キャンプに布団ってアリなの?
週末や連休の旅行といえばホテルや旅館で優雅に過ごすのが主流だった時代から、キャンプブームが到来し数ヶ月前から予約を取ってはキャンプ場に出かけるという人が多くなりました。
楽しいキャンプを終えて家に帰ると「布団ってやっぱり気持ちいい」と感じる人も多いのではないでしょうか。いっそのことキャンプにも布団を持って行こう!
結論から言うとこれはアリです。そこで、キャンプで布団を使用するためのアレコレを紹介していきます!
布団を持っていくメリット
キャンプに布団を持っていく一番のメリットは、やはり寝心地が最高であること。夏のタオルケットから冬の羽毛布団まで、普段から寝慣れている布団でキャンプでも眠れるのであれば、睡眠と不快は無縁です。
また、もともと家で使用しているものを使うため、お金をかけて寝袋 を購入する負担がなくなります。
キャンプに適した布団ってどんなもの?
家の布団をそのまま持っていけば快適にキャンプができるかというと必ずしもそうではありません。一人で広々とダブルやクイーンサイズの布団で寝ている人がソロキャンプで同じものを使用するのであれば、それなりの大きさのテント が必要になってしまいます。
まずは自分の持っているテントに人数分の布団が入ることが必須条件です。
キャンプで使用するためには広い車載スペースを確保できることが前提となります。より積載をしやすくするためには、折りたたみ式のマットレスのほうが積載しやすいと言えます。
ブリヂストン 高硬度 六つ折りマットレス
●使用時サイズ:60×195×4(h)cm
●重量:約1.5kg
次に考えるべきは季節。夏のキャンプでは冷房がないことはもちろんですが、テントのドアをメッシュにしても、風のない夜は蒸されるような暑さがテント内に充満します。
その中で汗をかいてしまうような布団を使用すればかえって寝心地の悪い夜を過ごすことに。夏は冷感効果のあるシーツやタオルケットを使用したほうが良いでしょう。
反対に、冬の寒い日に家と同じ布団を使用しても絶対に暖かいとは言えません。断熱材がある壁の中で寝るのではなく、あくまでも『屋外で寝る』ということを忘れないようにしましょう。いつもの布団に保温効果のあるものをプラスしたほうが安心です。
GRABBER オールウェザーブランケット
●使用時サイズ:152x213cm
デメリットも忘れずに!布団を使用する際の注意点
布団を使用するという点でまず抱える問題が先述のとおり積載がかさばるということです。また積載に余裕のある方でも絶対に抱えるのが汚れ対策の問題です。
結露によって布団が濡れてしまったり、地面に落ちて土や泥がついてしまったり。万が一キャンプ中に雨が降ってしまったら湿気を吸ってしまい帰ってからもすぐに使えない状態になってしまうことも。
あらかじめ汚れても良い布団を用意するか、替えのシーツを使うなど工夫が必要です。
キャンプシーンにおける寝袋と布団を比較してみた!
では実際キャンプで布団を使用すると寝袋とどう違うのか比較してみました。通常の寝袋とシングルサイズの羽毛掛け布団で検証します。
積載サイズ、重量を比較
まずは積載のサイズ感と重量から比較します。比較は圧縮した羽毛の掛け布団のみですが、やはり寝袋と布団では大きく違うことがわかります。積載量に余裕がない人は、現地で布団の貸し出しをしているキャンプ場を選んで行くのも一つの方法です。
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洗濯や乾燥などのメンテナンス比較
布団に限ったことではありませんが、キャンプで汚れたものは洗ってよく乾かす必要があります。特にテントやタープ 、寝袋や布団は湿気や汚れを放置すればカビの繁殖につながるためしっかりとメンテナンスする必要があります。
布団はコインランドリーで洗うこともできますが、布団は洗濯と乾燥を合わせておおよそ2,000円近くかかります。
乾燥具合が分からず生乾きで終わらせてしまうと匂いの原因となるため、不安な方はクリーニング業者に依頼するのが賢明ですが、料金は敷布団一枚で4,000円近くかかります。
一方で寝袋はクリーニング代は同じ4,000円台から依頼できる業者があるものの、そのコンパクトさから家庭での洗濯機で丸洗いできる素材の寝袋も売られています。
汗をかきやすい夏は、洗う頻度が増えるため丸洗い可能な寝袋を購入したほうが金銭の負担が少なく済みます。
キャンプで布団を使うために必要なものは?
家では気軽に敷くことのできる布団も、キャンプで使用するにはそれなりの準備が必要です。より快適にキャンプシーンで布団を使用するためのアイテムを紹介します。
グランドシート
テント内に直に敷くと地面からの湿気を吸い込んでしまうため、水気や汚れを防ぐグランドシート が必要です。それぞれのテント専用のグランドシートや防水性の高いレジャーシート を用意しましょう。
ユタカメイク グリーンシート #3000 ODグリーン 2.7m×3.6m
●耐久期間:約6カ月I1年
●引張強度:縦683N/5cm、横600N/5cm
●引裂強度:縦140N、横90N
●ハトメ数(個):14
●ハトメピッチ(cm):90
アウトドアマット
地面の凹凸や落ちている石は、いくら厚い布団や寝袋といえど直に敷くとゴツゴツとして寝心地が悪いものです。銀マット、空気で膨らむインフレーターマットやエアーベッド、発泡ウレタン素材で作られたクローズドセルマットなどのアウトドアマット を敷いて凹凸を緩和したほうが良いでしょう。
DOD(ディーオーディー) ソトネノキワミ S
●収納サイズ:(約)W91×D23×H23cm
●重量(付属品含む):(約)4.6kg
●付属品:枕、補修パッチ、タイダウンベルト、キャリーバッグ、バルブキャップ
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アイリスオーヤマ エアベッド シングル ABD-1N 専用ポンプ付き
●材質マット:PVCポンプ:ポリプロピレン、ポリエチレン
キャプテンスタッグ EVAフォームマット
●収納サイズ(約)/13×12.5×長さ56cm
●材質/マット:発砲ポリエチレン、EVA樹脂、バンド:合成ゴム
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コット
布団を敷く位置を底上げするのもおすすめの方法です。コット には高さの違うローコットとハイコットがありますが、重要なのが耐荷重です。軽量な寝袋ではなく重量のある布団を乗せるには、自分の体重以外の重さも考慮したコットを使用しましょう。
DOD(ディーオーディー) ワイドキャンピングベッド ブラック
●収納サイズ:約W20×D80×H4cm
●重量(付属品含む):約4.4kg
●静止耐荷重目安:約100kg
●材質:フレーム/スチール、ベッド本体/ポリエステル(PVC コーティング)
●付属品:キャリーバッグ
ロゴス グランベーシック Bed Style BIG コット
●収納サイズ:約23×17×113cm
●総重量:約14.5kg
●主素材:フレーム/スチール、生地/ポリエステル(PVCコーティング)
●収納バッグ付き
収納袋、圧縮袋
布団を持っていくなら専用の収納袋を用意しておくことをおすすめします。せっかく汚さずに使えた布団も積載時にペグ やシートなど汚れたものに触れてしまっては台無しです。収納袋に入れることによって汚れから守りつつ持ち運びしやすくしましょう。
クッションになる布団収納 シェニール織
■素材シェニール織(ポリエステル)
さらに積載のコンパクトさを求めるなら圧縮袋がおすすめです。エアーベッドなどについてくる電池式の空気入れは、空気の放出側と吸引側があります。付属のアタッチメントを吸引側に取り付けて袋に差し込むと圧縮袋の空気を抜くことができるので、エアーベッドと圧縮袋 をセットで持っていくと便利です。
もはや布団級!おすすめの寝袋を紹介
布団を持っていくのってやっぱり現実的じゃないかも……。そう感じた方も諦めないでください。そんな布団好きの人も納得の布団のような寝心地を得られる寝袋もあるんです。
封筒型の寝袋を開けば布団型に!
寝袋には長方形の封筒型と、ミイラのような形をしたマミー型があります。この封筒型の寝袋はダブルジッパーになっているタイプが多く、全開にすると一枚の布団として使用できます。また複数人用の大型の寝袋は全開にすることで上下分離でき掛け敷き布団としても使用できます。寝袋の圧迫感が苦手な人は全開にするだけで問題解決かもしれません。
キャプテンスタッグ フォルノ 封筒型シュラフ800 ダークネイビー M-3473
●収納サイズ(約):外径22×高さ38cm
●重量(約):1.2kg
●材質/表地:ポリエステル100%
裏地:ポリエステル100%(マイクロファイバー)
中綿:ホローファイバー800g
●使用温度目安:12℃〜
コールマン アドベンチャークッションバッグ/C0
●収納サイズ:1pcsあたり約45×45×24.5cm
●重量:約5.2kg(分割時2.6kg)
●材質:ポリエステル他
●クッション型収納ケース×2
高機能シュラフは布団としても使える
単なる封筒型ではなく、『布団として使う』を前提にデザインされている寝袋もあります。気温に合わせてレイヤーの枚数を調節したり、暑いときは布団型で開放的に使用したり、寒いときは寝袋型にして冷気の入り口を減らして使うなど機能が豊富です。
スノーピーク グランドオフトン シングル
●収納サイズ:掛け布団/φ310×500mm、マット/φ210×880mm
●重量:掛け布団/2.6kg、マット/2kg(収納ケース含む)
●材質:掛け布団 表地・収納ケース/高密度ナイロンタフタ
掛け布団 裏地/ネル生地
掛け布団 中綿/ウォッシャブルダウン1000g(ダックダウン80%・フェザー20%)
マット 表地/75Dポリエステル
マット 裏地/75Dポリエステルノンスリップ加工
マット インナー/TPUフォーム
マット バルブ/ABS樹脂
●セット内容:掛け布団、マット、掛け布団用収納ケース、マット用ポンプ収納ケース
ロゴス ダウンコンフォートセパレーター・-6
●収納サイズ:(約)直径35×高さ42.5cm
●重量:(約)3.2kg
●適正温度:(約)−6度まで
●素材:表素材/モイスポリソフト
肌面素材/モイスポリソフト
中綿/(上)グレーダックダウン50:50
(下)ダイナチューブファイバー、ダイナパッドファイバー
コールマン マルチレイヤースリーピングバッグ
裏地/ポリエステル
中綿/ポリエステル
●本体サイズ:最大約90×200cm
●収納サイズ:約55×40×37cm
●重量:約5.5kg
●付属品:収納ケース
布団を寝袋に変えられるスグレモノがある
DOD から画期的なカバーが発売されています。このフトンキャンパーは通常の掛け布団カバーとして使うこともできますが、ファスナーを閉じることで掛け布団を寝袋に変えることができるので、キャンプに行きたくなったときはこのフトンキャンパーに家の布団を入れて持っていけばOK!
DOD公式サイト:フトンキャンパー詳細ページ
こちらは逆の発想で、『家でも寝袋で寝る』を実現したNANGA(ナンガ) の寝袋です。全開にしたあと市販の布団カバーで包めば高級羽毛布団の完成です。家でも外でも極上の寝心地に間違いはありません。
ナンガ ドリーム
●収納サイズ:50X45X25cm
●総重量:約3290g
●最低使用温度:-12度
●生地:綿100%
中綿:ダウン80%
フェザー20%
●ダウン量:1800g
●内部構造:ボックスキルト構造
▼寝袋のことをもっと知りたい方はこちらの記事もチェック!
快適な睡眠で極上のキャンプライフを満喫しよう!
キャンプスタイルはそれぞれの個性が出るからこそおもしろい! だからキャンプに布団を持っていくというのもアリなのです。先述のとおり、あまりにひどく汚れてしまうと家に帰ってから寝る布団がなくなってしまうので、使用シーンや対策をよく考えてしっかりと準備をしたうえで、グランピングのような布団キャンプ泊を楽しみましょう!