サバティカルからファミリー向け大型テントが登場!
アウトドアショップのA&Fが展開しているサバティカルは、高いデザイン性とコスパの良さを兼ね備えた注目のブランド。第一弾として2019年に登場した「スカイパイロットTC」や「モーニンググローリーTC」が注目を集めましたが、このたび第二弾としてテントが登場!
そのひとつが、ファミリー向けの機能的テント「アルニカ」
第二弾は中型サイズの「ギリア」と、オールインワンでファミリー向けの「アルニカ」の2種。共に初心者にも扱いやすいトンネルタイプで、サンドストーンのお洒落なカラーなど、しっかりトレンドを抑えているところも要注目ポイントです。
今回はふたつのうち、4〜5人向けのオールインワンファミリー向けテント「アルニカ」を詳しくご紹介。実際にキャンプ場で使ったレビューをお届けします!
アルニカを入手した友人ファミリーと、キャンプ場で設営してみた
全面開放できて、暑い夏も過ごしやすい
猛暑の日本の夏、平地のキャンプ場では閉め切ったテントの中はサウナ状態。日中はおろか夜になってもなかなかテント内の温度が下がらず、寝苦しい思いをすることも……。
そうならないためには、とにかく開けられるところは全て開けて空気を循環させることが重要です。
その点アルニカは前後左右全てのドアパネルをフルオープンできるため、風通しの良さは抜群! オープンできるパネルが少ないテントと比べると、断然快適に過ごすことができます。
フルメッシュで虫をガード!
熱気対策でドアパネルを開けたら開けたで悩まされるのが、虫問題。キャンプだから仕方がないとは言え、小さいお子様がお昼寝をするときに蚊や蜂などに刺されるのは防ぎたいですよね。
このジレンマを解決してくれるのが、全面に配置されたメッシュパネル。
涼しく快適に過ごせて虫もガードしたい、そんなわがままなリクエストにもしっかり応えてくれます。
内部はギアを詰め込んでも家族4人がゆったり過ごせる広々空間
続いて注目したいのは、幕内の広さ。フライシートの寸法は620×320cmでインナーテントは220×300cm。となると前室は約400×320cmということになります。試しに筆者がファミリーキャンプで使っている道具を、いつものようにアルニカの前室に収納してみました。
ご覧の通り全て置いても導線に充分ゆとりがあり、広々。これだけのスペースがあれば、雨でテントに籠ることになっても狭苦しい思いをすることも無さそうです。
インナーテントも、かなり広い部類。大人2名、子供2名の4人家族ではゆったり過ぎるぐらいの広さです。ちなみにインナーテントも四面がメッシュにでき、涼しく過ごすことができます。
入り口ドアの脇には、電源コードの引込み口を発見。電源サイトでホットカーペットやサーキュレーターなどの電気製品を使うために、あると便利な機能です。こういった工夫も最近のテントでは基本装備となりつつありますね。
大きいわりに設営しやすい
アルニカは、2ルームテントの中でも構造がシンプルで比較的設営しやすいトンネルタイプ。サイズは大きいですが、テント設営になれた方なら30分もあれば建てられる印象です。
ポールは差し込むスリーブと同色に色分けされているので、間違えることもありません。
大きいテントだと、スリーブにポールを通すときに引っかかって手間取ることがありますが、アルニカはスムーズにポールを通せたのも発見でした。
4本のアーチ状のポールを固定するブリッジポールは若干高い位置にあり取り付けにくいですが、ドアパネルのファスナーを開けて、中に入りこむとやりやすくなります。
スカート装備で雨や寒さにも強い
雨や冷気の侵入を軽減するのに欠かせないスカートも、バッチリ付いています。同じトンネルテントでもノルディスクのレイサのようなスカート無しの幕と比べると寒い季節も使えて、経済的にも助かりますね。
スカートがメッシュ側に付いているのが、ちょっとしたポイント。跳ね上げたときにヒラヒラせず、見た目もすっきりしています。
アルニカを実際に使ってみて、“特に”良かったところ
これまで特徴についてレビューしてきましたが、ここからは実際に使ってみて「ここが特に良かった!」というアルニカならではのメリットをまとめてみます。
ドアパネルを跳ね上げて広い日陰を作れる
アルニカの他のテントに比べて優れていると感じた点が、ドアパネルの跳ね上げ機能。ドアパネルはクルクルと巻き上げることもできますが、跳ね上げれば日陰が増え、快適に過ごせる面積が広がります。
特にこのサイドの3枚のドアパネルは、連結させて2本のポールで手軽に跳ね上げられるよう作られています。両側を跳ね上げれば、まるで大きなタープの下にいるかのような心地良さ!
これならタープを別で建てる必要は無いかも……というくらいの大屋根です。
高い耐水性・遮光性で安心
ポリエステル素材で作られたフライシートには、耐水性と遮光性を高めるための様々な加工が施されています。サイドのウォール部分は75デニールの厚さで、防水性を高めるためのポリウレタン加工と撥水加工に加え、UV加工で紫外線もカット。
ルーフに至っては210デニールの極厚生地で、さらに遮光性をアップしています。耐水圧は3,000mmと、大雨でも充分に耐えられるスペック。真夏でも大雨でもキャンプに出かける筆者にとって、ここは頼もしいポイントです!
この高機能にして、なんと税込84,480円!
そして忘れてはいけないのが、これほどの機能を備えていながら8万円台という驚きの価格。同等クラスの他のテントと比べても、随分とリーズナブルな価格設定です。
そんなアルニカにも、気になるところが・・・
良いところばかりを挙げて終わりたいほど秀逸なテントなのですが、購入される方の参考になるようやや気になる点もフォローしておきます。
収納サイズが大きくて重い
大型でほぼ全面メッシュ付きなので仕方がないところではありますが、総重量が20kg越えとかなりの重さ。収納サイズも大きいので、運搬や積載時の機動性は決して高くはありません。
跳ね上げポールが別売
跳ね上げで色々な設営パターンを楽しみたいところですが、じつは跳ね上げ用のポールは付属していません。純正では跳ね上げ用ポールの販売もされていないので、他社製のポールを購入する必要が……。メーカーにもよりますが、2本でおよそ7,000〜8,000円ぐらい追加の出費がかかります。
ポールの種類はゼインアーツの「アップライトポール150」や、ニーモイクイップメントの「アジャスタブルポールM」あたりがフィットするのでオススメです。
ゼインアーツ アップライトポール 150
ニーモイクイップメント アジャスタブルポールM
インナーの吊り下げは、高くて手が届きづらいかも
フライシートの最大高は210cm。インナーテントを吊り下げるフックは高い位置にあるので、背が低いと届かない可能性があります。身長150cm以下だと、特に高い位置にある手前の真ん中2つのフックには届かないかもしれません。
このあたりは大人2人以上で設営するなど、対応が必要になりそうです。
アルニカは、まさに“いいとこ取り”な万能ファミリーテントだった
サバティカルは後発のブランドということもあり、他のメーカーのテントの良いところを集約したかのような利便性の高さに驚きました。その上で独自の跳ね上げ機能もしっかり備え、さらに使い勝手も向上されている印象です。
日々品質が向上するキャンプ道具、これからキャンプを始める人は最初からこんな選択肢があって羨ましいな~というのが、何よりの率直な感想です(笑)。
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