アイキャッチ画像出典:PAAGO WORKS
「クッカーはメスティン一択」に、ちょっと待った!
アウトドアで料理を作る際、ソロはもちろんスタイルを問わず役に立つのがクッカー。選ぶとなると定番どころのメスティンに落ち着きがちですが、その定説に「待った」をかけるアイテムが登場!
数々の名品を生み出しているアウトドアブランドPAAGO WORKS(パーゴワークス)から今夏発売されたばかりの、「TRAILPOT S900」というクッカーです。
“ちょっと違う”から秀逸。そのワケは…?
1人分の食事を作るのにちょうど良い調理器具でありながら、普通のクッカーとは一線を画すとある工夫により、小物のスタッキングにも大活躍!
人気ブランドのアイテムだけに売り切れ必至な予感のこのクッカー、さっそくフィールドレビューしていきます。
パーゴワークス TRAILPOT S900
サイズ | 156×107×80mm |
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重量 | 225g |
主素材 | アルミニウム |
容量 | 満水容量900ml |
付属品 | メッシュバッグ |
内面加工 | フッ素樹脂塗膜処理 |
外面加工 | アルマイト |
「TRAILPOT S900」って、こんなアイテム
角形のミニマムなクッカー
「TRAILPOT S900」は、ハンドルの付いた角形クッカー。蓋と収納袋も付属しています。
重量は225gで、サイズは156×107×80mmと軽量コンパクト。収納袋はメッシュバッグなので、濡れた状態で入れても乾かすことができます。
容量は900ml
容量はMAXで900ml。メモリが付いていて200〜600mlまで200ml単位で計測できるほか、お米を計量する用のメモリも。お米を一合入れて水まで計測できるので、炊飯にも便利です。
「TRAILPOT S1200P」の小型バージョン
同じパーゴワークスから以前「TRAILPOT S1200P」というクッカーが出ていますが、S900はそのS1200Pが軽量化されたソロ向けのモデル。
どちらもアルミ素材にフッ素樹脂コーティングが施されているため非常に焦げつきにくく洗いやすいため、キャンプ初心者にもおすすめできるクッカーです。
▼TRAILPOT S1200Pについて詳しくはこちら
パーゴワークス TRAILPOT S1200P
サイズ | 130×185×80mm |
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重量 | 440g |
主素材 | アルミニウム、ステンレス |
容量 | 満水容量1.2L |
付属品 | 深なべ、フライパン、フタ、メッシュバッグ |
内面加工 | フッ素樹脂塗膜処理 |
外面加工 | アルマイト |
使ってみて、ココが良かった!
メスティンには入らない110サイズのOD缶が、シンデレラフィット
収納にも使えるクッカーといえば、メジャーなのはやはりメスティンですよね。「一体どう違うの?」と疑問を持つ方も多いと思いますが……私個人の見解からすると、メリット面での最大の違いはTRAILPOTには110サイズのOD缶がぴったり収納できること。
トランギアのメスティンの高さは6.2cmのところ、TRAILPOTは8cm。メスティンには、110サイズのOD缶は入らないんです。
この約2cmの差は実用面では案外大きく、OD缶と併せて使うバーナーも余裕でスッポリ。ガスとバーナーのスタッキングがミニマムサイズでできることに、特に魅力を感じました。
お箸やライターなど細々とした調理小物をひとまとめにしておくのも◎。OD缶にはマグネット式のスタビライザー「Clip Stabilizer」をつけておけば場所も取らず、不安定なフィールドでの料理も安心です。
▼「Clip Stabilizer」について詳しくはこちら
その他「収納パターンは無限にあるのでは!?」と思うほどキャンパーにはおなじみの数々のギアがすっぽり入るので、スタイルを問わずたくさんの方が活用できるはず。
これは本来の役割であるクッカーと同じくらい、機能性が重宝されるのではないでしょうか。
そして、バックパックへもかなり余裕をもって収納できました。私のおすすめは、少し大きめのスタッフサックに入れて、調理に使うウエットティッシュや調味料などもまとめた上でバックパックへ収納すること。
こうすればスタッフサック1つ取り出せば調理を始められるので、管理も簡単になります。
これは嬉しい!S1200Pから改良された点があった
S900・S1200Pともに長めのハンドルが付いているので熱々でも持ちやすいのは良いのですが、以前S1200Pを使った際に気になったのが、ハンドル部のバタつき。
収納時におさまりが悪かったり料理の際にちょっとした不便を感じていたのですが、S900はバタつきが解消されている! このアップデートはありがたいですね。
今秋発売の「トレイルカップ」との併用が最強の予感!
パーゴワークスから2024年10月頃に「TRAILCUP」という新商品が発売される予定なのですが、じつはこのS900は「TRAILCUP」がシンデレラフィットするように設計されています。
「TRAILCUP」はチタンカップとシリコン製のカップの2つがセットになっていて、組み合わせる事でダブルウォールになり保温性も高められるという優れもの。
OD缶とカップを併せて使用するなら、ぜひとも「TRAILCUP」も狙いたいですね!
S1200Pにスッポリ!料理の幅が広がる最強クッカーセットに
S900はS1200Pにスッポリと入れることができるので、OD缶+バーナー+TRAILCUP+S900 という組み合わせをそのままS1200Pでパッキングしてしまえば、向かう所敵なしのクッカーセットの完成!
蓋付きの鍋が2つ、フライパンが1つになるので、ご飯を炊きつつ湯煎もできるなど調理の幅も広がります。
調理してみた
一食分の袋麺を作るのにジャストサイズ
まずは、コンビニで入手しやすい袋ラーメンを調理。
必要なお水550mlを計るのに正確なメモリは無かったものの、600mlのメモリがあったのでその少し下を目安にできました。
そのままだと入らないので、乾麺を割って投入。
乾麺を茹でても溢れない十分な容量で、一人分を作るのにピッタリなサイズ感。
グツグツ3分煮て完成です。
ちなみにお湯を注ぐときに役立ったのが、角の形状。少しカーブしているので、コーヒーを淹れるときにもこぼれたり飛び散ることなく快適でした。
パックごはんは…半分がギリギリ入る
S1200Pはパックご飯を湯煎しやすいのが特徴でしたが、S900はどうでしょうか? 結果、半分ちょっとですがパックご飯を押し込むことで入れること自体はできました。
ただその場合、10分ずつひっくり返して湯煎しなくてはならないので少し面倒……。「できなくはない」という感じです。
炒め物をしても焦げつかない!
炒め物は、コンビニで買える1人用の冷凍チキンライスで試してみました。油を一滴垂らしてから炒めはじめます。
フッ素樹脂の表面加工効果で、焦がすことなく炒められてかなり快適。蓋を閉めれば蒸し料理もできるので、卵調理との相性も抜群です。
また、調理しやすい秘密は「蓋」にも。起こしたときに持ち手部分が固定されることと、長めに設計されているので掴みやすいのもポイントです。
完成したら、蓋はお皿に。フチが17mm立ち上がっているのでこぼれにくく、洗い物も減らせます!
フッ素樹脂加工のおかげで、後片付けも簡単
スタッキングしやすい点と同様に、メスティンと比較して優れていると感じたのが内面の素材。特殊加工の中でもハイグレードなフッ素樹脂が施されていることで、汚れも落ちやすいんです。
そもそも焦げ付きにくいからガシガシ擦る必要がないということと、表面加工のおかげで汚れても取れやすく、ティッシュで簡単に拭き取ることができました。
洗い場まで持っていき、落ちにくい冷水で油汚れを取る……なんていう手間も無いのはかなり助かる! このあたりの使い勝手の良さも、TRAILPOTがメスティンより実践的な旅での使用を考えられているゆえではないでしょうか。
最高の旅は、TRAILPOT S900で!
コンパクトながら収納力があり、調理まわりも快適なTRAILPOT S900は、自転車や徒歩などミニマムな装備でのキャンプ旅に活躍できるクッカーでした。ぜひ、TRAILPOT S900で最高の旅に出かけてみてはいかがでしょうか?
パーゴワークス TRAILPOT S900
サイズ | 156×107×80mm |
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重量 | 225g |
主素材 | アルミニウム |
容量 | 満水容量900ml |
付属品 | メッシュバッグ |
内面加工 | フッ素樹脂塗膜処理 |
外面加工 | アルマイト |