インナーダウンとは?
インナーダウンとは、アウターではなく中間着としても着用できる薄手のダウンを指します。
2010年代に入ってから、アウトドアのみならず街着として使われることが増え始め、春・秋・冬と3シーズンのコーディネートに取り入れられるレディースファッションの定番アイテムになりました。
インナーダウンの魅力のひとつは、ダウンならではの保温性の高さ。着ぶくれしにくいすっきりしたシルエットでありながら、冬の防寒ウェアとして十分に活躍してくれます。
また、軽量でコンパクトに収納できるため、持ち運びがしやすいのもメリットと言えます。天候や気温の変化に備えたい日は、バッグに入れておくと安心です。
インナーダウンの選び方
インナーダウン をどのように着用するのか、どこで使うのかなど、その用途によって重視するポイントが変わってきます。インナーダウンを選ぶ際には以下のようなポイントを考慮し、ご自身に合ったアイテムを選びましょう。
1. 種類
インナーダウンはその形によって、以下のような種類に分けることができます。
ジャケット
インナーダウンで一番オーソドックスなタイプが「ジャケットタイプ」 。袖があるので、防寒力を重視したい方はこちらがおすすめです。アウターを選ぶ際にはなるべくタイトなものを選ぶと着ぶくれ感が出ず、スマートに着こなせますよ。
フーディ
コート
ショート丈と比較すると丈が長い分腰まで包んでくれるので、暖かさも断然アップ! ロングコートと合わせると違和感なく着られますよ。
半袖
肩までしっかり暖めてくれるのに、アウターを羽織ってもゴワゴワせず動きやすい、と最近人気が高まっているのがこの「半袖」 タイプ。キャンプやお家で肌寒い時に着用しても、動きを妨げません。
ベスト
アウターを上に着こんでもすっきりとしたスタイルになるので、アウターを選ばず汎用性があるのが「ベスト」 タイプ。シルエットや動きやすさを重視したい方にはこちらがおすすめ。
ロングベスト
ロング丈はお尻まで包み込んでくれるため、とても暖か。それでいてベストなので袖がなく動きやすいのが特徴。アウターとしてもタイトなシルエットでスタイルアップ効果抜群です。
2. 首周り
インナーダウンは首回りのデザインも様々な種類があります。選ぶデザインによって印象やコーデがかなり変わりますので、お好みのスタイルに合わせて選びましょう。
襟付き
防寒には首を温めるのが一番! とにかく暖かいものをという方には「襟付き」 がおすすめです。合わせられるアウターは限られますが、アウトドアウェアのアウターは襟の高いものやフード付きのものが多いので、比較的合わせやすいかも。単独で着る場合は襟付きの方が締まって見えますよ。
クルーネック
アウターと干渉しないため、どんなアウターとも合わせやすい「クルーネック」 。重ね着しても首元がもたつかず、すっきり見えて着心地もいいですよ。
ラウンドネック
クルーネックよりもさらに首元が広く開いている「ラウンドネック」 。クルーネック同様、どんなアウターとも合わせやすいのがポイント。首元にゆとりがある分、クルーネックと比べるとやや優しい印象になります。
Vネック
フェイスラインをすっきりと見せてくれるVネック。チェスターコートやラウンドネックのアウターなどと合わせてもダウンの襟元が見えにくいですよ。襟付きのシャツとの相性もいいですね。
3. 色
インナーダウンの色選びは、アウターとの相性を考慮するのが重要。合わせるアウターがすでに決まっている場合は同系色を、決まっていない場合は黒や白、グレーなどの色を選んでおくと何にでも合わせられ、無難です。また、敢えてアクセントカラーを選ぶのもおしゃれですね。
4. サイズ感
アウターを上に羽織ることを考慮すると、袖や裾がはみ出してしまうような大きめサイズのものはNGです。合わせるアウターよりもやや小さめのサイズを選ぶといいですね。
5. 保温性
ダウンの保温力をチェックするには、フィルパワー(FP)やダウンとフェザーの配合率をチェックしましょう。FP600~700は良質ダウン、それ以上であれば高品質ダウンであると言われており、暖かさを確保できます。
また、フェザーよりもダウンの方が空気を多く含んでくれるため、基本的にはダウン比率が高い方が暖かくなります。保温力を重視する場合、ダウン:フェザー=7以上:3以下のものを目安に選ぶことをおすすめします。
6. 価格帯
インナーダウンは薄手である分ダウンの内容量が少ないため、一般的なダウンと比較すると若干価格帯は安めです。幅はありますが、プチプラ系など比較的安めの物だと3,000円程度から、高級な物では2万円~5万円程になります。
レディースにおすすめのブランド15選
ここからは、レディースにおすすめのインナーダウンのブランドを厳選し、価格帯によって以下の3グループに分類してご紹介します!
なお、記載されている価格は記事執筆時点のもので、店頭や通販サイトにおける実際の値段とは異なる可能性がある点はご留意ください。
プチプラ系ブランド5選
インナーダウンに興味はあるけど、今まで購入したことがないので、どんなものか試してみたい! という方は、まずはプチプラ系のブランドで試してみるといいですね。
お試しといっても、どのアイテムも逸品ぞろいで、手放せなくなるアイテムばかりです。プチプラ系のインナーダウンは、以下の5ブランドのアイテムをご紹介します!
ユニクロ
まずご紹介するのはプチプラ系ブランドといえばやはり、ユニクロ! おすすめは、ユニクロのインナーダウンの代表格、ロングセラーの「ウルトラライトダウン」です。驚くほど薄くて軽く、それでいて暖かで、ダウンのイメージを覆すほどの着心地です。
これで「ウルトラライトダウンジャケット」シリーズは5,990円、「ウルトラライトダウンベスト」シリーズは3,990円(いずれも税込)という価格帯は、さすが実力派のユニクロ。
ウルトラライトダウンジャケット
●素材:表地/ナイロン100%(07 GRAYはナイロン65%、ポリエステル35%)、裏地/ナイロン92%、複合繊維(ナイロン)8%、中わた/ダウン90%、フェザー10%
●価格:5,990円(税込)
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ウルトラライトダウンベスト
●素材:表地/ナイロン100%(07 GRAYはナイロン65%、ポリエステル35%)、裏地/ナイロン92%、複合繊維(ナイロン)8%、中わた/ダウン90%、フェザー10%
●価格:3,990円(税込)
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2021年秋冬モデルの「ウルトラライトダウンリラックス」シリーズはポケットが斜めになったり、座った時に生地がもたつかないようにスリットが入ったりと、細部にもこだわったアイテム。生地の肌触りも柔らかく、着心地がぐんとアップしました。
ウルトラライトダウンリラックスジャケット
●素材:表地/ナイロン100%、裏地/ナイロン100%、中わた/ダウン90%、フェザー10%
●価格:5,990円(税込)
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無印良品
オーストラリア産の750フィルパワーダウンを使用。薄くて軽く、さらりと羽織れてとても暖かい無印良品の「軽量ポケッタブルダウン」シリーズ。ベストとジャケットの2タイプありますが、どちらもノーカラーでインナーとして使いやすいデザインです。
無印良品 軽量ポケッタブルダウンベスト
ブルゾンタイプはキルトステッチが見えないため、すっきりとした印象。小さく畳んでサコッシュなどに忍ばせておけば、肌寒くなってきた時にどこでもすぐに羽織れて便利です。
軽量ポケッタブルダウンジャケット
●素材:表地/ナイロン100%、裏地/ナイロン100%、中わた/ダウン90%、フェザー10%
●価格:4,990円(税込)
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▼無印良品とユニクロ&モンベルのインナーダウンの性能比較を見たい方におすすめの記事はこちら!
タイオン
タイオン は2016年に日本発インナーダウン専業ブランドとしてデビュー。専業ブランドならではの素材や製法へのこだわりと、手ごろな価格で、人気を集めています。
代表的なベストセラーアイテム「クルーネックボタン インナーダウンジャケット」は、クルーネックでアウターを選ばないアイテム。
タイオン クルーネックボタン インナーダウンジャケット
「VネックWジップダウンベスト」はセンターが開閉しやすいWジップ構造。下部をスリットにすることもできます。どちらのアイテムもカラーバリエーションが豊富なので、アウターに合わせてセレクトできます。収納袋ついてコンパクトに持ち運びできますよ。
これらのアイテムは若干タイト目に作られているため、サイズ選びの際はご注意ください。
タイオン VネックWジップダウンベスト
▼タイオンのダウンジャケットについてもっと知りたい方におすすめの記事はこちら!
ZARA
1枚羽織るだけでこなれ感のあるZARAの「キルティングジャケット」は、インナーダウンとしてはもちろん、アウターとしても活躍間違いなし! このビジュアルで価格はプチプラ系ならではの5,990円(税込)です。
キルティングジャケット
●素材:表地/100% ポリエステル、裏地/100% ポリエステル、中綿/100% ポリエステル
●価格:5,990円(税込)
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ワークマン
2021年秋冬新作の「REPAIR-TECH(R)(リペアテック)洗えるフュージョンダウン」。ダウンに吸湿発熱綿を合わせることで断熱性をアップし、洗濯に強く仕上げています。さらに裏地にもブラックアルミを採用し、暖かさをさらにアップ。
この機能性の高さでジャケットは2,500円、ベストは1,900円(ともに税込)とコスパも良好。ジャケット、ベストともにユニセックスです。
REPAIR-TECH(R)(リペアテック)洗えるフュージョンダウン ライトジャケット
●素材:表地・裏地前身頃・袖裏部分/ナイロン100%、裏地後身頃部分/ポリエステル100%、中わた/ダウン45%、ポリエステル40%、アクリル10%、フェザー5%
●価格:2,500円(税込)
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REPAIR-TECH(R)(リペアテック)洗えるフュージョンダウン ライトベスト
●素材:表地・裏地前身頃部分/ナイロン100%、裏地後身頃部分/ポリエステル100%、中わた/ダウン45%、ポリエステル40%、アクリル10%、フェザー5%
●価格:1,900円(税込)
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▼ワークマンの防寒ウェアについてもっと知りたい方におすすめの記事はこちら!
アウトドアブランド5選
キャンプやアウトドアでの使用頻度が高い方は防水加工や動きやすさなど機能性を重視したアウトドアブランドが安心です。アウトドアブランドの中でも、タウンユースにも充分に使えるデザイン性の高いアイテムをご紹介します。
ザ・ノース・フェイス
表地にGORE-TEX INFINIUMPRODUCTS、遠赤外線効果の高い高機能ダウンを合わせた、軽くて温かな「ウインドストッパーゼファーシェルカーディガン」。デザインはクルーネックで華やかな優しい印象。腕周りが細身なので、アウターを合わせてもゴワゴワしません。
ザ・ノース・フェイス ウインドストッパーゼファーシェルカーディガン
こちらはダウンと化繊わたの軽量ハイブリッドダウンジャケット「サンダーラウンドネックジャケット」。保温効果が高く、急な悪天候時など濡れても暖かさを保ちます。軽量でソフトな肌触りで、着心地のいいアイテムです。フロントとバックに入ったノースフェイス のロゴでカジュアルな印象に。
ザ・ノース・フェイス サンダーラウンドネックジャケット
▼ザ・ノース・フェイスのインナーダウンについてもっと知りたい方におすすめの記事はこちら!
モンベル
高品質な800フィルパワー・EXダウンを採用した、非常に暖かな「スペリオダウン ラウンドネックジャケット」。光沢を抑えたしなやかな生地が上質さを際立たせます。シンプルなデザインで、アウトドアからタウンユースまで幅広く着用できる汎用性の高いモデルです。
スペリオダウン ラウンドネックジャケット
●素材:表地/15デニール・フルダル・ナイロン・リップストップ[はっ水加工]、中わた/800フィルパワー・EXダウン
●価格:11,660円(税込)
詳細はこちら
▼モンベルのスペリオダウンについてもっと知りたい方におすすめの記事はこちら!
ナンガ
キャンパーからの絶大な信頼を集めているシュラフメーカー、ナンガ が販売する「インナーダウン カーディガン」。
10デニールの非常に薄い生地を使用しており、柔らかな優しい着心地です。Vネックとふんわりとしたシルエットがフェミニンな印象を作ってくれます。
ナンガ インナーダウン カーディガン
キルトステッチが細かいため、着ぶくれしにくくコーディネートしやすい上、脇に切り替えがあるので非常に動きやすい「インナーダウンベスト」。リサイクルナイロンを使用しており、環境にも優しいアイテムです。
ナンガ インナーダウンベスト
▼ナンガのダウンジャケットについてもっと知りたい方におすすめの記事はこちら!
スノーピーク
スノーピーク リサイクルナイロンリップストップ ダウンカーディガン
マウンテンイクィップメント
800フィルパワーの高級ダウンを採用。保温性を高めるため、体にフィットする細身なシルエットでありながら、メカニカルストレッチ生地で動きやすい仕上がりになっています。着ぶくれせず、しっかりとした生地なのでアウターとしても重宝します。
マウンテンイクィップメント ストレッチ ダウンカーディガン
ファッションブランド5選
上質なものを長く愛用したい、品質やデザインにこだわりがある、という方にはファッション系ブランドのインナーダウンがおすすめです。数あるファッションブランドの中でも、特に厳選した5ブランドをご紹介します。
ダントン
インナーダウンの定番アイテムとして人気の高いダントン 。カーディガン感覚でさらりと羽織れば、上品でかわいらしい印象に。2021年秋冬モデルは、ハリ感のある柔らかいナイロンタフタを使用することで、さらに薄手かつ軽量で、さらりとした着心地にバージョンアップ!
ダントン クルーネック インナーダウン ジャケット
ベストタイプはクルーネックとVネックの2種類。Vネックはカジュアルな印象のクルーネックに比べ、より上品でスタイリッシュな印象に。ジャケットタイプ、ベストタイプともに裾には調節可能なドローコードがついています。
ダントン Vネック インナーダウン ベスト
モンクレール
フランスの高級ダウンブランドであるモンクレール からはベストセラーの「ランス」をご紹介。なめらかで肌触りのいい素材を使った、高級感漂うアイテムです。薄くて軽くて暖かい上、襟元が高いため、インナーとしてもアウターとしても大活躍してくれます。
モンクレール ライトダウン ランス
ランスはジップタイプでしたが、ベストタイプの「リアーネ」はスナップボタンタイプ。フィット感が高い作りですが脇に切り替えがあるため動きやすく、スタイルアップ効果も抜群です。
モンクレール リアーネ
▼モンクレールのダウンベストについてもっと知りたい方におすすめの記事はこちら!
オーシバル
フランス生まれの老舗カジュアルブランドのオーシバル 。50デニールのしっかり目の表地はマットな風合いで、左腕に配した控えめなロゴが上質感を漂わせます。アーム部分が若干ゆったり目に作られた適度なフィット感で大人カジュアルを演出します。
オーシバル インナーダウンジャケット
ベストタイプは無駄のないすっきりとした印象。ジャケットタイプは19,580円、ベストタイプは17,380円(いずれも税込)。ご予算や用途に合わせて使い分けてもいいですね。
オーシバル インナーダウンベスト
ビームス
デミルクス ビームス トラディショナルウェザーウェア アークリー ロングダウン
ヘルノ
程よい光沢感と美しいフォルム、大きなスナップボタンがアクセントとなって、エレガントな雰囲気抜群のヘルノの「インナーダウンジャケット」。程よくしぼられたウエスト周りがボディにフィットし、スタイルアップ効果も。スリムな作りなので、アウターとして厚手の物の上に羽織りたい方は、1サイズ上を選ぶといいですね。
ヘルノ インナーダウンジャケット
インナーダウンのレディースコーデ例
インナーダウンはアウターの下に着用するようにデザインされている分、アウターの邪魔をしません。そのため、様々なアウターと合わせられ、コーディネートによって多種多様な演出ができますよ。
Pコート×インナーダウン
秋冬の定番コートの1つ、Pコートとインナーダウンのコーデ。可愛らしいカジュアルコーデの下にインナーダウンで暖かさをプラス! インナーダウンはクルーネックなので、下にタートルネックを合わせると引き締まって見えますよ。
ブルゾン×インナーダウン
襟付きシャツとの相性抜群なVネックのインナーダウン。タックパンツ、足元はショートブーツというキレイ目スタイルにインナーダウンとブルゾンを合わせてこなれた印象に。
ソフトシェルジャケット×インナーダウン
ボトムスにはレインパンツ 、防水アウターを羽織ったアウトドアでの急な天候変化にも安心なスタイリング。インナーダウンはノーカラーなので、レイヤリングしたときの首元がスッキリします。
ステンカラーコート×インナーダウン
パーカーとふわっとしたスカートという柔らかい印象のスタイルにブラックのインナーダウンを入れることで引き締め効果も。Vネックなので、パーカーやコートと合わせても干渉しません。
ニットカーディガン×インナーダウン
ボーダーシャツとワイドパンツ、ニットカーディガンというナチュラルで柔らかなコーデに、ブラックのインナーダウンを合わせてシャープな印象に。
おしゃれで暖かい万能ウェアを着こなそう
こんなに心地よく、着やすくなっていたインナーダウン! スタイルやデザイン、カラーもたくさんあって、どれにしようか悩んでしまいますね。インナーとしてアウターとしてコーデに上手に取り入れて、ほっこり暖かい冬を迎えましょう。