まずは「フォールディング ファイヤーピット」の基本スペックをチェック!
こちらが、今回ご紹介するモンベルの焚き火台フォールディング ファイヤーピット 。焼き網、収納ケースが付属しています。
組み立て・収納サイズは?
使用サイズは、3〜4人で囲むのにちょうど良いサイズ感です。本体には、丈夫でメンテナンスも簡単なステンレス鋼を採用しています。
収納時は厚さ5cmとスリムボディーなので、積載時のわずかな隙間にも収納できます。ためしに手持ちの収納ボックス(トランクカーゴ50Lモデル)に入れてみると、寝かせた状態でしっかり収まってくれました。
もちろん収納ケースも付いているので、焚き火台だけでも持ち運び楽々。本体と焼き網をすべて入れると重量は4.3kgです。
参考までに、定番焚き火台のユニフレーム「ファイアグリル」は重量約2.7kg。スノーピーク「焚き火台L」は5.3kgと、ちょうどその中間をとった重さといったところ。
超軽量タイプ! とは言い切れませんが、薄型の収納サイズも相まって、十分な携行性の良さを感じさせてくれるデザインです。
【これって本当に効果あり?】燃焼効率をアップさせる構造
冒頭でお伝えした通りこの焚き火台の最大の特徴は、燃焼効率が良いということ。なんでも「ドラフト効果」と「二次燃焼」を促す構造にこだわりがあるのだとか。
……難しい話に聞こえてしまいますね(笑)。とりあえず、火を入れる前に焚き火台を観察してみましょう!
パッと目に付くのが、深型にデザインされた燃焼室。そして下の方を見渡すと、いくつも空気孔があるのが分かりますね。この空気孔の出口は、どうも二手に分かれているようです。
安定した燃焼が続く深型デザイン
まずは、この短辺の空気孔。これは、一次燃焼に必要な空気の取り込み口。
深めにデザインされた燃焼室は、この一次燃焼で暖まった空気が上昇し、常に新鮮な空気を取り込もうとする現象「ドラフト効果」を発生させるのに好都合な設計とされています。これにより、焚き火で安定した薪の燃焼が続くのだそう!
煙や燃え残りも少ない?!二次燃焼を促す構造
さらに空気孔(赤矢印)はこちらにも! ここから入った空気は、二重構造になった壁の内部を通って暖められながら上昇。熱風となりが排出孔から飛び出します。
ここで先ほどの一次燃焼で燃やしきれなかった、煙の原因となるガスを燃やす「二次燃焼」を促してくれます。
図解でみると一目瞭然!
難しい話をすっ飛ばすと、この構造により効率よく薪が燃焼し続けてくれることで、煙や燃え残りが少ないっていう夢のような焚き火台なんです。
しかし実際に焚き火をしてみないことには、これらの「燃焼効率が良さ」が分かりませんよね。というわけで、その実力を試すべく実践スタートです!
「フォールディング ファイヤーピット」を実際に使ってみた!
簡単すぎる!組み立ては、たったの3秒
モンベルの「フォールディング ファイヤーピット 」は、燃焼室とフレームの一体型。そのため組み立てがとても簡単! 本体をガバッと開いて、ロストルを底に設置するだけ。難しい工程は一切ありません。
※ロストルの向きに要注意
ただし組み立て時に、注意することが! それは本体の底に設置するロストルの向き。しっかり空気の通り道を作るために緩やかなV字デザインのロストルは、山が上になるように設置するのが正解。
というのも、まさに筆者はここを見落としており、反対向きに設置し使用してしまいました。お恥ずかしい。皆さんは、くれぐれもお気をつけください!
火を起こしてみる
まずは何も考えずに火を起こしてみます。固形タイプの着火剤の上に、焚き付け用に細かく削った薪(針葉樹)をひと握り投入! 着火します。
すぐさま火が燃え移ってきたところで、さらに1本の薪を半分に割った中太サイズの薪(針葉樹)を3本入れます。
次に太めの薪を追加しようと手に取り振り返ると、すでに先ほど入れたばかりの薪が火柱を上げています。本当に火が回るのが早い!
続いて、試しに手首ほどの太さのある薪(広葉樹)を1本だけ投入。今回は、あえてこれだけの“少なめ”な薪の量で燃やしてみます。
ちなみに燃焼室には、最大長さ40cmまでの薪を入れることができるので、一般的にキャンプ場で販売されているものあれば、すっぽり収まりますよ。
そうこうしているうちに太薪にもしっかり火が……! ここまで着火剤に火を入れてから2分足らずです。凄い。
この日はほぼ無風で、正直「焚き火台に風を送らないと火が消えちゃうんじゃ?」なんて思っていたのですが、このフォールディング ファイヤーピットは筆者の安易な予想をいとも簡単に裏切ってきました。
せっかくなので、このまま最後まで様子を見届けます。