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実証・これは使える!ハイスペックな新聞紙の薪

非常時に使えるアイデアが満載の「警視庁警備部災害対策課のツイッター」。数々の指南の中から、今回は新聞紙が材料の「紙薪」を作ってみた実証実験をレポート!
新聞紙って、焚きつけに使うとすぐ燃え尽きるイメージですが、それが薪になるってどういうこと?
警視庁警備部災害対策課ツイッターのやり方に従って、新聞紙で薪を作り、実際にキャンプの火熾しに使ってみることにしました。
火持ちの良さと高火力にビックリ

結論から言ってしまいますが、この紙薪は素晴らしい実力を持っているということを、まず読者の皆さんにお伝えしておきます!!
さて、作る工程は水に濡らしてギュッと形作ったあと、カラカラに乾かすというシンプルなもの。それだけで優秀な着火剤に変身してくれるんです。
材料は1日分の新聞紙

用意するものは、新聞紙1日分、水、丸棒、ラップ。糊もハサミも不要!
作り方はとても簡単、粘土細工感覚でできちゃいます。
作り方① 新聞紙をちぎって濡らす
細かくしてバケツの水へ

新聞紙をちぎってバケツの水に浸けます。できるだけ細かい方が、あとで形を作る時にうまくいきます。紙吹雪程度まで細かくできればベスト。
ひたすらビリビリ破くのが結構快感です。
丸棒にラップを巻いておく

紙薪がスルッと抜けるように、あらかじめ丸棒にラップを巻きました。表面の滑らかな金属やプラスチック製の棒なら不要です。
新聞紙に水が浸みたら、薪の形を作っていきます。
作り方② 新聞紙を丸棒につける
絞りながら丸棒にペタペタ

新聞紙を手ですくって棒に押し当て、絞りながら巻きつけていきます。

両手で強く握って水分を絞り、丸棒から抜きます。まるで、きりたんぽや五平餅を作っているような気分。
さて、あとはしっかり乾かすだけです。
作り方③ 乾燥させる
新聞1日分でこれだけできた

1日分の新聞紙で、高さ約8cm、直径約5cmの紙薪が5個できました。
中まで完全に乾くのに5日ほどかかったので、キャンプに持っていく場合は、前もって作り貯めておいた方が良さそうです。
それでは、実際にキャンプで使ってみた模様をレポートします!
キャンプで使ってみた
さぁさぁ、いよいよ着火!

キャンプ場でコンテナから取り出します。ぎゅっと固めてあるせいか、崩れたりはありませんでした。かなりしっかりしている印象です。
焚火台の上に乗せてライターで点火。10秒ほどですぐに火がつき、静かに燃え広がっていきます。風が吹いても消えず、かえって火の勢いが増している気がします。これは期待が持てそう!

焚火台の中に移し、さらに燃焼させます。紙薪を縦にすると、煙突効果で力強く燃え始めました! 空気穴があることで、さらに火が熾りやすくなっているんですね。
木の薪をくべる

紙薪3個に火が回るまで約5分、まるで炭火のように赤々と燃えています。炎が安定したので、細く割った薪からくべていきます。
※燃焼時間は条件によって変わります

ここまでくればもう安心。焚火台で普通に調理ができる状態になるまで、ものの7〜8分でした! 今まで焚火の着火に苦心してきたのが嘘のよう。紙薪3個でパパッと完了してしまいました。
少々かさばりますが、軽いし1回に使うのが2〜3個ですから、そんなに場所ふさぎにはならないでしょう。次は、BBQ用の炭火の着火剤としても使えるか試してみようと思います。
なんとも不思議な塊、紙薪

濡れた本などをそのまま乾かしたら、ページどうしがくっついてしまった経験はありませんか? 紙薪にも、濡らして乾かすと1つにまとまる性質が活かされています。
そのままの新聞紙が焚きつけとして今イチなのは、すぐに燃え尽き、ペラッと1枚になった灰が邪魔して空気の流れを止めてしまうから。中心に穴を開けた紙薪なら、空気の通りもよく、バッチリ燃焼! 固めてあるから火持ちも◎というわけなのです。
▼警視庁警備部災害対策課・紙薪の作り方:詳しくはこちら
軽量で高火力、作るのカンタン、しかもタダ!

キャンプに便利な手作り品をいろいろご紹介してきましたが、断然イチ押しはこれ! 「火熾しの苦労が楽しみに変わりますよ。特にビギナーの方はぜひ導入をオススメします!」と、キャンプでいつも着火を担当するスタッフ(家族)のお墨付きです。
童心に帰って、お子さんと新聞ビリビリ、棒にペタペタをやってみては?
「警視庁警備部災害対策課」から教えてもらったアウトドア知識
今回の「紙薪」以外にもたくさんのノウハウがあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。What a excellent igniter, made of newspaper!
新聞紙の薪、スペック抜群!