レインウェア選びで注目すべきは、この3点!
レインウェアにはアウトドアブランドの本格的なものから100円ショップなどで売っている雨合羽まで色々ありますが、とりわけアウトドアで使うなら低価格優先の「何でもいい」という選び方ではちょっと心配。必ずチェックしたいのは、次の3つ!
それぞれの注目すべき点について、細かく見て行きましょう。
① 最も大事!防水・透湿性
大雨に降られることもあるアウトドア。そのときに役立つのが水濡れ対策の特殊効果ですが、これは主に防水性と透湿性の二種類があります。
レインウェアの内側に水を侵入させない防水性能は雨の中でアウトドアを楽しむには欠かせない機能ですが、どれだけの性能があるかの目安になるのが耐水圧です。
テントの耐久性を表す指標のひとつである耐水圧はレインウェアにおいても同様で「どの程度の雨に耐えられるか」の目安になります。
雨量や悪天時に対応できる耐水圧の目安
より厳しい条件の悪天候に見舞われやすい高山でのアクティビティには20,000mm以上が必要とされていますが、平地でのキャンプなら10,000mmの耐水圧があれば十分。オートキャンプで予備用にということであれば5,000mm程度のものを持っておくと良いでしょう。
注意!「撥水」と「防水」の違い
「防水」と混同してしまいがちなのが、「撥水」。この二つはまったくの別物で、防水は水を通さないのに対し撥水は水を弾く加工のみ。弾くだけのため少しでも水圧がかかると水を通してしまうのが「撥水」です。
防水・撥水の選び方の目安としては、大雨に降られるような登山なら撥水ではなく防水を。キャンプでタープ下など雨天時に非難できる場所があるなら撥水でもOKです。
一方透湿性は、汗などによるムレを抑えるために重要な機能。
透湿性能が低いと雨の中での移動や作業中に汗でウェア内が蒸れて内側もビショビジョ……という不快な状態になりかねないので、ここもしっかりチェックしておきたいポイントです。
防水性も透湿性も失火両立!ゴアテックスに注目
「水も通したくないしムレたくもない!」……そんなニーズに応えてくれるのが、防水性も透湿性も兼ね備えたゴアテックス素材のレインウェア。アウトドアブランドから販売されている多くの本格レインウェアに使われている最強素材ですが、メリットもある一方でデメリットもあります。
ゴアテックス自体はアメリカの「WLゴア&アソシエイツ」というメーカーの特許素材ですが、最近では多数のアウトドアブランドからゴアテックスに負けず劣らずな優秀素材が使われたレインウェアも販売されています。
ゴアテックスだけじゃない!アウトドアブランド独自の特殊素材
メーカー | 素材 | 耐水圧 | 透湿性 |
---|---|---|---|
ザ・ノース・フェイス | フューチャーライト | 未公表 | 未公表 |
モンベル | ドライテック(R) | 20,000㎜以上 | 8,000~20,000g/㎡・24hrs |
パタゴニア | H2No | 非公表 | 非公表 |
コロンビア | オムニテック | 非公表 | 非公表 |
ミズノ | ベルグテック(R)EX | 30,000㎜以上 | 16,000g/㎡・24hrs |
ハイスペックなものだと2万円超えにもなるゴアテックス製のレインウェアに対し比較的抑えめな価格なので、予算と照らし合わせて検討してみましょう!
② スーツ?ジャケット?ポンチョ?動きやすさも視野に
素材による性能の違いだけでなく、形も快適度に大きく関わるポイントです。動きやすく全身をガードしてくれる上下セパレートのスーツタイプのほか脱ぎ着が楽なジャケットや、程よく下半身を覆いながら足さばきよく歩けるポンチョタイプなどどのタイプが動きやすいか? も考慮して選ぶとよいですね。
③ 携帯性に優れているとなお良し!
登山をする方やバックパックキャンパーはもちろんのこと、オートキャンプの方でも積載量には限界があるのでコンパクトに持ち運べるかどうかは重視したいところ。携行面で選ぶなら、軽くて収納袋が付いたタイプがおすすめです。
④ どのレベルが最適?コストパフォーマンス
機能性や携行性など細部にこだわるほど価格は上がってしまうもの。「こんなに高いレインウェアが必要なの!?」と感じたら、メインのアウトドアスタイルから逆算して選ぶのもひとつです。
たとえば雨天時も雨を除けられるタープや車があるオートキャンプメインであれば、本格スペックの山岳用レインウェアまでは必要ありません。もちろん暴風雨級の悪天候を想定してしっかりしたスペックのレインウェアを選ぶに越したことはないので、コストパフォーマンスの良さで選ぶなら最低でも1万円前後を基準にすると良いでしょう。
10,000以下から40,000円以下まで!おすすめを厳選
ここからはレディース・メンズごとにおすすめのレインウェアを、アウトドアユース中心にご紹介。後半では+αで持っておくと安心な雨対策グッズも登場しますよ!
レディース向けレインウェア
10,000円以下
ワークマン レディースレインスーツ
コストパーフォーマンスの良さから人気の勢いが止まらないワークマンのレディースレインスーツ。上下セットで3,000円以下というお財布にうれしい価格設定はもちろん、ゆったりシルエットで軽く動きやすいデザインになっています。
ワークマン:レディースレインスーツ紹介ページ
防水透湿素材を使用したストームジャケットは、耐水圧20,000mm! しっかりとした防水性能を発揮しながらストレッチ性とソフトな風合いで着心地も良く、タウンユースな一着としても活躍してくれます。
膝下まで丈のあるポンチョ型レインコート。充分な丈があることによって防水パンツが無くても下半身までしっかり雨から守ってくれます。腰から下は前面フラップでマチを拡張できるので、街中で自転車に乗るときも活躍してくれます。
30,000円以下
コロンビア独自の防水透湿機能であるオムニテックを搭載したレインウェア。オムニテックによる優れた防水透湿機能を持ちながら可動性を高める立体裁断で、動きやすさも抜群。ライナージャケットとアウタージャケットをファスナーで連結できる仕様になっているため、長いシーズンにわたって着られます。モンベル トレントフライヤー ジャケット Women's
●耐水圧:50,000mm以上
●素材:ゴアテックス パックライトプラス ファブリクス2レイヤー
耐水圧20,000mmにもかかわらず上下セットで約15,000円と、機能性も価格面も嬉しいヘリーハンセンのレインスーツ。ヘリーハンセンの故郷である北欧をイメージしたカラー展開で、おしゃれも楽しめるデザインです。
40,000円以下
ゴアテックス素材の防水・透湿性を備えたうえに軽量でコンパクトに収納可能な2.5層構造を採用。袖口のテープ留めや2か所で調節可能なドローコード付きの裾が、外気を通さずしっかり温かさをキープしてくれます。ゴアテックス素材を採用した上下セットの超高機能レインウェア。耐水圧も28,000mmとキャンプで使用するには十分な耐水圧を確保しています。防水性・透湿性・軽量性を備えたハイスペックの上下セットのレインウェアは、登山などのアクティビティを楽しみたい方におすすめです。
ザ・ノース・フェイス独自の防水・通気性に優れたハイベントを使用したレインコート。妊娠中に大きくなるお腹を考慮したゆとりのある身幅で、男性が着用しても違和感のないシルエットになっています。さらに赤ちゃんの抱っことおんぶに対応できるようにベビーカバーをコート本体に固定することもできますよ。
▼詳しくはこちら!
メンズ向けレインウェア
10,000円以下
ワークマン INAREM(イナレム)ストレッチレインスーツ
「ムレナイ」を実現するためにワークマンが独自で開発した「イナレム」は、高水準な透湿性を持ちながら耐水圧20,000mmmの防水性能。5,000円以下と言う価格設定は初めの一着としても手を出しやすいアイテムです。
ワークマン:INAREM(イナレム)ストレッチレインスーツ紹介ページ
カナディアンイースト独自の透湿防水素材「ブリザテック」は、生地表面の撥水性能により水を弾き中層の特殊なポリウレタン幕によって水圧がかかっても内部への水の侵入を防いでくれます。
30,000円以下
パタゴニア独自の防水・透湿素材である「H2No」が、長持ちする防水性と耐久性を実現。首にあたる部分にはマイクロフリースの裏地が施してあるので、肌触りが良く着心地も快適です。モンベル ストームクルーザージャケット
●耐水圧:50,000mm以上
●素材:バリスティック・ナイロン・リップストップ
コロンビアオリジナルの防水・透湿性能「オムニテック」を使用した上下セットのレインウェア。生地の透湿性能だけでなく胸ポケットの開閉により、衣服内の換気を行うこともできます。収納袋も付属してくるので持ち運びも楽々!
商品名にもあるように付属のスタッフバッグにコンパクトに収納して持ち運ぶことができるレインウェア。Gベクター3はGベクター2よりもより透湿性能がアップしているので、ウェア内のムレを解消し快適に保ってくれます。
40,000円以下
ゴアテックス素材を採用した軽量な防水レインジャケット。収納バックが付属しており、コンパクト軽量に持ち運びが可能なので登山などにもオススメの本格派レインウェアです。ザ・ノース・フェイスのレインウェアの中でもとくに高機能とされるオールマウンテンジャケットは、ゴアテックス素材を使用した3層構造の防水シェルジャケット。着心地・防水性・透湿性・耐久性のすべてをあわせ持ったレインウェアに仕上がっています。
3つにランク付けされたアークテリクスジャケットのミドルランク「アークテリクス ベータLTジャケット」は、計算されたシンプルなデザインに山のアクティビティに必須な機能を網羅した万能ウェア。タウンユースでの着用やあらゆるアクティビティにも対応してくれます。
+αで持っておくと安心な雨グッズ
動きの多いアウトドアではレインウェアが便利ですが、急な雨の場合はすぐに着られないことも。そんなときにあらかじめ穿いておくと便利なレインパンツや傘にハットも合わせてご紹介します!
ジャケット以外の雨対策グッズもチェック!
パンツもレインウェア仕様で
ゴアテックス素材を使用し、軽さと強度をあわせ持つ防水シェルパンツ。両サイドにあるダブルアクションロングファスナーがハーネスとアイゼンの使用も想定したデザインになっています。丈夫なレインパンツとして年間を通して使えるアイテムですよ。ジャケットと同様にゴアテックス素材を採用し、縫製箇所を減らすことによって軽量を実現。細部にまで徹底した防水撥水処理が機能性の高いレインパンツに仕上がっています。
ミレー独自の防水・透湿素材のティフォンを使用したレインパンツ。ストレッチ性に優れているので屈む動作の多いキャンプなどのアクティビティにもおすすめです。
▼その他おすすめのレインパンツはこちら!
帽子や軽量傘
モンベルが登山用に販売している折りたたみ傘。極力荷物を軽くコンパクトにしたい登山用に作っている折りたたみ傘なので重量150g、収納サイズ27cmと超軽量コンパクト。バッグに忍ばせておくのにも苦にならないおすすめアイテムです。▼トレッキングアンブレラについて、詳しくはこちら!
高機能かつ高品質の傘づくり一筋のユーロシルムが作るアウトドアでも使える傘「ライトトレック」は柔軟性・強度に優れた高密度グラスファイバー製のフレームを使用、プラスチックと同じ重さでありながら強度の高い傘になっています。
▼ライトトレックについて、詳しくはこちら!
ゴアテックス素材を使用したハットはムレやすい帽子の中を透湿性の良さで快適にしてくれます。UVカット機能も優れているので晴れの日の日よけとしても活躍してくれる全天候型のアイテムです。
シンプルですっきりとしたシルエットのバケットハットは街中でもアクティビティでも使えるお洒落アイテム。生地に使用している素材はゴアテックスを採用しているので防水・透湿性は抜群です。
ゴアテックスの中でも軽さが特徴的なゴアテックスパックライトを採用。防水・透湿性に加えて軽量性もあわせ持ったオススメアイテムです。
たくさん使ったレインウェア、お手入れ方法は?
レインウェアは洗っても大丈夫なの? と思いがちですが、実は洗濯は防水・透湿性を長く維持するために大事なお手入れの1つ。生地の劣化を防ぐための洗濯についてや、撥水効果が落ちてきたら試したい回復方法を解説します。
レインウェアの洗い方と撥水効果回復のメンテナンス
洗濯表示に従って洗おう
洗い方の大事なポイントとして、洗濯表示を守っていれば洗濯機でも大丈夫。洗剤は衣料用液体洗剤を使用します。生地に残らないよう洗剤の量は少なめで、すすぎをしっかりと行いましょう。
撥水機能は「熱」で復活
洗濯以外のお手入れ方法として、熱熱処理を行うことで撥水機能を回復させる方法も。乾燥機とアイロン2通りの熱処理方法があり、乾燥機の場合は洗濯機による乾燥後さらに20分間温風乾燥を行います。
アイロンの場合は低温・スチームなしの設定で当て布をしてアイロンをかけることによって撥水成分が起き上がり撥水力の回復が期待できますよ。
ゴアテックス社の撥水回復方法はこちら!
いつまでも頼もしい雨具でいてくれるよう、レインウェアのメンテナンスは洗濯と熱処理セットできちんと行っておきたいですね。
レインウェアをしっかり備えて、雨でも安心のアウトドアを!
天候が変わりやすいのアウトドアでは事前の対策が重要です。雨対策として買ったのにスペックが足りず雨がしみ込んできてしまったなんて事は本末転倒! 正しい選び方で悪天候にもしっかり対策しましょう。