気になる焚き火のニオイ……
キャンプの醍醐味、焚き火。でも、服や髪の毛についた煙の臭いは地味に気になるもの。とくに、テントや帰りのクルマのなかは臭いがこもりがちで、余計気にかかる……。
帰ってから洗濯したり、日陰干ししたりしても、なんだかあまり臭いが取れていない気もするし。
「焚き火の臭い落としって一体どの方法が効果的?」と悩んだことのあるキャンパーは、きっとたくさんいるのでは?
教えてくれたのは「花王」さん
そこで今回、「アタックZERO」や「リセッシュ」などのヒット商品を手がける、花王株式会社に取材を敢行!
なんと我々CAMPHACKの取材のために、焚き火の臭いを採取、分析して最適解を導き出してくれました……!
キャンパーなら知っておきたいノウハウを、花王でリセッシュのマーケティングを担当する濱宇津 佑亮(はまうづ ゆうすけ)さんにお伺いします。
そもそもなぜ、焚き火臭は頑固なのか?
臭いの原因は「煙」にアリ
濱宇津さん:まず、臭い(匂い)というのは、目に見えない小さな分子です。
それが揮発して、空気上に漂い、繊維の上についたり、中に入っていきます。焚き火で衣類が臭くなる原理もこれと同じです。
焚き火の場合、「煙」に臭いの原因物質がほとんど入っていると考えられます。そのため、煙は浴びれば浴びるほど、それが衣類に吸着します。
煙に当たる時間が多いキャンプでは、その分、臭いも頑固になるというわけです
焚き火臭は少量でも感じやすい
濱宇津さん:今回、焚き火臭を分析したところ、フェノール類に属する物質が多く検出されました。これらは、煙い、薬っぽい、木のような、ハーブのような、スパイシーな臭いの集まりになります。
また、焦げたような、ナッツのような香ばしいニオイがする窒素化合物も多く検出されました
これらの臭い物質は少しでも衣類に残っていると感じやすく、衣類を洗っても焚き火臭がなかなか落ちないように感じるのはこのためです。
専門家イチオシ!焚き火の消臭方法
STEP 1:臭いの「質」を変える
濱宇津さん:まず、焚き火の臭いがもっとも気になるタイミングは、キャンプ後の車内や温泉で着替えるときだと思います。
そういう際は、消臭ではなく、「臭いを変える」ことを意識するのがおすすめです
例えば「リセッシュ除菌EX デオドラントパワー」を服に吹きかけると、悪臭よりだった焚き火の臭いをマイルドにしてくれます。
残念ながら、今はまだこれだけで焚き火臭を完全に消し去ることはできません。しかし、効果は3時間ほど持続するので、家に帰る前での応急処置としては非常に効果的です
STEP 2:「洗う」を意識する
濱宇津さん:帰宅後はいよいよ消臭作業です。今回いろいろ試してみたところ、一番効果的だったのは「洗濯」でした。
意外? と思うかもしれませんか、やはり焚き火臭を消すには、ニオイ分子を落とし切ることが近道です。
言ってしまえば、臭いは目に見えない小さな「汚れ」。物理的に、繊維に入り込んだ物質を「洗い流す」ことを意識すると良いでしょう
STEP 3:「洗剤」と「酸素系漂白剤」を組み合わせる
濱宇津さん:「洗う」といってもその方法は様々ですよね。
我々の検証で分かったのは、焚き火臭の洗濯には、「洗剤」と「酸素系漂白剤」の組み合わせがベスト※ということ
基本的には洗濯用洗剤だけでも、焚き火臭の原因物質を落とすことは可能です。
しかし、煙をたくさん浴びて、衣類に大量のニオイ分子がついたときには、「酸素系漂白剤」を併用すると、洗浄力を底上げすることができます
例えば、弊社の「アタックZERO」という洗剤に、「ワイドハイターPRO」を加えると、単独で使うよりも、より汚れに吸着するようになります。
汚れが落ちると臭いも落ちる。それを突き詰めていくと、この手法に辿り着きました
つまり…これが焚き火の消臭、最適解※
※CAMP HACK調べ