保冷剤はクーラーボックスのどこに入れる?
キャンパーのみなさん、保冷剤をクーラーボックスのどこに配置していますか?
筆者は特に気にしたこともなく、何となく放り込んできました。
食材やドリンクがたくさん入っているときは上部にあり、それがいつのまにか底に行ってしまう……という感じです。
できれば上に置きたい!
冷気は上から下に移動するので、本来なら保冷剤は食材やドリンクの上に配置するのが理想。効果的に全体を保冷し続けることができます。
「底と上部に配置して冷気のサンドイッチを」という上級者の意見もありますが、いずれにせよ保冷剤は上の方に必要なんです。
しかし最初こそ上に乗っていた保冷剤が、ガサゴソしているうちに側面に逃げたり、あるいは底に沈んでしまったり……。
その都度、戻してやればいいんですが、蓋を開けている時間を短くしたい焦りや、単純に面倒であることから、保冷剤を上部にキープするのはなかなか難しいんですよね。
そうしてクーラー内の上の方と底の方に、温度差ができてしまいます。
氷点下パックが直接触れる問題
またこんなふうに底に沈めておくと、氷が直接乗ってしまう事態が発生します。
単に他の食材を保冷するための氷ならいいんですが、ドリンクに使いたいロックアイスの場合は、少々困ったことに。
上の方で氷が溶け、その水滴が底に溜まると、強力な保冷剤が再び水滴を凍らせてしまうんです。結果、ロックアイス同士が固まってブロックアイスに……。
ロゴスの氷点下パック のような頼もしい保冷剤を使っているキャンパーは、経験があるのではないでしょうか?
ちなみに筆者はビールでも失敗があります。ロゴスの氷点下パックに、ぴったりと缶ビールがくっつき続けた結果、ビールがまるで泡立たないことがありました。
本来ならこんもりと泡が浮いてくる商品なのに!
蓋に取り付けられたらいいんだけど……
もし保冷剤を蓋に取り付けることができれば、ここまで出てきた問題は解決です。ドリンクを取り出すときに邪魔にもならないし、いつの間にか底に沈んでしまう事態も回避できます。
しかしそんなことが可能なハードクーラーは、見たことがありません。
そういう点から考えるとソフトクーラー は、よく蓋の内側に保冷剤ポケットが付いています。これはソフトクーラーの大きなメリットですよね。しかし蓋目的でクーラーボックスを買い直すのも……。
なんとかハードクーラーの蓋に保冷剤を固定できないか、考える日々が続きました。ゴム紐のネットを購入し、「思いきってビスで……」とも考えましたが、愛用クーラーに傷は付けたくありません。
愛用クーラーの蓋に保冷剤を固定してみた!
構想1週間、ようやく良さそうな方法が
あーでもない、こーでもないと1週間ほど考えて、ひとつの方法を考案しました。使うのは……。
まずはダイソーで買ってきた「吸盤穴付」。4個入で価格は100円+税、耐荷重は1つ300gです。
そしてクリーニング店を利用したときにサービスされる針金のハンガー。無料です。
以上の2つを組み合わせることで、クーラーボックスの蓋に保冷剤を取り付けることができるかもしれません。針金のハンガーは要加工ですので、さっそく作業を開始しましょう!
針金のハンガーを加工
簡単な設計図を描きました。
筆者が愛用している保冷剤は、ロゴスの「倍速凍結・氷点下パックL」で、サイズは25.5×16.4cm、厚さ2.5cm。それがスルッと入るようなフレームを2つ作ります。
工具はペンチが2つあれば十分でしょう。
1本につき8か所を折り曲げ、30分とかからずに完成。
針金ハンガーで使うのは、直線部分だけで十分でした。
画像上に各部の長さを記入しておきますが、これは使っている保冷剤によって違ってくるし、またクーラーの蓋のどこに吸盤を付けるかによっても変わってきます。あくまでも筆者の場合です。
吸盤を通して蓋に取り付け
針金を加工したら、ダイソーの吸盤を通します。これにて保冷剤ホルダー自体は完成!
さて、うまいことクーラーの蓋に付きますかどうか……。
見事にくっついてくれました。多少グラつくし、かっこよさは微妙なところですが、試作品としては上々でしょう。
さっそくロゴスの氷点下パックLをはめ込んでみます!
ロゴス氷点下パックをはめてみると……
むしろフレームと氷点下パックとの間にスペースがありすぎる気もしますが、キツキツで脱着に苦労するよりはマシでしょう。
何度か開閉してみたところ、まったく問題なし。氷点下パックLの重さは900gで、吸盤の耐荷重は300g×4。ある程度は余裕のあるスペックとなっています。
しかしキャンプで実際に使っているうちに、落ちることがあるかもしれませんね。というわけで今年の夏の間、実際に使い続けてみました。
ちなみにこの保冷剤ホルダーを自作したのは5月下旬のこと。それから8月下旬までの間に、何が起こったのかをレポートします。
実際にひと夏を過ごしてみた
夏の間、使用機会は4回ありました。3回がソロキャンプで、1回が家族とのレジャーです。
はたしてクーラーボックスの保冷力に変化はあったのか、外れたことはあったのか……!?