幕内で暖房を使うなら「絶対」に必要なもの
こちらはテント内に薪ストーブをインストールし、キャンプをスタートする筆者のサイトです。幕内で石油ストーブや薪ストーブを使う場合は、アレが絶対必要ですよね。そう、「一酸化炭素チェッカー」です。
不幸な事故を避けるために、一酸化炭素チェッカーは必ず使うようにしましょう。筆者ももちろん使ってきたのですが、ちょっと問題を抱えていました。
今まで使ってきた一酸化炭素チェッカー
こちらが筆者が使ってきた一酸化炭素チェッカー。Amazonで2,000円ぐらいで購入しました。
まったくギア感のない見た目からわかるように、何らこだわりを持たずに選んだ製品です。
中央の「-」の部分がボタンになっていて、押すとピピピピ~!っとけたたましく警告音が。
これは作動しているかどうかの確認ボタンであり、空気中の一酸化炭素の濃度が高まったときに、同様に鳴って警告してくれるようです。スイッチによるON/OFFはありません。
電源は単4乾電池を2本使用。電池が切れた状態、かつボタンを押して確認しなかった場合、作動していないチェッカーを頼りにしてしまう……そんな恐ろしい事態が起こりえます。
とにかく設置方法が悩ましい
電池カバーに2つの穴が空いていて、家屋内で使う場合は壁に取り付けるためのネジ穴となります。しかし幕内で使用する場合、パラコードを通して何とかするしかなさそう。
……ということで謎のロープワークで何とかしていましたが、物体として謎すぎます。
メッシュの袋に入れる手もありますが、いずれにせよスマートとは言い難いですね。
よさそうな製品を発見、購入!
MVOWIZON 一酸化炭素チェッカー
サイズ | 長さ8.3cm×横8.3cm×高さ3.2cm |
---|---|
重量 | 150g |
CO濃度測定範囲 | 0-500ppm |
湿度測定範囲 | 約20%~80%RH |
温度測定範囲 | 約-10℃~40℃ |
充電時間 | 約4〜5時間、フリー充電で約90時間使用可 |
「MVOWIZON」という聞き慣れないブランドの製品で、Amazonで7,499円でした。単純にかっこよく、表示が見やすくてよさそうです。
さっそくキャンプで使ってみましょう。箱から取り出すと、本体とUSBケーブルが入っていました。
本体のサイズは直径8.3×厚さ3.2cm、重量は150gです。
電源は充電式
電源は電池ではなく、USBケーブルによる充電式。ポートはちょっと古いUSB Type-Bでしたが、高速データ移行をするわけじゃないし必要十分でしょう。
4~5時間の充電で、たっぷり90時間も稼働するとのことでした。
電光表示で見やすい!
前面には大きな電光表示画面が。「0000」が空気中の一酸化炭素の濃度を示しています。その横には顔のマークがあり、危険度に応じて「スマイル→無表情→不機嫌」と変化するそう。これなら子供でも何となく理解できそうですね。
さらに下の方には温度と湿度も。これは嬉しいおまけ機能でした。
スイッチのカバーがスタンドに
背面には2つのボタンがあり、これによってON/OFFや画面の表示/非表示を操作できる……んですが、カバーが収まった状態だと押すことができません。これは持ち運びのときの誤操作を防止するための配慮でしょう。
カバーを起こすと、自立させるためのスタンドに! なるほど、よく考えられたギミックですね。
これなら幕内の好きな場所に置いておけます。というかこのスタンドにカラビナを通して、吊り下げてもいいですよね。
本体は穴だらけ
本体を観察すると、全体的に穴だらけでした。ボディをスカスカにすることによって空気を常に取り入れ、一酸化炭素を敏感に検知するということでしょう。結果、当然ながら防水・防塵性能はありません。
あとスピーカー部分と思しき穴もありましたが、詳しくは不明です。
幕の中にどんなふうに設置する?
それでは幕内のどこに設置できるか、いろいろと試してみましょう。ビジュアルがいいので、あえて目立つ場所に設置したい気分です。
自立するので枕元に
テーブルの上、枕元の近くに設置するパターン。
鼻と口の近くに一酸化炭素チェッカーがあることによって、強力に守られている感じがありますね。またいつでも手を伸ばして画面を確認することができます。
天井のランタンと一緒に
天井に吊るしているランタン、そのカラビナに相乗りさせてもらうパターン。
テント内に吊り下げループが少ない場合は、有効な手立てです。あまりスマートではないかもしれませんが、とにかく吊り下げることができました。
テント内のループを利用して
このときの筆者のテントは、ワンティグリスの「SOLO HOMESTEAD(ソロ ホームステッド)」 。前後に出入り口があり、パネルは巻き上げ式です。
そのループを利用して吊り下げてみると、違和感なく収まりました。ちょうどこの下に、コットの頭方向が位置しています。
寝床から見上げるとこんな感じ。
仰向けに寝た状態で、電光表示をバッチリと確認できますね……と思ったんですが、就寝時には暖房を消すのでそれほど意味はないかもしれません。
ちなみに電光表示は、消した状態でもOK。バッテリーを節約しつつ、検知機能を稼働させておくことが可能です。
グリーンのLEDがゆっくりと強弱をつけて点灯するので、稼働状態であることはしっかり視認できます。
実際に薪ストキャンプで使ってみた
さあ、それでは実際に薪ストキャンプで使ってみましょう。写真は前面を大きく開け放っていますが、これはあくまでも撮影用の演出。この後、ファスナーを締め切って過ごします。
もちろんこまめに換気しながら……
締め切った幕内の様子。薪ストーブがガンガンに燃えていますね。外気温は5℃でしたが、幕内はTシャツ1枚でも暑く感じるほどの暖かさ。
もちろん定期的に出入り口を開け、しっかり換気しながら幕に籠もってます。
薪ストーブでお燗したワンカップを呑みつつチェッカーを見てみると、換気の甲斐があって数値は「0000」、顔マークは上機嫌なスマイルでした。幕内の温度は31℃、湿度も31%です。
無事に朝を迎えました
はい、何事もなく朝を迎えました。就寝前に火を消し、そのあとは火を使っていないので当たり前かもしれません。
危ない目に遭うこともなく、レポートとしては面白くないかもしれませんが、冬のストーブキャンプでは何事もないのが一番。一酸化炭素チェッカーによって、余裕を持って安全を確保できました。
この製品のいいところ
表示が見やすく温度&湿度も
電光により表示を見やすいところが、当製品の最大の特長でしょう。肝心要の数字はガッツリと大きく、加えてわかりやすい顔マークも。
あとは温度と湿度を計測してくれるのも嬉しいですね。幕内を暖かくできたという実感が湧き、より快適に感じられました。
ギアとして成立するビジュアル
洗練されたシックな見た目は、申し分ありません。
ブラックカラーなのでキャンプギアに囲まれても違和感がなく、サイトの一部として成立します。おしゃれキャンパーも納得のビジュアルではないでしょうか。
不満に思ったところは?
安定性に難あり
背面のスタンドによって自立させた場合、安定感はそれほどでもありません。本体が丸いこともあり、ちょっとした傾斜で転がってしまいます。デザイン性の高い円形が、仇となってしまったようです。
どんな音が鳴るのか……?
テストで音を鳴らす機能がないので、一酸化中毒待ったなしの危機的状況に、どういう音が聴こえるのかわかりません。
当製品に頼りっきりになることなく、こまめに換気をして、ときどき画面表示をチェックするのがベストでしょう。
結論・買い替えてよかった!
もともと「ON/OFFできること」「設置しやすいこと」……と低いハードルで買い求めたこともありますが、満足度は十二分です。
デカデカと表示される数字は視認性バツグンで、顔マークのわかりやすさも好印象。さらに温度&湿度まで知ることができ、お得な買い物だったと感じています。
あとはこの見た目ですよね。ミニマルなおしゃれ感があり、一見して何だかわからないのが最高です。もちろん見た目だけでなく、カラビナで吊り下げやすい点も見逃せません。
というわけで以上、筆者がこのたび買い替えた一酸化炭素チェッカーについてレポートしました。気になった方はぜひAmazonでチェックしてみてください。