ふと、「もしものとき」が頭をよぎる
この冬、キャンプ用の薪ストーブを購入した筆者。しかし、ふと「この火がなにかに燃え移ったときはどうしよう……」と不安になった瞬間がありました。
キャンプでも、キャンピングカーのなかでも頻繁に火を使っているのに、火災への備えはゼロに等しい現状……。長野県に引越してきてからは、自宅にも消火器がありません。
そこで、本格的に火災への備えを見直しすることにしました。
これまで消火器を「買わなかった理由」
これまで消火器を購入しなかった理由は、3つ。
というイメージがあったからです。
しかしあるとき、そんなハードルをひょいっと超えてくれる消火器に出会ったのです……!
“おしゃれ消火器”を「カインズ」で発見!
どんなことも、初動は「実際に見てみる」からはじまる筆者は、さっそく近くのホームセンター「カインズ」へ足を運びました。
そこで、「これ消火器なの? ちょっとしたインテリアみたい」と思える、見栄えの良い消火器を発見。一緒に居た中学生の娘も、「え、これ消火器? かわいい!」とひとこと。夫は、色違いの黒がお気に召した様子。
筆者も「これはいいかも!」と好感触だったのですが、そもそも消火器にはどんな種類があって、アウトドアや自宅にはどれが最適なのか……。「本当にこれでいいのかな?」と疑問に思ったので、すぐには買わず、家に帰ってから調べてみることに。
▼「実践編」はこちら
消火器の種類は「3つ」ある
調べてみると、どうやら消火器は大きくわけて「3種類」あるようです。
1. 粉末系
「粉末系」の消火器は、幅広い火災に使えるタイプ。粉末という名の通り、中身はリン酸アンモニウムを主成分とした粉が入っています。
●一瞬で消火できる
【デメリット】
●放射時間・放射距離が短い(目安11~18秒)
●浸透性がない = 木材などは再熱の恐れがある
●粉末が充満するため、屋内では視界が悪くなる
●水に溶けず、地面に残りやすい
●後始末が大変
2. 水系
「水系」は、粉末消火器にはない、冷却能力を持った液体タイプです。泡タイプの消火器も、この水系に分類されます。
⚫︎放射時間・放射距離が長い(目安23~80秒)
⚫︎浸透性がある = 木材などの消火に有効
⚫︎高い冷却効果がある
⚫︎水系なので、後始末が楽
【デメリット】
⚫︎一瞬の消火には不向き
⚫︎粉末系よりも値段が高め
3.「ガス系」
「ガス系」の消火器は、不活性ガス(二酸化炭素ガス)を薬剤として使用するタイプです。おもに電気火災などの特殊なシーンで使われる業務用の消火器のため、今回は省略します。
細分化すると、種類はもっとある
筆者的にはこれ! 「水系」が使いやすい
しっかり情報収集したことで「自分にはどのタイプがいいのか」掴めてきました。
理想でいえば、「粉末消火器」で火勢を抑え、「水系消火器」で深部を完全に消火するのがベストのよう。でも、これだと消火器初心者には敷居が高いというか、あまり現実的ではないので、アウトドア・家庭用に1本買うとしたら、後始末が楽な「水系の消火器」が良さそうです。
筆者がいちばん最初にカインズでいいなと思った「デザイン消火器」は、水系消火器に分類される「強化液消火器」。
これはまさに理想的! ということで、さっそく購入してみました。
「デザイン消火器」の特長をチェック
ということで、再びカインズへ行って「デザイン消火器」を購入。詳しいスペックをチェックしてみましょう。
中身は液体
繰り返しになりますが、この消火器は、住宅用の強化液消火器(水系)です。ボンベのなかには、約1.0Lの強化液が入っています。
使える火災は、おもに4つ
「デザイン消火器」が適応する火災の種類は、天ぷら油火災、普通火災、ストーブ火災、電気火災です。
ちなみに、ガソリン火災には厳禁。なぜなら、水による消火をおこなうと火災が広がる危険性があるからです。ガソリン火災には、粉末または泡の消火器を用意しましょう。
スタイリッシュなデザイン
消火器といえば赤のイメージが強いですが、こちらの消火器は、ホワイトとブラックの2色展開。
いずれもシンプルなカラーのため、自宅のインテリアを邪魔しない配色です。映え重視で揃えたアウトドアギアのなかにあっても浮きません。
むしろ、この消火器がインテリアになりそうなレベル。「これなら持っててもいいかも」と思わせてくれます。
使い方は簡単
使い方は簡単で、栓を引き抜き、ノズルを火元に向け、レバーを握るだけ。
見た目重視のものは、どうしても「実用性は大丈夫なのかな?」と筆者は思ってしまうのですが、取り扱い説明書にも書いてある通り“国家検定合格品”。国で定められた基準によって製造されているので、機能性・安全性はお墨付きです。
消火器を触ることってあまりないと思うので、いざというとき「使い方がわからない!」と焦らないよう、しっかりと手に取って読んでおきたいですね。