冬道の運転でも気にしたい駆動方式

スタッドレスタイヤはもちろん装備するとして、駆動方式によっても気をつけたいポイントがあるのをご存知ですか?

四駆だから間違いなし。という考えは甘い!?

4WDは“重い”ため、カーブに注意を!

中でもSUVの4WDモデルは悪路最強の呼び声高く、冬道における走破性も確かに高いのですが、ブレーキ性能は二輪駆動車と変わりません。また、4WDシステム搭載による重量増は避けらず、大柄なSUVは車高も高くなりがち。「重い=止まらない」の法則どおり、一旦滑ったら止まりづらいので注意が必要です。冬道における事故の多くは、発進時ではなく止まりきれない事によって起こるという事を忘れないようにしたいものです。
FF車は“アンダーステア”に注意を!

「前から引っ張る」ために直進安定性が高く、ハンドルを切った方向へ素直に車が進む点も、冬道での安定走行に繋がっています。軽量な車重も雪道に有利ですが、加速する時や発進で前輪が浮き気味になり、荷重が抜けやすいのが欠点。
また、車の前が重くなりがちなので、スピードオーバーでコーナーに侵入すると、狙ったラインよりも大回りする運動特性があります。駆動と操舵の両方を前輪が担うFFは、「前輪がスリップしない運転」を心がけましょう。
FR車は後輪の“空転”に注意を!

同じ二輪駆動でも、重いエンジン類が前輪の上にあるFFに比べ、車の後ろ部分が軽いFRは駆動輪である後輪が空転しやすいのです。後輪が滑った場合は、アクセルとステアリングのコントロールで姿勢を安定させなければならず、ドライバーの技量が問われる駆動方式と言えるかもしれません。
他にこんな場所にも気をつけよう!

いずれにせよ、冬のキャンプ地にはチェーンを常備したいもの。FFは前輪、FRは後輪に巻き、4WDはモデルによって異なるので事前の確認が必要です。チェーンを正しく着けるためにも駆動方式の把握は不可欠であり、ジャッキやスコップが必要となる場合もあります。現場で慌てる事がないように、あらかじめ予行練習を行うのがおすすめです。
最新のFR車で冬道を走行してみた
FR車で果敢にもチャレンジ!

装着したスタッドレスタイヤは、「ブリヂストン・ブリザックVRX2」。ドイツ車らしい盤石の安定感を持つC 220 dと最新スタッドレスとの組み合わせはまさに最強で、ドライな高速道路から新雪のキャンプ場、凍結した下りの峠道まで圧倒的な安定感を発揮してくれました。
意外とキャンプ向きなんです


リアゲートを跳ね上げると大きな開口部があらわれ、かさばる荷物も簡単収納。SUVよりも間口が低いため、積み込みが容易な点もステーションワゴンならでは。
カーブでも安定した走り

想定外のオーバーやアンダーステアが発生すると、前・後左右のブレーキが独立して作動、安定した姿勢への回復を自動で行ってくれます。
ドライバーが気づかないうちに空転を制御!?

下りでは、アンチロック・ブレーキング・システムがタイヤのロックを最小限に留めてくれるなど、「走る・止まる」に必要なトラクションを、ドライバーが気づかないうちに確保してくれます
FR車でも雪道を走れた!

冬用タイヤを装着した上で、それぞれの駆動方式の持つ「弱点」が事故につながらないように心がけましょう。
車両協力:メルセデス・ベンツ日本
冬の車内は準備OK?
あると便利な10のアイテムも要チェックです!Learn the driving technique by driving method!
駆動方式による運転テクを身につけよう!