記事中画像撮影:筆者
「この発想なかった…」なスリーピングギア
アウトドアにのめり込んで15年余り。キャンプ用品店で働き、現在はライターとしてアウトドア業界に携わりながらいちキャンパーとしてたくさんのギアを目にしている筆者ですが、「そういえばこの発想なかったな!」と思ったアイテムを発見。
この手があったか!
このマット、じつは2分割にできる(切り離して使える)んです。ひと目見たとき、これはなかなか可能性を秘めてるな、と。
なぜなら、従来のマットはキャンプの夜にだけしか使わないのが普通ですよね。でも切り離せることで、キャンプの昼も、日常の一部でも活躍してくれるんじゃ……? と思ったのが興味をもったきっかけ。
デイトナ HOSHIZORAハイブリッドマット5
本体サイズ | 幅53x長さ183x厚み5cm/幅53x長さ115x厚み5cm(分離時ウレタン部のみ) |
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重量 | 約880グラム(収納袋含む) |
収納サイズ | φ16x27cm |
生地 | 20d リップストップナイロン |
付属品 | 収納袋、バンド |
ウレタン × エアーのいいとこどり
製品名は「HOSHIZORAハイブリッドマット5(以下:ハイブリッドマット5)」。
クラウドファンディング開始5日で完売したという話題のテント「マエヒロドーム」の生みの親、デイトナの製品です。
まずは気になるスペックからみていきましょう。
上半身は、寝心地のいい「ウレタンフォーム」
上のパーツは、肉抜き加工をしたウレタンフォーム材入りで、空気で膨らむインフレータブル式。
サイズは長さ115cm×幅53cm。155cmの筆者が寝ると、頭からヒザ下くらいまでの長さになるのですが、この絶妙な長さ設定がキモ!
クッション性をもっとも必要とするのは背中と腰。なので、上半身〜中半身(以下:上半身)にかけてクッション性の高いウレタンを採用することで、寝心地のよさを保持しているってわけです。
バルブを開けると、こんな感じ。なかにウレタンのフォーム材(白いやつ)が入っているのが見えます。
裏側から光で照らしてみると、ひし形に肉抜きされているのがはっきりわかりますよね。
厚みは5cm。指で押してみるとしっかりとした弾力があり、これは寝心地が待できます!
足元は、軽さ優先の「エアー」
打って変わって、下のパーツ(足元)は軽さに長けているエアー式。空気だけで膨らむタイプです。
サイズは、長さ68cm×幅48cm。空気をパンパンに入れると約6cmの厚みになり、上半身のウレタンマットより1cmほどぶ厚くなりました。
かなりのクッション性があるので、地面のゴツゴツ感も吸収してくれそうです。
そしてなんといってもエアーの魅力は、ウレタンよりも軽くてコンパクトになる点!
なので、寝心地のよさを左右する上半身はウレタンにして快眠を優先。
不安定さが気になりにくい足元をエアーにすることで軽量化&コンパクトにしているという、まさにハイブリットなマットってわけです。
合体するときは面ファスナーで
上下のパーツをつなぐのは面ファスナー。これを合わせると……
最長183cmのスリーピングマットの完成です!
分離するからこそできること7つ
切り離して使えるマットのよさを考えてみたら、意外と結構あることに気が付きました。
1|好みのハリ感にできる
上半身と足元が別ピースということは、それぞれを好みの張り具合に空気量を調整できる、ということでもあります。
筆者は身ごろはパンパンに張っている状態だと寝にくいので、8割くらいのほどよい膨らみに。
逆に足元は高くして寝たいタイプなので、空気をパンパンに。
自分好みのクッション性に分けられるので、自分好みの寝心地が手に入ります!
2|足のむくみ対策に
前述したように筆者は足がむくみがちなので、足先を高くして寝たいタイプ。そこで思い付いたのが、この使いかた。
6割くらい膨らませたエアーマットを、そのままふたつに折りたたむだけ。
そうすると10cmくらいの高さになり、これがむくみ対策にかなり効く! え、マジでほんとめっちゃいい……。
身長の高いかたは切り離してからストラップなどで留めてもOK。
3|簡易枕として
むくみ対策の要領で上下ひっくり返せば、枕のように頭を高くすることも可能です。ゴロ寝したいときにぴったり。
4|肩甲骨のストレッチもできちゃう
あ〜疲れたってときに、2・3と同様に二つ折りにしてストレッチしてみたら、めっちゃ気持ちいい……!
ストレッチポールで肩甲骨の筋肉を緩めているときのようなリフレッシュさが得られましたよ。
5|それぞれを同時に使える
筆者は日ごろ娘と庭キャンプを楽しんでいますが、遊び疲れて寝落ちしちゃう……なんてことも多々。
上半身のウレタンマットは子どものお昼寝マットに、足元のエアーマットは親のチェアマットや座布団に。2人で同時に使う、なんとことも可能にしてくれます。
6|山のテン泊の軽量化にも
筆者は山のテント泊も好きで楽しんでいるのですが、とにかく山のテン泊は軽量&コンパクト化がマスト。
とくにハードな山行になると、最低限の寝心地を確保できればいいので、少しでも荷物を軽く少なくするために身長よりも短めのマットを持っていき、足元にバックパックを敷いて寝ています。
ハイブリッドマット5は上半身だけを持っていけばショートタイプのマットとして使えるので、荷物を削減できて◎。
7|エアーマットは日々の外出に持ち出したくなる
足元のエアーマットは空気を抜くと、こんなにコンパクト。
これなら旅先でも就寝時のむくみ対策に活用しやすいですし、長距離運転の際に背中の後ろに入れてみたところ姿勢がラクになったことも。
従来のキャンプマットはキャンプの夜しか出番がありませんでしたが、切り離して使えるハイブリッドマット5は、昼夜・シーン問わず活躍するポテンシャルがありますね!
ほんと使えば使うほど、可能性がどんどん出てきます。