なかなか火がつかない炭……、もっと手軽に着火したい!
キャンプ飯やBBQなど、屋外調理で重宝する炭火。燃焼時間が長いうえ、遠赤外線効果と高温の熱で食材を美味しく焼き上げることができます。しかしその反面、なかなか炭に火がつかなくて苦労した、という経験をした人も多いハズ。
そんなときに活躍するのが着火剤。アウトドアショップやホームセンターでもさまざまなものが購入できますが、今回は手作りのアイデア着火剤をアウトドアのプロに教えてもらいました! 身近なあるモノを使って、初心者でもラクラク着火ができるものが作れるとのこと。誰もが知って得する便利テクは必見です!
教えてくれた人
今回レクチャーいただいたのは、アウトドアコーディネーターとして幅広く活躍される牛田さん。
牛田さんも実践しているという今回の小技を早速見ていきましょう!
身近な牛乳パックがお手製の着火剤に変身!
ラクラク着火の鍵を握るのが、なんとこのごくごく普通の牛乳パック。今回ご紹介するテクニックは、この牛乳パックを使ってお手製の着火剤作っておくことで、誰でもラクに炭に火をつけられるようになる、というものです。果たしてその実力はいかに!?
今回紹介するテクニックで使用する材料はこちらの4つ。
オリジナル着火剤を牛乳パックで作ってみる!
はじめに牛乳パックをハサミで1~2cm幅の短冊状にカットします。使用する炭の量にもよりますが、だいたい6、7本ほど用意しておきましょう。
続いてカットした牛乳パックを端からぐるぐると丸めます。同様に残りのパーツも丸めると、コロンとした見た目がちょっと可愛らしい状態に。
次に使用するのが麻紐。麻紐自体もほぐして焚き火の焚き付けに使うこともある、火起こしの定番アイテムですね。
先ほど丸めた牛乳パックを麻紐でくくり、結んだらハサミでカット。これを同様に繰り返して……。
これで牛乳パックの着火剤の完成です! 切って、丸めて、縛るだけと工程もとってもお手軽。
ひとつひとつも小さいので、何かと荷物の多くなりがちなキャンプでも気兼ねなく持っていけそうです。
今回は現地で作りましたが、あらかじめ自宅で作っておくのがベター。大がかりな作業でもないので、キャンプ道具の準備と一緒に作っておけば当日スムーズにキャンプが楽しめますよ。もちろん焚火の焚き付けにも使えます。(牛田さん)
チャコールスターターに入れていざ着火!
それではお手製着火剤の実力を試すべく、実際に炭に火をつけてみます。まずは焚き火台の上に円状に並べ、ライターなどで牛乳パック着火剤に点火。
このときの円の大きさは、このあと上に乗せるチャコールスターターの径より少し小さいくらいを目安にしましょう。
チャコールスターターを被せ、中に炭を入れたら準備は完了。あとはそのまま待つだけOKです。わざわざ口で空気を送り込んだりパタパタ仰いだりしなくてもいいのは嬉しいですね。
チャコールスターターのスリットから中を覗いてみると、お手製の着火剤が燃えている様子が見えました。すぐに燃え尽きてしまうのかと思いきや、意外にも長時間燃え続けています。
牛乳パックは燃焼時間が長い特性を持っているので、火のつきにくい炭を長く燃やしてくれます。まさに着火剤にぴったりな素材ですね。(牛田さん)
しばらくすると、中から赤い火柱が。炭も白みを帯びてきて、熾(オキ)に近い状態になってきました。
こうなれば着火はOK! 牛乳パックの着火剤は十分使えるアイテムであると言えそうですね。
使い終わった炭も牛乳パックを使って持ち帰ろう!
牛乳パックは火消し壺にもなるぞ!
牛田さん曰く、牛乳パックの使いみちはほかにもたくさんあるとのこと。例えば、空の牛乳パックの中に水を入れるだけで「火消し壺」となるので、今回使用した炭も安全に持ち帰れることができるんだとか。
炭を入れ終わったらきちんと消化できているのを確認したあと、注ぎ口から水を抜き中身が飛び出ないようテープで封をすれば完成。もともと液体が入っていたものなので、防水性もバッチリですね。
水で濡れた炭でも、家に帰ったあと天日でしっかりと乾燥させればまた再利用できます。火消し壺のほかにも、牛乳パックは、まな板や包丁を持ち運ぶ際の鞘などいろんな使い方ができる、かなり汎用性の高い素材なんです!(牛田さん)
身近な便利アイテム“牛乳パック”はキャンプでも大活躍!
どこでも手軽に手に入る牛乳パックを使えば、キャンプやBBQで欠かせない炭の着火から後片付けまで便利にサポートしてくれるもはや立派なアウトドアギア。
まだまだいろんな活用法がありそうな牛乳パックで自分流の便利術を発見してみてはいかがでしょうか。