キャンプ用の箸が割り箸より優秀な4つの理由
キャンプに箸を持参していくとき、「使い捨てのほうが便利」と考え、割り箸を持っていく人は多いでしょう。
しかし、キャンパーの中にはアウトドアでの使用に適した“マイ箸”を持っている人も少なくありません。
キャンプ用の箸は、以下のような点で割り箸より優れていると言えます。
1. 環境に優しい
マイ箸をキャンプ場に持っていくことは、環境保全につながります。環境省が発行した「平成20年版環境・循環型社会白書」によると、飲食店やコンビニエンスストアで使われる割り箸の数はなんと年間250億膳。国民ひとりあたり約200膳も使っている計算になり、同書が発行された時点でも「無料で際限なく使用可能なものではなくなってきて」いると紹介されています。
※参考:環境省「平成20年版環境白書・循環型社会白書」
割り箸は、間伐材や端材を使って作られているとはいえ、SDGsの取り組みが盛んになっている近年、ゴミ削減や資源保護への意識の高まりから、マイ箸、リユース箸の推進が全国各地で進んでいる現状があるのです。
2. 荷物が減らせる
キャンプにマイ箸を持っていくことで、荷物が減らせるケースがあります。100均で購入した50膳の割り箸をキャンプにそのまま持って行っている……なんて方はいらっしゃいませんか?
マイ箸であれば洗って繰り返し使用できるため、各自お気に入りの箸を持っていくことで、余計な荷物を減らせるでしょう。
3. 機能性が高い
キャンプで使える箸は、優れた機能を持ち合わせている製品が多いです。素材に高強度なアルミ合金が使われていたり、まるで“変身ロボ”のように小さくコンパクトに収納できたりと、各社面白い機能を備えた商品を展開しています。
機能が高く丈夫なので、長く使える“一生モノ”になり得ます。割り箸より愛着を持って使えることは間違いないでしょう。
4. 見栄えが良い
キャンプで写真を撮るのが好きな人や、こだわりのギアを揃えている人のなかには“マイ箸派”も多数。カラトリーをセットで揃えるとより統一感が出ます。
以下にインスタグラムで「#camphack取材」のハッシュタグに寄せられた写真をまとめました。割り箸ではきっと出せないこの雰囲気!
キャンプ用の箸の選び方
キャンプ用の箸を選ぶときは、以下のような点に注意しましょう。
メーカー
機能やデザインにこだわりのある方は、アウトドアメーカーのカトラリーラインナップをチェックしてみるのがおすすめ。とにかく安く済ませたい方は、セリアやダイソーをはじめとする100均でも購入可能です。
素材
キャンプ用の箸には、以下のような素材が使われることが多いです。
それぞれの素材の特徴をご紹介します。
チタン
チタン素材の魅力はなんといっても軽いこと。ステンレスと比較すると少し価格が高い点に目をつぶれば、強度もあり、耐熱性も十分です。装備をミニマムに、軽量化したいキャンパーにおすすめの素材です。
ステンレス
キャンプ用品でもおなじみ、ステンレス素材は耐食性に優れています。錆びにくく、強度もあるため、長年使い続けられる安心感が魅力です。
木
箸全体が木で作られた商品のほか、先端のティップ部分に天然木をあしらったお箸もあります。お持ちの食器類やカトラリーが木製であれば、テイストを合わせるため選択するもよし。抗菌加工を施したものもあるので、注目してみると面白いでしょう。基本的に耐熱性や強度は金属に劣るため、取扱いにはご注意を。
竹
竹を使用した箸は、一般的な木を使った製品よりも強度が高く、欠けてしまうリスクが少ないでしょう。口当たりは優しく滑らかで、いつものキャンプ料理がいっそう美味しく感じるかも。見た目も繊細で美しいです。
サイズと形状
箸の適切な長さは、「あた」の長さの1.5倍だと言われています。「あた」とは親指と中指、もしくは親指と人差し指を広げたときの長さのこと。個人差はありますが、以下の農林水産省のページによると、男性は22.5cm、女性は21cm前後が箸の長さの目安です。
※参考:農林水産省「特集2 お箸のはなし(1):農林水産省」
箸の形状に着目すると、丸い箸は持ちやすく手に馴染みます。一方で割り箸のように四角い形状だと、テーブルから転がり落ちる心配が少ないです。
収納性
アウトドアで使える箸は、折りたためるタイプ、分解できるタイプなど、コンパクトに収納できるよう工夫を凝らした製品が多いです。
メスティンに収納できる長さか、使用するクッカーにスタッキング可能か、など手持ちの調理器具との相性を考えながら選ぶのがおすすめです。
セット内容
アウトドアメーカーから販売されている箸の中には、収納ケースが付属しているもの、スプーンやフォークなどカトラリーをセットにして販売されているものもあります。
収納ケースがついていると紛失しにくかったり、携帯性に優れていたりというメリットも。
キャンプ用の箸のおすすめ10選
キャンプ用の箸のおすすめとしては、以下のような商品が挙げられます。素材や機能はさまざまなので、自分に合ったアイテムを見つけてみましょう。
モンベル 野箸
近年登山用品のみならず、キャンプ用品にも力を入れているモンベルからは、カラーバリエーション豊富な軽量のお箸が展開されています。強度十分なアルミ合金に、先端のティップ部分は天然木を使用したモデルです。接続部分はねじ込み式を採用しており、収納サイズはわずか13.5cm。収納袋がついているため、携帯性もばっちりです。
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スノーピーク 和武器
刀を彷彿とさせる収納方式が目を引くスノーピークの箸、和武器。先端は見た目が美しい竹、持ち手にはステンレスを使用しています。収納方法は独特で、ステンレスのグリップ部分に、先端のティップ部分を納めるようにして収納します。その方式はまるで武士が刀を納めるかのよう。グリップは四角い形状になっており、転がりにくい形状に。ギア好きの所有欲をくすぐる逸品です。
スノーピーク チタン先細箸
スノーピークが細さにこだわって作ったという箸がチタン先細箸。チタン合金は硬度があり、加工が難しいと言いますが、福井県鯖江市の金属加工職人よって製造が実現した製品です。折りたたむことはできませんが、先端が細いがゆえに繊細な操作ができ、手に馴染んでくれます。
ベルモント フィールドスティック
ステンレスと天然木で構成されるベルモントのフィールドスティック。接合部はねじになっており、取り外しができるため、コンパクトに収納可能です。天然木には抗菌加工、グリップのステンレスには通気口がついています。衛生面に配慮した仕掛けが、カトラリーを清潔に使いたいユーザーにとってうれしいところ。エンジ、ベージュ、カーキのいずれかの収納袋つきです。
ユニフレーム カラ箸
耐熱性に優れたポリブチレンテレフタレート、通称PBT樹脂を使用した特徴的な箸。先端部分は螺旋状に溝があり、食材が滑り落ちにくい仕様に。グリップエンドには、カラビナとリングがついているため、紛失するリスクが少ないです。カラーバリエーション豊富で、ワンコイン価格で購入できるところも注目ポイント。
キャプテンスタッグ チタン製 箸 -HASHI-
キャプテンスタッグからはチタン製の箸が販売されています。持ち手が丸く手に馴染みやすいのがポイント。他製品に類を見ない、しっかりとしたアルミ製のケースがついています。収納ケースの先端には輪っかのシリコンがついており、カラビナ等でザックに取り付けることで、なくしてしまう心配を減らせます。
キャプテンスタッグ チタン製 箸 -HASHI-
●セット重量(約):47g
ジーアールエヌアウトドア GO-HAN SET WA
超軽量なチタン合金を使用したGO-HAN SET WAの本体重量は、わずか14g。持ち運びにストレスを感じない軽量な箸は、強度も十分です。ジーアールエヌアウトドアにお馴染みの60/40(ロクヨン)クロスとメッシュ素材を使った収納ケースも着目したいところ。使用後洗ってすぐに収納しても、乾きが早いため、衛生的に使えます。収納ケースにミニカラビナが付属して1,650円。非常に魅力的なお値段です。
ジーアールエヌアウトドア GO-HAN SET(WA)
●重さ(お箸単体):14g
トゥーゴーウェア クラシックバンブーカトラリーセット
箸、スプーン、フォーク、ナイフ4点がセットになったカトラリー。竹を使っているため口当たりが優しいです。金属の口当たりが苦手、という方にもおすすめできます。注目したいのは、箸のグリップにうねりが加えられている点。転がりにくく、手馴染みがよいでしょう。ペットボトルのリサイクル素材からできた収納ケースは、6種のカラー展開あり。
コールマン カトラリーセットIV
グリップの天然木がナチュラルで、おしゃれなコールマンのカトラリーセット。木製品の調理器具やテーブルに違和感なく溶け込むため、統一感のあるキャンプサイトの雰囲気作りに一役買ってくれます。おすすめポイントはメッシュの収納ケースがついていて、通気性がよく衛生的に使える点です。
コールマン カトラリーセット4
●収納サイズ:約23.5×9×7(h)cm
●重量:約600g
ロゴス メタルカトラリー箸セット
お箸、フォーク、スプーンが3点セットになったロゴスのカトラリーです。セットでありながら、コンパクトさを追求した点はロゴスならでは。それぞれが折りたたみ可能な仕組みになっています。メインの素材はステンレスとアルミ。セットにしても、重さはわずか70gと軽量なのも、うれしいところです。性能も軽さも重視したいキャンパーに持ってこいのカトラリーセットだといえます。
ロゴス メタルカトラリー箸セット
●フォークサイズ:(約)長さ95/160mm
●箸サイズ:(約)長さ120/200mm
●総重量:(約)70g
箸と一緒に買うと便利なアイテム
キャンプ用の箸を購入するときには、以下のようなアイテムも一緒にチェックしておくのがおすすめです。
箸入れ
箸入れに箸を収納すると、携帯しやすく持ち運びが便利です。どこにしまったのか分かりやすいというよさもあります。特にこだわりがなく、安価に済ませたい場合には、100均でも購入可能です。
メーカー品であれば、ザ・ノース・フェイスのフィルデンスカトラリーケースのように使い勝手のよいケースも販売されています。お箸のみならず、キャンプで使う調理器具も数多く収納可能。ドライインナーケースで濡れたものを収納し、吊り下げて乾かすなんてこともできる優れものです。
ザ・ノース・フェイス フィルデンスカトラリーケース
●サイズ:150×350×60mm
●容量:4L
●重量:365g
箸置き
箸置きがあると、テーブルに箸の先端がつくことなく衛生的です。箸をお皿の上に置いたり、立てかけたりもできますが、地面が安定しないキャンプ場では転がり落ちてしまうこともしばしば。その点箸置きがあると、安心感があります。
なかでもおすすめなのが、さまざまな生活雑貨を取り扱うセトクラフトの商品です。キャンプにちなんだ焚き火台、薪、チェアがミニチュア箸置きに。他にもスリーピングバッグやテントの箸置きも販売されているため、ほんの少しの遊び心を取り入れたい方はぜひチェックしてみては。
セトクラフト 箸置き 焚き火台セット SP-3843
箸立て
大人数でキャンプにいくと、地味に重宝するのが箸立て。テーブルの真ん中に置いておけば、カトラリーを使いたいときにさっと手を伸ばしやすいです。
ユニフレームのfanカトラリーケースであれば、底部分に水が抜ける穴が空いています。洗い物を終えたあとの乾燥にも便利な商品です。
アウトドアでも“マイ箸”を持とう
今は割り箸をメインに使っている方も、おしゃれでデザインの優れた箸を手にするとキャンプの気分も上がるはず。一生使えるマイ箸とともに、楽しいキャンプご飯の思い出を刻んでいきませんか?