※撮影に使用している「CAMP-25」は、韓国で販売されているモデルです。日本で販売されるものと色やステッカーなどのデザインが異なります。
新たな石油ストーブが日本に上陸!
キャンプでもよく使われる石油ストーブとしてはトヨトミやフジカなどのメーカーが知られていますが、今回紹介するのは「PASECO」というメーカーのストーブ。
注目、驚きの収納ギミック!ビフォー→アフター
その「PASECO」のストーブでとくに気になるのが、こちらの「CAMP-25」というモデル。なんとこの「CAMP-25」、収納時に本体が変形して小型化することができるんです!
これまで頭を悩ませていた石油ストーブの積載問題を解決してくれるのでは!? ということで、早速詳しくチェックしてみることにしました。
初見で思った……トヨトミのあの人気ストーブと似てる!?
これまで8台の石油ストーブを使ってきた筆者。
▼筆者の石油ストーブ経歴はこちらの記事をご覧ください
この「CAMP-25」を一目見て、ふと気になったことがありました。「見た目もスペックも、トヨトミのあのストーブに似ているな」と。
それが、トヨトミ「ギアミッション」
そう、石油ストーブの定番メーカー・トヨトミの対流形石油ストーブ「ギアミッション KS-GE67(G)」(以下略:ギアミッション)。
暖房出力6.6kWという一般的な石油ストーブ2〜3台分の出力を誇るハイパワーモデル。暖房の目安で分かりやすくいうと、コンクリートなら24畳まで、木造戸建なら17畳を暖めてくれます。
現在かなりの人気で、抽選販売で当たった人しか手に入れられない代物です。
▼ギアミッションシリーズについて詳しく知りたい方はこちら
気になる2台を比べてみた!
やはりボディーの無骨なデザインと、キャンパー心をくすぐるミリタリー感のあるカラーリングも通ずるものがあります。
まずは、各スペックを見比べてみましょう!
製品名 | PASECO CAMP-25 | トヨトミ ギアミッション |
税込価格(円) | 39,600 | 35,200 |
出力(kW/h) | 6.4 | 6.66 |
使用時サイズ(cm) | 直径44.5×高さ57.0/61.5(ゴトク取付時) | 直径48.2×高さ58.3 |
収納時サイズ(cm) | 直径44.5×高さ44.0 | 直径48.2×高さ58.3 |
重量(kg) | 11.5 | 11 |
燃焼時間(時間) | 10 | 10 |
タンク容量(L) | 7 | 6.3 |
暖かさは、どちらもトップクラスの出力!
とくに重視したい暖かさに直結する出力は、ギアミッションが一歩リード。しかし「CAMP-25」も6.4kWと冬キャンプに対応するために充分すぎる暖かさ。
市販されているキャンプでも使える対流形石油ストーブの中では、どちらもトップクラスの出力です。
収納サイズに大きな違いが!価格は「CAMP-25」が4,000円ほどお高め
大きな違いといえば、やはり「CAMP-25」の独自の収納ギミックによる携行性の良さ! その分価格も「CAMP-25」に変形機構があるため、若干高く設定されているのは致し方ないように感じます。
実際にキャンプ道具と一緒に車に積み比べると……
小型化による違いを明確にするために、実際に積載してみました。
まずは「ギアミッション」から。筆者の車はラゲッジスペースが広く高さもあるため、積載自体は問題ありませんが、天井に迫りバックミラーの視界の妨げになっています。
「CAMP-25」に積み替えてみました。高さが約15cmほど低くなるため、後方視界が良好に。空いたスペースにクッカーセット程度なら積み込める余裕もできました。
収納状態を並べてみた!
横に並べてみると高さの違いは一目瞭然! 高さを比べると「CAMP-25」が約15cmほど低い全長44cmです。夏場に自宅で収納しておくときも、場所を取らずに助かりますね。
参考までに「レインボーストーブ」とも比較してみた
比較的コンパクトな「レインボーストーブ」とも並べてみました。直径は「CAMP-25」の方が上回っていますが、高さだけならレインボーストーブすらも下回っています。
暖房出力は約2.5倍も違いがあるのに、ここまで小型化できるというのは、もはやキャンプストーブにおける革命ですね!
実際に「CAMP-25」を使ってみて感じた、良いところ
ここからは「CAMP-25」を実際にキャンプで使ってみて、感じた点や気づいたところを挙げていきます。
簡単!ワンタッチ点火できる
基本的な機能や操作についてはトヨトミなどのストーブとほぼ同等で、ワンタッチで点火や火力調節ができます。
揺れを感知して自動で消える耐震自動消火装置も付いているので、安心して使用できますよ。
本体収納時は、ロックを押し込むだけ!
本体を伸縮し収納状態にするときは、両側ハンドルの内側にロックが付いていて、ここを押し込むだけで本体をスライドさせることができます。複雑な操作は、一切ありません!
持ち運びもしやすい!両サイドに付いているハンドル
一般的に石油ストーブは上部に付いている吊り手を持って運搬しますが、大型ストーブだと吊り手で持ち運ぶのが大変なんですよね。
その点「CAMP-25」は、両端のハンドルを持って運搬できるので、とてもラクでした。
PASECO 対流型石油ストーブ CAMP-25
「CAMP-25」で調理はできる?
石油ストーブを持っていると、鍋でコトコト煮込み料理をしたり、焼き芋を作ったりと調理も楽しめるのが魅力。「CAMP-25」の調理面での使い勝手も調べてみました!
料理を保温しておくのに便利
天板の五徳に鍋やケトルなどを置いて温めることはできますが、五徳の上だと熱量が弱く沸騰させたりするのは時間がかかります。
用途としては、沸騰させて煮込んだりというより、出来上がっている料理を保温しておくのに適している感じでした。
しっかり熱を伝えたい場合は、五徳を取り外して直置きを!
お湯を沸騰させたいときは、五徳を取り外して直接天板に置いて使いましょう。五徳がない方がサイズ的にも少しスッキリするので、小さいお子様がいないなど安全面で支障が無い場合は、取り外しておいた方が扱いやすそうです。
「CAMP-25」の少し気になった点
メンテナンス時の使い勝手
ちょっと使い勝手の面で気になったのが、置き台がネジで固定されていてすぐに取り外せないところです。
屋外でストーブを使うと、この本体と台の間に土や落ち葉、時には虫の死骸などがけっこう挟まります。すぐに外して取り除けないと、帰って保管する時に気になってしまいますね。
▼石油ストーブのメンテナンス方法についてはこちらを参考に!
使用していて外す機会はそう多くはないと思いますが、トヨトミの「ギアミッション」は本体を取り外すためのネジも手で取り外すことができ、メンテナンス時の使い勝手が良い設計になっています。
「CAMP-25」は、プラスドライバーで取り外すタイプ。この点に関しては頻度が高くないこともありそれほど気にしなくてもいいですが、そのような違いもあるということも知っておくといいでしょう!
【見落とさないで】「camp-25」購入前の注意点
収納時に小型化するという他には無い特徴があり、暖かさでも優れている「CAMP-25」ですが、一点知っておかなければならない重要なことがあります。
※屋内での使用は禁止
それは、トヨトミやフジカなどのよく知られているストーブは、「JHIA認証」という石油燃焼機器の品質や安全性を保証する日本の第三者機関の認証を取得しています。
しかしPASECOのストーブは、海外で屋内で使用されているのものの「JHIA未取得」のため屋内で使用することができません。この点は注意が必要です!
「自宅の暖房としても兼用したい」という方は、「JHIA認証」取得済みのストーブを選ぶ必要があります。
高出力と積載しやすさを両立したアウトドア向け高性能ストーブ
真冬のキャンプで大型テントにも対応できる高出力を持ちながら、コンパクトストーブに迫る収納・積載のしやすさも兼ね備えた「CAMP-25」。
車のサイズ的に高出力の石油ストーブを断念していた方でも、「CAMP-25」であれば快適な冬キャンプライフを過ごすことができそうですね。
今年こそは秋冬キャンプデビューを目指している方に、ぜひチェックしてもらいたい石油ストーブです。