【1日目】まずは、屈斜路湖へ向かおう!
北海道を攻めるなら、まずは「セコマ」から
北海道を訪れる皆さんに知っておいていただきたいのが、「セコマ」の名前で愛されている北海道発のコンビニエンスストア「セイコーマート」です。
いくつかの店舗には「ホットシェフ」と呼ばれる店内キッチンが設けられており、お弁当やおにぎりがその場で作られています。
その味のクオリティの高さ、たっぷりの量、そして驚きの価格は絶対に経験しておきたいところ。
炊きたてのごはんをふっくら握ったおにぎりには、鮭、ベーコンおかか、塩さばといった具材が。これらはすべて200円以下。しかも、超絶美味なのです。
さらに、ようかんパンやかガラナといった、セコマならではのパンやお菓子、ドリンク類まで。他の地域ではなかなかお目にかかれない商品との遭遇で、食の異文化体験を楽しんでいただくのが正しい旅の始め方です。
このエリアならではの食材を求めて
キャンプ場についたらフルパワーで遊びたい! というわけで、食材調達をしつつ屈斜路湖を目指します。
もちろん、旅に出た以上はその地域ならではのおいしいものと巡り会いたい! というわけでローカルスーパーに立ち寄ることに。
訪れたのは弟子屈町内の食料品店「フクハラ 摩周店」。予想はしていましたが、店内は道産食材のオンパレードでした。
厚岸(あっけし)産の牡蠣! 安い! 都内で食べたら1個600円〜900円の場合も…。
北海道産のホタテ! この量が普通にスーパーで並んでいます。
糖度が高く、日持ちもいいという「らいでんメロン」!
そして、北海道の味に直結するローカルな調味料の数々まで。
いろいろ迷った結果、本日の夕食はとうきび(北海道の呼び方でトウモロコシのこと)とささげ(北海道名産の大型さやつき豆)を茹で、阿寒ポークとじゃがいもを焼き、摩周湖伏流水を使った焼酎「摩周湖」をいただくことに。もちろんディナーのオープニングはサッポロクラシックでキマリです。
湖畔のキャンプ場「RECAMP 砂湯」へ
さて、今回のベースとしたのは屈斜路湖畔のキャンプ場「RECAMP 砂湯」です。ほぼすべてのサイトが湖に面しており、湖越しの夕焼けを楽しむことができるという絶好のロケーション。
しかも、ここにはテントから寝袋、調理用具一式、焚き火用具一式など、キャンプを楽しむために必要なものをすべてセットにした「手ぶらプラン」が用意されています。
受付棟は屈斜路湖畔の「砂湯駐車場」正面。
手ぶらプランの道具一式を借りたら、キャンプ場に備え付けのリヤカーでサイトへ。
特別にSABBATICAL(サバティカル)のアルニカをお借りすることができました。居住性抜群の上、設営も思ったより簡単!(通常、手ぶらプランではコールマンのテントが借りられます)
「RECAMP 砂湯」は大きく二つのエリアに分かれています。受付から北側のノースエリアは予約も可能な区画サイト、南側のサウスエリアは設営場所を自由に選ぶことができるフリーサイト。今回はフリーサイトを利用。もちろん夕暮れの湖畔風景を期待して、湖のすぐそばにテントを設営。
ベースとなる拠点ができたことで、がぜん旅のテンションも上がってきました。
こちらがお借りした手ぶらプラン一式。今回は取材スタッフ3人分でしたが、通常は4人分を貸し出しています。リアルにすべてが揃っていて、炭や薪、食材といった消耗品さえ用意すれば、あとはホントに何も必要ありません。あえて用意するなら、ヘッドランプと軍手、といったところでしょうか。
キャンプ場のトイレは簡易水洗。においもなく清潔なので、キャンプに不慣れな人でも安心です。
サイトは湖畔に面しており、目の前の砂浜を掘るとお湯が湧き出します。がんばれば自作露天風呂を掘ることも可能です。
夕方にカヌーへ! 驚くほどの透明度に感動!
キャンプ場に拠点を作ったら、早速一つ目のアクテビティへ。カヌーで釧路川を水上散歩です。
屈斜路湖には何本もの川が注いでいますが、流れ出すのは釧路川のみ。しかも海までは100kmもあるのに、屈斜路湖の標高はわずか100m。つまり、釧路川は非常に穏やかな流れのうえ、源流からカヌーを漕ぎ出す事ができるという珍しい川なのです。
今回はこの屈斜路湖から釧路川の上流部約2.5kmをカヌーでツーリング。釧路川にはダムがないので、その気になれば海まで漕いでいくこともできるそうです。いつかやってみたい!!
参加したのは「リバーアンドフィールド」の釧路川源流ツアー。
ツアーのハイライトの一つは、とりわけ澄んだ水がカヌーの姿を水面に映しとる「鏡の間」。水の中をツイッと泳いでいくたくさんの魚たちを見下ろすことができるほどです。
この透明度! 吸い込まれてしまいそうです。
ガイドさんの巧みな操船で、流木の間もスイスイと抜けていきます。周囲の木や野鳥など、目にするものを一つひとつ説明してくれるのも楽しいひととき。
そば粉ぼうろと紅茶がパドルで差し出されるという、カヌーの上のティータイムも堪能。
所要時間はわずか1時間半ですが、中身はぎっちり詰まった新鮮体験。カヌーの楽しさを改めて知ることになった、濃密なツアーでした。
夕食は焚き火を楽しみながら
一日を終えてキャンプサイトに戻ってくると、あちこちからバーベキューの匂いやカレーのスパイシーな香り、そして焚き火の煙などが漂ってきます。
いよいよお待ちかねの夕食の時間。ですが今回、僕らのお楽しみは凝った料理よりも、湖畔の焚き火にあります。火を眺めながら、簡単だけどおいしい夕食でゆったりした時間を過ごしました。
日が暮れる頃には焚き火を灯してのんびりタイム。夏とはいえ、北海道の朝晩は冷え込みます。ダウンジャケットなどの防寒具は必須です。
夏の北海道は野菜天国。素材の味がハイレベルすぎて、余計な味付けは要らないほどです。茹でただけのとうきびの甘さや、ただ焼いただけのじゃがいもの味わい深さにしびれつつ、「おいしいね!」が繰り返されます。
「摩周湖」はスッキリとキレのいい米焼酎。ちょっと緑っぽい香りがするなと思ったら、原材料は米とクマザサでした。
明日、2日目も別のアクティビティが待っているので早々に就寝です。