憧れの冬キャンプ!いつかは雪中も……
白銀の世界で目覚める朝、そして薪ストーブで暖をとりながらのストーブ料理……雪中キャンプへの憧れが膨らむばかりで、冬はもっぱら車中泊の筆者です。今年は冬キャンデビューしたい! まずは、テント選びから始めなければいけません。
では、経験者の皆さんは、どんな冬用テントを使われているのでしょうか? そこで今回、CAMP HACKの公式インスタグラムにて、冬キャンプを楽しむ先輩キャンパーさんたちにアンケートを行ってみました!
まずは、冬キャンプのテント選びのポイントからご紹介!
冬も使えるテントはここが違う!主なポイント3つ
テントには、春夏秋の「3シーズン用」と、冬も使える「4シーズン用」のテントがあります。
3シーズン用のテントでも、冬キャンプはできなくもないのですが、冬期の使用が想定されている4シーズン用のテントには、以下のような違いと利点があります。
1.防寒性の高い素材を使っている
暖かい季節に使われることが多い3シーズン用テントは、通気性の高いポリエステルやナイロンが主な素材です。
冬の使用を見越した4シーズン用テントは、耐寒性に優れるコットンやTC(ポリエステル65%、コットン35%のポリコットン)が素材として使われています。また、TC素材だと、焚き火の火の粉が当たっても、穴が燃え広がりにくい利点があります。
最近は、VC(ポリエステル40%、コットン60%のバリューコットン)と呼ばれる、TCよりさらに結露しにくい素材も出ています。
2.スカートがついている
テントの本体と地面の隙間を塞いでくれるスカート。虫や冷気、雨風からテント内を守ってくれる役目があります。寒い季節は、外からの冷気の侵入を防ぎ、また、テント内の暖かい空気を外に逃しにくくなることで保温効果があります。
スカートがなくても、降雪があれば、雪で隙間を埋めてしまう方法もありますが、いつも雪があるとは限らないので、スカート付きのテントを選ぶのが無難です。
3.ベンチレーションや煙突穴を備えている
4シーズン用のテントには、ベンチレーション(換気窓)が付いています。なかには、テント内で薪ストーブを使う際に煙突を出す煙突ポートが付いているものも。
煙突ポートやベンチレーションでのこまめな換気をすることで、一酸化炭素中毒を予防し、安心して暖を取れ、結露の軽減にもつながります。
換気口があっても、一酸化炭素チェッカーをテント内に置いたり、就寝時には必ず火を消すなど、一酸化炭素中毒の予防は入念にしておきたいですね。ストーブを使わず、電気毛布などを使う方法もあります。
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合わせて知っておきたい「カンガルースタイル」
冬キャンプで人気のサイトレイアウトが「カンガルースタイル」。カンガルースタイルとは、「テント in テント」のスタイルのことを指し、カンガルーがお腹にすっぽりと子どもを入れている様子に似ていることからこう呼ばれています。
冬キャンプでの利点は、大型のテントやシェルターの中に、小型のテントを入れることで外気の影響を受けにくくなり、防寒性が増します。
また、小型のテントを使うことで就寝スペースがコンパクトになり、連結スタイルよりも暖気を逃しにくくなります。より暖かい空間を手早く作りたいときには、取り入れたいスタイルですね!
予備知識はこの辺にして、読者の皆さんがアンケートで教えてくださったテントの中から、いくつかご紹介いたします!
ソロにおすすめの冬テント3選
1.MUSHA TENT(ムシャテント) / DOD
テント近くで焚き火が楽しめるTC(ポリコットン)素材のソロ用テント。まるで秘密基地のような外観は、ワクワクしますね! 前室と寝室の2ルーム構造による使い勝手の良さも魅力。
カラー | カーキ、タン、ブラック |
組立てサイズ(外寸) | 約W290×D290×H183cm |
インナーサイズ | 約W255×D133×H173cm |
収納サイズ | 約W53×D20×H20cm |
総重量 | 約5.7kg |
生地素材 | フライシート:TC インナーテント:68Dポリエステル |
最低耐水圧 | フライシート:350mm フロア:3000mm |
定価 | 27,500円 |
2.ソロ ベース / バンドック
コスパに優れたテントが支持されているBUNDOK(バンドック)の人気アイテム。米軍のパップテントを彷彿とさせる、ミリタリー感のある無骨なデザインがカッコいい!
オプションでグランドシートもセット購入可能。難熱素材を使った煙突ポートが設けられている点も魅力です。
カラー | カーキ、ベージュ |
フライシートサイズ | 約W360×D190×H110cm |
インナーサイズ | 約W190xD85xH100cm |
収納サイズ(本体) | 約W47×D24×H24cm |
重量 | 約5.2kg |
生地素材 | フライシート:TC インナー:ポリエステルメッシュ |
販売価格 | 28,436円~ |
バンドック ソロ ベース
3.パンダTC / テンマクデザイン
株式会社カンセキが運営する人気アウトドアショップ「Wild-1」のオリジナルブランド、tent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン)から展開されているTC素材のソロ向きテント。インナー付きでうれしい!
インナーは縦にも横にも設営ができ、用途に応じて収納スペースを確保できます。
フライシート組立てサイズ | 約W270×D270×H170cm |
インナーテント組立てサイズ | 約W250×D115×H155cm |
収納サイズ(本体) | 約W53×D27×H19cm |
総重量 | 約6.28kg |
生地素材 | フライシート:TC インナー:ポリエステルメッシュ |
耐水圧 | インナーボトム:1,500mm |
定価 | 34,980円 |
▼パンダTCについてはこちらをチェック!
デュオにおすすめの冬テント2選
1.サーカスTC DX+ / テンマクデザイン
発売以来不動の人気を誇る、TC素材のワンポールテント「サーカスTC」。フラップの追加など、改良を繰り返し使い勝手が向上した最新版が「サーカスTC DX+」です。
ソロでもデュオでも使えるちょうど良いサイズ感。サイドフラップを写真のようにポール1本で立ち上げて使う方法と、ポール2本で跳ね上げてタープのように使う2つの使い方ができます!
カラー | ダックグリーン、サンド |
組立てサイズ | 約W420×D442×H280cm |
収納サイズ | 約W63×D27×H27cm |
総重量 | 約12.3kg |
生地素材 | フライシート:TC(表面撥水加工) 裾部:ポリエステルリップストップ150D(PUコーティング) |
定価 | 57,300円 |
テンマクデザイン サーカスTC DX+
2.YOKA CABIN / YOKA
コンパクトに収納できるパネル式のファニチャーが人気のブランド、YOKA(ヨカ)の人気テント。デュオから少人数のファミリーまで使える一幕です。
TC素材を採用し、煙突ポートも備え、「焚き火と仲良くできる」デザインがかわいい! 色んなパターンの張り方が楽しめます。
カラー | ダークカーキ、アイボリー |
収納サイズ | 約W95×D25×H25cm |
総重量 | 約12kg |
生地素材 | フライシート:TC |
耐水圧 | グランドシート:1,200mm |
定価 | 88,000円(基本セット) |
YOKA YOKA CABIN
ファミリーにおすすめの冬テント5選
1.オーナーロッジヒュッテレーベン / ogawa
まるで山小屋のようなスタイリッシュな見た目がキャンプサイトでも目立つこと間違いなし。
通気性が高くと火の粉に強いTC素材にくわえ、夏場はフルメッシュで涼しく、冬は全面を閉めてオプションのインナーテントを併用することで暖かさUP! 大きさもあるのでカンガルースタイルもしやすいです。
カラー | オフホワイト × サンドベージュ × ダークブラウン |
フライシート組立てサイズ | 約W630×D355×H210cm |
収納サイズ | 約W84×D34×H46cm |
総重量 | 23.4kg |
生地素材 | フライシート:TC、ポリエステル210d |
耐水圧 | フライ:TC350mm、ポリエステル1,800mm |
定価 | 137,500円~ |
ogawa オーナーロッジヒュッテレーベン
2.アルフェイム12.6 / ノルディスク
北欧神話の「エルフの家」が語源となるアルフェイム。雪の降る森にこんなテントがあれば、そこだけ絵本の中の世界のよう。
子どもたちのテンションが上がること間違いなしなTC素材のティピー型テント。6~8人用で、オプションのインナーテント使用でリビングと寝室をセパレート可能。
カラー | Natural |
フライシート組立てサイズ | 約W400×D400×H275cm |
収納サイズ | 約W99×D32cm |
重量 | 約11.8kg |
生地素材 | フライシート:TC |
静水圧 | フライシート:350mm |
定価 | 147,400円~ |
3.アスガルド 12.6 / Nordisk
MARVEL映画の「マイティソー」を思い出してしまう「アスガルド」。TC素材の6~8人用ベル型テントで、4人家族がゆったり使えるサイズ感です。
一般的なティピー型テントと比べて立ち上がりがある分、デッドスペースが少ないので、空間を広く使えます。冬のおこもりキャンプに最適。
カラー | Natural |
フライシート組立てサイズ | 約W375×D400×H250cm |
収納サイズ | 約W114×D37cm |
重量 | 約1kg |
生地素材 | フライシート:TC |
静水圧 | フライシート:350mm |
定価 | 160,600円~ |
▼アスガルドについてはこちらをチェック!
4.スカイパイロットTC / サバティカル
アウトドアショップ「A &F」のオリジナルブランド、SABBATICAL(サバティカル)のフラッグシップモデル。スペースを最大限に使える無駄のないデザインが特徴的な、TC素材の6~8人用大型シェルターです。
オプションのインナールーム使用で、4人家族がゆったりと過ごせるリビング・寝室の2ルームテントにも最適。大型のシェルターなので、カンガルースタイルもしやすいです。
カラー | ライトベージュ |
組立てサイズ | 約W720×D380×H270cm |
収納サイズ | 約W82×D39×H29cm |
総重量 | 約22.4kg |
生地素材 | TC |
耐水圧 | グランドシート:1,200mm |
定価 | 88,000円~ |
▼スカイパイロットTCについてはこちらをチェック!
5.ロッジシェルターTC / ogawa
どこか懐かしいクラシカルなデザインながら、フライシートにはTC素材を採用。オプションの2人用または5人用のインナーテントを使うことで、より快適な空間に。
専用のインナーはもちろん、手持ちの2人用テントでカンガルースタイルもおすすめ。
カラー | サンドベージュ × オフホワイト × ダークブラウン |
組立てサイズ | 約W460×D350×H210cm |
収納サイズ | 約W90×D34×Hcm |
総重量 | 約32.2kg |
生地素材 | フライ(屋根部):ポリエステル210d フライ(サイド):T/C |
耐水圧 | フライ(屋根部):耐水圧1,800mm フライ(サイド):T/C |
定価 | 195,800円~ |
ogawa ロッジシェルターTC
こだわりのファミリー向け冬テント2選
1.Flex-Bow VX / コディアックキャンパス
アメリカで販売当初から絶大な支持を得ている、100%コットン素材を使用したテントメーカー、KODIAK CANVAS(コディアックキャンバス)。
コットン素材にシリコンを合わせた独自素材「Hydra-Shield」が加工され、難燃性だけでなく防水性にも優れています。フロア部分は防水の強化ビニール素材使用で、浸水のリスクも少なく安心。
薪ストーブ用の煙突ポートは備えていないので、そのままでは薪ストーブは幕内に設置できない点は要注意。
組立てサイズ | 約W305×D305×H201cm |
収納サイズ | 約33×cm |
重量 | 約10.9kg(付属品含む) |
生地素材 |
|
耐水圧 | グランドシート:1,200mm |
定価 | 99,800円 |
コディアック Flex-Bow VX
2.クロンダイク / ローベンス
デンマーク発のテントメーカー、ROBENS(ローベンス)のベル型テント「クロンダイク」。TC素材にくわえ、煙突ポートを標準装備しているので、穴開けとポートの取り付けをせずとも、薪ストーブを設置できます。
フロアシートの1/4をジッパーで開いて、土間や薪ストーブの設置場所にできる便利機能もポイント。
フライシート組立てサイズ | 約W390×D370×H270cm |
収納サイズ | 約80 × 27cm |
重量 | 約16.7kg |
生地素材 | 本体:TC グランドシート:210T オックスフォード 100% ポリエステル |
耐水圧 | グラウンドシート:1,000mm |
定価 | 157,680円~ |
ローベンス クロンダイク
雪中キャンプが楽しめるキャンプ場3選
最後に、雪中キャンプ場を楽しめるキャンプ場を少しだけご紹介いたします。
まずは試してみたい……という方には、手ぶらで冬キャンプを体験できるキャンプ場がおすすめです!
岩手 / まほら岩手キャンプ場
「本州一寒いキャンプ場」と言われている「まほら岩手」。冬季は、写真のような氷の世界や、ウィンターアクティビティを楽しめるイベントが開催されていて、キャンプにプラスアルファの遊びを家族で楽しめます。
氷上釣り、そり、クラフト……冬のアウトドアの思い出がたくさん増えそう! 週末は、氷の中でお酒を楽しめるBARもあり、大人も楽しい! 映えスポットもたくさん!
群馬 / 北軽井沢スウィートグラス
冬キャンプ用のレンタルが豊富! 「まだ用具は揃ってないけど、冬キャンプを体験してみたい」という方におすすめです。
電気毛布、ホットカーペット、ヒーター、薪ストーブ、防寒ウェア、こたつ……レンタルでいろいろと使ってみると、何がどれくらい必要かわかりやすいですね。マイグッズが揃った人向けに、「冬のデビューサイト」があって優しい!
新潟 / スノーピーク ヘッドクォーターズキャンプフィールド
冬キャンプデビュー応援セットとして「スノー手ぶらキャンププラン」があり、テント一式から冬シュラフ、灯油ストーブもレンタルできます。スノーピークの製品を試せるのがうれしい! 通常のフリーサイトもあり。
併設の温浴施設では、豊かな自然を見ながら湯舟で疲れを癒せる大浴場とサウナがあり、ラグジュアリーな時間を過ごすことができます。
寒い季節を楽しもう!
冬は空気が乾燥し空気中のチリや水蒸気が減ります。そのことにより、透過率が上がり星空がきれいに見えます。冬の天体観測は特別な美しさがありますよね。
カキンと冷えた空気の中で、暖をとりながらゆったりと過ごす究極の贅沢。
火気の扱いと一酸化炭素、急な大雪、道中の路面の凍結などに気を付けながら、贅沢なキャンプ時間を楽しんでみたいです。
アンケートにご協力頂いた皆さま、ありがとうございました!