10年間靴だけを愛し、選ばれた“精鋭”たち
数多くのブランドを取り扱うシューズショップに10年間勤め、あまたの商品を見てきた筆者。たくさんの靴を履き、それぞれの靴と思い出を作ってきました。
しかし、大切な靴たちを履いていくうえで必ず直面する問題があります。それは靴の寿命です。
スニーカーやデッキシューズなど、タウンユースの靴はデザインは良いものが多いけれど、アウトドアで使うとすぐに汚れてしまったり、ソールが壊れてしまったりと、多くの問題にぶつかります。
たどり着いた答えは、〈定番性〉と〈耐久性〉がある靴
いろいろなモデルを試してたどり着いた結果は、結局のところ、各ブランドから出ている“定番モデル”でした。そもそも飽きない。ファッションとしても合わせやすい。ハズレがない。当たり前ですが、定番モデルにはそれだけの理由があります。
そして、筆者はキャンプに行く機会も多いので、大切なのは靴の耐久性。ここもクリアしなければいけません。
これまで多くの靴にアンテナを張るなかで、アウトドアでも安心して使える靴とたくさん出会ってきました。今回は、アウトドアでお洒落に飾れる、筆者のスタメン靴を5つご紹介したいと思います!
永久保存靴「これが私の神シューズ」5選
1.この柔らかさが病みつきになる|ダナー「ミズグモフリップ」
移動時やアウトドア後の疲れを癒してくれる“リカバリーシューズ”として活躍しているのが、ダナーの「ミズグモフリップ(通称:ミズグモ)」です。
ミズグモには「鼻緒タイプ」と「スライドタイプ」がありますが、筆者はノンストレスな「鼻緒タイプ」を愛用しています。
スライドタイプは、人によって横幅や甲が合わなかったりすることがありますが、鼻緒タイプはスライドタイプと比べると甲部分のストレスが少なく、快適に動くことができます。
ミズグモの一番のよさは、雲の上にいるかのような究極の履き心地を体感できること。
最近人気の「ウーフォス」もミズグモと同じカテゴリーに分類されると思いますが、筆者の場合ウーフォスはクッションが柔らかすぎて逆に疲れてしまうため、ミズグモのほどよいクッション性に心地良さを感じています。
濡れても問題なし! 外に置いておけばすぐに乾きます。
紫外線での劣化に強いEVA素材を採用しているので、へたりにくく、耐候性も◎。夏場のキャンプや少し水遊びをする際は、これを履いていることが多いです。
お出かけの際もミズグモにすぐ履き替えれるよう、夏場はクルマの中に常備しています。
ダナー ミズグモフリップ
素材 | 半合成繊維(EVA) |
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表地 | エチレン酢酸ビニル (EVA) |
2.ブサカワで憎めないサンダル|キーン「ニューポートH2」
キャンプで使用率の高い、足元の相棒は、キーンの「ニューポート H2」。20年もの間、愛され続けている大ベストセラーモデルです。
あまり知られていませんが、モデル名のH2は「水の元素記号(H2O)」を意味していて、水辺でのアクティビティも可能という意味です。
カラー展開豊富で、お気に入りの1足を見つけることができます。筆者は3色所有していて、気分によって履き替えています。
上から見るとグルカサンダルのようなデザインでとても格好いいです。
安心のグリップ力とクッション性があり、耐久性も抜群。キャンプや山の悪路でも頼りになります。
甲部分にはドローコードのような「バンジーシューレース」を使っているので、脱ぎはきが簡単で、とても心地よいフィット感をもたらしてくれます。
キャンプ中の着脱はひもだと面倒なので、とてもオススメです。
少しボテっとしたデザインが魅力的。ブサ可愛さがあり、太めのパンツでもキレイめパンツでも抜け感を出してくれる便利な1足です。
キーン ニューポートH2
アッパー素材 | ウォッシャブルポリエステルウェビングアッパー |
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フットベッド素材 | EVAフットベッド |
アウトソール素材 | ノンマーキングラバーアウトソール |
3.楽履きオシャサン|モンベル「ソックオンサンダル」
上で紹介した「ニューポートH2」のように、スポーツサンダルはホールド感があっていいけど、もう少し着脱をラクにしたい。そんなときにはこちら、モンベルの「ソックオンサンダル」。
名前の通り、靴下を履いたままでもそのままサッと履ける、超ラクちんサンダルです。
しかも驚きの定価、3,850円……!
コスパのよさはもちろん、全国のモンベルで販売されているので購入しやすく、カラー展開が豊富なところも◎。
そして、片足重量200g以下と超軽量で、持ち運びもストレスフリー。トラベル用のバッグにも収納しやすいサイズと重さです。
靴下のまま履けるので、キャンプ中のアウトドアシューズからの履き替えも手間なし。もちろん裸足で履いても、快適に動けます。
比較的オールシーズン使いやすいので、こちらもクルマに常備しています。
雨の日でも、山のなかでも|サロモン「XA PRO 3D GORE-TEX」
雨でも山でも、アウトドアでガシガシ使いたいときには、サロモン「XA PRO 3D GORE-TEX」の出番。
同メーカーの代名詞ともいえる、ベストセラーのトレイルランニングシューズです。
そもそもトレイルランニングシューズは、アスファルトよりも柔らかい山道や、岩や小石等がある道を走るランナー向けに売り出されているシューズ。そのため、悪路での安定感やぬかるんだ地面でのグリップ力は抜群です。
それでていて軽量性があり、ソフトな履き心地なので、普段使いにも最適。
さらにGORE-TEXの完全防水仕様なので、急な雨が降ってきても安心です。
シューレースは、サロモン独自の特許取得「Quicklace」を使っていて、これがまた便利。
靴ひもを結ぶ必要がなく、瞬時に調節可能。激しく動いてもゆるみません。動きやすく、脱ぎはきもしやすく、まさにアウトドアに特化したシューレースシステムです。
さらに、この「Quicklace」を簡単に収納できるポケットもついているので、内側にしまうことでスッキリとした格好いい印象を与えてくれます。
オールブラックカラーは横からのシルエットもシンプルなので、どんなコーディネートでも合わせやすいところもお気に入り。
ロングパンツにはもちろんのこと、夏は上の写真のようにショーツに靴下スタイルもGOOD。
アウトドアシューズにはない、トレランスタイルのクールな格好よさがあります。
サロモン XA PRO 3D GORE-TEX
メイン素材 | ゴアテックス |
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表地 | エチレン酢酸ビニル (EVA) |
タフすぎるブーツ|ダナー「ダナーライト」
最後の1足は、アウトドア界の重鎮ダナーの王道モデル「ダナーライト」。
シューズ内部がGORE-TEX素材で覆われており、どんな環境でも足元をしっかり守ってくれるアメリカ製アウトドアブーツです。
これは余談ですが、よくある「スニーカーのGORE-TEXモデル」は、上側だけにGORE-TEXが使用されているのに対し、ダナーライトはシューズ内側が靴下のようにGORE-TEXで覆われているので、全方位から防水します。
また、1枚の素材で包まれているので履いたときのフィット感が格段にいい!
男なら一度は憧れるであろう、MADE IN USA。タグでついているのも惹かれるポイントです。
さらに、ソールはビブラムソールの安心感。このビブラムソールは、優れた耐久性とグリップ力を兼ね備えていて、砂利道や山道などの難路に強く、雨でも滑りにくいハイスペックなソールです。
しかもソールは張替えが可能なので、どれだけ削れても修復できるところもいいんです。
ブーツは暑い印象がありますが、前述したように「防水透湿」素材のGORE-TEXを使っているので、夏でも快適。ショーツとロングソックスを合わせて履きこむことができます。
個人的な体感ですが、ほかのブーツよりは圧倒的に蒸れず、夏のイヤ~なべたつきも感じにくいです。
定期的に手入れをしていけば、ー生モノの相棒に一なりますよ!
ダナー ダナーライト
アッパー素材 | 防水レザー |
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ソール素材 | ラバー(ビブラムソール) |
足元を最適化すれば、“全天候”でキャンプが楽しめる
今回紹介したシューズは、ミズグモを除き、どれも10年近く愛用している歴代選手です。
キャンプ中は地面の状態が悪かったり、ケガをしやすかったりと、足元のコンディション次第で楽しいキャンプにできるかが決まってくると思います。だからこそ、タフで、デザインも良くて、扱いがしやすいモデルが一番ですよね。
それぞれのシーンに合ったお気に入りを見つけることで、キャンプの時間はさらに楽しくなること間違いなし。相棒を見つけて、大事に履いてあげましょう!