着火剤② ワセリンコットン
次に紹介するのは、保湿剤として親しまれているワセリンを使った「ワセリンコットン」。ワセリンの大部分を占めるパラフィンという成分は燃えやすく、コットンに染み込ませることでマッチで簡単に着火させることができます。
コットンは化粧品で使っているタイプのものでOK。ワセリンも全国のドラッグストアで販売されているため、他の着火剤と比べて用意に手に入れられる材料なのが特徴です。
このワセリンを染み込ませたコットンが着火剤でどのくらい保つか試したところ、約4分間燃焼し続けました。燃えカスや灰が残らないため、ゴミが出ないのも魅力です。
用意するものはこちら。
まずはワセリンをシェラカップに移します。今回は9枚の着火剤を作るため、バターヘラで3回つくるほどの量を使用します。
バーナーに火をつけ、シェラカップをのせてワセリンを溶かします。トロッと透明になれば火を消します。
長時間すると焦げてしまうことがあるので、弱火でじっくりを溶かすのがポイントです。
コットンを溶けたワセリンに浸し、トレイにのせて乾かします。5分ほど経ったら完成です! こちらもあまり手間をかけずに作れますよ。
この着火剤はべたつきがあり、他のものと一緒に入れるとくっついてしまいます。なので持ち運ぶ際は、小さい密閉袋を用意して個別で保管することをおすすめします!
着火剤③ あのチャークロスも自作できる!
ブッシュクラフターたちも愛用するチャークロスも自作できます。これの一番の魅力は、生地状のものなのでかさばりにくいところと、ファイヤースターターなどのちょっとした火の粉でも簡単に着火できるところです。
他の着火剤と比べると持続力はほぼありませんが、火がついたチャコールに枯葉などを置き、空気を入れれば着火することができます。
用意するものはこちら。
最初に布をカットしていきます。幅はお好みですが、広いほど炎の持続力が上がるので、収納する空き缶に合わせるのがいいでしょう。今回は5×5cmにカットしました。
カットした布を缶に入れ、フタを閉めます。隙間がないようにびっしり用意しましょう。
フタの中央にナイフを立て、上からハンマーで叩いて穴を開けます。
開けた状態がこちら。5mmくらい空いていれば大丈夫です。穴が大きすぎると布が燃焼してしまいます。
バーナーの上に缶を置き、弱火で熱します。フタ付きの缶を熱することで、中で不完全燃焼が起きて炭化されます。その際に、中から白い煙があがります。
煙が出なくなったら火を止め、缶が冷めるまで待てば完成! 缶が熱いうちにフタを開けてしまうと、クロスが燃焼して失敗する可能性があります。
持ち運ぶ際は、水に濡れないように密閉した容器に入れましょう。布と空き缶を用意すればキャンプ場でも作れるので手軽ですよ!
チャークロスは焚き火でもできますが、今回は手軽に作れるようにバーナーを用意しました。ただし、輻射熱が気になる場合は遮熱板を用意するといいでしょう。また、バーナーは可燃性ガスが出るため、使用する際は室内ではなく屋外で行いましょう。
最後は、かんたん過ぎるDIY方法!
ここまでで3つの着火剤を紹介しましたが、「作るのがちょっと面倒……」という方へ、最後にとっても簡単に作れる着火剤をお教えします!