二又ポールの新トンガリテント!アテリーザの居住性と万能性にはホント驚かされました

2019/03/11 更新

ogawaの新作テント「アテリーザ」が話題です。パッと見はワンポールの名品「ピルツ」とよく似ていますが、大きな違いはトップの部分にありました。先端が二又に分かれているY字ポールを採用したこのニューカマー。実際に設営して魅力をレポートします!


記事中画像すべて撮影:筆者

ogawaの新しい大型テント、アテリーザを使ってみた!


気になっている人も多い老舗テントメーカーogawaの新製品「アテリーザ」。結論から言うとコレ、想像以上に使いやすいテントでした。

ogawaといえば昭和12年(1937年)、今から82年も前にすでにワンポールテントを販売していた、日本を代表する歴史あるテントメーカー。「ピルツ」はまさに代表格ですよね。

今回はその流れを汲む、できたてホヤホヤの「アテリーザ」を実際に立ててみて、感じたことなどを率直にレポートします!

充実のセット内容


まずはパッキングされた状態から。最大6人まで収用可能とあってすこし大きめですが、総重量は10.3kgほど。それほど重たくは感じません。十分に持ち運べる範囲だと思います。




セット内容一式です。初めからグランドシートやペグ、さらに張り出し用ポールも装備されています。

このフルセットはありがたいですね。初心者でもすんなりキャンプに入っていけそうです。


かなりの余裕があり、大きめに作られた収納袋。キッツキツでパンパンに詰め込まないとムリ!なんてことにはなりません。ラフに畳んで放り込んでもすっぽりと収まってくれるゆとりがあります。


特筆すべきはこのハンマー。単体でも売られているもので、標準で付いているのはかなり嬉しい。初めてテントを買って「いざ初張り!」ってときにハンマーがなくて困ることもなさそうです。

最大の特徴、二又ポール!

何より個性を際立たせるのがセンターポールの形状。先をY字にすることで、天井に2点のピークを作り出すようですが、果たしてその効果は!?

しかしこれ、なんだか「さすまた」みたいです。大捕物!? ふざけて遊ぶ姿が目に浮かぶなぁ……。


アテリーザは入り口にひさしを設けており、これがひさしの張り出し用ポールです。自然の景色に馴染むグレーにペイントされていて、グッときます。

いざ設営開始!


まずは六角形のグランドシートを広げます。しっかりとした作りで、周囲が少し立ちあがるバケット状になっています。

この形状にすることによって、雨水などの侵入をしっかりと防いでくれそうです。


出入口の位置を決めたら、グランドシートの上にフライシートをかぶせ、リングとトグルを留めていきます。

上下2箇所にあるので、位置を確認しながら留めていきましょう。ここは慣れないとちょっと手こずるかもしれません。

それぞれ留める個所のテープの色を変えて2色にして、上下で合わせてあると分かりやすいな、と感じました。


6つの隅に埋め込まれた棒を縦にして、30cmくらいの立ち上がりを作ります。テープを三角形に整えて外側に引っ張り、ペグを打ち込みます。

ピルツでもお馴染みのこの立ち上がりが快適な居住性のカギになります。

二又ポール差し込み!


センターポールをしっかりと持って、おもむろにフライシートの中に突撃します!


てっぺんの2箇所に設けられた差し込み部分を探し出して、ポールの先端を合わせ、テントを立ち上げます。

1人でもできなくはないですが、2人いると楽かもしれません。上から幕がかぶさってきます……。


ポール先端の差し込み口は、ホルダー状に丈夫な生地で補強がなされています。ここを目掛けてグッとポールの先端を挿し入れましょう。

設営完了!


立ち上げたらガイラインを張り、ペグダウンして完成です!

ようやくその全容が現れました。他にはないトンガリが2つのテント。非常に個性的なルックスです。


後ろに回って後方斜めから。かなり男前です。ここまでの所要時間はだいたい30~40分くらいでしょうか。

初めてだったのと、撮影しながらでだったのでけっこう時間が掛かりましたが、慣れればもっと短縮できるのではないかと思います。


真正面から見てみました。どこかアラビアンな雰囲気すら感じます。ラクダが似合いそうな感じ? そこがまたとても良いです。


特徴や性能を検証!

設営が完了したので、今度はじっくりとアテリーザの特徴や性能をチェックしていきましょう!

通気性向上の仕掛けが豊富


まずは外側の装備から見てみましょう。立ち上げ部分に設けられた大きなフラップを浮かせて固定させ、内側の窓を開けることで下から空気を取り込むことが可能です。こちらはピルツと共通の装備ですね。


フラップの端から出ているガイラインをペグに固定させることで、フラップを宙に浮かせることができます。

これなら暑い日でも下からの空気を取り込めて快適に過ごせそうです。


天井の内側に向かって、リフレクター入りのゴム紐がピンと伸びています。これが天窓を開けるときのテンショナーになっているようです。

室内トップのひもに驚きの仕掛けが


内側にあるこの白いひもを引っ張ると!?


ガバッと天窓が開きました! 離すと自動で降りていきます。先ほどの外側のゴムひもが外から引っ張ってくれているからなんですね。よくできてるなぁ。


センターポールにあるリング上の金具に、先ほどのひもの先端をひっかけて、自在を使ってテンションを掛けて天窓の開け具合を調節します。

全開だとかなり明るくなります。もちろん空気を通すベンチレーションとしても機能します。これは便利!


外から見てみました。外側のゴムひもと、内側の白いひもがしっかりと引っ張りあってバランスを取っています。


天窓、ベンチレーションは2箇所に設けられていて、別々に開け閉めができます。これまたよく考えられてますね。


下部に設けられた窓も、こうして内側から開けられます。下と上を開けることによって、暑い日などは温度差による空気の対流が生まれ、気持ちよく過ごすことができそうです。

雨風を防いでくれる丁寧な作り


グランドシートはポリエステルにコーティングがなされていて、耐水圧は1,800mmだそう。これなら多少の雨も安心ですね。

ポールが入るところはしっかり絞れるようになっています。こうすることで水気や湿気、冷気などもシャットアウトすることができそう。


トグルを外すことによって、グランドシートを簡単に取り外すことができます。

さらに感心したのは、フライシートの下に付けられた、大きく内側に折り込んだ状態のスカート部分。フライシートを重ねることで外周下部の立ち上がりが2重になり、防水効果も断熱効果も上がりそうです。


内側に折れ曲がるタイプのスカート部分は30cm以上ありそうです。この長さなら外からの冷気をしっかり防いでくれるので、雪中キャンプにもチャレンジしたくなる?

窓も使い勝手良好


前後2箇所の出入り口とは別に、内側からジップで開けられる窓が左右の壁に2箇所あります。

雨が降ったときに窓を閉めても、ふちの縫い目から雨水が侵入しないかな? と心配しましたが、きちんとシームテープ処理がなされていて水は外側を伝って下に落ちるしくみになっています。


ジップを下まで降ろして内側に巻いてポケットに突っ込めばフルオープンに。外側はメッシュで覆われています。


クルクルと内側に巻いて差し込むだけの簡単な構造ですが、必要にして十分だと感じました。

ただテント全体が斜めに傾斜しているので、雨が降ってきたらすぐに窓を閉めないと、テントの中がびしょびしょになってしまいます。要注意!


こんなふうにジップを半分まで降ろして、開け具合を調節することも可能です。

ひさしがあると大違い


前後にある出入り口の片方には、大きめのひさしが設けられています。これがあるとお家感がグッと増しますよね。ちゃんとした玄関になるというか。雨避けにも日避けにもなり、使い勝手も良くなります。


さらにこの張りだしたひさしが、上と横二面の分割構造になっていて、横だけでも巻き上げることが可能です。

陽射しや雨風、それに視線などが気になるときには広げて、風や光を取り入れたいときや開放感を味わいたいときには巻き上げて、眠るときは上も完全に閉める、という使い分けができそうです。よく考えられていますね。


開けられるところを全部オープンにして後ろから眺めるとこんな感じ。腰下に張り出したフラップが効いてますね。

他にもこんなディテールが!


入り口の大きな窓を開けてみました。シルエットはまるでロッジテントのよう。ここからのんびりと風景を眺めるだけでも楽しめます。


入り口の二重トグル。縫製もしっかり丈夫そう。


火気は厳禁。石油ストーブにガスストーブ、薪ストーブ。大人の外遊びは自己責任ですよ!


今回は最後まで使うことのなかった内側にあるリング。オプションのインナーテントをつけるためのものでしょう。

ほとんどの窓にメッシュが付けられていますが、唯一天窓だけはメッシュがありません。夏場に虫が気になる人はインナーテントがあったほうがいいかもしれませんね。

 自分好みにレイアウトしてみた!


こんどは内側をチェックしてみます。見てのとおり、二又ポールと外周の立ち上がりのおかげで、中はものすごく広々としています。

テンマクのサーカスTCや、ノルディスクのアスガルドなどと比べても、ずっと高くて広いです。身長170cmほどの男子が両手を上にいっぱいに伸ばしても、まったく天井には届きません。

サイドが垂直に少し立ち上がっているので、頭を下げる場面も少なくて済みます。腰を屈める必要があまり無いのは、腰痛持ちとしては嬉しいポイントなんです。


簡単に道具を入れてレイアウトしてみました。対応可能人数は6人なので、(当然ながら)ぼっちキャンプなら悠々です。

天窓から差し込む光が良い感じですね。開口部がたくさんあるので開放感も抜群で、窮窟な感じはまったくありません。ファミリーキャンプやグループキャンプで使うには最高かも。


土間スタイルにも対応


グランドシートを半分だけめくり上げて、こんな風に半分土間にして使うことも可能ですね。

土がついてもいい家具類は土間部分に設置して、マットや寝袋などはグランドシートの上に。これなら急な来客にも靴を脱いでもらう必要もなく、すぐに対応できます……ってキャンプ場で来客ってどんなシチュエーション?


グランドシートを取り払って使えばシェルターに早変わり。靴のままで過ごせるので、ちょっとワイルドな感じになります。コットは4台くらいまでならゆったりと使えそうです。


幕体はポリエステルなので、LEDランタンを使いましょう。熱くなるものは危険です。

引っ掛けられるところは基本的に無いので、ハンギングチェーンやランタンハンガーを用意すると便利でしょう。


入り口に大きなひさしがあるので、今日はタープは無しでもいいか、という日も増えそうです。ひさしの下にカフェスペースを設えてみたりしても楽しそうですね。

さすが日本の老舗テントメーカーだけあって、細かいところまでよく考えられたテントだと思います。春夏秋冬、どんな季節でもキャンプを満喫できる作りだと感じました。
ITEM
ogawa アテリーザ
■総重量: 10.3kg(付属品重量: 約4.2kg )
■フライシート、グランドシート耐水圧:ともに1,800mm
■収納サイズ:80×29×29cm

私が個人的に、気になってしまったところ

とてもクオリティの高いテントですが、個人的にちょっと気になったところもなくはありません。


テント横にプリントされたロゴマーク。シンプル好きな自分としてはもうちょい小さくてもいいかなと思いました。

ただ、このあたりのバランスは好みが大きく分かれそうですね。ロゴで主張したいキャンパーさんにとっては逆にメリットになるでしょう。


設営当日はほぼ無風だったので、風が強いときの強度については今回だけでは分かりませんでした。でも、すべてのガイラインをしっかりペグダウンすれば、台風でもない限り大丈夫そうな印象を受けました。

 やっぱりogawaは間違いない


今回短い時間でしたが実際に触れてみて思ったのは、独創的で考え抜かれたとても良いテント! それは間違いありません。これ一つでスタイルに合わせた多様な使い方ができそうです。

慣れてしまえば設営も簡単にできそうですし、コットンのように重たくもない。グループキャンプにはぜひおすすめしたいです。

ogawaのニューカマーは他にも!

「ティエラ リンド」や「グロッケ8」といった新作も要注目。

Let’s enjoy comfortable camping by new tent of ogawa

ogawaの新作テントで快適なキャンプを楽しもう!


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見城 了

雑誌、広告などでも活躍中のカメラマン。アウトドア誌の仕事も多く、キャンプやアウトドアの知識も豊富。自社ブランドで旅と外遊びの道具も作っている。

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