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目玉焼き

【まさかの2階建て?!】ユニフレームの最新・鉄板の「上の部分」ってどう使う?可能性を探った結果……

ユニフレームといえば、焚き火台やテーブルなどのロングセラーで知られる有数のアウトドアブランドですが、ときどき攻めたアイテムを発売します。今回ピックアップするのは、網を取り付けることができる鉄板「ソロ鉄250」。文言だけではちょっと意味がわかりませんね。そんな独特ギアを実際に使ってチェックしてみました!

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目次

ユニフレームの2階建てのソロ鉄板が気になる!

ユニフレーム ソロ鉄250

ソロキャンプがスタイルとして定着した昨今、ソロ用の鉄板が各社からリリースされています。そんななか、国内有数のアウトドアブランド・ユニフレームが発売した鉄板がこちらの「ソロ鉄250」。

最大の特徴は網を取り付けることができて、2階建ての構造になること。

網の部分は、食材の保温に役立つ……らしい

ユニフレーム ソロ鉄250

「焼いた食材を網に載せると保温される」とのことですが、自分が実際に使うシーンが想像しにくいんですよね。そこで実際に現物を使い、どんなふうに便利なのか、はたまた便利ではないのか、正直にレポートします!

ユニフレーム ソロ鉄250

というわけで、さっそく通販で入手しました。ソロ鉄250は、鉄板と網のセットで構成されます。まずはじっくり観察してみましょう。

早くレポート結果を!という方は、記事冒頭にある目次の「いろいろ焼いてみた」の項目をクリックすれば一気にスキップできますよ。

ユニフレーム ソロ鉄250

●使用時サイズ:約25×14.7×6(高さ)cm ●収納時サイズ:約25×14.7×3(高さ)cm ●材質:鉄板/黒皮鉄板4.5mm厚加工、焼網/ステンレス鋼 ●重量:約1.45kg

「ソロ鉄250」のスペックは?

ソロ用鉄板としてはゆったりサイズ

ユニフレーム ソロ鉄250

ソロ鉄250という製品名が示す通り、長辺は250mm。短辺が147mmと横長な形状です。大きめの肉も焼きやすい、ソロ用としてはゆったりとしたサイズだと言えるでしょう。

右端にある細長い穴はハンドルを通すためのもので、上部の2か所の穴が2階部分の網を取り付けるための穴です。

充分な厚み4.5mm

鉄板 厚さ

厚さは4.5mm。今までいろいろな鉄板を使ってきましたが、充分な厚さだと思います。これが頼りない厚さだと蓄熱性は下がり、食材が焦げ付きやすくなるんですよね。

鉄板単体の重さは1kgちょっと!

鉄板 計量

実測した重量は1,272g。公式サイトのスペック表記では「約1.45kg」となっていますが、これは網を合わせた重量でしょう。鉄板単体では1.2kg台半ばといったところです。

保温用の網の取り付け方は?

網の取り付け

最大の特徴である、保温用の網を取り付けてみます。2か所の穴に、網のフレームの脚を差し込みます。完成状態を見たことがあれば、方向に迷うことはないでしょう。

フック機能で固定される仕組み

フックで固定

差し込んだだけでも外れやすいとは感じませんでしたが、さらにフックで固定します。ロック機能というわけですね。

ユニフレーム ソロ鉄250

完成しました。組立サイズは高さが6cmとなります。鉄板と網との距離は5cm強といったところ。

思っていたより高さがあり、これで保温なんてできるんだろうか……と少々不安を覚えました。

ユニフレーム ソロ鉄250

ちなみに網を使わないときは、後方に倒しておくことができます。これなら大きなステーキ肉を焼くときも、邪魔になりませんね。

ちなみにハンドルは別売りです

ウェ~ブ焼網ハンドル

鉄板を持ち上げるためのハンドルは、同ブランド製品であるこちらの「ウェ~ブ焼網ハンドル」が推奨されています。

別売りではありますが、税込みで990円と良心的な価格なので財布へのダメージは小さなもの。それにBBQで焼き網を持ち上げるときなど、他のシーンでも流用できます。

ウェ~ブ焼網ハンドル

ソロ鉄250で使う場合は、鉄板のサイドに空けられた細長い穴に差し込んで。さすがユニフレームの純正品同士、フィット感は上々でした。

「ソロ鉄250」でいろいろ焼いてみた

ウィンナーを焼く

さっそくキャンプ場でウィンナーを焼いてみました。保温網を後方に倒したことで、ウィンナーいじりの邪魔にはなりません。ソロ用鉄板としては広めの面積により、快適に焼くことができました。

皿代わりにも使える!網のフチが食材の落下防止にも

ウィンナーを網にあげる

おいしそうな焼き目がついたところで火を止め、保温網に移動。保温うんぬん以前に、こうして皿代わりになるのが便利ですね。ちなみに網のフチのワイヤーがストッパーの役割を果たし、食材が落ちにくいという小技も効いています。

なるほど、保温しながら飲める!

ウィンナーを食べている様子

ウィンナーをつまみに、ゆったりとハイボールを飲んでいます。火を止めたというのに網の上はじんわりと暖かい状態で、ウィンナーが冷たくなりません。なるほど、こりゃいいですね。

「いや別に火を止めるだけでいいんじゃ……」と思われた方がいるかもしれませんが、鉄板はなかなか冷めないので、ゆっくり飲んでいる間にだいぶ焦げてしまいます。

保温網に手をかざす

手をかざすと、鉄板の余熱がじんわりと伝わってきました。冷たい皿に移したら冷めてしまう、かといって鉄板に置いたままでは焼きすぎてしまう……そんなジレンマを解消するアイテムなのだと感心しました。

この状態でさらに次の食材を焼いていたら、保温性能はさらに向上したことでしょう。もちろん食べるごとに1本ずつ焼けば保温の必要はありませんが、燃料を長時間使うことになるし、面倒です。

焚き火の炎で焼き肉もしてみた

焚き火で焼肉

次は焚き火で焼き肉をしてみましょう。保温網という避難場所があるので、火力調整が難しい焚き火の炎でも安心感があります。

鉄板に並んだお肉

焼けた肉を保温しつつ、次の肉を焼き始める……という連携を鉄板上で行うことができました。保温網があるので焦げる前に急いで食べる必要がなく、また焼き済みの肉が皿の上で冷めきってしまうこともありません。ビール片手にゆっくりと焼き肉タイムを過ごすことができました。

さて、ここで鉄板の蓄熱性を動画でご確認ください。

火から下ろしても、しばらくは肉を焼き続けていますね。たとえ火にかけていなくても、しばらくは保温性能が持続するのも納得です。

燻製ができるかも!

保温網にベーコンを乗せて燻製

2階建ての構造を利用し、燻製ができるのではないかと思いつきました。燻製チップを鉄板に、食材を保温網に設置することで、煙が立ち昇って食材を燻してくれることでしょう。

保温網にベーコンを乗せて燻製

……と思いきや、風で煙が流されてうまくいきませんでした。もうもうと煙が昇ったわりには燻製香は微々たるもので、ベーコンはちょっとだけ風味が増した程度で終わりました。

しかしウインドスクリーンを立てたり、さらにその上にフタをしたりと、改善の余地はアリアリです。きっと次はうまくできるでしょう。

鉄板的に目玉焼きもイケる?

ソロ鉄250 ウィンナー 卵

ソロ鉄250と過ごした一夜が明け、朝食にウインナーと目玉焼きを焼いてみることに。まずはウインナーを焼き、網上で保温しながら目玉焼きをつくりましょう。

鉄板のフチは前後しか立ち上がっていないので、横から卵がこぼれ落ちはしないか、検証する意味もあります。

目玉焼き

じゅうう……ウインナーを保温しつつ、目玉焼きが焼き上がっていきます。順調に見えますが、正直に伝えないといけないことがあります。

それはウインナーを網に乗せた状態では、網が邪魔でうまく卵を割ることができなかったということ。卵を割る工程では、ウインナーはいったん皿に逃しました。

目玉焼き

卵がこぼれ落ちるかどうか問題は、セーフでした。鉄板の両サイドのフチは立ち上がってはいませんが、溝が掘られているのでそこでストップ。これなら肉から出た油も流れ落ちにくいですね。ただしテーブルの水平をしっかり出しておくことが条件となります。

ユニフレーム ソロ鉄250

焚き火で沸かしたお湯でインスタントの味噌汁を用意し、朝食が完成。目玉焼きをこなした鉄板に、まったく焦げ付きがないことをご確認ください。

ここで「ソロ鉄250」の保温力テストを敢行

ユニフレーム ソロ鉄250

最後に網の保温力を確かめてみましょう。2枚のハンバーグを焼いて1枚は保温網に、もう1枚は皿に乗せて、15分後に内部の温度を計測してみました。気温は18℃です。

アッツアツに両面を焼きました。火を止めて計った内部の温度は、85.8℃。温度計の先っちょがハンバーグを貫通して鉄板に当たっているかもしれませんが、肝心なのはここからの温度変化です。

ハンバーグの温度を計測

15分後、皿に乗せておいたハンバーグ内部は37.3℃でした。気温18℃ですから、こんなものでしょう。

保温網の上でハンバーグの温度を計測

一方、保温網に乗せておいた方は53.2℃! 皿に乗せておいたハンバーグより、15.9℃も高い結果となりました。15分前に火を止めたというのに、これほどの差が生まれました。保温網の実力は本物です。

ユニフレーム ソロ鉄250

●使用時サイズ:約25×14.7×6(高さ)cm ●収納時サイズ:約25×14.7×3(高さ)cm ●材質:鉄板/黒皮鉄板4.5mm厚加工、焼網/ステンレス鋼 ●重量:約1.45kg

使用で注意すべきところは?

保温しながらの調理は食材を選ぶ

ユニフレーム ソロ鉄250保温網の使用中は、真上から見るとこのような状態。鉄板の方にスパイスを振りたいときや、大きな肉をひっくり返したいときなどは、保温網が障壁として立ちはだかるでしょう。

先ほどの目玉焼きもそうでしたが、「網で保温しながら鉄板で調理」できるのは、食材を選びます。

ハンドルが微妙に接触

ウェ~ブ焼網ハンドル

「ウェ~ブ焼網ハンドル」を鉄板に差し込む際は、このような角度でアプローチします。このときにハンドルが保温網にぶつかりがちでした。網を後方に倒した状態ではまったく問題ありませんが、何か食材を保温中の場合は慎重さが求められます。

収納袋は自分で用意を

ユニフレーム ソロ鉄250

使い終わった鉄板は、油を塗って紙に包んでおく必要があります。鉄板単体なら紙だけでもいいと思うんですが、当製品はセットで成立するアイテム。専用の収納袋が付属してほしいところでした。筆者はちょうどいいケースがいまだ見つからないままです。

保温用の網は鉄板界で唯一無二!

ユニフレーム ソロ鉄250

保温用の網を常に装着していると、肝心の鉄板が使いにくいと感じてしまう瞬間がきっとあると思います。「網を付ければ保温もできる」とオプション的に捉え、あくまでも主役は鉄板、ここぞというときに網を出動させるのがスマートでしょう。

それでも保温用の網なんてソロ鉄板界では唯一無二ですから、その価値は大きく評価できるものです。

ユニフレーム ソロ鉄250

ユニフレームがときどき投げる変化球かと思っていましたが、実力は確かなものでした。長辺25cmのゆったりサイズも絶妙に新鮮だし、もっと話題になっていいアイテムだと思います。

鉄板をお探しの方はこちらも参考に!