記事中画像撮影:筆者
何コレかわえぇ…で思わずポチってしまったのだが
イキナリですが、白状します。コレ、見た目の可愛さだけで思わずポチってしまいました……。
キャンパー仲間に教えてもらってすぐ酔っていた勢いもあり、機能面やスペックなどよく確認もせずに、とにかく可愛いデザインが刺さって購入してしまった筆者。
一体何だと思います?
この見た目で、れっきとした「アルコールストーブ」なんですよ……! にわかには信じがたい斬新デザインに驚きますよね。
UL派向けのオリジナル小物ギアやアパレルを展開するブランド、TAKE A HIKEの「トレイル スクリューストーブ」というアイテムなんですが、実際に使ってみたら、ますます愛着の湧く神アイテムだったので、詳しくご紹介します!
可愛い顔してしっかり実用的!神ポイント5つ
1|会話のフックになる斬新デザイン
可愛さだけでポチったというだけあって、この一見アルコールストーブに見えないデザインがとにかくお気に入り。
無骨で機能美デザインのアイテムに偏りがちな筆者のサイトに、彩りや遊び心をプラスしてくれます。
またグループキャンプなどでは、「コレ何だと思う?」からの「ハンドクリームじゃないの?」という一連の会話のフックとしても活躍。
キャンプ仲間との円滑なコミュニケーションにも一役買ってくれているワケです。
出典:TAKE A HIKE
今回筆者が購入したのは、「DARUMA」デザインのブラックと、ブランドロゴである「TAH」デザインのオレンジです。
このほか、「DARUMA」デザインのレッドと「TAH」デザインのパープルがラインナップ。どれも可愛く、ほか2つも買い揃えたい……。
2|めちゃ小さいけど必要十分!
実際に手元に届いてから驚いたのが、直径約5.5×高さ2cmという想像以上の小ささ。と同時に、「この小ささでホントに使い物になるのか……?」という不安も湧いたほど。
(画像右)直径約7.1×高さ4.2cmのエバニュー「Ti アルコールストーブ」と並べると、いかに小さいかがよく分かります。
とにかく小さくて軽いので、今まで入らなかった場所にも余裕で入れておけます。
筆者が普段使いに愛用する、ミステリーランチ「Big Bop」の前ポケットに入れても全く嵩張りません。まさに“ハンドクリーム感覚”で持ち運べる手軽さが魅力です。
画像左:エバニュー「Ti アルコールストーブ」、画像右:TAH「トレイル スクリューストーブ」
エバニュー「Ti アルコールストーブ」だとスタッキングできなかった、スノーピーク「シングルチタンマグ 300」にも2個余裕でスッポリ。
スタッキングの選択肢が一気に広がるので、UL派の人にはイチ推しです。
肝心の容量はというと、20〜30mlが適量とされ、最大30mlまでのアルコール燃料が入ります。
商品ページには、30mlで約10分30秒の燃焼時間、400ccの水なら6分間完全沸騰(室内計測)させられるという記載が。
実際に400ccの水を入れて沸騰時間を計測してみたところ、概ね記載通りの6分34秒間という結果に。
ゴトクは筆者手持ちのエバニュー「チタンゴトク」がシンデレラフィット。小さい分、使えるゴトクの幅も広そうですね。
ちょっとしたハイキングでコーヒーを淹れたり、ソロキャンプでマグカップ炊飯用に使うなど、用途を限定すれば、十分実用性のある容量です。
3|プレヒート不要の手軽さがイイ
点火方法は、メッシュ面に炎を近づけるだけ。プレヒートが不要でいきなり本燃焼して使えるのもポイント。手間だけでなく、燃料ロスもないんです。
気化したアルコールガスが周囲の穴から出てきて燃焼するという、一般的なアルコールストーブと異なり、中綿に染みたアルコールが直接燃焼する構造なのがその理由かと推測されます。
とにかく手軽な使用感なので、キャンプ撤収後にチェックアウト前のわずかな残り時間で、ササッとコーヒーを飲んでみたり。
キャンプロスが続く時など、自宅でサクッと使って癒やされてみたり。キャンプだけでなく、日常のちょっとした隙間時間も豊かにしてくれる存在です。
4|高品質中綿で安心の仕様
燃焼時間や容量については、十分な実用性を確認できましたが、パッと見にオモチャ感の否めないデザインゆえ、内部の仕様なども気になるところ。
ですが、中綿にはけい酸分と酸化カルシウムを主成分とする高炉スラブと玄武岩その他の天然鉱物を使用。繊維が飛び散らず安心して使えます。
実際に何度か使っても、テーブル上に繊維が飛び散るようなことはありませんでした。
5|まあるい座布団でヒートブロック
そして付属品が1つ、まあるい小さな布切れが付いていました。こちら実は、カーボンフェルト製。
直径8cmと本体より2周りほど大きく、熱による地面へのダメージを軽減してくれる「ヒートブロック」の役割を果たしてくれるんです。なんだか座布団みたいで可愛いですよね。
燃焼後に、カーボンフェルトの下に置いた石のトレーに触れてみましたが、確かに熱くなっていませんでした。
▼TAKE A HIKE「トレイル スクリューストーブ(DARUMA)」の詳細はこちら
▼TAKE A HIKE「トレイル スクリューストーブ(TAH)」の詳細はこちら
気になったのはこんなところ
使うほどにますます愛着が湧いていく「トレイルスクリューストーブ」なんですが、気になる点もいくつかありました。
途中消火ができない?
商品ページをよく見ると「使用途中で消火することはできませんので、必ず最後まで燃料を使い切ってください。」とあります。
これは、内部の構造由来なのか、アルミ製の蓋に耐熱性がないことに起因するのか、はたまた残った燃料が漏れる懸念からなのか……。
いずれにしろ、途中消火できないのを不便に感じて、理由をメーカーに問い合わせてみたところ、下記の回答が。
・使用するゴトクの形状によっては消火が難しく、火傷する恐れがあるため
・内蓋には耐熱性のあるシリコンを使用しているが、外側のダルマやTAHのプリントは耐熱性がなく、熱による影響が出てしまう可能性があるため
上記の理由から途中消火は推奨されないけれど、途中消火によるアルコールストーブ本体への影響はないとのこと。なので、自己責任のうえ、他社製の耐熱性のあるアルコールストーブの蓋などで途中消火することは可能ということでした。
ただそれだと、コレ1個でササっと完結する手軽さが損なわれ、ちょっと残念です。
パッキンのフィットが弱い
また、先ほどのメーカーさんからの回答にもあった通り、内蓋には耐熱性のあるシリコンパッキンが付属。
けれどこちらフィット感が弱く、蓋を開けた時に毎回パコッと外れ、本体の上に残ってしまうのがプチストレスで……。
しかも、途中消火に対する耐熱性を持つものではなく、本体が熱いうちに蓋を閉めてしまった時のダメージを軽減する役割のよう。
なので、本体が十分冷めてから蓋をする分には、筆者的には、こちらも自己責任のうえで外した方がスムーズに使える気がします。
歪むと閉めづらいかも…
本体も蓋も薄いアルミ製の「トレイルスクリューストーブ」。
耐久性はそれほど高くないかと思われ、熱による歪みも懸念されます。さらに開閉がネジ式のため、歪んだら閉まりづらくなる気が……。
筆者手持ちのエバニュー「Ti ストーブ」が5,280円(税込)なのと比べ、こちらは2,300円(税込)と半額以下。お値段を考えると、耐用年数はそれなりと考えた方がいいのかもしれませんね。
初めてのアルコールストーブやプレゼントにもイチ推し!
可愛さだけでポチるという筆者の浅はかな行為を、全肯定できる魅力が満載だった「トレイル スクリューストーブ」。
やや耐久性が低そうな点は否めませんが、必要十分な実用性に加え、その小ささと手軽さで使用のハードルをグッと下げてくれるのが大きな魅力です。
デザインの話題性も高く、初めてのアルコールストーブやプレゼントにもピッタリ。あなたも、「ハンドクリームじゃないの?」って言わせてみませんか?
▼TAKE A HIKE「トレイル スクリューストーブ(DARUMA)」の詳細はこちら
▼TAKE A HIKE「トレイル スクリューストーブ(TAH)」の詳細はこちら