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キャンプでも、もっと手軽に美味しく揚げたい!
出典:PIXTA
今日も今日とて飲兵衛キャンパーを地で行く筆者。酒のツマミにあるとたまらないのが熱々の揚げ物です。なんかしょっちゅう言っていますが、実際旨いんだから仕方がありません。
ただキャンプで揚げ物となると、フライドポテトなどはメスティンで済む(過去記事を参照)ものの、唐揚げやトンカツの場合は深さが足りず、正直ちょっと役不足感が否めません。
ソロキャンプに大きすぎないけれど、メスティンより深さのある鍋が欲しいところです。
また「油切り」も面倒。自宅では金網とバットを使いますが、キャンプのソロテーブルでは場所をとるし、洗い物も荷物も増えます。
さらに、美味しく揚げるには食材に適した温度管理がマストなんですが、温度計なんか当然付いていないメスティンではこれも難しい……。
見事にオールインワンなヤツあった!
そんな折、筆者のSNSフォロワーのK助さん(@happycampmaster) より「Amazonでおすすめの揚げ物鍋がある!」との情報を入手。Luvian「天ぷら鍋」なる商品を購入してみました。
2,959円(税込/Amazon購入時)と格安ながら、どうやら先述の3つのお悩み=「サイズ(深さ)・油切り・温度管理」問題をズバッと解消する超オールインワンな鍋のようなんです。
早速キャンプで使って詳しくレビューしていきます!
Luvian 天ぷら鍋
サイズ | 約直径20×高さ13cm |
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重量 | 1100g |
容量 | 1800ml |
対応加熱機器 | ガス火・IH |
材質 | 304ステンレス鋼 |
付属品 | 蓋、温度計、オイルフィルターラック |
Luvian「天ぷら鍋」のオールインワンぶりとは?
サイズ感が実にほどよい!
まず特筆すべきは、直径20×高さ13cmと片手で持てる実に程よいサイズ感。
その割にはハンドルがしっかりしていて高温でも調理がしやすそう。深さもしっかりあるので、底に揚げ物の衣が張り付くこともなさそうです。
これまでキャンプで使っていた、トランギア「ラージメスティン」と比べるとこんな具合。
持ち手や厚みを含めるとLuvian「天ぷら鍋」の方がだいぶ大きいですが、筆者的には使いやすければ目をつぶれる程度の差です。
ちなみに、レトログリーン×コッパーのカラーなどクラシックなデザインもビンテージ好きキャンパーにはグッときます。
フィルターラックがめちゃ効率的
そして、この「天ぷら鍋」の最も特徴的な要素がこちら。揚げたものを置いて油切りができる「フィルターラック」を蓋裏に備えているんです!
しかも油はそのまま揚げ鍋に戻るので無駄がなく、バットも不要でテーブル上の場所も取らないといいことづくめ。
このラック、蓋や付属の温度計も含めて取り外し可能。お手入れも簡単そうです。
温度計付き!適温で揚げられる
さらに200度まで測れる温度計まで付属しており、まさに至れり尽くせり。温度を見ながらなら、揚げ物ビギナーでも温度管理がスムーズで美味しく揚げられるし、安全ですよね。
温度計の取り付けは蓋の穴に差し込むだけ。使い終わったら引き抜けばいいわけです。
なお、天ぷら鍋を洗浄する際、これだけは水洗いせず、拭き取るお手入れが推奨と取扱説明書に記載がありました。
材質は頑丈なステンレス
鍋本体の材質は熱にも強い304ステンレス。薪ストーブなどにも使われるもので、多少ラフに扱ってもびくともしない耐久性が頼もしいです。
しかも底は二層複合底部の設計で厚みもあります。この底、加熱が均一になるという恩恵もあるようです。
早速キャンプでいろいろ揚げてく!
1|「本格ロースカツ」にトライ
揚げ物の帝王といえばやはり「トンカツ」でしょう! 自宅で仕込んでいけばより手軽。塩コショウで下味をつけ、衣をつけたらジップロックに入れて、クーラーボックスへIN。
なお、ちょっとしたコツですが、「小麦粉→卵→パン粉」の後、「卵→パン粉」と繰り返して衣をつけると、プロのような本格的な仕上がりになりますよ。
キャンプ場では、コンロで熱した「天ぷら鍋」の油にドボンするだけ。
この日は気温が-1℃と寒く、油温がなかなか上がらないので待ち切れず、140℃から調理を開始。勘に頼っていたらさらに低い温度で失敗していたかもしれません。
揚げ物ビギナーでなくとも、やはり温度計があるのはとても助かりました。
結局10分近く揚げましたが、それでも油温は170℃ぐらいまでしか上がりませんでした。やはり冬場の屋外調理は独特の難しさがあります。
とはいえトンカツは優勝間違いなしのキツネ色に! この段階から家で作るのと寸分変わらぬ出来にびっくりです。
「フィルターラック」にはこのサイズのトンカツでも安定して置けました。みるみる油が切れていき、そのまま次の調理までできて、やはりこれは便利!
油が切れたらカッティングボードでカット。パック売りの千切りキャベツを添えたら完成です。
見てください、この仕上がり! 低い気温でもいつまでも熱々なのはさすが揚げたて。ビールが進みます……!
2|「鶏の唐揚げ」もサイコー
お次は「鶏の唐揚げ」。ハイボールに最高のヤツですね。
これも家で仕込んじゃいましょう。普段の筆者はしっかり自分で味付けしますが、今回はソロキャンプですし、面倒なので市販の唐揚げ粉で簡単に。
トンカツの後で油温も170℃ぐらいあるので、どんどん放り込んでいきます。鍋の大きさもあり、4〜5つはまとめて揚げられます。また、深さがあるから衣が鍋底に貼りつきません。
4〜5分揚げればこのとおり。油が切れたら熱々をハイボールで流し込むだけ! サイコーです。
3|「冷凍エビフライ」もプロ級!
冷凍の「エビフライ」も揚げてみました。油量がたっぷりとあるので、冷凍食材を入れても温度が下がりにくいのが良かったです。ただ放り込んで揚げるだけで、洋食店のような仕上がりに。
こうなってくると「揚げ物ってカンタンだよね、なんでやらないの?」とか(酔った勢いで)言いたくなるぐらいです。
4|「フライドポテト」の大量生産も
「冷凍フライドポテト」は過去記事でご紹介した「揚げざる」と組み合わせてみました。こうするとバラつかず、まとめてたくさん作れます。
なお、そのままだと「揚げざる」が入らないので、蓋は外して使いました。
背面側には油注ぎ口もある
最高に便利なのが分かった「天ぷら鍋」ですが、後片付けに関してもうれしい配慮が。くるっと向きを変えて背面側を見ると、ちゃんと「注ぎ口」まで備えているんです。
なので、使用後の油の処理も楽チン。漏斗を持参すれば、元々油が入っていたボトルに鍋から直接注ぎ入れられます(完全に油を冷ましてから行いましょう)。
濾過して再利用したい場合は自宅で行えばいいですね。
洗浄は大きさもあって大変なので、こんな感じでゴミ袋にしまって持ち帰り、自宅で洗うのがよいかと思います。
IHも対応! 家庭でも使いやすい
ちなみにIHヒーターにも対応しています。サイズ的にも特に小さいと感じることはないですから、1つあれば家での揚げ物ライフもはかどります。
気になったのはこんなところ
油の必要量が多いのが地味にキツイ
この「天ぷら鍋」でスムーズに揚げ物をするなら、およそ1Lの油が必要です。ラージメスティンがその半分の約500mlで済むのと比べると、かなり多いです。
1Lボトルは大きくてかさばるし、冬の屋外では加熱にも時間がかかり、その分燃料消費も増えてしまいます。元はキャンプ用ではないので仕方がないところではありますが。
精度の低さにちょっとイライラ
お値段なりというか、製品としての作りは全体的に精度が低め。特に油切りの「フィルターラック」が外れやすく、蓋を閉めると油の中に水没ならぬ油没してしまうことがよくありました。
また、鍋背面の「注ぎ口」もそこまで鋭角でないので、慎重に注がないとまあまあこぼれます。
個体差があるかもしれませんが、蓋も本体から若干浮いているなど、使用上は我慢できる範囲とはいえ、筆者は少しイライラした点でした……。
キャンプで本格的に揚げ物するならイチオシ!
筆者が常々、ラージメスティンでの揚げ物で感じていた3つのお悩み=「サイズ不足(特に深さ)・効率悪い油切り・温度管理難しい」をズバッと解消し、揚げ物のハードルをグッと下げてくれたLuvian「天ぷら鍋」。
これ1つあれば、初心者でも揚げ物キャンプが手軽に楽しめます。焼いたり煮たりに飽きてきたとき、是非この「天ぷら鍋」の存在を思い出してみてください。
お手頃ですし、思い切って新しいことに取り組んでみるなら、オススメの一品です!