今回アイテムを紹介してくれるのは、自転車冒険家・小口良平さん
およそ8年半という長い年月をかけ、157カ国、のべ15万5千㎞というとてつもなく長い距離を旅し、日本の自転車旅の記録保持者となった、自転車冒険家の小口良平さん。
サイクリングガイドやライターとしても活動し、これまでの経験をもとに講演会を開くこともあるそう。
プライベートでは奥さまと1歳の息子さんと一緒に、自転車を積んでキャンプ場へ。周囲をツーリングしながら自然で過ごす時間を楽しんでいるんだとか。
そんな小口さんがキャンプ道具を買ううえで意識しているのが、“耐久性、リペアのしやすさ、コンパクトさ、無骨さ、ユーモラス性”の5項目。
自転車で各地を旅する、家族でまったり過ごす、など、シーンによって道具選びの視点はいくつかありますが、前者の場合、キャンプ用品は自転車に積んで運ぶことが多いので、まずは耐久性を重視します。
加えて、リペアがセルフでどれくらい可能なのかも大切。コンパクトさも備えているとなお良しです。でも、愛着の湧くギアは見た目のユーモラスさや、無骨さも必要だとも思っているので、天の邪鬼なわたしは究極の逸品系ギアが大好きです!
とにかく全身全霊で“自転車人生”を送っている小口さんの愛用ギア、とっても気になる……!
1、<テント>は前室の広さが決め手!
MSR「ハバ ツアー2」
小口家のキャンプは、MSRの3シーズン用テント「ハバ ツアー2」が大活躍。これを選んだ理由には小口さんならではのポイントが。
前室に自転車がしまい込めるうえ、室内の居住空間も広く、快適に長期停滞キャンプができます。
そもそも購入のキッカケは自転車旅での使用を前提としていましたが、子どもが1歳とまだ小さいこともあり、今は家族3人のキャンプでも活躍していますよ!
前室と室内に広いスペースを確保しながらも、総重量2380gという軽さに収まっているのがハバ ツアー2の優れたところ。
インナーポケットも充実していますし、シングルウォールテントのように外張りのデザインも気に入っています。もちろん肝心の耐水、耐風性も高く、安心して過ごせる。ひとりで使うならば最高に贅沢な大人の隠れ家です
2021年9月現在、MSR日本代理店のモチヅキでは廃番となっていますが、前室に自転車がしまえるモデルとしてはドーム型の「リモート」シリーズと、ワンポールシェルターの「フロントレンジ」を展開中。
どちらも4シーズン用で高い耐久性を持たせたつくりですが、そんななかでも独自のノウハウで軽量さもキープ。とにかく自転車キャンプには前室の広さがポイント!
MSR リモート2
MSR フロントレンジ
2、暮らしを身軽にする<無垢材のチェア>
パイオニアプランツ「クマのオーウェンさんのイス」
1枚の布で体を包み込んでくれるので長時間座っていても疲れず、リラックスできます。また地元・信州の木材を利用しているところも惹かれました。木のチェアなのに、持ち運びたくなる軽さにも驚いています
“クマのオーウェンさんのイス”という、なんともチャーミングな名前のチェアは、長野県伊那市で生まれた「パイオニアプランツ」によるもの。
信州の無垢を使った家具ブランドなので、キャンパーにはまだ馴染みのないブランドですが、軽く、座り心地もいいのが特徴。
普段は家やベランダで使いながら、ファミリーキャンプのときはキャンプチェアとして使用。自分たちが愛用することで地域の森林保全につながるというのも嬉しく思います。
フレームに使用しているのは、信州伊那谷産のアカマツ。シートは背もたれから座面まで一枚の布で仕立てているため、ハンモックに包み込まれるような安心感があり、座り心地のよさも申し分なし!
重量は2.3kg、無垢材ならではの存在感がありつつも軽量な仕上がり。約1.6kgのミニサイズもあるので、よりコンパクトに持ち運びたい方や子ども用にはこちらもオススメ。
折りたたみできるため、小口さんのように普段は家のリビングやバルコニーで、休日はキャンプや公園で使うのも◎。
ちなみに “オコジョのロッティさん”やフクロウのアイビーさん”など、他にもユニークなネーミングの製品があるので、ぜひ一度はチェックしてほしいブランドです。
「パイオニアプランツ」オンラインショップはこちら
3、この<焚火台>、まさかの“5項目”クリア!?
モノラル「ワイヤーフレーム」
とあるキャンプイベントへ行った際、たまたま知人から使わせてもらったことがきっかけで「自分も欲しい!」と思ったという、モノラルの焚き火台。
なんといっても、この無骨さとワイルドさに惹かれました。けっして多機能ではないものの、耐久性がいい。
ガラスファイバーを使った火床は丈夫なので、多少強引な使い方をしても問題ないし、薪を豪快にくべられるところも好きです。見た目からして、焚き火している感100%なところもお気に入り!
“連れて歩く焚き火台”というキャッチコピーがあるように、焚き火台なのに重量はたったの980g、火床はくるくるっと丸めて、脚は分解し折りたたむことでとてもコンパクトに変身!
とくに河原でのデイキャンプや、ハンモック泊をしながら夜を過ごすときに重宝しています。収納すると自転車にギリギリ詰めるサイズなので、余裕があるときは必ず持っていきますね。
火床は消耗品のため、加熱による劣化にともない交換が必要ですが、これを“リペアできる”と考えればネガティブな要素にはなりません。
これって、小口さんがキャンプ道具を買うときに意識している「耐久性」、「リペアのしやすさ」、「コンパクトさ」、「無骨さ」、「ユーモラス性」すべてを兼ね備えているといってもいい焚き火台なのでは……!
モノラル ワイヤフレーム
4、家族みんなをハッピーにする<ハンモック>
ENO(イーノ)「スーパーサブ ウルトラライト ハンモック」
バイクパッキングでハンモック泊をしたり、デイキャンプでコーヒーブレイクするときに寝転がったり。ファミリーキャンプのときは妻と交代で使い、息子と戯れるのが至福のひとときです。
ハンモックに憧れがあったという小口さん。ENOのハンモックはアウトドア用ハンモックの代名詞と言われるだけあって、軽量、コンパクト、引き裂きに強いなどハイスペックモデル多数。
気に入っているポイントは、とにかくコンパクトで、軽量、そして快適さ。万が一の有事に備え、防災アイテムとしても使うことも視野に入れています。
この「スーパーサブウルトラライトハンモック」は、ロープを含む総重量約278gという軽さながら、耐荷重はなんと約136kg! 収納すると手のひらサイズほどの小ささになります。
生地は引き裂きに強く、摩耗に優れたリップストップナイロンを使用。くつろぎの時間をより一層ハッピーにしてくれるアイテムです。
「スーパーサブウルトラライトハンモック」の詳細はこちら
5、自転車冒険家が愛用する<自転車>
SURLY(サーリー)「ECR」
2017年から愛車にしているというサーリーの「ECR」は、キャンプ道具がたっぷり積めるオフロードに適したタフなモデル。
バイクパッキングやトレイルも含め、長野のフィールドを遊ぶのに万能選手だったので購入しました。モロッコバーだったり、フロントバッグなどのアクセサリーをつけるためのダボ穴が多かったりする点も気に入っています。
モロッコバーはハンドルの一種で、握るポジションがいろいろ変えられるためロングライドでも疲れにくいのだそう。
“トップチューブ”という脚を上げて跨がる部分が低くなっているので、小柄な人でも扱いやすいですよ。
奥さまも自転車が好きで、サーリーのMTBモデル「カラテモンキー」に乗っているそう。ファミリーキャンプのときには2台持って行き、周辺のフィールドを走って楽しむのが小口家流のキャンプ!
お子さんには、ベビーカーにもなるチャイルドトレーラーBurley(バーレー)「ハニービー」
そんなアクティブな小口家に誕生した1歳の息子くんは、早くも自転車のトリコになりつつあるそうで、パパの牽引で“冒険”の楽しさを全身で体感中。
世界一周の自転車旅の道中、ヨーロッパでこの存在を知っていつか使ってみたいなと思っていました。1歳の息子が同乗できるので、ファミリーサイクリングで大活躍しています。
Burleyはアメリカで生まれた自転車トレーラーの専門メーカー。チャイルドトレーラーは大きく分けて4モデルあり、小口さん愛用のハニービーは自転車での牽引はもちろん、手押しのベビーカーとしても使える2WAY仕様。
もちろん安全面もしっかり考えられており、万が一自転車が転倒してしまったときにトレーラーを水平に保つシステムや5点式シートベルトなど、安心機能満載。
荷物を運ぶときにも活用できるので、日々の買い物でも利用できますよ!
特殊なアイテムだけあって、日常でも使えるのは嬉しい点ですよね。これを導入したら、家族で新たな楽しみを共有できるかも!
Burley ハニービー
自転車の魅力、ここでたっぷり発信してます
自転車冒険家として数々の活動をしている小口さんは、長野県の中心部、上伊那郡辰野町ではサイクルステーション「grav bicycle station(グラバイステーション)」も運営。手ぶらでサイクリングやキャンプを楽しる環境をプロデュースしています。
今回紹介したSURLYなどのオフロードバイクもレンタルできるそうなので、きもちい~いサイクリングトリップしてみたい方は、ぜひチェック!
websiteはこちら
Facebookはこちら
Instagramはこちら
Twitterはこちら
blogはこちら