偏光サングラスとは?
偏光サングラスとは、偏光膜というフィルターが組み込まれているレンズ(偏光レンズ)を使用したサングラスのこと。
路面や水面、雪面などに反射する余計な光をカットすることで、クリアな視界を確保することができます。
また、市販の偏光サングラスについては、家庭用品品質表示法で「偏光度が九十パーセント以上であるもの」「偏光軸のずれが十五度以下であるもの」といった具体的な規定も定められています。
※参考:消費者庁「サングラス」
偏光サングラスが活躍するシーン
偏光サングラスは、以下のようにさまざまなシーンで活躍するアイテム。それぞれ具体的なメリットをご紹介します。
釣り
偏光サングラスを使用することで、水面からの余分な反射光がカットされ、水面や水中がクリアに見えるようになります。ルアーや魚の様子が分かりやすくなり、狙う場所や攻め方などを見極めることが可能です。
運転
ドライブ中に偏光サングラスを使用することで、眩しい太陽の光や対向車の反射光、フロントガラスのギラつきなどを軽減することができ、安全な運転をサポートしてくれます。
スポーツ
偏光サングラスはゴルフや野球、ウインタースポーツ、マリンスポーツなど、強い日差しのなかで行うアクティビティにおいても役立ちます。太陽の眩しさや地面からの反射光、雪面の照り返しなどを抑えてくれるので、目に優しくクリアな視界でスポーツを楽しみやすくなるでしょう。
偏光サングラスの選び方
それではここから、以下のポイントごとに偏光サングラスの失敗しない選び方を紹介していきます。
1. 偏光度をチェックしよう
偏光度とは、反射光などの雑光をどれくらいカットするかを数値で示したもの。数値が高いほど目に入る余分な光をよりカットすることができるので、視界の良さの目安にすることができます。
家庭用品品質表示法では、JIS規格(JIS T 8141:2016 遮光保護具)で定められた方法により測定したレンズの偏光度が90%以上のものを「偏光サングラス」としています。
※参考:日本産業標準調査会「JISリスト – JIS T 8141」
2. 可視光線透過率をチェックしよう
可視光線透過率とは、レンズがどのくらい光を通すかを数値で表示したもの。数値が小さいほど光をカットする割合が大きく、反対に数値が大きくなるほど裸眼に近い状態ということになります。
一般的に、日中の日差しが強いときに使用する場合は10〜30%程度、朝夕の少し暗い時間帯をメインに使う場合は40%程度を目安にするとよいでしょう。
3. 必要なら度付きや眼鏡の上からかけられるタイプを選ぼう
普段眼鏡を使用している方は、度付きレンズを選択できる偏光サングラスが便利です。ただし、度なしレンズより高い価格になってしまうのが難点。
必要に応じて、眼鏡の上からかけられる「オーバーグラス」や「クリップオン」タイプも検討してみましょう。
4. 紫外線から目を守るUVカット機能を確認しよう
偏光サングラスを選ぶ際は、紫外線から目を守るUVカット機能にも注目しましょう。環境省が発行している「紫外線環境保健マニュアル2020」でも、紫外線対策の一環としてサングラスをかけることが推奨されています。
※参考:環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」
製品によっては「紫外線カット率」や「紫外線透過率」が表示されているので、比較するときの参考にしてみてください。
5. レンズカラーによる見え方の違いを知ろう
偏光サングラスは、レンズカラーによって見え方に違いがあります。以下のようなレンズカラーのなかから用途に合った色を選ぶことで、よりクリアな視界を得ることができるでしょう。
イエロー・グリーン系
イエローやグリーン系のレンズカラーは、比較的視界が明るいのが特徴。晴天時には不向きなケースもありますが、反射光を抑えながら明るく鮮やかな視界を保つことができるので、雲天時や薄暗いコンディションでの使用に最適です。
レッド・ブラウン系
物をシャープで立体的に見たいときは、レッド・ブラウン系のレンズカラーがおすすめ。眩しさを抑えながらもくっきりとしたコントラストで対象物を見ることができるので、水中の魚を探りたい釣りやマリンスポーツ、ゴルフなどでの使用に最適といえます。
グレー・ブルー系
グレーやブルー系のレンズカラーは、強い日差しを遮ったうえで、自然に近い見え方に近づけてくれます。そのため、晴天時のアウトドアやスポーツ、ビーチなどでの使用に最適です。
偏光サングラスのおすすめ22選
それではここから、偏光サングラスのおすすめを以下の人気ブランド別に紹介していきます。ぜひ用途に合ったお気に入りのアイテムを見つけてみてくださいね。
レイバン
レイバンは、アメリカで設立されたサングラスやメガネを専門とするアイウェアブランド。パイロットのために開発された軍用サングラスを原点とし、ブランド名は「Ray(光線)」「Ban(遮断)」に由来します。
代表モデル「アビエーター」「ウェイファーラー」「クラブマスター」を筆頭に業界を牽引する先進的ブランドです。
レイバン New WayFarer フルフィットモデル RB2132F 601S78
レイバンの名作「ウェイファーラー」のフルフィットモデル。ややコンパクトにリサイズされたスタイリッシュなデザインが人気です。
鼻盛りを高めに設定しているのが特徴。眩しい反射光をカットしたいときにおすすめです。
レイバン クラブマスター フルフィット RB3016F 990/58 55
レイバンのベストセラーモデル「クラブマスター」のフルフィットバージョン。レンズの傾斜角度を浅めに設定することで頬に当たりにくくなっています。
鼻盛りも高くカーブを描いているので、ズレにくいのが特徴。長時間快適に着用できます。
レイバン 偏光サングラス ガンメタ RB3478-004/58
スクエアなフォルムが流麗でスポーティな印象を与える偏光サングラス。
軽く丈夫なメタルフレームを採用しているので、長時間着用しても軽快なかけ心地が特徴です。
▼レイバンのサングラスを詳しく紹介した記事はこちら!タレックス
世界で唯一の偏光レンズ専門メーカーである「タレックス」。日本のメガネレンズ発祥の地である田島町(大阪)で創業した幕末から続く老舗レンズメーカーです。
独自に開発された「雑光カットフィルター」が有害な光だけを取り除くため、目に優しく明るく見えるレンズとして高い評価を得ています。
タレックス オリジナルオーバーグラス
タレックスのオリジナルオーバーグラスは、眼鏡の上からかけるのも、そのままかけるのもOK。
軽量なフレームで、眼鏡の上から長時間かけていても疲れにくい設計になっています。
価格 | 19,800円(税込) |
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サイズ | 154×47mm |
ゼクー
ゼクーは、フィッシャーマンから高い支持を得る日本の偏光サングラス専門ブランド。プロのアングラーたちのアイディアやアドバイスをフィードバックして商品を開発しています。
アジア人のフェイスカーブにフィットしやすく、レンズやフレームカーブの傾斜からなる違和感をなくし、誤差のない視界が人気の秘密です。
ゼクー STELTH
航空機からヒントを得た流線型ミドルカーブが特徴の「ステルス」。従来モデルに比べ、よりフェイスラインにフィットしやすいフレームフォルムが特徴です。
シャープなイメージを崩すことなくアレンジされた大きなレンズが、広い視界と遮光性を確保しています。
ゼクー VEGA
軽量なアルミ合金のダブルブリッジフレームにスクエアベースの6角形レンズを採用した「ヴェガ」。
エッジの効いたカッティングデザインが人気です。メタリックな素材感やシャープなシルエットは、コーデのアクセントとしても映えるでしょう。
ダイワ
革新的なリール開発をきっかけに、世界中から高い評価を得ている日本のフィッシング総合メーカー「ダイワ」。
国産釣り具メーカーのトップブランドであり、アパレルも展開するなど幅広いフィッシングアイテムを取り扱っています。
ダイワ トゥルービュースポーツ/シルバーミラー TLX 012
タレックスレンズを採用した偏光サングラス。ファッションアイテムの域を超え、“見る”ことに特化しフィールドギアとして機能するサングラスです。
水面の僅かな変化も見逃さない透明感ある視界が特徴。レンズを固定するリムがないため左右の視界を妨げません。
ダイワ ラスターオレンジ/シルバーミラー TLO 028
タレックスレンズを採用した、眼鏡の上からかけることができるオーバーグラス。普段使っている眼鏡を外さずに手軽に使えます。
プラスチック特有の歪みや揺れがないため、クリアな視界を確保できるのが特徴です。
ダイワ イーズグリーン TLX 015
バスプロの藤田京弥氏が監修した偏光サングラス。約2年をかけフィールドテストを繰り返したこだわりの一品です。
日本人に多い丸みのある頭部形状に合うよう湾曲させたフレームカーブとワイドなレンズ設計が特徴。余計なものは削ぎ落とし、水中を見やすくすることを追求したアイテムです。
シマノ
シマノは、釣り具や自転車部品製造を主な事業とするアウトドアスポーツ用品メーカー。フィッシングアイテムとして多くの偏光サングラスを展開しています。
水に浮くフロートモデルや撥水仕様モデルなど、フィッシャーマンにとって嬉しい機能を搭載したラインナップが特徴です。
シマノ フィッシンググラス PC HG-078L マットブラック
軽量設計かつコスパに優れたハーフフレームタイプの偏光サングラス。耐衝撃性や耐熱性が高いプラスチック樹脂ポリカーボネートを採用しています。
テンプルやノーズパットが調整できるのでフィット感を高めることが可能。比較的安い価格で購入できるので、最初に買う偏光サングラスとしてもおすすめです。
シマノ 撥水ハーフフィッシンググラス PC HG-066N マットブラック
遮光性に優れスポーティなハーフフレームデザインの偏光サングラス。水を弾き汚れが付きにくい撥水加工が施されているのが特徴です。
軽量で衝撃に強いポリカーボネート製レンズを採用。調整可能なノーズパットによりフィット感を高めることができます。
シマノ フローティングフィッシンググラス FL スモーク HG-067Jセット
水に浮くフローティングモデルの偏光サングラス。軽量な樹脂フレームを使用しているので軽いかけ心地が特徴です。
遮光効果がアップするフェイスラインに沿ったフレーム形状が特徴。セミハードケースとソフトケースが付属しています。
サイトマスター
サイトマスターは、釣り具とアウトドア用品を取り扱う「ティムコ」の高性能偏光サングラスブランド。
「いかに魚が見えるか」を追求し、最もクリアな視界が得られるガラスレンズに特化した偏光サングラスを数多く展開しています。
サイトマスター マニフィコ ブラックフレーム
逆台形型のウェリントンと丸みを帯びたボストンを併せ持ったおしゃれなデザインが特徴の「マニフィコ」。
4カーブを採用したデザインが目に優しく、サイドからの映り込みを対策したミニマルなバイザーがポイントです。
サイトマスター オプティモブラック スーパーライトグレー
最良な視界と最適なかけ心地にこだわって作られたスポーツタイプフレームの「オプティモ」。思わずかけていることを忘れてしまうほどのかけ心地が特徴です。
テンプルにチタン心棒入りフレームを採用しており、耳にあたる部分を好みに合わせて調整することができます。
オークリー
オークリーは、機能性レンズやファッショナブルなフレームデザインが人気のアメリカ発スポーツサングラスメーカー。サングラスなどのアイウェアを始め、アパレルやフットウェアも展開しています。
色調やコントラストを強調し、細部までくっきりとした視界が得られる独自開発の「プリズム偏光レンズ」が人気です。
オークリー FLAK 2.0 フラック2.0 Asian Fit OO9271-2661 009271-2661
軽量で耐久性に優れ、スポーティなデザインが特徴の「フラック2.0」。
独自開発したプリズム偏光レンズを採用しているので、色調やコントラストを強調し、細部までくっきりとした視界を確保できます。
オークリー STRAIGHT LINK PRIZM 偏光 OO9336-04
耐久性が高く、一日かけていてもストレスを感じない軽さが特徴のフレームを採用した「Straightlink」。中型から大型のフェイスラインにフィットしやすい形状です。
こちらも独自開発のプリズム偏光レンズを採用しているので、細部までクリアな視界が確保されています。
スワンズ
スワンズは、明治44年に大阪で創業した山本光学のスポーツ用アイウェアブランド。日本人の骨格に合うサングラスやスノーゴーグル、スイミングゴーグルなどを数多く展開しています。
透明性や耐衝撃性に優れたポリカーボネートレンズを採用しているのが特徴です。
スワンズ ウォーリアーセブン WARRIOR-VII
軽量なフルリムタイプの偏光サングラス。防弾装備や航空機のキャノピーに採用される、透明性・耐衝撃性に優れたポリカーボネート製レンズを使用しているのが特徴です。
有害な紫外線を99.9%吸収するUVカット機能を搭載。アウトドアやゴルフ、フィッシングなど日差しの強い環境下で快適な視界を確保します。
スワンズ エアレスリーフフィット Airless-Leaf fit
驚異のかけ心地を誇る超軽量偏光サングラス。わずか16gの重量しかなく、長時間着用していても疲れません。
耐久性の高いポリカーボネート製レンズを採用し、紫外線を99.9%以上カット。気軽に紫外線対策をしたい方におすすめです。
スワンズ エアレスムーブ SAMV
長時間着用していても疲れにくい軽量でシンプルなデザインが特徴の偏光サングラス。ガラスの10倍以上といわれる耐久性に優れたポリカーボネート製レンズを独自のハードコート膜でさらに強化しています。
紫外線を99.9%カットし、軽い運動時の紫外線対策用としておすすめです。
▼スワンズのサングラスを詳しく紹介した記事はこちら!コールマン
コールマンは、キャンプやアウトドア用品全般を取り扱うアメリカの総合アウトドア用品ブランド。その歴史は古く、1900年創業の老舗グローバルブランドです。
高機能ながら安い価格で購入できる偏光サングラスも展開しており、子供から大人まで幅広い世代に対応したサングラスのラインナップを揃えています。
コールマン 偏光サングラス ブラック グリップ機能 CO3020-2
低価格ながら偏光機能や紫外線カット機能を備えたコスパの高いサングラス。スポーツやドライブ時のサングラスとして最適で優しく目を保護してくれます。
まずは一度偏光サングラスを試してみたいという方におすすめです。
コールマン 偏光サングラス オーバーグラス CM-4019-1
眼鏡の上から着用できるコールマンのオーバーグラス。度付きの偏光サングラスを購入することなく普段の眼鏡をかけたままで使えるので便利です。
ゆったりとした構造を採用しているので眼鏡の上から重ねて着用しても圧迫感を感じにくいでしょう。
コールマン 跳ね上げ式偏光サングラス COV01-1
跳ね上げ式のレンズを採用しメガネの上から着用することができるオーバーグラス型偏光サングラス。
ワンアクションで偏光レンズ部分だけを上下に跳ね上げることができるので、サングラスを付けたり外したりすることなく切り替えることが可能です。
▼コールマンの偏光サングラスを詳しく紹介した記事はこちら!偏光サングラスの注意点
最後に、偏光サングラスを取り扱うときに注意したいポイントを紹介します。
夜間に使用するなら「夜用」モデルを用意する
JIS規格(JIS T 7333:2018 屈折補正用眼鏡レンズの透過率の仕様及び試験方法)では、可視光線透過率が75%未満のレンズは「薄暮又は夜間における路上及び運転に使用してはならない」と定められています。
※参考:日本産業標準調査会「JISリスト – JIS T 7333」
一般的に偏光度と可視光線透過率には負の相関関係があり、偏光度が高いサングラスほど、可視光線透過率は低くなる傾向にあります。
そのため、偏光度が高いレンズを採用している偏光サングラスは、基本的に夜間の着用には不向き。夜に使用したい場合は可視光線透過率が高い「夜用」モデルを用意しましょう。
寿命を伸ばすには保管方法に注意する
偏光サングラスは、紫外線を浴びたときのダメージなどにより経年劣化するため、性能や使用頻度、保管方法にもよりますが、一般的には約3〜5年ほどで寿命を迎えるとされています。
少しでも長く使うためには、車のダッシュボードのような直射日光の当たる場所に長期間保管するのは避け、きちんとケースに入れておきましょう。
偏光レンズの効果を実感しよう!
反射光などの雑光を取り除いてクリアな視界を確保してくれる偏光サングラスは、釣りやゴルフ、車の運転時などに大活躍!
まだお持ちではない方はぜひ偏光サングラスをゲットして、快適なアウトドアライフを楽しんでみてくださいね。