別注・新作アイテム入荷中!!CAMP HACK STORE

ペラペラの建材シートが「使える」と聞いて試してみたら、まさかの一枚4役!アレの代わりにもなるとは…

エバニューの2024年新作としてリリースされている、ドイツ・ウルト社の気密シート「ウートップ®」。本来は外壁用建材として使われるシートが、アウトドアで大活躍!? これは果たして本当に使えるのか……というわけでフィールドレビューを遂行。

ちょっとマニアックなギアには目が無いという方、ぜひチェックしてみてください!

目次

アイキャッチ画像出典:建材ナビ 記事中画像撮影:筆者

おもしろいシートを発見

ウートップ ヴァリオツヴァイ

自分のショップでタイベックシートを扱っていることもあり、常々アウトドアシーンで使える面白い素材に惹かれる私ですが、この度一風変わった物を発見。それが「ウートップ®」です。

建築資材がキャンプ道具に!?

ウートップ ヴァリオツヴァイ
出典:建材ナビ

本来は家づくりに使われる建材シートなのですが、その特性から「アウトドアアイテムとして活用できるのでは?」と目をつけたのがエバニュー。2024年の新商品として取り扱っており、私もそれをきっかけに知りました。

かなり尖ったアイテムにも感じますが、他ジャンルのアイテムをアウトドアに応用するという発想が面白い! でも、実際使うとどうなんだろう……? かなり気になったので、入手して使ってみることにしました。

ウートップ®の特徴

防水透湿素材

ウートップ ヴァリオツヴァイ

表面はポリアミドというコーティングがされていて、裏面は不織布。防水性と透湿性を併せ持つ素材。

湿気を逃がし、結露を防ぐ効果がある

ウートップ ヴァリオツヴァイ

湿気や水濡れに強いウートップ®の建築資材としての役割は、建物内への雨を防ぐと同時に湿気を外に逃がすこと。結露を防ぎ、建物をより長持ちさせるために内壁に貼られます。

建材なので強度にも期待できそう

ウートップ ヴァリオツヴァイ

ウートップ®の表面は防水仕様でツルツルしていて、裏面は不織布。柔らかくしなやかでありながら、引き裂き強度・耐熱性が高いのも特徴です。

建材として使われているだけあって耐引裂性は縦が220Nで横が200Nと、かなり丈夫。これは引っぱったり硬い石の上での使用も問題無く使えるレベルで、悪天候に見舞われがちなアウトドアでも使い勝手が良さそうです。

大人2人は寝られるサイズで、実測値は245g

ウートップ ヴァリオツヴァイ

ウートップ®のサイズは2×1.5mなので、私一人で寝転がってみるとかなり余裕。2人でも就寝できそうなくらいの大判サイズです。

ウートップ ヴァリオツヴァイ

丸めた感じは、ハードタイベックシートのように少し嵩張るサイズ感。購入したてのシートの重量を測ると245gですが、一般的なシートのサイズがだいたい2×1m。それくらいの大きさにカットすることで、160g程度になります。

材質がしっかりしている割に手に持った感覚としてはかなり軽いと感じましたが、実際の使い勝手はどうなんでしょうか? さっそく使ってみます!

使い方① グランドシートとして

ウートップ ヴァリオツヴァイ

まずはシンプルに、テントのグランドシートとして使ってみます。

このとき、地面の濡れや汚れを弾くためツルツルした面を下にします。防水性があるのはポリアミドコーティングされているなので、間違えないようにしましょう。

ウートップ ヴァリオツヴァイ

タープ泊のシートとして使うならプリントされた色鮮やかな面を上に向けたくなりますが……ちょっとした残念感を覚えながらも、ここはしっかり下向きにして使いましょう。

好きなサイズにカットして使うこともできる

ウートップ ヴァリオツヴァイ

大きすぎると感じたら、ハサミなどで理想のサイズにカットすることも可能。タープ泊のグランドシートとして軽量化するなら、自分の身体のサイズに合わせてカットするとよりコンパクトに持ち運べますね。

切り口からはホツレなどもなかったので、自由な形にカットできそうです。

ウートップ ヴァリオツヴァイ

ちなみに、カットするとき用にシート自体にメモリが付いているのはかなり親切! 非常に作業がしやすく、このあたりは流石建材ですね。

使い方② シュラフカバーにもなる

ウートップ ヴァリオツヴァイ

ウートップ®をシュラフの上にかけて、カバーとして使う方法もいけそう! 気温が低くなる秋冬は、こうすることで結露によるシングルウォールテントの濡れからシュラフを守ることができます。

結露対策として使われるシュラフカバーの多くは密閉される構造になっているため、どうしてもカバー内で結露してしまうのが難点ですが、ウートップ®で被せる程度なら完全に密閉するわけではないのでビショビショにならずに済むのでは? ということで試してみました。

吸湿性のある裏起毛素材が、結露を吸ってくれる

ウートップ ヴァリオツヴァイ
出典:エバニュー

今回は結露の起こりにくい夏場だったので目に見える効果は感じられなかったのですが……エバニューの公式オンラインページにもウートップ®でシュラフを包み、テープで固定して完全にシュラフカバーとして使用しているシーンがありました。

単に水を弾く目的であればタイベックなどでも代用はできそうですが、ウートップ®を使うことのメリットは透湿性もあるということ。密閉してシュラフカバーとして使っても身体と外気の温度差による内部結露が起きにくいので、やはり効果的に使えそうです。

ウートップ ヴァリオツヴァイ
水が不織布に染み込んで広がっていく。

さらに裏地は吸湿性もある不織布なので、内部結露でできる水滴もある程度は吸収してくれそう。試しに裏面に水を垂らしてみると、しっかり吸収されました。

なかなか高額なわりにカバーとしてしか使えないシュラフカバーを買うより、同じような効果が得られて汎用性も高いウートップ®の方が魅力的……という考え方もできるのではないでしょうか。

他にこんな使い方もできた

レジャーシート

ウートップ ヴァリオツヴァイ

ソフトな使い方として、レジャーシートにするのもおすすめです。

軽量コンパクトなので、ピクニックなどでカバンに忍び込ませて荷物を仮置きする場所にしたりもOK。ジュースや食べ物などをこぼしてしまったときも、ポリアミドの面が表なら綺麗に拭き取ることができます。

また、切りっぱなしでもホツレないのでランチョンマットを作ってみるのもおすすめです。

車のトランク内の濡れ対策に

ウートップ ヴァリオツヴァイ
ウートップ ヴァリオツヴァイ

アウトドアをする方は車のトランク内が汚れやすいので、汚れ防止にウートップ®を敷いておくのも良いでしょう。

トランク内の水濡れ対策をするなら、ツルツルしているポリアミドの面を上にして使うことで、濡れても拭き取ってすぐに乾かせます

ちょっと気になったこと

丸まってしまう…

ウートップ ヴァリオツヴァイ

使っていて一番気になったのが、端っこが丸まってしまうこと。最初は大丈夫でしたが、使っていくうちに端っこからクルクルと……。

気になる方は四隅に穴を開けて、ペグで打ち込んでしまうと良いかもしれません。

汎用性ならウートップ®、収納性ならタイベック

ウートップ ヴァリオツヴァイ

同じ建材シートでアウトドアでも使用される物といえば、タイベックシートがありますよね。ウートップ®をタイベックシートと比べてみると……

ウートップ ヴァリオツヴァイ

ウートップ®はタイベックよりも強度・耐水性ともに高い分広い用途で長く使えそうなメリットはあるものの、タイベックの方が素材自体がしなやかな分、収納サイズはコンパクトです。

また、ウートップ®の場合は丸まってしまう特性があるので、その点もタイベックの方が広げやすさを感じました。

より強度と断熱性を求めるなら、こっちのウートップ®が良さそう

Heimshield roof3SK
出典:EVERNEW公式

ウートップ®はホワイトの「Vario ツヴァイ」のほか、「Heimshield roof3SK」というブラックカラーのシートも。「Vario ツヴァイ」に比べて厚みが3倍のため物理的に強度が高く、断熱性も高いようです。

ただし、332gとその分重たくなってしまうのと、気になるのが粘着タイプという点。その粘着部分についているテープを剥がすと他の場所にベタベタくっついてしまうので、使い勝手を考えるとどちらが良いか迷うところです。

ず~っと使える優秀シート!

ウートップ ヴァリオツヴァイ

ウートップ®は防水・透湿性があるだけでなく、軽量コンパクトで引き裂き強度も高く、アウトドアで使用するにはかなりコスパが良いと感じました。ぜひ、ウートップ®1枚でいろんな使い方を試してみてはいかがでしょうか?

●「ウートップ SD Varioツヴァイ」エバニュー販売ページはこちら

●「ウートップ Heimshield roof3SK」エバニュー販売ページこちら

✔こちらの記事もおすすめ