一見フツーッス。だけど、実はスゴイッス!
「カマボコテント」に「ジミニーテーブル」など、ユニークなコンセプト&高コスパで次々とヒットアイテムを連発するDOD。その勢いは止まりません!
発売から1年以上が経ち新定番となった「スゴイッス」もその1つ。一見フツーのこちらのアウトドアチェア、一体どの辺りがスゴイんでしょうか?
高さ・角度調整可能で変幻自在の10スタイル!
実はこのチェア、なんと高さが4段階調整できるだけでなく、角度調整まで合わせると全部で10ものスタイルに変化。
「シーンやスタイルによって適したイスはバラバラだけど持っていけるイスは1つだけ。」というキャンプチェアの悩みに、真摯に向き合って生まれた「スゴイッス」。今回はそのスゴさと魅力について、実際の使用感をガチレビューしていきます!
まずは組み立てつつディティールをチェック
収納時のコンパクトさ・携行性はまずまず
収納時のサイズは幅39cm×高さ46cm×厚み11cm。高さがなくコンパクトだけど幅があるので、細長いタイプのチェアから買い換える場合は積載時に少々工夫が必要かも。
しっかりと厚みのあるコットン生地のキャリーバッグは、今回使用するチェアと同じタンカラー。他にカーキとブラックがあり、全3色の展開です。
身長157cmの筆者が持つとこんな具合に。重さは約2.3kgで、定番のヘリノックス ・チェアワンが960g、シリーズ内でもっとも大きいサバンナチェアが1.9kgと考えると、しっかりとした印象。中にアウトドアチェアが入っている感じのしない、キャリーバッグの風合いがいいですね。
中味を出して並べたところ。画像左からフレーム・本体生地・キャリーバッグとシンプルな3点のみ。それではいよいよ組み立てていきますよ。
組み立ては感覚的でカンタン&スムーズ
画像のとおり、フレームも脚も一体型なので、初めての組み立てでもたくさんのパーツに悩まされません。
まずは脚パーツをキャッチからパコっと外して、そのままショックコードで繋がっている両サイドの穴へ差し込みます。手前の2本を差し込んだら、反対側も同様に。
座面側の2本のポールと背もたれ側の2本のポールも、それぞれショックコードの繋がりに従って差し込んでいくだけ。感覚的にとてもスムーズに組み立てが進みます。
最後は本体生地をフレームポールにはめ込んでいくのみ。厚手のコットン製で強くテンションをかける構造ではなく、楽にハマります。初めてでもあっという間、ものの2〜3分で組み立てが完了!
火の粉に強いコットン生地を採用
前述と重複しますが、座面にはしっかりと厚手のコットン生地を採用。火の粉に強く、焚き火の近くでも安心して座っていられます。耐荷重も100kgと、よほど体格の大きい大人でない限りは問題なし。
サイドにもバックにもポケットが
左サイドには2つに仕分けされたポケット付き。1つはマチがあり、画像のように500mlのペットボトルもスッキリと収まります。
背もたれの後ろにも大きめのポケットが。高さがあるので、立っているときにサッと手が届いて便利です。ただし、あまり固いモノは背中に当たるので、薄くてやわらかいアイテム向き。
いざ、めくるめく10スタイルバリエーションを体感!
4段階に高さ調整できるっす!
お待たせしました! めくるめく10バリエーションのうち、まずは高さ調整による4つのバリエーションを体感してみましたよ。それぞれの座面高と感想は下記のとおり。
【 ①焚き火スタイル:座面高18cm 】
低めの焚き火台にピッタリ。高さのある焚き火台では煙が当たりにくい位置に。
【 ②ロースタイル:座面高32cm 】
一般的なローチェアの高さ。ローテーブルと相性◎。
【 ③ミドルスタイル:座面高37cm 】
やや高めで、ローテーブル上の作業がしやすく。
【 ④ハイスタイル:座面高42cm 】
ハイテーブルにフィット。今回は、ローテーブル上のカマドスマートグリルの作業にピッタリの高さでした。
角度調整のシステムもシンプルで簡単! 脚パーツの小さなボタンを押しながら下部のポールを伸縮させ、目当ての穴にボタンがハマったら離すのみ。
ポールが回って押し入れたボタンを見失ってしまったときも、穴の列を白いガイドラインに合わせれば、元の位置に戻ってボタンが見つかる親切な仕組みもポイント。
角度調整によって増えるバリエーション!
そしてこちらがスゴイッス最大の魅力、角度調整による多彩なバリエーション。前脚と後脚をそれぞれ違う高さに調整できるから、単純な高さ調整だけでなく角度まで変えられるんです。
このうち、筆者が特に便利&快適と感じた4つのスタイルについて、さらに詳しく見ていきましょう。
超低座面の焚き火スタイルが便利!
コンパクトな焚き火台を地面に直置きして使いたいときってありますよね。そんなとき腰痛持ちの筆者は、低い位置の焚き火を屈んで調整するのに一苦労。
ですが、前脚も後脚も畳んだ「焚き火スタイル」なら座ったまま楽に手が届きます。
食事がしやすい前傾のディナースタイル
布製チェアによくある、座面の沈み込みにより重心が後ろに持っていかれる感じ。アレ、リラックスして座るときにはいいんですが、テーブルで食事するときは上体を起こすのが地味に疲れますよね。
前脚がミドルで後脚がハイの「ディナースタイル」なら、重心が自然と前にきてとても楽に食事ができましたよ。
リラックススタイルの心地よさがクセになる
そして病みつきになるのが「リラックススタイル」。ディナースタイルとちょうど逆で、前脚がハイで後脚がミドルだから重心がゆるやかに後ろへ。コットン生地のほどよいハリ感も相まって、極上の座り心地でした。
いつまでも眺めていられる星空スタイル
そして最後は「星空スタイル」。前脚がハイで後脚がローだから重心が最も後ろへ傾きます。腕組みをして背もたれに体を預ければ、顔が真上を仰ぐ状態に。満点の星空を飽きることなく眺めていられる癒やしのスタイル。
手持ちチェアとも比較してみたら……
圧倒的に大きな座面に包み込まれる安心感
筆者手持ちのローチェアとも比較してみましたよ。画像に記載のサイズ通り(筆者実測値)、ロースタイル時の座面高は同じでも、座面はスゴイッスが圧倒的に大きいのがわかります。
この座面の大きさも、スゴイッスの魅力の1つ。身長157cmの筆者が座ると、このとおりスッポリと全身包み込まれる状態に。首まで預けられるので、仕事を忘れてうたた寝しそうになる心地よさでした。
ポールスリーブのフックがあると最高かも
ただし、1点だけ手持ちチェアと異なる点が。それはポールスリーブのフックがない点。筆者の手持ちチェア「PONCOTANチェア」にはポールスリーブのフックがあり、これがあることにより組み立てがしやすいのです。
スゴイッスの座面生地は伸縮性に乏しい厚手のコットン製。そのため、もともと強いテンションをかけて組み立てる構造ではありません。ですが、4本中最後のポールはさすがにやや引っ張りながらはめ込む必要があり、フックがないと若干不便に感じました。
気になった点はこんなところ
ロースタイルへ調整する際、指を挟みそう
ここまでほぼ死角ナシのスゴイッスですが、実際に使ってみていくつか気になったところも。1つ目は、高さ調整システムの構造面。
高さ調整時に、向かって左側の赤丸部分の脚の付け根が抜けないように、片方の手で若干押し込み気味に支えながら、もう片方の手でボタンを押し込みつつポールを伸縮させる必要があるのですが……。
ハイスからミドル、ミドルからハイのときは問題ないのですが、ローにするときは付け根が抜けないよう手で押さえるスペースが極小に。最後はポールを根元まで押し込むので、手を離すタイミングを考えないと指を挟みそうになってしまいます。
接地面に凸凹が多く泥が付着しやすい
もう1点、撤収時に気になったのが接地面の溝。地面がわずかに湿っていたというのもありますが、画像のとおりかなり泥が付着し、溝に入り込んでしまいました。
グリップ力を上げて安定性を確保するためとはいえ、脚キャップだけでなく、焚き火スタイル時の接地面にも溝があり、計8箇所の溝をキレイに拭き取るのは結構手間に感じました。
1台10役のマルチぶりは、やっぱスゴイッス!
コンパクトローチェアというポジションながら、10のスタイルに変化してシームレスに活躍するスゴイッス。コレ1台あれば、今までキャンプシーンで感じていたチェアにまつわるプチストレスが見事に解消。
あなたもスゴイッスと一緒に、気ままでノンストレスなチルタイムを楽しんでみませんか?
DOD スゴイッス