オレゴニアンの収納ギアに変わり種を発見!
収納ギアを得意とするブランド「Oregonian Camper(オレゴニアンキャンパー)」が、面白いアイテムを発売しました。
内部のポケットやポーチに小物を収納し、ロールさせてひとまとめにできる「シェフズロール」。バッグでもないしケースっていう感じでもないし、形容に困る斬新な収納ギアです。
広げた状態がこちら。製品名に「シェフ」が入るだけあって、調理器具やカトラリーが収納されていますね。
散らばりがちなテーブルまわりの小物、その整理整頓と収納に役立つアイテムなんです。
調理器具やカトラリーを吊るしておける!
最大の特長は、広げた状態で吊り下げておけること。何がどこに入っているかわかりやすく、必要なモノをさっと取り出すことができるというわけです。なるほど、これはナイスアイデアですね。
しかしソロキャンプがメインの筆者はそれほど調理器具を必要としないし、ハンガーラックも持っていません……が、それでもあえて購入し、使い道を探ってみることにしました。なぜなら、かっこいいからです!
オレゴニアンキャンパー シェフズロール
現物をじっくりと観察してみた
オレゴニアンの公式サイトで注文し、覆面購入しました。カラーは前出のブラックカモの他にウルフブラウンがあり、自分のサイトに馴染みそうな後者を選びました。
ちなみにオレゴニアンの公式サイトは対応が神速です。注文して42分後に発送完了メールが届きました。
ロールした状態の外装には、モールシステム的なウェビングが。オレゴニアン製品を買ったんだな、と実感できるビジュアルです。もちろんカラビナで何かを取り付けるなど、実用性もあるでしょう。
展開サイズは30×54cm
留具は金属製で、横にずらして外すスタイルでした。プラスチックのバックルでもよさそうなところ、オレゴニアンのこだわりでシックに仕上がっています。
広げてみました。大きさは幅が30cm、縦の長さが54cm。ロールした状態で想像していたよりも面積があり、収納力に期待が持てます。ちなみに下から2番目のポーチのみ幅が大きく、38cmまでの長物を収納できるそうです。
それでは細部をじっくりと観察していきましょう。
さすがオレゴニアンのディテール
最上部にはウェビングが縫い付けられていました。これは吊り下げたときに何かとひっかけることができそう。
使うことがわかりきっている道具をポーチから予め出しておき、すぐに手に持てる状態にしておけます。
一番上の平面メッシュポケットには、カラビナフックも。何を吊るす……かはちょっと思いつきませんが、フックできる機能はなんぼあっても困りません。
ファスナーのスライダーは、引手が大きめで持ちやすいように工夫されています。素材はパラコード+ラバーでしょうか。エンボス加工で「Oregonian」と表記されています。
すべてのポーチが着脱可能
こちらの3つのポーチが、メインの荷室となります。
一番上が最も大きくて半メッシュ、真ん中が長物に対応できる全メッシュ、一番下が最小サイズで全ファブリックです。
そしてこれらのポーチすべてに、驚きのギミックが隠されています。それは……
……面ファスナーで着脱可能だということ。
それぞれが単体のポーチとして独立するので、収納物の一部、ひとつのジャンルだけを持ち運びたいときなど、取り外して軽やかに携帯可能なんです。使い方の幅がすばらしく広がりますね。
一番下のポーチを取り外してみました。洗面用具でも入っていそうな、ちょうどいいサイズです。まだ使ってないけど買ってよかった!
自分なりに使ってみた結果……
それでは実際に使ってみましょう。繰り返しますが、筆者は「シェフズロール」の名にふさわしい調理器具も使ってなければ、吊り下げるためのハンガーラックも持っていません。はたしてどんなソロサイトになるのでしょうか……!?
調理器具を収納してランタンスタンドに
初使用ということで、一応は調理器具とカトラリーを収納してみました。しかし調理器具はしゃもじとお玉程度、フォークとスプーンが1本ずつ……と寂しい内容で、苦し紛れにST-310やアルコールストーブまで収まっています。一番上のポーチにはキッチンペーパーを入れ、引き出せるようにしました。
ハンガーラックを持っていないので、愛用しているランタンスタンドに持ち手を引っ掛けてみました。うーん、なんだか不思議な哀愁が漂ってしまいましたね。
アングルを変えてもう1枚。周囲のキャンパーがクスクスと笑って……はいませんが、わびしさと切なさと気恥ずかしさを感じています。
キッチンペーパーを取り出せるのは我ながらナイスアイデアだと思ったんですが、ランタンスタンドではいまいち決まりませんでした。
ハンガーラックを使わずに吊り下げてみた
やはりハンガーラックを持っていないキャンパーは門前払いなのでしょうか。いや、説明書には「ハンガーラックなどに吊るし快適使用」と書いてありました。「など」でOKなはずです。諦めずに吊り下げ方を模索してみましょう。
落枝でラックを作ってみた
落枝を利用し、ハンガーラックを自作してみました。なかなかかっこいいと思いますし、当製品以外にもナイフやランタンを吊り下げれば、画になるのではないでしょうか。
筆者のサイトには大きめのテーブルやランタンスタンドがあるのでチグハグな印象ですが、ブッシュクラフトをやる武骨キャンパーならいい感じに決まると思います。
木を使用してパラコードで……
樹木同士をパラコードで繋いで吊り下げてみました。乗り入れできるサイトなら、一方はクルマに結びつけてもいいですね。樹木がない場合でも、クルマとタープポールを利用できると思います。
設置の手間とロープワークは必要となりますが、なかなかいい雰囲気ではないでしょうか。
テーブルサイドという手も!?
ファミリーキャンプで使っているハイテーブルに吊り下げてみました。食卓の横にカトラリー類を設置できるのですから、間違いなく便利に使えそうです。
ただ一番下のポーチは地面のすぐ近くなので、モノの出し入れに若干のフィジカル負担があるかも……。しかしこの吊り下げ方は、かなりアリでしょう。
幕内に吊るしてもよさそう
幕内に吊るす手もあると思います。筆者の軍幕では悪ふざけにしか見えませんが、これが側面の立ったテントやスクリーンタープだったら……。スタック式のラックのさらに上、空中に収納スペースを誕生させることができます。
クルマの中で小物を整理
クルマの中に吊るしてみました。室内にポールを渡してある場合は、もっとスマートに吊り下げることができますね。車中泊できっと重宝すると思いますが、いかがでしょうか? S字フック等、何ら工夫が必要ないのも嬉しいところです。
調理器具&カトラリー以外を収納してみた
それでは次に「何を収納するか」を模索していきたいと思います。収納に悩むほどの調理器具を持っていない場合でも、いろいろと便利に使えそうでしたよ。
ごちゃついた小物ギアをひとまとめに
こちらはキャンプをする前から持っていた、筆者の小物バッグです。ナイフやライターに始まり、キャンプ年数を重ねるごとに収納物が増えてきました。今ではLEDランタンだけでも4つあり、パンパンかつ中身ごちゃごちゃです。
それがシェフズロールでこの通り。すっきりと整理整頓することができました。
チェアに座った状態で手の届く場所に吊り下げられたら、こんなにいいことはありません。というか別に吊り下げられなくても構わない……そう思える整理整頓っぷりでした。
保存食をたっぷりと収納できた
キャンプでは、つねに食を失う危険と隣合わせ。ステーキ肉を落としたり炊飯に失敗したり……保存食のお世話になるシーンが必ずあります。
そこで試してみたのが、即席麺や乾麺、缶詰などの収納。袋麺×2をはじめ、パスタや蕎麦などたっぷりと入れることができました。サイトのキッチンスペースに吊り下げれば、パントリーとして活用できます。
ついつい大量の食品を入れてしまったので、ひょっとしたらロールできないかも……と不安になりましたが、まったく問題ありませんでした。内部にはまだ余裕があることが、ベルトの余り方でわかります。
お泊りセットにちょうどいいかも!
こちらは筆者がキャンプに持っていく、タオルや着替えや洗面用具です。こうしたお泊りセットをひとまとめにできるスマートな収納ギアを持っておらず、この状態になりました。
シェフズロールに入れてみたところ、見事に入り切りました! タオルにTシャツに下着類、そして洗面用具……と一泊分の準備に不足はありません。メッシュ部分が多いので、もともと着替えの収納に向いている収納ギアなんですよね。
まあ着替えまでは入れなくとも、タオルや衛生用品をいつでも取り出せるよう、幕内に吊るしておくのはアリだと思います。
さらにキャンプ場の水場に行くときなど、ポーチだけを取り外して向かうことが可能です。これはシェフズロールを使う大きなメリットですね。
ただし面ファスナーはそこそこ強力なので、取り外しが億劫になる可能性があるかもしれません。
気になった点がひとつだけ
吊り下げ時の取り出しには注意が必要
吊り下げた状態でモノの出し入れをできるのが当製品の特長ですが、勢いよくファスナーを開けると、中身が落ちてしまいがちでした。特に真ん中のメッシュポーチは要注意で、慎重さが求められます。
ファスナーの走っている位置は各ポーチの中央なんですが、もうちょっと上方向にずらしてもらえると嬉しかったですね。しかし手のひらで支えながら慎重に開ければ、特に問題ありません。
ハンガーラックを持ってなくてもアリでは?
というわけでオレゴニアンの注目ギア、シェフズロールの使用方法をいろいろと探ってみました。「ハンガーラックを持っている+調理器具を入れたい」というキャンパーに向けたアイテムではありますが、そうでなくても使い道はありました。個人的には保存食の収納が嬉しいと感じましたね。
この記事を読んで、収納したい小物が思い浮かんだキャンパーはぜひチェックしてみてください。作りがいちいちしっかりしていて、長く使えそうなのも高ポイントでしたよ。
オレゴニアンキャンパー シェフズロール
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