記事中画像撮影:筆者
料理は「道具」でもおいしくできる
少しだけ大きさの違う、鉄製フライパンが2つセットになったYOKAの「ダブルパン」。鉄のフライパンは高価なイメージがありますが、ダブルパンは2つセットのわりに手頃な価格で、しかも2つあるからこそ“できること”があるんです。
ちなみに筆者は、ダブルパンに出会ってから「料理は道具でもおいしくなる」ことを知るきっかけにもなりました。
今回は、筆者が惚れ込んだダブルパンの魅力を深掘りしていきます!
日本生まれのアウトドアブランド・YOKA
出典:twelve tone
組み立て式の木製チェアやテーブルの製品化からはじまったYOKA(ヨカ)。“休日を最高のものにする”というコンセプトを掲げて2015年に立ち上がったアウトドアブランドです。
「自分たちならではのオリジナル」を貫きながら形状をデザインをし、それを使い込み、何度も改良を積み重ねることで生まれる数々の個性派アイテムたち。
筆者が今回レビューする「ダブルパン」も、もれなく私たちの余暇時間をランクアップしてくれるアイテムです。
「ダブルパン」の基本スペック
ダブルパンのサイズは、大きい方が直径約18cmで、小さい方は約17cm。
直径は1cmほどの差ですが、フチの高さにも若干の違いがあり、大きい方が高さ約3.5cm、小さい方は高さ約2.9cm。大きい方が深めのつくりになっています。
素材は鉄ですが、ただの鉄じゃあありません。ハードテンパー加工という、最初から油がなじんだ状態にする加工が施されており、「コゲつきにくく」「サビにくい」という強みがあります。
鉄製品は性質上、どうしてもコゲつきやサビが出やすい弱点がありますが、ハードテンパー加工のおかげで、手元に届いたらさっと洗ってすぐに使えるのだそう。要は、初回のシーズニングは不要ということですね。これはありがたい。
しかも、このハードテンパー加工は鉄フライパンのスペシャリスト「藤田金属」が生み出した独自加工という点も、安心感が増すポイント。
じつは見た目より軽い!
重さは、大が395g、小が355g。鉄製の調理器具は重たい印象がありますが、持ってみると「見た目より軽いな」、というのが第一印象。
厚みは1.4mm。鉄フライパンというと、分厚いものだと3〜4.5mmほどありますが、薄くできているので軽さにつながっているようです。
推しポイント5つ
1|オーブン調理ができる
先述したとおり、直径18cmと17cmという、微々たる差のフライパンが2つセットの「ダブルパン」。「1cmだけの差のフライパンが2つセットって意味ある?」と思うかもしれません。筆者も使う前はそう思っていました。
でも、それがミソ。なぜなら、ちょっとだけの差だからこそ、片方を上に重ねて、フタのように使うことができるんです。
出典:yoka
上に炭をのせたり、焚き火台の下に入れたりして、ダッチオーブンのように調理可能。フタになる=キャンプ料理のバリエーションが広がるところが「ダブルパン」ならではの魅力です。
出典:yoka
また、2つを組み合わせると高さ約6cmの内部空間ができるので、分厚めのかたまり肉も調理オッケー。
ただの”フタ”ではなく、両方とも取っ手のついたフライパンなので、2つともメイン料理の調理ギアとして活躍します。
(ただし、専用のフタのようにしっかり止まるわけではないのでその点はご注意を)
2|シンプルな料理もおいしく見える
トーストに、焼いたウインナーや目玉焼き。朝ごはんの定番ですよね。お皿にのせるだけだとなんとなく味気ないシンプルなメニューも、ダブルパンで作ってサーブすると「THEキャンプ飯」みたいにサマになるところも、ダブルパンマジック。
しかも、そのまま食卓にサーブしやすい大きさなのでアツアツのまま料理を楽しめます。調理時間10分のメニューも、手抜きっぽく見えないところがとにかく嬉しい……!
3|小ぶりだから扱いやすい
鉄板というと、重たくて、大きくて、持ち運びがちょい面倒……なイメージがありますが、ダブルパンは手のひらからちょっとはみ出すくらいの小ぶりサイズかつ2つを重ねることができるので、収納場所をドドンッと取らないところもいいんです。
荷物パンパンな収納ボックスでも、ちょっとした隙間があればOK。
アウトドアギアはキャンプに限らず、家でも兼用したい筆者にとって、自宅キッチンに置きやすいところもグッド。
4|無骨だけど可愛らしさもあるハンドル
ハンドルもアイアンで、無骨な見た目ではありますが、角がない丸っこいデザインだからこそ、カッコつけすぎず、気合いが入りすぎていなくて、個人的にはちょうどいいバランス……! と思っています。
ちなみにハンドルは溶接で接合されています。職人の手作業であることが伝わるこのワイルドさも味ですね。
5|2つセットで6,050円という良質価格
極めつけは、2つセットで税込6,050円というリーズナブルさ。ちょい焼きから、ガッツリ料理もできる高い実力がありながら、デザイン性や使い勝手もよく、しかも日本製。なのにここまでコスパがいいのは、きっとブランド努力の賜物でしょう……!
ちなみに筆者が記事内で使用しているものは旧作モデル。2024年4月より、取っ手部分にご覧のような型押しのブランドネームが刻印された新バージョンが登場しています。サイズや素材等スペックはそのままに、所有欲をそそる仕様にアプデされていますよ。