話題沸騰中!スノーピークの新作テント
「アメニティドーム」や「ヴォールト」など、ファミリー向けエントリーモデルの代名詞とも言える名作テントを生み出してきたスノーピーク。
そんなスノーピークから今春発売され、その斬新さで早くも話題沸騰中なのが、新作「ランドネストドーム」です。
ファミリーテント最速設営を実現?!
話題沸騰の理由の1つが、ユニークかつ斬新なフレーム構造。
スノーピークのファミリー向けモデルにおいて、これまでにない簡単さ&速さで設営できるのが魅力となっているようです。
エントリーモデルに終わらない汎用性
さらに気になるのが、エントリーモデルにカテゴライズされるファミリーテントかと思いきや、そこで完結しない汎用性の高さが注目を集めている点……。
今回、編集部では本テントを入手! 「ランドネストドーム」の実態を明かすべく、リアルな使用感を徹底レビュー。開発者の方への直撃インタビューも敢行し、その熱い思いもセットでお届けします!
セット内容をチェック!
収納サイズや重さは?
収納時のサイズは、幅70×奥行き21×高さ25cm。3〜4名向けのファミリーテントということで、ごくごく一般的な大きさといったところ。
付属のキャリーバッグは中身に対して余裕のあるサイズで出し入れしやすく、コンプレッションベルトで圧縮できるのが便利です。
重さの実測値は、公式スペック表記とほぼ同じ8.71kg。力のない人なら両手で、ショルダーハンドルで肩掛けしても、それほど難なく持ち運べる重さです。
付属パーツは?
そして気になる中身はご覧の通り。フライシートとインナーテントのほか、ポールや自在付ロープにペグと、一般的なファミリーテントとして過不足ないセット内容です。
付属のペグはジュラルミン製。軽量で携行しやすいものの耐久性は低めなので、地面の硬い場所や石の多い河原などで設営する場合は、鍛造やチタン製のペグを別途用意した方が良さそうです。
最速設営の秘訣は「逆Y字フレーム」!
スノーピークのファミリーモデルで最速設営を目指せるとウワサの「ランドネストドーム」。お次は、その鍵となる「逆Y字フレーム」について詳しくチェックしていきます!
話題の独自フレーム構造とは?
「逆Y字フレーム」は、3つのパーツを連結させて組み立てます。そのうち2つが、頂点にリングのついたこちらの「Aフレーム」。
そして残りの1パーツが、シンプルな1本の曲線を描く「センターフレーム」。これを「Aフレーム」のリング穴に差し込み、両端で連結すると「逆Y字フレーム」になります。
実際の設営手順とは異なりますが、フレーム全て組み立てて平置きするとこんな具合に。
完全に左右対称で、設営時に迷いなく組み立てられるのもポイントです。
サクッと自立で最速設営!
フレーム構造が分かったところで、いよいよ設営していきます! まずはフライシートを広げ、中央のスリーブに「センターフレーム」を通していきます。
「センターフレーム」が通ったら、左右両サイドに「Aフレーム」を連結。さらに、「Aフレーム」両端をテントのコーナーループのグロメット穴奥側へ差し込みます。
……すると!!
なんという事でしょう……。フライシートがこの通り、スクッと自立してしまいました! 後は左右に「Cフレーム」を通して、フライシートの裾8箇所をペグダウンするのみ。
トンネル型テントのようにアーチポールがパタパタ倒れないので、誰かの支えがなくても、1人で設営が可能です。
今回、CAMP HACK編集部員が初見かつ1人での設営にトライしたところ、わずか11分という速さで完了! スノーピークのファミリー向けモデル中、最速設営できるという噂は、本当でした。
設営後のディティールをチェック!
お次は、設営後のディティールを徹底チェック! 設営時のサイズは、幅280×奥行き450×室内高160cm。一般的な3〜4人用テントとしては、やや幅が小さめといったところです。
内部構造やディティールは?
フライシートは、左右対称かつ前後にメッシュ付きドアパネルがあるので、どちらを前としても使えるんですが、画像は、snowpeakロゴがついた前側のドアパネルをオープンしたところ。
室内高は160cmなので、ロースタイルのインテリアの方がより圧迫感なく過ごせそうです。
デザインのアクセントにもなっている左右の「Aフレーム」部分が、ちょうどメッシュ付きウィンドウに。
既存ファミリーモデルの「アメティドーム」や「ボールト」では片側にサイドドアがあるものの、両サイドパネルから通気できる箇所はなく、この点で「ランドネストドーム」の通気性により期待できそうです。
そしてこちらが、後部ドアパネル両サイドの上部に2箇所設けられたベンチレーション。「Aフレーム」ウィンドウは下部にあるので、上下で効率よく空気が循環しやすくなっています。
シェルター状態のレイアウト
続いてはファニチャーをレイアウト! まずはインナーテント無しのシェルター状態で、コット2台+マット1枚を並べてみました。がら〜んと、寂しいくらいの広さ。
奥行きは280cmで、幅88cm以下のコットなら3台置けますが、現実的な動線を考えると2台がベスト。3台ならコの字のレイアウトがよさそうです。8〜10人程度の宴開幕にもピッタリ。
さらにテーブルやラックを追加。デュオキャンプならリビングやキッチンスペースも確保できて、雨や寒い時期のお篭りキャンプも快適な広さです。
インナーテントをチェック!
そしていよいよ、付属のインナーテントを設置! インナーテント上部とボトムのコーナー4箇所のフックを、フライシート側のリングに引っ掛けるだけなのでカンタン。
ボトム背面側2箇所のみ、ちょうど対応する位置にある、フライシートのペグにそのまま一緒に引っ掛けて固定します。
一般的な幅のマットなら3枚余裕で並びます。当然大の字で寝ても広々。大人だけなら3人、ファミリーなら大人2人+子ども2人くらいまでが快適に寝られるサイズです。
奥行きは265cmあり、幅80cmのコットも3台置けますが、やはり動線を考えると2台がベスト。幅も265cmなので、コの字に3台は置けませんでした。
インナーテントを設置した状態で前側ドアパネルをクローズしたところ。ソロならリビングとしても問題なく機能しますが、ファミリーでは厳しい広さです。
キャノピーを跳ね上げると
インナーテントを設置すると前室が狭い……、ならば! ということで前側ドアパネルをキャノピーとして跳ね上げてみましたよ。
跳ね上げ用のサブポールは付属していないので、別途ポールを2本用意。
一気にリビングスペースが広がりました。これならタープを追加しなくても、デュオ〜3人くらいまでのファミリーが過ごせる広さです。
スノーピーク ランドネスト ドームM