ハイランダーのコットが素晴らしい
先日編集部員が購入したこのコット。これは間違いなく、今年買ってよかったキャンプ道具ベスト5に入ります!!
なんとかヘリノックスのコットのような、簡単に設営できて軽量なコットが格安で手に入らないかと探していた編集部員、これはその希望を叶えてくれるアイテムでした。
それでは、今回購入したハイランダー「軽量アルミローコット」の良かった点・気になる点がいくつか分かったのでご紹介します。
“間違いないコット”といえば、ヘリノックスだった
コットというキャンプ道具のジャンルで、不動の人気を獲得しているのがヘリノックスのコット。軽さや収納サイズ、組み立てやすさなど総合的なクオリティーがピカイチで、まさに最強コットと呼べる逸品です。
ただ、ちょっとお値段が高くてそう簡単には手が出せないんですよね。
そんなヘリノックスそっくりの格安コットがついに出た
上の画像がヘリノックスのコット、下がハイランダーのコットです。……そっくりじゃないですか?
こんなに見た目がそっくりなのに、価格はなんとヘリノックスの4分の1ほどなんです!
価格はおよそ、4分の1
ヘリノックスの「コットワン」が38,340円(税込)なのに対し、ハイランダーの値段は9,980円(税込)とおよそ4分の1の価格(2019/3時点)。見た目の構造はそっくりなのにこの価格……!
ハイランダーとヘリノックスを比較してみた
見た目はそっくりだけど実際はどうなの……? ということで比べてみました。
ハイランダーと、ヘリノックス、ついでにAmazonで格安だったLixadaの軽量コットとも比較してみました。このコットについてのレビューはこちらで紹介しています。
収納サイズも重量も、ほぼ同じ
▼重量
ハイランダー:2kg
ヘリノックス:2.54kg
Lixadaコット:1.35kg
▼収納サイズ
ハイランダー:約14×長さ55cm
ヘリノックス:約16×長さ54cm
Lixadaコット:約13×長さ50cm
重さはヘリノックスよりもハイランダーの方が少し軽く、収納サイズはほぼ同じ。2kgを切るLixadaのコットは、収納サイズもかなりコンパクトにまとまっています。
※ヘリノックスコットは今回タクティカル版で比較しているので、多少生地の違いによって通常版よりも200gほど重くなっています。
設営手順をチェック!
こちらがハイランダーのコットの部品たち。
そしてこちらがヘリノックスのコットの部品たち。パーツの数、収納袋の構造など、ほとんど同じです。
それではハイランダーのコットを設営していきます。
まず、ポールを組み立てて両サイドの穴に通します。
次に脚となるパーツをはめていきます。
ここで注意したいのは脚パーツの向き。弓矢のような形状になるのが正解です。
この脚パーツの仕組みが、まさにコットの核。丸型だったり三日月型だったり、この仕組みの違いによって生地の張り具合が変わり、寝心地に差がでます。
ハイランダーの脚パーツは、ヘリノックスと似たようなレバー式。これは期待できます!
レバーがない側の脚パーツを奥のポールに引っ掛け、
レバー側もポールに引っ掛けたら準備はOK。あとはレバーを押し込むだけです。
カチッ!っと、なんとも気持ちのいい装着音が鳴り、脚パーツが取り付けられました。これは簡単。
当然チカラは必要ですが、このレバー式は女性でも大丈夫そうです。握力でやらず、腕で押し込むようなイメージの方がレバーは簡単にはめ込むことができますよ。
そしてこちらがヘリノックスのコット。同じようなレバー式で、チカラの加減はほぼ同じレベルだと感じました。
ちなみにコットの組み立ては、真ん中から組み立てていくとテンションが均等になるので設営しやすいですよ。
脚パーツを3本取り付ければ完成! 8本も脚を取りつけなければならないコットもある中で、この3本という少なさも優秀。ハイランダー、いまだに隙を見せません。
それでは、実際の「張り具合」はどうなのか……まさにここが格安コットの鬼門。さっそく寝てみましょう!
生地の張り具合は??見た目にちょっと差が出た
それでは実際に3種の寝心地を比べてみましょう。どれだけ生地のテンションが違うのか分かりやすく、Lixadaのコットも寝比べてみました。
生地の「張り具合」ですが、まず手で触った感じだとハイランダーとヘリノックスに差はありません。
ただ見た目には差が出ています。ヘリノックスには生地が均一にピンっと張られた美しさがあるのに対し、ハイランダーは多少凹凸が目立ちます。これは個体差や生地色の目立ちやすさ等の条件もあると思いますが、ここではじめて差を感じました。
Lixadaのコットは2種と張り具合はまったく違い、押せばどんどん下に沈むような柔らかさを感じました。
地上高も同じ
▼地上高
ハイランダー:16cm
ヘリノックス:16cm
Lixada:15cm
「寝心地」「横揺れの安定感」などもほぼ同じ
実際に横になってみて、寝心地、横の動きに対しての安定感、座ったときの使用感などを試してみました。(男性70kg、女性55kg)
ハイランダー。
ヘリノックス。
まさかの寝心地もほぼ同じです。
感覚的にちょっとヘリノックスの方が安心感があるかな? と思いましたが、何回か繰り返し寝てみても明確な違いが分からず。
最後がLixada。
この画像は女性が寝た場合の沈み具合ですが、こちらもLixadaのコットだけが深く沈み、まったく違う寝心地です。地面が近くなれば冷気は背中に近づくわけなので、使用する季節によって相性がありそう。
Lixadaの寝心地は、体感的にはDODの「バッグインベッド」と同じようなタイプ。
こういった少し沈むタイプの方が、「なんだかプチハンモックのようで心地いい」「自分の腰には合う」という方もいるので是非好みで選んでみてください。
では、ハイランダーとヘリノックスに大きな性能の差は?
ここまで差が見つかったといえば、生地の張り具合の「美しさ」程度。寝心地や横揺れに対する安定感に関しても、大きな差は見つけられませんでした。
ではまったく同じなの? と言われれば答えはNO。2つの大きな違いをご紹介します。
ヘリノックスとの大きな違い① 耐荷重145kgと80kg
実際に使ってみても実感はできませんでしたが、耐荷重については大きな差がありました。
ヘリノックスの耐荷重が145kgのところ、ハイランダーは80kg。これは体格のいい人や、長い目での使用を考えると人を選びそうな絶妙な数字です。
ヘリノックスとの大きな違い② 楽しめるのはロースタイルのみ
そして2つ目は「拡張性」。ハイランダーは地面高16cmのロースタイル限定ですが、ヘリノックスはオプションの「コットレッグ」を装着すればハイコットとして38cmの高さに変更が可能。
大きな違いは、ポールの質の違いだった
ヘリノックスは独自の超軽量アルミニウムポールを使用し、それによって耐荷重145kgという数値と、ハイコットに底上げできる拡張性を備えています。
このポールの「軽さ」と「耐久性」があるからこそ実現できるコットなんですね。比べてみて、改めてヘリノックスの凄さを実感しました。
ヘリノックスの張り姿には、なんだか気品を感じる…
前述したとおり、張り姿の「美しさ」に多少の差が出ました。ヘリノックスのコットの張り姿はまさに嗜好の逸品。なんだかオーラを感じます。
この比較を実際にやってみたら「4倍の価格を払ってもヘリノックスの方が欲しい!」というキャンパーも多いはず。
カラバリの豊富さも大きな差
またハイランダーのコットは1色展開で、ヘリノックスのコットのようにカラーを選ぶ余地はありません。
お気に入りのラグやマットを敷いてしまえば簡単にイメージを変えられますが、コット単体でカッコいいスタイルを魅せれるのはやっぱり大きな魅力です。
ここまで似ていて、価格が4分の1って十分スゴすぎる
ヘリノックスが品質と拡張性に優れていることは分かりましたが、ここまで比べてみて、いざ実際に買うとなるとハイランダーのコスパの良さはやっぱり見逃せません……!
そこまで豊かではないお財布事情の編集部員としては、十分すぎるスペックが備わっているのにここまでコスパがいいなら多少のデメリットは目を瞑ります。
Hilander(ハイランダー) 軽量アルミローコット
ヘリノックス コットワン コンバーチブル
ヘリノックス タクティカル コット コンバーチブル
ちなみに、片付けはヘリノックスよりハイランダーの方がスムーズでした
片付け方は、ここのポッチを押せばOK。勢いよくレバーが戻るのでちょっと怖いですが、強く押してみましょう。
バインッ! と一瞬にして元に戻ります。
この「レバーの戻し方」に関して、ヘリノックスと比べたところ意外にもハイランダーの方が操作しやすいと感じました。
個人的にヘリノックスのロック解除ボタンの位置が押しづらく、ちょっと手間取ってしまうことに。ただ、ここは慣れで解決できるものなので一概には言えません。
この微妙な仕組みの差は、好みが分かれるかも。ただ、どちらもめちゃくちゃ設営&片付けがしやすいのは間違いありません。
いま、格安でコットが欲しいならベストバイ候補だと思います
ヘリノックスのコットをいつか買いたい……けど価格が高くてなかなか手が出せない。と思っていた人にはハイランダーのコットはとてもいい選択肢でしょう。
また、家族やパートナー用に買い足すコットとしても優秀なコスパです。是非検討してみては?
【後日談】コットの脚が折れました
砂利サイトでハイランダーのコットを使用していたところ(男性70kg)、立ち上がろうとお尻だけの状態になったら「バキッ!」と音がなり折れてしまいました……。
足場が不安定な場所だったので角度がまずかったのと、一点に重さが集中してしまったのが原因と考えられます。
壊れた場合は、修理ではなく「脚」を送ってくれる
問い合わせたところ、修理は行っておらず壊れたパーツを送っているとのこと。丁寧に使えば壊れることはないはずなので、砂利サイトや足場が不安定なフィールドでは少し過保護くらいに使用するのが良さそうです。