ゼインアーツ、今年の新作テントは…?
2023年5月、遂にゼインアーツの新作情報が解禁! 実は、今回の情報解禁に先駆け、CAMP HACK編集部による独占取材が実現し、長野県松本市のゼインアーツ本社へ直撃取材を敢行してきました!
今年も進撃が止まらないゼインアーツ、本記事では新作テント3モデルについて詳しくご紹介します。
ブランド初!TC素材版の2モデル
新作テント3モデルのうち2つは、ゼインアーツ初となるTC素材を使用したテント。
しかも、共にゼインアーツにとってアイコニックな存在の「ゼクーM」と「ギギ1」のTC版なんです。ポリエステル版との違いや独自の魅力が気になります!
あの名作テントが復刻&リニューアル!
そしてなんと……、こちらの画像に既視感を覚えた人も多いであろう、あの名作も復刻&リニューアル!
そうです! 当時、“コンパクト2ルームテント”というユニークなコンセプトで話題を集めた「ロガ4」が、リサイズして再登場したんです。
そんな話題の新作3モデルについての全貌を、記事後半の開発者インタビューと共にお届けしていきます!
ブランド初のTC幕が登場!「ゼクーM TC」「ギギ1 TC」
まずはブランド初のTC幕「ゼクーM TC」・「ギギ1 TC」から見ていきましょう!
シンボリックな2幕が並ぶだけでも壮観ですが、コットン混紡生地ならではのハリ感ある佇まいが、これまでにない存在感を醸しています。
そしてTC素材と言えば、火の粉による穴が空きにくい点も大きな魅力です。秋冬キャンプで焚き火を心ゆくまで楽しみたい人には、待望のTC版だったのではないでしょうか。
また、吸水性が高く、幕内が結露しやすい冬場でもボタボタ水滴が落ちてきにくいのもポイント。遮光性と通気性が高い点では、夏場でも過ごしやすいメリットがあります。
【 ゼクーM TC 】
設営が簡単なワンポールテントをベースとしつつ、逆V字のエクステンションフレームと大開口部で空間効率を高めた「ゼクーM」。そんな人気モデルのTC版が「ゼクーM TC」です。
スペックは下記の通り。サイズ感やフレーム構造など、ポリエステル版と大きな違いはありませんが、「ギギ1 TC」と共通する細かい変更点については、この後詳しくご紹介していきます!
【 ギギ1 TC 】
同じくワンポールテントをベースに、外側両サイド2本のエクステンションポールで側壁を立ち上げ、空間面積を向上させた「ギギ1」。
パネルの開閉や跳ね上げによるアレンジパターンが多彩で、環境やシチュエーションに合わせてさまざまな楽しみ方ができる万能シェルターのTC版が「ギギ1 TC」です。
TC版になって変わった点は?
変更点 1. 重量UPでポール直径が太く
それでは早速、ポリエステル版との細かな変更点をチェックしていきます!
まず、「ゼクーM TC」ではセンターポールの直径が30mmから32mmへ、エクステンションフレームも16mmから17.5mmへと太さがUP。
「ギギ1 TC」ではセンターポールのみ、直径が30mmから32mmにUPしています。
これは、「ゼクーM TC」の重量がポリエステル版の11.5kgから15kgへ、「ギギ1 TC」の重量が4.5kgから9kgへと増えたことに起因しています。
しっかりと太くなったポールで、重さのあるTC素材の幕体を支えます。
変更点 2. トップキャップが追加
見た目での大きな変更点がこちら。「ゼクーM TC」「ギギ1 TC」共に天頂部に「トップキャップ」が追加。
テントの頂点部分には、強度確保のためにポリエステル素材が使われているのですが、TC素材との継ぎ目から、雨が浸入しやすくなってしまうそう。
その解決策として、トップキャップを備え、継ぎ目をカバーしているのだとか。
変更点 3. ジッパーが寒冷仕様に
【 コイルジッパー 】
そして今度はかなり細かい部分ですが、ジッパーの仕様にも変更点が。ポリエステル版では、全ての開閉部が「コイルジッパー」という一般的なタイプだったのですが……。
【 ビスロンジッパー 】
「ゼクーM TC」と「ギギ1 TC」では前後メインパネルのジッパーが「ビスロンジッパー」へ変更。これは、秋冬キャンプでの需要が高いTC版として、より寒冷環境に対応したところ。
先ほどの「コイルジッパー」だと、凍結時に開閉できないリスクがありますが、この「ビスロンジッパー」は、氷を砕きながらバリバリと開けられるんです。
さらに、同じくメインパネルのジッパーのみ、より豊富な開閉パターンが可能な「トリプルファスナー」式に。
変更点 4. 全周にスカート装備
そして「ギギ1」は、ポリエステル版にはなかったスカートを全周に装備し、下からの冷気を防ぎます。
また、スカート部分の生地はポリエステル製なので、雨天時の泥汚れなどが落としやすいのもポイント。
けれど、それだけで終わらないのがゼインアーツのすごいところ。
パネルを跳ね上げた時にスカート部分が垂れ下がることなく、美しいシルエットを保ってるのが、お分かりいただけるでしょうか?
一般的なスカート付きパネルでは、スカートと本体生地の境目部分にループやグロメットがあるので、跳ね上げた時に画像のようにスカートが垂れ下がってしまいます。
ですが「ギギ1 TC」ではスカート生地先端の角にループを備え、跳ね上げてもスカートが垂れてパタパタせずにスマート。細部にまで宿るゼインアーツ美学を感じますね。
あの名作「ロガ」がリニューアルして復活!
続いて、ゼインアーツ初期の名作「ロガ 4」の復刻&リニューアル版、「ロガ」をチェックしていきますよ!
ブリッジフレームを用いた、耐風性の高さが魅力のフレームワークこそ変わりないものの、最も変化したのがそのサイズ。
旧モデルでは505×260×140(h)cmだったのが595×300×170(h)cmへ拡大。幅が90cm、奥行きが40cm、高さが30cmと全体がひと回り以上サイズアップしています。
キャンプ向けにより広く
大幅なサイズアップの理由は、旧モデルとのコンセプトの違い。
「コンパクト2ルーム」だった「ロガ4」。リニューアル版では、「前室」がしっかりリビングとして使える広さになり、一気に居住性がUP。
2〜3人分のファニチャーを置いてもゆったり過ごせる広さで、「コンパクト」ではなく、「2ルームテント」に進化し、よりキャンプ向けのデザインとなっています。
インナーの快適性もアップ
キャンプメインのスタイルにフォーカスしたことで、インナーテントの快適性も改善。
「ロガ4」では前後2箇所だけだったドアパネルが、「ロガ」では左右にも4枚追加。計6枚のパネルは全てメッシュ付きなので、当然通気性も相当高くなっています。
インナーテントのサイズも大きくなり、身長約178cmの編集長マツダが、中央に鎮座してもご覧の開放感。
大人だけなら3人くらいまで、大人2人+子ども2人の4人家族でも寝られるくらいの広さです。
ベンチレーションが四方に
そしてもう1つ。こちらも居住快適性を高めた変更点。