そもそもベランピングってなに?
「ベランピング(Veramping)」とは、「ベランダ」と「グランピング」を掛け合わせた造語です。
「華やかで魅力的なキャンプをベランダで」という意味ですが、実際「こうしないと!」という厳格なルールや定義はありません。
自宅のベランダを少しアップグレードして、あなたのやりたいアウトドアスタイルを楽しむことこそ「ベランピング」の醍醐味なのです。
ベランダでご飯を食べるだけでもOK
充実したベランピングスペースを作るにはある程度の広さが必要ですが、建物によってはそれほどベランダの広さが確保できないことも。
そんなときは、ベランダでアウトドアっぽいご飯を食べるだけでも十分べランピングになります。
バーナーとメスティンでご飯を炊いたり、コーヒーを淹れたりするだけなら、レジャーシートを敷くだけでもOK。ただしご近所トラブルの元になるので煙が出るものは避けたほうがいいでしょう。
ベランダのロケーションを好みに変える人も
よりアウトドア感を演出したいのであれば、ベランダをDIYしてキャンプの風景の再現率を高くしてみるのもオススメです。
ベランダの床に人工芝やブロックを敷いたり、植木鉢を置いたりするだけでも雰囲気がアップ! さらにミニテーブルやチェア、ハンモックなどを設置すると、あなただけのリゾートが広がります。
おしゃれなべランピングレイアウト例
それでは、実際に様々なベランピングのレイアウト例を、マンション・一軒家に分けてご紹介します。
自宅のベランダのスペースや形がどれに近いか探しながら参考にしてみてください。
マンション
まずはマンションのベランピングのレイアウト例です。
マンションのベランピングは、高層階なら美しい景色を楽しめるのが醍醐味。ただし、小物が柵の隙間から落ちてしまわないように注意しましょう。
また、集合住宅では基本的にベランダが緊急時の避難経路になっていて、使用ルールが細かく定められている場合も多いので、住んでいる建物の規約を守ったうえで楽しんでください。
広めのベランダで、ポップな楽しいベランピングスタイル
ベランダが広めならテントを張ってくつろいじゃいましょう。テーブルやチェアだけでなくバーベキューグリルも置くことで本格的なアウトドアシーンを再現できています。
ガーランドや置き型ライトなど装飾品もにぎやかで楽しいベランピングスペースです。
ベランダでコーヒーブレイクも
コーヒー好きの方は、ベランダにウッドテーブルとチェアを置いて、ゆっくりコーヒータイムを楽しむのもオススメ。
青空のもとで飲むコーヒーをゆっくり味わってみてください。
ストーブも活用して、しっぽり宅飲みスタイル
夜のベランピングを楽しむなら、しっぽり宅のみスタイルがオススメ。夜風を肌に感じながら、ゆっくり好きなお酒を味わいましょう。
季節によっては夜間は冷えるので、ストーブや電気毛布などの暖房機器もお忘れなく。
おしゃれランタンでムーディに
夜のベランピングは、照明にこだわることでグッと雰囲気が良くなります。こちらは月明りを邪魔しない暖色系のランタンでムーディーな雰囲気を演出しています。
チェアにクッションを置いたり、好きな動画を観たりしてリラックスモードを満喫しましょう。
ウッドテイストの統一感がおしゃれ
ナチュラルなイメージのベランピング空間を作りたいなら、ウッドテイストのアイテムで揃えるのをオススメします。
どんな季節にも合い、観葉植物との相性もぴったりです。
スペースも有効活用してカッコよくまとめる
ベランダが十分に広くなくても、棚を利用すれば空間を有効活用できます。
こちらは、置いてあったゴミ箱を麻袋で隠してカモフラージュするという、技ありレイアウトです。
大きめグリーンで一気にアウトドア気分
管理には十分注意する必要がありますが、無機質になりがちなベランダには植物を置くのも効果的です。
大きめのグリーンを配置するだけで、一気にアウトドア気分の出るベランダになります。季節によってさまざまな植物に入れ替えて楽しむのもオススメです。
一軒家
次に一軒家のベランピングレイアウト例です。
一軒家の場合、ベランダは2階にある場合も多いので、必要なものを取りに行くために何度も階段を往復しないで済むように、ある程度収納スペースも考えておくのがポイントです。
棚を使ってアウトドアキッチンに
棚を設置して調理具を並べれば、アウトドアキッチンに早変わり! ウッドテイストでまとめると統一感が出ておしゃれな空間になります。
赤いアイテムと芝生のコントラスト
ベランダに人工芝を敷いたなら、是非赤いアイテムで揃えてみてください!
赤と緑のコントラストで個性的かつおしゃれな空間に仕上がります。元気で明るい雰囲気のベランピングを楽しみたい方にオススメです。
テントを広げてのんびり
ベランダが広い場合は、思い切ってテントを張ってみませんか。ランタンを置けば、暗くなってからものんびりとベランピングを楽しめます。
アイテムの色味を黒で統一で空間が引き締まる
シックにかっこいいベランピングスペースを作りたいなら黒のアイテムで統一してみるのもオススメ。
雪景色の中なら、黒がより映えて美しいです。冬場のベランピングは防寒対策もしっかりとしましょう。
ベランピングに頻出!?ウッドパネルの設置はかんたん
ベランダをおしゃれに変身させたいならまずは床から! 約30cm四方の「ウッドパネル」を敷き詰めれば簡単にウッドデッキを再現できます。
事前にベランダのサイズを測って、必要な枚数を用意しましょう。経年劣化などに備えて、少し多めに買っておくのもオススメです。
プロテック 天然アカシヤ木製ジョイントウッドデッキパネル
サイズ | 縦29cm×横29cm×厚さ2.4cm(1枚あたり) |
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重量 | 約0.5kg (1枚あたり) |
材質 | 表面:天然杉(オイルステイン塗装)、裏面:PVC カラー ブラウン/ダークブラウン/ナチュラル |
耐荷重 | 125kg |
上から乗せるだけで連結できるので、設置や撤去が簡単。立ち上げ柱式の樹脂製ベースで水はけが良く、雨が降っても乾きが早いです。
べランピングを楽しむおすすめグッズ
アウトドア用品を購入するとき、キャンプ場で楽しむだけではなくベランダでも使えそうなものをチョイスすると、アイテムをフルで楽しめます。
季節やスケジュールに合わせて、外で本格的に楽しんだり、ベランダで気軽にキャンプしたり使い分けて、アウトドアを満喫しましょう。
テント
テント をベランダで使用する場合は、ペグが打てないことが多いので自立式がオススメ。
ベランダのスペースに置けるようにサイズをよく確認しておくことが大切です。
コールマン スクリーンIGシェード
サイズ | 約210×180×120cm |
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重量 | 約3kg |
材質 | アルミニウム |
最大4人までは入れるので、家族でのベランピングにもオススメです。
通気性に優れたワイドメッシュで虫が多い夏でも快適。ペグが付属しており、屋外ではしっかり固定できます。
モンベル ムーンライトテント2型
サイズ | 150×117×220cm |
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重量 | 2.21kg |
材質 | 本体:ポリエステル/フロア:ナイロン/レインフライ:・ポリエステルプ/ポール:アルミニウム合金 |
月明りの中でも簡単に設営できるというコンセプトから「ムーンライトテント」と名付けられました。
保水しにくい生地を採用し、雨が多くじめじめした季節でも蒸れることなく快適に過ごせます。約2kgの軽量タイプで取り扱いがしやすく、設営も楽々!
▼モンベルのムーンライト2についてはこちらの記事をチェック!
テーブル
食事やティータイムを楽しむならテーブル が欠かせません。ベランダに置くならコンパクトなサイズを選びましょう。
折りたたみ式なら、不使用時に収納しやすいのでオススメです。
ハイランダー ウッドロールトップテーブル3 90
サイズ | 60×90×43cm |
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重量 | 7.2kg |
材質 | ブナ |
乾燥や熱に強いブナを使用しており、扱いやすさも魅力。ナチュラルな空間を作りたい方にオススメです。
YOKA PANEL LONG TABLE 無塗装
サイズ | 104×36×372cm |
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重量 | 4kg |
材質 | 針葉樹合板 |
無塗装で自然な木の風合いを楽しめます。テーブルとしてだけでなく、小物置きにするのも良いでしょう。
椅子
ベランピングで使う椅子 は、思いっきりリラックスできるものにするか、キャンプも想定して実用的なものにするか想定しましょう。
ベランダは広さが限られているので、スペースに合わせて選ぶのも大切です。
コールマン インフィニティチェア
サイズ | 92×69×110cm |
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重量 | 約8.8kg |
材質 | シート:ポリエステル/フレーム:スチール |
最近ではサウナ中の「ととのいイス」としても話題のこちらのチェア、好みの角度でリクライニングでき、食事も休憩もこの椅子1つで満喫できます。折りたたむとコンパクトになり、取っ手がついているので持ち運びにも便利です。
▼コールマンのインフィニティチェアについてはこちらの記事をチェック!
バンドック ロースタイル チェア
サイズ | 約55.5×56×63.5cm |
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重量 | 3.5kg |
材質 | プラスチック |
ゆったりロースタイルでベランピングを楽しみたい方にオススメのチェア。脚に取り外し可能なキャップが付いており、ベランダの床を傷つける心配がありません。
カラーバリエーションはブラックとレッドの2種類。家族や友人と色違いで揃えてみてもカワイイですね。
ハンモック
ハンモック を設置すると一気にリゾートキャンプ感が演出できます。
ベランダに気軽に置くなら、移動や設置・撤去が簡単な自立式がオススメ。折りたたみできるものならコンパクトに収納できます。
キャプテンスタッグ CSブラックラベル ハンモック
サイズ | 約270×100cm |
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重量 | 約0.75kg |
材質 | ポリエステル |
収納袋付きで、持ち運びや収納にも便利です。
ゆらふわモック ノーマルタイプ
サイズ | 240×78×2.51cm |
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重量 | 約7kg |
材質 | 鉄鋼材,ポリエステル,木材 |
スタンドのネットの組み合わせは自由で、24種類から選択可能。耐荷重はしっかり330kgあり、大人4人で乗っても大丈夫です。
▼おすすめの自立式ハンモックについてはこちらの記事をチェック!
ライト(ランタン)
夜間もベランピングを楽しむならライト は欠かせません! 白色よりも、温かみのある暖色系ランタンにすると一気にキャンプっぽくなります。
LEDが安全でオススメですが、火を見ることができるランタンがあるとさらに雰囲気が良くなるでしょう。
ベアボーンズ レイルロードランタン
サイズ | 14.9×32.5cm |
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重量 | 約960g |
材質 | スチール,プラスチック,ゴム,ガラス |
クラシックなデザインで、どんなベランダにもしっくりなじみます。
調光可能で使い勝手が良く、サイズの割に軽量なため持ち運びも簡単。
キャプテンスタッグ CS オイルランタン<中>
サイズ | 16×12×25cm |
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重量 | 約370g |
材質 | 鉄,耐熱ガラス |
落ち着いたデザインと温かみのある光でベランピングの雰囲気を盛り上げます。
ゆらめく炎をぼんやり眺めながら癒されたい方にオススメ。火力の調整も簡単なので、好みの明るさの中でくつろげます。
▼キャプテンスタッグのオイルランタンについてはこちらの記事をチェック!
タープ
ベランダが広い場合、タープ があると日除け、雨避けになり一気に快適になります。
天井に固定し、もう片方をおろして下で固定する四角形のレクタタープがべランピングでは扱いやすいのでオススメ。
青空を楽しみたい方は、ベランダの一角にコンパクトなタープを設置して使い分けると良いでしょう。
DDハンモック DD Tarp 3x3
サイズ | 300×300cm |
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重量 | 970g |
材質 | ナイロン |
3m×3mと大きさもベランダに張るにはちょうど良いサイズで、ベランピングに最適。本格的な屋外でのキャンプでも活躍するので、1つ持っていて損はないアイテムです。
DOD ヌノイチM
サイズ | 510×315×225cm |
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重量 | 約11.3kg |
材質 | ポリコットン,アルミ合金 |
燃えにくいコットン生地で、火を扱う際にも安心。コンパクトに折りたたみ可能で、持ち運びに便利なキャリーバッグも付属しています。
フィールドア つっぱり日よけスクリーン
サイズ | 幅303cm×奥行90cm×高さ122~302cm |
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重量 | 10kg |
材質 | 本体:アルミ、スチール 生地:ポリエステル 樹脂部:ポリプロピレン、ABS樹脂 耐水圧 (約)900mm |
マンションやアパートのベランダだと、タープを固定する方法がない場合もあるはず。そんな場合にはこちらの、つっぱり日よけスクリーンがおすすめ。
つっぱるだけなので設置も簡単、少しの雨に加え、日光と紫外線をしっかり遮ってくれるため、特に夏のべランピングが捗ります。角度調節も楽々で使い勝手の良いアイテムです。
アレンジも楽しい!ベランピングの完成度をアップさせるDIYテクニック
べランピングは、ベランダがあればできるので気軽にチャレンジしてみましょう。
「ウチのベランダは狭いし、べランピングは難しいな……」「べランピング用にアイテムを購入するのは……」と思っているそこのあなた!
スペースを生かしながらアウトドア感をさらに高めるテクニックや手軽に雰囲気アップをさせるコツをご紹介します。
ベランダが狭い場合は
ベランダが狭いなら、設置するアイテムを厳選したり、窓際を活かしたりしてレイアウトを工夫しましょう。棚を設置すると縦の収納を活用できます。
また、背が低いアイテムを選ぶと圧迫感を減らすことができ、オススメです。植物も上から吊るせば、床面積を気にせずグレードアップできちゃいます。
室外機を隠すとさらに自然な雰囲気に
ベランダで一番生活感があるものとして「エアコンの室外機」が挙げられるでしょう。これさえ隠してしまえば、グッと雰囲気は良くなります。
布で目隠ししたり、市販されている木製の室外機カバーを使えば一気におしゃれな空間に。100均のすのこや好みの素材でDIYし、天板を覆ってしまえば一気にツールボックスのような見た目になります。
ただし、エアコンの使用中は基本的にカバーなどを取り付けないように推奨されている場合が多いので、カバーを付ける前に取扱説明書などを確認し、安全に使用するようにしてください。
家にすでにあるアイテムを活用してもOK
本格的なキャンプ道具がなくても大丈夫! レジャーシートや普段使っている椅子など、家にすでにあるアイテムをベランダに持ち出すだけでもベランピングは可能です。
まずは気軽にベランピングを体験してみたい方は、ティータイムをベランダで過ごしてみませんか。
ウッドパネルに+α
ベランダにさらに自然感をプラスしたい方にオススメなのが、人工芝や小石などを一緒に敷き詰める方法。
ウッドパネルや人工芝は正方形で販売されていることが多いので、これらと組み合わせやすい素材です。
また、小さな隙間やウッドパネルで埋めるのが難しい曲線部分は、小石やサイズ調整した人工芝でカバーすると簡単で雰囲気も出て一石二鳥です。
節約できるところはしちゃおう!100均はスゴイぞ
ベランピングをしてみたいけど、低コストで済ませたい…。そんな方は100均のアイテムを有効活用してみましょう。
100円ショップであるダイソーやキャンドゥには、植物やスリッパ、アウトドア食器などベランピングに使えるアイテムが豊富にあります。
100均でアイテムを揃えられれば、初めてのベランピングでもハードルが少し下がりませんか?
ダイソー クイックエクスパンドサンシェード(ブラウン)
サイズ | 143×99×99cm |
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重量 | - |
材質 | フレーム:スチール、生地:ポリエステル、ペグ:スチール、収納袋:ポリエステル |
▼ダイソーのクイックエクスパンドサンシェードについてはこちらの記事をチェック!
▼100均の優秀キャンプグッズについてはこちらの記事をチェック!
べランピングの注意点
ベランピングはアウトドア初心者の方でも気軽に始められますが、注意しなければならない項目がいくつかあります。
周囲に迷惑をかけずに、安心してベランピングを楽しめるよう、ルールやマナーを守りましょう。
周囲に迷惑をかけないように気を配る
ベランピングをするときには、騒音や臭いなどで周囲とトラブルにならないように配慮する必要があります。マンションやアパートなどの賃貸住居では、規約があるので事前にチェックしておくことが大切です。
物件によっては、べランピング自体が禁止されていることもあります。
例え一軒家でも、周囲に気を遣うことは必要です。特に隣家との距離が近い場合には注意して楽しみましょう。事前に確認を取っておくと安心ですね。
物を落とさないように気をつける
2階以上の場合、ベランダから物を落とすと大変危険です。アイテムが風で飛ばされないようにしっかり設置しておきましょう。
ベランダのヘリの近くに物を置くのを避けたり、ベランダの柵をシートで覆って隙間をなくしておいたりすると効果的です。
また、ベランダから乗り出すと落下の恐れがあるので危険です。特に小さい子どもとベランピングを楽しむ際には、踏み台になるようなものは置かないようにして、必ず大人が見守るようにしましょう。
※参考:政府広報オンライン「ご注意ください!窓やベランダからのこどもの転落事故」
虫対策は油断せずにしっかりと
特に一軒家の場合、夏場は虫が来やすいのでキャンプ同様に対策をしましょう。防虫アイテムを置いたり、虫除けスプレーを活用したりするのがオススメです。
マンションの場合は、物が増えると掃除が億劫になり、虫が発生するリスクもあります。
衛生的な空間を保てるよう、清掃のことまで想定してアイテムを配置しましょう。
アパートやマンションの規約を確認!
マンションやアパートのベランダは、緊急時の避難経路になっているため、多くの場合むやみに物を置くことが禁止されています。
避難梯子が床にある場合は、使用の妨げにならないようにする必要があるなど、火災や震災の災害時に速やかに避難できるような状態にしておくことが前提になります。
これらは基本的にアパートやマンションの規約で定められているので、必ず確認してから行ってください。
フリースタイルで楽しめる「ベランピング」
キャンプのようにほっと一息つける感覚が自宅で手軽に味わえるのがベランピング。
忙しくてなかなかキャンプに行けない人も多いかもしれませんが、お気に入りのギアを眠らせておくのは、もったいない!
ちょっとした時間でも楽しめるベランピングを、あなたのブレイクタイムのスタイルとして是非取り入れてみてください。