いてみた!

1:ごはんを袋に入れて流水でもみ洗い(手順1〜2)

ダイソー「炊飯袋」パッケージ裏面米の分量_撮影筆者ダイソー「炊飯袋」に米を入れて上部を折り返したところ_撮影筆者

それではいよいよ、実際に「炊飯袋」を使って炊飯にトライ! 1枚の炊飯袋で炊ける米の量は、「1/2合=茶碗1杯分」or「2/3合=どんぶり1杯分」と記載があったので、今回は1/2合で試してみました。米を入れたら上部を折り返すのを忘れずに。

ダイソー「炊飯袋」パッケージ裏面ワンポイントアドバイス_撮影筆者

さらに、パッケージ裏面「ワンポイントアドバイス」の箇所に、袋ごと流水でもみ洗いするとよりおいしくなるとあったので、優しくもみ洗いを。

ダイソー「炊飯袋」に米を入れて流水でもみ洗い_撮影筆者

このときあまり強く袋をもむと、折り返し部分が開いて米が出てきてしまうので要注意です。

2:沸騰させたお湯で15分湯炊き(手順3)

ダイソー「炊飯袋」を沸騰したお湯に投入_撮影筆者

湯量については何も記載がなかったので、袋全体がつかる量(今回は1Lくらい)を目安に準備。沸騰してきたら、ついに炊飯袋を投入!

ダイソー「炊飯袋」湯炊き中の湯のとろみ_撮影筆者

手順には「フタをせずに15〜20分湯炊きする」とありましたが、お米の量に対して何分という記載はナシ。今回は記載の対応量のうち、少ない方の1/2合だったので15分湯炊きしてみました。

時間が経つにつれ、だんだんお湯が濁ってとろみが。お米の成分が溶け出してきていますね。

3:お湯を捨てて蒸らす(手順4〜5)

ダイソー「炊飯袋」で湯炊き後に鍋で蒸らし中_撮影筆者

15分経過したら炊飯袋をいったんお皿などに取り出し、鍋のお湯を捨てます。その後はまた鍋に炊飯袋を戻し、今度は蓋をして15〜20分蒸らします。今回は15分蒸らしました。

メスティンや戦闘飯盒2型での炊飯と比較!

15分蒸らしたところで、いざ、実食……! といきたいところなんですが、実は同時にメスティン炊飯と飯盒炊飯も敢行。炊飯袋の性能がよりわかりやすいよう、比較検証してみましたよ。

メスティンでは「自動炊飯」を

ミニストーブ&固形燃料と米と水の入ったメスティン_撮影筆者

メスティン炊飯・飯盒炊飯ともに、さまざまな炊飯方法がありますが、今回は筆者のキャンプ経験上、どちらも特に手軽でおいしく炊けると感じている方法で試してみました。

ミニストーブにメスティンを載せて自動炊飯中_撮影筆者メスティンでは自動炊飯をチョイス。1合炊きのダイソーメスティンに、炊飯袋と同量の1/2合の米を入れて20分浸水。固形燃料が燃え尽きるまでそのまま放置し、ひっくり返して10分蒸らすだけ。(※1合の場合は30分浸水します)

火加減を忘れてうっかり焦がすこともなく、炊飯中にほかの調理に集中できるので、料理に凝ったりのんびりお酒を飲みながら調理したいときなど、特におすすめの方法です。

▼「自動炊飯」「放置炊飯」について詳しくはこちらもチェック!

戦闘飯盒2型では「そら豆鉄板炊飯」を

moose room works「戦闘飯盒2型」「そら豆鉄板」を並べて_撮影筆者

そして、最近筆者が最も好んで行っている炊飯方法がこちら。今年2月に入手したmoose room works「戦闘飯盒2型」の下に、別売りオプションの「そら豆鉄板」を敷いて炊飯する方法です。

moose room works「戦闘飯盒2型」の下に「そら豆鉄板」を敷いて炊飯_撮影筆者

今回は、炊飯袋・メスティンと同じく1/2合の米を入れて20分浸水。飯盒の下に「そら豆鉄板」を敷いたら、コンロで弱めの中火で20分ほど加熱して10分ほど蒸らすだけ。

普段は焚き火で炊くことが多いのですが、蓄熱性の高い「そら豆鉄板」が一定の温度をキープしてくれるので、ほったらかしでも失敗知らず。そして何と言っても、ふっくらと甘みが強い理想的なごはんが炊けるんです。

moose room works公式オンラインストアはこちら

▼「戦闘飯盒2型」や「そら豆鉄板炊飯」について詳しくはこちらもチェック!

いざ、3種のごはん実食!!お味のほどは……?

戦闘飯盒2型・炊飯袋・メスティンで炊いたごはん_撮影筆者

それでは今度こそ、いざ実食! 炊飯袋・メスティン・戦闘飯盒2型、それぞれの方法で炊いたごはんを食べ比べしてみましたよ。

【1.ダイソー炊飯袋】
炊飯袋で炊いたごはん_撮影筆者

まずは炊飯袋のごはんから。お湯で生米を炊くという初めての経験に、正直不安を感じていたのですが……。何と、ちゃんと炊きあがりました!

炊飯袋で炊いたごはんをスプーンに載せて_撮影筆者

やややわらかめになってしまったのですが、鍋に戻して蒸らす前に、袋自体のお湯を少し切るべきだったかと思います。それ以外はツヤもあり、一般的な「ごはん」の及第点に至るかと。

ただし、1点気になったのは、ごはんの甘みがかなり少なかった点。お湯にごはんの成分が溶け出していたので、糖質も出てしまったようです。糖質OFFしたい人にはヘルシーでいいかもしれません。

【2.メスティン】
メスティンで炊いたごはんをスプーンにのせて_撮影筆者

続いてはメスティンで自動炊飯したごはん。こちらはほぼ普段通り、ツヤツヤふっくら、甘みもあるおいしいごはんが炊き上がりました。

ただし、これまで1/2合という少量で炊いたことがなかったため、底の方に少しお焦げが。1合だと固形燃料が燃え尽きる時間がちょうどいいけれど、1/2合の場合は途中で火を消すべきだったようです。

【3.戦闘飯盒2型】
戦闘飯盒2型で炊いたごはんをスプーンにのせて_撮影筆者

最後は戦闘飯盒2型&そら豆鉄板で炊飯したごはん。そら豆鉄板の蓄熱性が発揮され、最も香り高く甘みの強いふっくらごはんが炊き上がりました。個人的には、やっぱりこのごはんが1番おいしいと感じました。

ですが、こちらも普段は2合炊きしているため、メスティンより軽度ながら底に少しお焦げが。同じく加熱時間をもう少し減らすべきだったようです。

炊飯過程がラクなのはどの方法?

炊飯袋・メスティン・戦闘飯盒2型の炊飯シーン_撮影筆者

三者のごはん、味の比較に続いて、お次は炊飯過程の手間を比べてみました。実際表にしてみると、炊飯過程で必要な手間の数については三者ほぼ変わらずという結果に。

炊飯袋・メスティン・戦闘飯盒2型の炊飯過程の比較表_作成筆者

表作成:筆者

メスティンの自動炊飯と戦闘飯盒2型について、今回1/2合で炊いたところ少しお焦げができました。ですが、普段一般的な量(メスティン1合・飯盒2合)で炊飯した場合は火加減不要なので、ほぼ不要としました。

後片付けがラクなのは?

さらに、炊飯過程だけでなく後片付けの簡単さについても比べてみましたよ。

【1.ダイソー 炊飯袋】
ダイソー「炊飯袋」で炊飯した後の鍋の内部_撮影筆者

まずは炊飯袋ですが、お湯で炊くから当然焦げ付き知らず、かつごはんのこびり付きもないから、サッと水で流せばOK。ただし、お湯に溶け出したお米の成分が乾くとパリパリになるため、すぐ洗うのがポイントです。

ダイソー「炊飯袋」で炊飯後の袋をハサミで開く_撮影筆者

さらに、せっかく丈夫な不織布なので、ずぼらな筆者はハサミで開いてそのままお皿へ。お皿へのごはんのこびりつきもなく、こちらもサッとすすぐのみ。

鍋の中でそのまま開いて食べればお皿を洗う手間も省けますが、「炊飯袋全体がお湯につかる」サイズを目安に鍋を選ぶと、どうしても深さが必要でやや食べづらい気がします。

【2.メスティン】
炊飯後のメスティン内部_撮影筆者

続いてメスティン。今回、少々底が茶色くなったものの、焦げ付くレベルには至らず。ごはんのこびり付きは当然あるので、普段通り、しばらく水を入れてふやかしてから洗いました。

また、1合炊きメスティンだとお皿に移さずそのまま食べられるので、お皿を洗う手間は不要。

【3.戦闘飯盒2型】
炊飯後の戦闘飯盒2型内部_撮影筆者

最後は戦闘飯盒2型ですが、こちらもメスティンとほぼ同じ状態。いつも通り水を入れてふやかしてから洗いました。直接ごはんを食べられるサイズなので、お皿を洗う手間もナシ。

後片付けの手間に関しては、米のこびり付きがなく水のつけ置きが不要な点で、炊飯袋が一歩リードといったところでした。

防災面なら「炊飯袋」を!

防災

出典:PIXTA

最後に、これまでの検証結果を受け、防災面からも3つの炊飯方法について考えてみました。筆者としては、下記の3つの点から「炊飯袋」がかなりおすすめという結論に至りました。

防災面で炊飯袋がおすすめな理由
1.炊飯自体が初めての人でも失敗なく炊ける
2.使用した調理器具等を洗うのが簡単で、水の使用が少ない
3.レトルト食品の温めなど同時に行えば、燃料の節約に

防災

出典:PIXTA

炊飯袋による炊飯では、全くの初めてでも手順通りにやれば誰でも手軽に炊けることが判明。災害時など、電気炊飯器以外でごはんを炊いたことがない人でも、確実に失敗なくごはんが炊ける点で、とても優秀だと感じました。

また、ごはんのこびり付きや焦げ付きがないので、後片付けに必要な水の量も最小限。水道などのインフラがストップしたときには重要なポイントに。炊飯しつつレトルト食品を温めたり、ゆで卵の同時調理なども可能なので、燃料も効率的に使えます。

手軽かつ確実にごはんを炊くなら、ダイソー「炊飯袋」!

ダイソー「炊飯袋」に米を入れて沸騰しているお湯に投入するシーン_撮影筆者

湯炊きするだけで手軽にごはんが炊けるダイソーの「炊飯袋」。他の炊飯方法と比べておいしさの面では若干劣るものの、後片付けも楽チン。何より、炊飯が初めての人でも失敗なく炊ける点が防災面でも優秀なアイテムでした。

手軽かつ確実にごはんにありつきたい人は、この記事を参考にぜひ一度トライしてみてくださいね!

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