火吹き棒とは?
火吹き棒 とは、火起こしを楽にしてくれる便利な焚き火道具の一種。筒状の棒で息を吹きかけ、空気を送り込むことで、効率よく火を起こすことができます。
ピンポイントに空気を送り込めるため、うちわで扇ぐよりも素早く火を起こしやすいことや、灰を巻き上げず体力も消耗しにくいことがメリットです。
火吹き棒の選び方
素早く効率的に火を起こすことができる便利な火吹き棒。さまざまな種類がある中で、最適な火吹き棒を選ぶためのチェックポイントをご紹介していきます。購入をご検討の方は選ぶ際の参考にしてみてください。
素材
まずは火吹き棒の素材をチェックしましょう。昔ながらの竹素材や金属素材などさまざまな種類が展開されており、軽さや耐久性などに違いがあります。
また、持ったときのグリップ感や触り心地も要チェックです。本体だけでなく持ち手部分の素材も確認することで、より快適に使用できます。
竹
天然素材である竹は、「強度」と「柔軟さ」を併せ持っているのが特徴です。しなやかで加工しやすく、自然に馴染む優しい質感がポイントです。
日本では昔から火吹き棒の素材として馴染み深く、和の雰囲気を味わえるのも魅力といえます。
真鍮
真鍮は、銅と亜鉛の合金素材。5円硬貨や管楽器でお馴染みの素材であり、サビにくい、伝熱性が高い、安価で加工しやすいといった特徴があります。
ゴールドの風合いがオシャレで時間が経過するごとに経年変化を楽しむことができます。
ステンレス
ステンレスは、「耐熱性」や「強度」のある金属素材の一種です。主成分である鉄に炭素やクロムを含む合金鋼であり、鉄よりも高強度となります。
添加物のクロムが鋼の表面に膜を作るため、とてもサビにくいのが最大の特徴です。手入れが楽でガンガン使うことができます。
アルミ
アルミは軽量で非常に柔らかい金属素材で、1円玉硬貨や飲料缶の素材としてお馴染みです。金属の中でも軽くてサビにくいのが特徴。
荷物を軽く済ませたい方におすすめです。その反面、純アルミは柔らかいため強度に劣るのがデメリットといえます。
収納方法
火吹き棒を選ぶ際は、収納方法もチェックしましょう。細長い形状であるため、なるべくコンパクトに収納できると荷物がかさ張らず、持ち運びに便利です。
伸縮式
伸縮式とは、文字通り伸び縮みするタイプのことです。用途に合わせて長さを調整できるのが特徴であり、コンパクトに収納でき持ち運びに便利です。
分割式
分割式は、いくつかのパーツに分解することでコンパクトに収納できるタイプの火吹き棒です。伸縮式に比べると分解・組み立ての手間が掛かりますが、構造上デザイン性の自由度が高くなるのでコンパクトさとオシャレさを両立したモデルがたくさんあります。
そのまま
コンパクトに収納できる伸縮式や分割式とは違い、そのままの一本構造もあります。携帯性には劣りますが、オシャレなデザインの火吹き棒が多く、見た目にもこだわりたい方は要チェックです。
付属機能
火吹き棒は火元に空気を送り込むだけではなく、使い勝手が向上する付属機能があるものを選ぶと便利です。
火バサミ として使える「トング一体型」や、火起こしに使える「ファイヤースターター」などが付属しているモデルであれば、ひとつで何役もこなすことができ、荷物の削減にもつながります。
長さ
火吹き棒の長さも重要なチェックポイントです。火を扱うツールだけに、安全快適に使うためには用途に適した長さを選ぶ必要があります。
短いタイプ
最長サイズが40cm程度の短いタイプは、コンパクトに取り扱えるのが最大のメリットです。持ち運びが便利なうえ、至近距離からピンポイントに空気を送り込むことができます。
その反面、火元に近いため、熱や灰、煙の影響を受けやすいのがデメリットです。コンパクトに持ち運び可能なので、携帯性を重視するソロキャンプなどにおすすめです。
長いタイプ
最長60cm以上の長さがある長い火吹き棒は、火元から距離があるため安全に使用することができます。火傷の心配が少なく、舞い上がる灰や煙の影響も受けにくいでしょう。
また、長さがあるためイス に座った状態からでも扱えるのがメリットです。長さがある分、収納サイズも大きくなるのが難点になります。
デザイン
機能性も大事ですが、オシャレでかっこいいデザインの火吹き棒を選びたいですよね。
キャンプブームも相まって、こだわりの素材を使用した個性的なデザインのギアを展開するガレージブランドも増えているので、大手以外のブランドもチェックしてみると、好みのデザインに出会えるかもしれません。
火吹き棒のおすすめ21選
それではここから、オシャレでかっこいいおすすめの火吹き棒をピックアップしてご紹介していきます。
以下の種類別にご紹介していますので、ぜひお気に入りの火吹き棒を見つけてみてくださいね。
伸縮式
キャプテンスタッグ ポケット火吹き棒
コスパの良さと使いやすさで人気のキャプテンスタッグ の伸縮式火吹き棒。手のひらサイズでポケットに収納できる軽量コンパクトタイプです。
本体部分はアルマイト加工が施されたアルミニウム合金、スライド部分はステンレス素材を採用。便利なクリップや収納袋が付属しています。
キャプテンスタッグ ポケット火吹き棒
●材質:本体:アルミニウム合金(表面加工=アルマイト)/スライド部:ステンレス鋼/収納バッグ:ポリエステル
キャプテンスタッグ スライド火吹き棒L
さきほどご紹介したポケット火吹き棒のロングバージョン。最大63cmまでスライドして使用することができます。
本体はポケット火吹き棒同様、アルマイト加工されたアルミニウム、スライド部分は丈夫なステンレス素材を採用しています。ポケットやループに引っ掛けることができるクリップ付きです。
キャプテンスタッグ スライド火吹き棒L
●材質:本体:アルミニウム合金(表面加工=アルマイト)/スライド部:ステンレス鋼/収納バッグ:ポリエステル
ベルモント 焚き火ブロウパイプ ライトブラウン
金属加工の町・新潟県三条市に本社を構えるアウトドア&釣具ブランド「ベルモント」 の伸縮式火吹き棒です。
サビに強いステンレス製で最大85cmまで伸縮可能です。天然木のセパレートグリップがおすすめポイント。両手でしっかり握れるのでピンポイントに空気を送れます。
ベルモント 焚き火ブロウパイプ ライトブラウン
●材質:本体:ステンレス,真鍮/グリップ:天然木/アクセサリー:天然木,ポリエステル
バーゴ アルティメットファイヤースターター
チタン製ギアを多数展開し、ミニマリストから評価が高くモンベルでも取り扱いがあるアメリカのブランド「バーゴ」 の火吹き棒。
152mmから最大464mmまで伸縮できます。火花を散らして火種をつくる火打ち石 が付属しているのが特徴です。マッチやライターがなくても、これひとつあれば火をおこすことが可能です。
マックスブースト ポケットふいご
「お手軽価格でデザインのイイモノ!」がコンセプトのソト遊びブランド「マックスブースト」の超コンパクト火吹き棒です。“キャンプ芸人”のヒロシさんが使っているアイテムとしても大人気。
手の平サイズで重量わずか25gと超軽量コンパクトな点が特徴となっています。荷物を最小限に抑えたいソロキャンパーにおすすめです。
マックスブースト ポケットふいご
●材質:本体:ステンレス鋼(高品質SUS304採用)/ ケース:ポリエチレン
山麓工房 現役キャンパー監修火吹き棒
2021年東京発の新鋭アウトドアブランド「山麓工房」 の伸縮自在火吹き棒。現役キャンパーが監修したこだわりの一品で、Amazonの新着ランキングで3ヶ月連続1位を獲得した人気モデルです。
耐久性に優れたSUS304ステンレスを使用。長すぎず短すぎずの63cmを採用したちょうどよいサイズ感がおすすめポイントです。
山麓工房 現役キャンパー監修火吹き棒
●材質:SUSステンレス304
ロゴス 火吹き棒
メイプルリーフでお馴染みの「ロゴス」 が発売している伸縮自在な火吹き棒です。27.5cmから70cmまで無段階で伸縮できます。
木製グリップの革ひもがワンポイントで、カラビナを使って吊り下げることが可能です。
ヴァストランド 火吹き棒
兵庫発新鋭アウトドアブランド「ヴァストランド」 のコンパクト火吹き棒。手の平にすっぽり収まるサイズ感が特徴であり、最長62cmまで6段階伸縮調整可能です。
POPな4色カラーが展開しており、お財布に優しい低価格がおすすめポイント!
ビジョンピークス 伸縮式火吹き棒ファイヤーブロアー
アウトドアショップ・HIMARAYAのオリジナルブランド「ビジョンピークス」 の伸縮式火吹き棒。
両手でしっかり固定して狙ったところにピンポイントで送風できる形状が特徴で、33cmから最長70cmまで伸縮できるステンレス製です。
ペトロマックス ファイヤーブロウパイプ
ドイツ発灯油ランタンブランド「ペトロマックス」 のファイヤーブロウパイプです。ウッドグリップを採用し最長96cmと超ロングサイズが特徴です。
携帯性には劣りますがデザイン性を重視した火吹き棒をお探しの方におすすめです。
グリーンメープル ファイヤーブラスターウエンジ
吹き込み口と中間の添え木に、木目や質感が美しく高価な銘木ウエンジ材を使用したファイヤーブラストです。
約29cmから超ロングな86cmまで伸縮可能なので、イスに腰掛けた状態でも扱うことができます。
グリーンメープル ファイヤーブラスターウエンジ
●材質:ステンレス,ウエンジ材
ペレグリンファニチャー 鹿の角のブラスター/Sサイズ
外遊びで使える雑貨や家具を展開している「ペレグリンファニチャー」のブラスター。エゾシカの角をグリップ素材に採用した奇抜でオシャレなデザインが特徴です。
手の平に収まるコンパクトな伸縮式で最長53cmまで伸長します。
価格 | 7,700円(税込) |
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サイズ | 約53cm |
材質 | 鹿の角、ステンレス |
分割式
モナークワークス HIFUKI – 真鍮 ファイヤーブラスター
高級感のあるアウトドアギアやレザーアイテムを展開している「モナークワークス」の真鍮製ファイヤーブラスターです。
トランペットのマウスピースの形状を採用しているので吹きやすく、レトロ感を感じるオシャレな真鍮製です。2分割することで70cmと40cmにサイズ調整可能。
モナークワークス HIFUKI – 真鍮 ファイヤーブラスター
●材質:真鍮
野良道具製作所 ALL真鍮製火吹き棒 「野良ブラスター」 【コンパクトver.】 3本継60cm
無骨でワイルドなギア作りで話題の広島発アウトドアブランド「野良道具製作所」 の分割式ブラスターです。“キャンプ芸人”バイきんぐの西村さんが使用しているアイテムとしてもお馴染み。
真鍮素材を採用しており、トランペットをイメージさせるオシャレなデザインが特徴です。全長約60cm、3本に分割することでコンパクトに持ち運びできます。
野良道具製作所 ALL真鍮製火吹き棒 「野良ブラスター」 【コンパクトver.】 3本継60cm
●材質:真鍮
そのまま
ファイヤーサイド ファイヤーブラスター FB1
同じく“キャンプ芸人”バイきんぐの西村さんが愛用している「ファイヤーサイド」 の火吹き棒。
本体は軽量なアルミ素材を採用し、口元と中央にブナ材を使用したデザインが特徴です。こだわりを演出する焚き火ギアとしておすすめです。
村の鍛冶屋 アルミカラー火吹き棒37cm
金物の町・新潟県三条市に本社を構える山谷産業の自社ブランド「村の鍛冶屋」の火吹き棒です。軽量なアルミ素材を採用し、可愛い木製アクセントが特徴。
レッド・ブルー・ブラックカラーを展開しており、遊び心のあるカラーデザインがおすすめポイントです。
村の鍛冶屋 アルミカラー火吹き棒37cm
●材質:本体:アルミニウム(カラーアルマイト加工)/ 吹き口・中ハンドル・先端:天然木
キャプテンスタッグ 火吹竹40cm M-7625
天然竹を使用したキャプテンスタッグの火吹き竹です。昔ながらの実用的な火起こしアイテムであり、お手頃なお値段が特徴。
金属製の火吹き棒では細すぎて吹きにくいという方におすすめです。
アシモクラフト asiblaster
キャンパーの遊び心をくすぐる焚き火ツールを展開している超話題のガレージブランド「アシモクラフト」の火吹き棒です。
楢(ナラ)材を使ったデザイン性に優れた木製パーツが特徴。40cmから最長70cmまで無段階で伸縮可能となっています。
価格 | 10,450円(税込) |
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サイズ | 40〜70cm |
材質 | 鉄、楢 |
トング一体型
槙塚鉄工所 タキビズムブレストゥファイヤー
瀬戸内の鉄職人が作るこだわりの焚き火道具ブランド「槇塚鉄工所」の2WAY焚き火ギアです。
火吹き棒と火掻き棒の2役をこなし、分割してコンパクトになる機能性が特徴です。TAKIBISMロゴのオシャレな革バンドが付属しています。
槙塚鉄工所 タキビズムブレストゥファイヤー
●材質:本体:ステンレス/先端部分:鉄/吹き口:木(楢)
フェニーズ ブラスタートング
溶接/DIYギアショップ「フェニーズ」のトング一体型火吹き棒。空気を送り込む火吹き棒としてはもちろん、トング(薪バサミ)としても優秀。
トングはバネ式となっているので楽に開閉できるのがポイントです。
ルガシア 多機能薪バサミ炎群(homura)
岐阜県発焚き火ツールブランド「ルガシア」の多機能薪バサミです。火吹き棒や火バサミのほか、オプションパーツを装着することでフックや灰かきにも使え、これひとつで何役もこなすことができる多機能性が特徴です。
グリップには岐阜県産の東濃ヒノキを使用しています。水や湿気に強く強度に優れています。
100均やホームセンターでも購入できる!
火吹き棒は100均やホームセンターでも購入することができます。わざわざアウトドア専門店に足を運ぶことなく、セリアやダイソー、カインズなど身近なお店で手軽に入手可能です。
ダイソー
ダイソーから発売されているお手軽火吹き棒。伸縮自在なステンレス製で持ち運びに便利なコンパクトサイズが特徴です。ソロキャンプやお試しモデルにおすすめです。
価格 | 110円(税込) |
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サイズ | 1×1×13cm |
材質 | ステンレス鋼 |
▼100均のキャンプ用品をもっと知りたい方はこちらの記事もおすすめ!
カインズ
ホームセンター「カインズ」が販売している火吹き棒です。16.5cmから最長65cmまで長さ調整できる伸縮式。ステンレス素材を使用しているので丈夫でサビに強いのが特徴です。
価格 | 398円(税込) ※店舗価格 |
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サイズ | 約φ1.1×65cm |
材質 | ステンレス鋼 |
火吹き棒のカスタム方法
既製品の火吹き棒をより快適に使いやすく自分好みにアレンジするのもおすすめ! ここからは火吹き棒のカスタム方法の例をご紹介します。
中級:パラコードを巻いてみる
パラコードを使えば手軽に楽しくカスタム可能! シンプルな火吹き棒を自分好みのデザインにアレンジすることができます。
▼パラコードの編み方を知りたい方はこちらの記事もおすすめ!
上級:火吹き棒を自作する
既製品では物足りない「こだわり派」の方やDIY好きの方におすすめ! 身近な商品や道具を使って火吹き棒を自作することも可能です。
▼火吹き棒の自作方法を知りたい方はこちらの記事もおすすめ!
火吹き棒の効果的な使い方
気が付けば無我夢中で息を吹き込みがちな火吹き棒ですが、吹き方やタイミングを見極めることで、勢い任せで息を切らさず効果的に火吹き棒を扱うことができます。
火吹き棒を極めたい方は以下のポイントをチェックして、火起こしの達人になりましょう!
1. 火吹き棒を使うタイミングを見極める
火吹き棒を効果的に扱うポイントが息を吹き込むタイミングです。むやみやたらに息を吹きかけると疲れやすいうえ、逆に火が消えてしまう可能性もあります。
効果的なタイミングの例は、種火から大きい木に火を移すときや、火が小さくなってきたときなどです。
着火直後や火が回っていない状態、メラメラ燃えているタイミングでは基本的に火吹き棒を使わなくて大丈夫です。タイミングを見極めて効果的に火吹き棒を使いこなしましょう。
2. 太い方から細い方へゆっくりと息を吹き込む
初めて使う方にとっては、どちらの向きから息を吹き込めばよいのか疑問に思うこともありますよね。
基本的に火吹き棒は太い径から細い径に向かってゆっくり息を吹き込む作りになっています。
説明書などが付属する場合はしっかり確認して、正しい向きで使うようにしましょう。
3. 火吹き棒の太さに合わせた吹き方を意識する
効果的に火吹き棒で空気を送り出すには、火吹き棒の太さ(口径)によって吹き方を変えるとよいでしょう。
モデルにもよりますが、口径の太い火吹き棒の場合は、吹き込み口に直接口をつけないで吹き込むのがポイント。周りの空気を取り込むように息を吹き込むと、より多くの空気を送り込むことができて効果的でしょう。
逆に、口径の細い火吹き棒は、口をつける形で吹き込んだほうが息が逃げず効果的に空気を送り込める場合があります。
焚き火やバーベキューの火起こしを楽にしよう!
火吹き棒があれば、うちわで扇いだり直接息を吹きかけたりすることなく、楽に火を起こすことが可能です。ぜひ火吹き棒を焚き火ツールの一軍ギアに取り入れ、火起こしの達人を目指してみてくださいね!