高級キャンピングカーってどんな感じ?1,000万円超のモデルを拝見!
高級 キャンピングカーって室内はどうなっているんだろう? どんな人がどんなふうに使っているんだろう? って気になりますよね。そこで今回は日本の交通事情や気候に合ったキャンピングカーを長年制作している名門ビルダー・フィールドライフ社を訪ね、1,000万円超えモデルのオーナーさんにお話を伺いました。
2022/09/08 更新
編集者
CAMP HACK編集部
月間550万人が訪れる人気No.1キャンプメディア『CAMP HACK』。累計制作記事本数は10,000本以上。環境省等の行政機関、「髙島屋」や「niko and ...」といったクライアントとの連携実績多数。また、TBSテレビ『ラヴィット!』等、各メディアで登壇機会多数の編集部員も所属。
CAMP HACK編集部のプロフィール 制作者
柳沢かつ吉
野外活動インストラクターの資格を持つフリーランス写真家。キャンプ歴は40年以上で、自転車、テレマークスキー、登山、カヌー、アマチュア無線などを長野を拠点に実践中。
柳沢かつ吉のプロフィール
憧れる!高級キャンピングカーの暮らしってどんなもの?
最近は、軽自動車のキャンピングカーやバンコンといったスタイルが人気の「キャンプとクルマ」事情。しかしそんななか、高級なキャンピングカーを所有している人ももちろん存在します。
我々が普段あまり馴染みのないその暮らしっぷりとはどのようなものなのでしょう? 高級キャンピングカーの仕様とは? 今回はオーナーさんへ直撃取材。その中身を覗かせて頂きましょう!
自分で運転したいから国産最高峰に決めた
出典:
フィールドライフ フィールドライフ社のシリウスは三菱FUSOローザをベースにした同社の最高峰モデルで本体価格1344万円(税別)〜。
フィールドライフ社の『シリウス』は最も低いグレードでも1000万円オーバー。購入者の多くがオプションや特注を追加するので、最終購入価格2000万円オーバーも珍しくないとか。
今回はそんなシリウスのオーナーHさんご夫妻、フィールドライフ社にお話を伺いました。
自宅のある徳島県からの旅の途中、フィールドライフ社に立ち寄ったHさんとシリウス。
ーーシリウスを購入した最大の理由はなんですか?
ベンツがベースの輸入キャンピングカーも買える値段ですが、外車は左ハンドルだったり、アクセルやブレーキに足が届かなかったり(笑)。自分で運転して旅をしたいから、国産にしました。
ーーなるほど。外車だから高級というわけではないですよね。室内も見せていただけますか?
注目の車内は冷暖房完備の超快適空間
Hさんが選んだのは二人旅に最適なL型ソファのラウンジタイプ。
ーー室内はまるで家のリビングのようですね。
主に家内とふたりで使うので、走行中は家内に助手席に座ってもらい、後席は寛ぐためにラウンジソファタイプにしました。
Hさんご夫妻のシリウスはラウンジタイプですが、シリウスには2列目、3列目座席が前向き、もしくは対面対座できるダイネットタイプもあります。
室外機は屋根!広々空間を実現
ダイネットタイプは、運転席&助手席を合わせて乗員6名が前向き着座、2名がサイドソファに横向き着座の計8名が乗車可能。
ーー今日は外が寒いのですが(取材日は2月)中は暖かいですね。
エアコンも付いているし、ヒーターも付いていますから。冬でも真夏でも中は快適ですよ。
RVパークやキャンプ場で電源を引き込めばエアコンが使えますし、電源のない場所でも搭載サブバッテリーで数時間、オプションの発電機で連続稼働もできます。
冬はFFヒーター(熱置換型)装備で、エンジンを切っても暖房が使えます。
搭載するエアコンは家庭用と同じ。シリウスは室外機を屋根に搭載することで、室内空間を拡大しています。
110ℓ冷蔵庫&電子レンジ標準装備。オプションで給湯も可能!
ーーキッチンを見せてもらってもいいですか?
お湯が出るので、ちょっとした油汚れの食器も洗えます。冷蔵庫もあるので旅先で食材を買ったり、要冷蔵のお土産を買ったりするときも便利ですよ。
温水システムはオプションですが、装備していただければキッチンやシャワーでお湯が使えます。
電子レンジ&冷蔵庫のコーナー。冷蔵庫はDC12Vの110ℓから3WAYの140ℓに換装も可能。
ーーシャワーも利用されるのですか?
湯船に浸かりたいので、道の駅併設の立ち寄り湯をよく利用します。高速道路を使えば、旅の途中でも毎日どこかの温泉に入れますから。
主にトイレを設置するためのマルチルームという小部屋には、シリウスの場合、トイレとシャワー、またはパウダールームを設けることができます。
窮屈感のないトイレも高級キャンピングカーの魅力
トイレがあると渋滞に巻き込まれたときもすごく安心ですよ。
このクラスになると、マルチルームをトイレに設定される方が多いですね。乗車定員8名のダイネットタイプでも窮屈感のないトイレを設置できますので。
ホテルのようなツインベッドも選べる
ーーベッドも見せていただいていいですか?
常設ベッドなので、運転に疲れてちょっと仮眠をとりたいときにも、すぐに横になって眠れるのがいいですよ。
ラウンジタイプでは後方の常設ダブルベッドのほか、ラウンジソファを展開することで、さらに2名が就寝できます。ゲスト家族との旅行も楽しめますよ。
ラウンジタイプの後方ダブルベッドは、長さ2m20cm、幅は最大で1m37cmという余裕の広さ。
車の中にゲスト用ベッドも展開できるので、ゲストやペットとのキャンプも楽しめます。
6.7mモデルにはツインベッドの搭載も可能。ホテルのような寝室が実現できます。
右ハンドル、広い視界、4WDも選べる!
ーー運転席も見せてください。
座ってハンドルを握るとこんな感じですね。右ハンドルで視界もすごく良く、運転しやすいので気に入っています。
弊社は輸入車も扱っていますが、右ハンドルや車体左側の出入り口など、国産車のメリットを気に入ってくれる方も多いですね。
シリウスには4WD車がラインナップされていますが、このクラスの輸入車には4WD車がないのが現状です。
マイクロバスがベースなので視界も広く、頭上空間も拡張されているのでラウンジソファへの行き来も楽々とのこと。
ーーこの車も4WD車なのですか?
はい、4WD車があるのもシリウスを選んだ理由のひとつです。
4WDなので、石川県の千里浜なぎさドライブウェイ(※日本で唯一車で走れる砂浜)も安心して走れましたよ。
主人は以前、飛行機とタクシーで行った冬の北海道を自分の運転で再び訪れたいって言っていますから、4WDで良かったと思います。
砂浜を安心して走れるのも4WD車を選べるシリウスならでは。もちろん雪道でも安心です。
ギュっとコンパクトにしたリビングを持ち歩く旅
ーー購入時に比較検討した車種はありますか?
はじめの頃はハイエースをベースにしたバンコンを考えていましたが、自宅と同じ様に寛ぐには、もう少し余裕が欲しい。でも、自分で運転もしたいから、このサイズが折り合いといったところでしょうか。
車内でテレビも見れますし、パソコンを使ってリモートワークもできます。主人は会社を経営していますので、時々移動オフィスとしても使っています。
会社を経営するHさんにとって、この車は移動オフィスにもなっているとのこと。
生活習慣の違いで輸入車には下駄箱がありませんが、シリウスは最初から日本の使い方に合わせて設計してあります。日本の家のリビングをコンパクトにして持ち歩く感覚で旅ができると思います。
向かって右がオーナーのHさん、左はフィールドライフ代表・福島さん。作る側と使う側が直接合って話せるのも国産車の安心感ですね。
夢とロマンがある人が買える車
高級キャンピングカーを手に入れるには、相応の収入が大前提。Hさん夫妻にお話を聞くことで「かつて飛行機とタクシーで行った冬の北海道を、自分の運転で旅したい」といった胸躍る夢とロマンを持ち合わせていなければ買えない車だと分かりました。
モーターホームと呼ばれる高級キャンピングカーは、旅、車中泊、キャンプなど、私たちが魅力を感じている世界観の、その先に存在しているようですね。
キャンピングカーパーク(フィールドライフ販売展示場)
〒377-0002 群馬県渋川市中村755-1
Phone: 0279-22-4841
Fax: 0279-24-1999
火曜定休(祝祭日のある週は火・水連休)
営業時間:9:00~18:00
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