【2日目】バイク、温泉、キャンプ料理!
翌朝、明け方の寝袋の中で、ザッザッというリズミカルな波の音を聞きながら起床です。「屈斜路湖くらい大きな湖になると、波が打ち寄せるんだなぁ」と、しばし思考タイム。屈斜路湖半ならではの朝時間でした。
2日目のアクティビティはマウンテンバイクツアー。キャンプ場から川湯の温泉街を経て硫黄山の横を抜け、山の中にある「キンムトー」と呼ばれる温泉の沼を目指します。
ツアーは「Okku Outdoor Challenge」に参加。バイクもヘルメットもすべてレンタル可能なので安心です。ガイドの奥村さんに、サドルやブレーキの調整してもらったら、いざ出発!
舗装路を抜けて山道に入ると、周囲は広葉樹の森。明け方に降った雨でしっとりと湿った空気の中、心地よい冷気に包まれて走ります。
別のマウンテンバイクツアーに参加していた中島さんご一家。家族で5泊6日の道東アウトドアを楽しんでいらっしゃる最中だとか。「Okku Outdoor Challenge」のレンタルには電動サイクルもあるので、ファミリーや体力に自信のない方でも安心です。
キンムトーはお湯が流れ込む神秘の沼。その水を触ってみると、わずかにぬくもりを感じます。周囲に人工物はなく、ときには熊も現れるという秘境中の秘境です。
お借りしたバイクが快適すぎて、志田くんは「これほしい〜〜」を連発。山道を走るのがこんなに楽しいものだったとは!
北海道グルメを余さず楽しむ!今日はジンギスカン
さて、この日の午後はのんびりとキャンプサイトを楽しもうという設定です。メニューは北海道らしくジンギスカンをチョイス。
通常、ジンギスカンはラム肉を使いますが、今回は阿寒豚のジンギスカンにトライ。柔らかくて癖のない豚肉は、甘みを感じるほどのおいしさ! 食材は川湯温泉街のスーパー「フレンドリーショップ きたさん」で購入しました。
ジンギスカンのシメは、道民なら当然うどんです。最後は味が薄くなるので、ジンギスカンのタレを少し加えるのがオススメです。もちろんタレは北海道のソウルフードブランド「ベル」の「成吉思汗(ジンギスカン)たれ」です。
こうして遅い昼食を楽しんだ後は、テントのそばでゆっくり。湖を眺めたり、ちょっとウトウトしてみたり。
志田くんは砂を掘って露天風呂を作ろうとしていましたが、ちょっと作業が大掛かりになりそうなので断念。
そこで本物の温泉に出かけることにしました。川湯温泉はすべての温泉が源泉かけ流し。中でも「湯の閣 池田屋」は硫黄泉独特の香りに包まれて、ゆったりとお湯を楽しむことができます。露天風呂のお湯も絶妙の熱さで、冷え込む秋にはたまりません。
お風呂から上がると満天の星空でした。落ちてきそうな星が数え切れないほど。これも北海道旅の醍醐味です。
【3日目】ハイキングと食めぐり
最終日は一日をムダなく楽しみたい! というわけで早朝からハイキングへGo! 2日間を過ごした屈斜路湖を見下ろすべく、湖のすぐそばにそびえる藻琴山(もことやま)にアタックです。
藻琴山中腹のレストハウス「ハイランド小清水725」は、その名の通り標高725m地点に位置しています。ここまでクルマでアクセスしたら、藻琴山の頂上・標高1000mまでを90分ほどで登ります。
登り始めはハイマツの急登が目立ちますが、やがて道は緩やかに。尾根沿いの灌木に囲まれた爽快なハイキングルートが続きます。
一気に視界がひらける、標高940mの屏風岩。ここまでくれば頂上は目の前です。
標高は1000mジャスト。頂上からは屈斜路湖をはじめ、硫黄山などさまざまなスポットを一望のもとに見下ろすことができます。
その景色を眺めていると、まるで屈斜路湖のジオラマを目の前にしているようです。馴染みのなかった場所なのに、2泊3日を過ごしてみると、目の前の風景はすっかり親しみのあるものに変わっていました。
テントを張っているRECAMP 砂湯はあのあたり、カヌーを漕いだのはあの辺、自転車はあの山の向こうを走ったと、自分の体験がこのエリアとダイレクトにつながったことを感じます。
さて、いよいよ旅も終盤。キャンプサイトを片付けて道具一式を返却したら、帰り支度を始めましょう。
旅の最後は弟子屈のグルメ
ラストのお楽しみはこちら。JR摩周駅のすぐ目の前にある「食堂と喫茶 poppotei」。
なんとここの豚丼は、全国駅弁甲子園で2位に輝いたこともあるそうです。そんな「摩周の豚丼」を食べずに素通りするなんて不可能です。ハイキングでぺこぺこになったお腹を抱えてやってきました。
写真は普通盛り(1100円)。
噂の豚丼は厚切りの豚肉に甘めのタレがたっぷりと絡んだもの。口に入れると、網で焼いたなんとも言えない香ばしさが立ち上ります。さらにお米は北海道産ななつぼし。ほのかな甘みと、噛みごたえのある食感が、豚のうま味をしっかりと支えます。これはおいしい!!
そして、思わぬ発見。「雪見ラーメン(950円)」は味噌ベースのスープに、弟子屈の大豆をすりつぶした、ふわふわの呉汁(ごじる)を加えたオリジナル。
隠し味に弟子屈産のミルクを使用しているそうですが、食べた感じはどことなくアジア料理風! タイやインドネシア料理にも通じる独特の風味は、これまでに味わったことがないもの。これは間違いなく、クセになります!
まだまだ遊び足りない弟子屈のキャンプ旅
こうして2泊3日のアクティブな旅は終わりました。が、このエリアにはまだまだ遊びきれない魅力がたっぷり。
カヌーももっと漕ぎたいし、自転車で走れる林道や湖周辺の散策コースは数え切れません。ハイキングコースも豊富で、藻琴山だけでも登山コースはいくつもあるほど。こんなにたくさん宿題を残してしまっては、再訪を誓わざるを得ませんね!
撮影協力/RECAMP砂湯