少ない薪でもしっかり燃える!燃焼中、イヤ〜な煙も出ていません
本格的に太薪が燃焼を始めました。たったこれだけの薪の量で、驚くほど炎の高さも出ています。煙もほぼ出ず、純粋な炎の美しさが際立ちますね。
焚き火台の中を覗くとムラなく全体に引火しているのが分かります。通常ならここで薪の追加をするところですが、とりあえずこのまま放置して、炎が消えるのを待ちましょう。
燃え残りは……?
こちらが鎮火した状態。確かに燃焼効率に優れているせいか、最後までしっかりと燃え尽きるので、燃えかすの量も一般的な焚き火台に比べると少なめな印象。
一旦灰捨て場まで焚き火台を持っていき、片づけ。灰の入った状態で焚き火台を運んでも、燃焼室の高さがある分、風で中の灰が飛ばされる心配がありません。これは地味に嬉しいポイントでした。
ひと通り終えてみて、焚き火の最中に「あーでもない、こーでもない」と薪を組み替え続ける必要がないほど、あっという間に燃焼が進んでいったことに衝撃を受けた筆者。
その底力をもっと試したくなり、ちょっと無謀な実験をしてみました。
【良い子はマネしないで!】焚き火台に容量いっぱいの薪を入れたらどうなるのか
さて、少ない薪でも豪快な燃焼を見せてくれたフォールディング ファイヤーピット。次は、そんな焚き火台に対して容量MAXの薪を投入したらどうなるのか、試してみます。
使用した薪がこちら! 焚きつけ用に削った細薪(針葉樹)をひと握り分と、太薪(広葉樹)を5本用意。全て焚き火台に入れると、燃焼室の高さから薪がハミ出さない限界の量での燃焼実験です。
着火剤を入れ、焚きつけ用の細薪に火を入れます。通常焚き火を楽しむ場合は、もう少し火が回ってから太薪を少しずつ追加するのが正しい使い方ですが、今回は焚き火台の燃焼効率を試すべく、この超・種火の状態で太薪をズカズカ投入してみました!
※今回の使用方法は推奨されていないので、真似はしないでくださいね
太薪を計5本入れたところでパンパンに。三段重ね状態といったところでしょうか。ここで最初の焚き火の時には、全く出なかった煙が大量発生!
これには2つの原因が。ひとつは撮影当日、途中から小雨が降ったり止んだりな天候になり、薪を盛大に湿気させてしまったこと。
そしてふたつ目は、煙の原因となるガスを燃やし尽くしてくれる二次燃焼用の排出孔を薪でほぼ覆ってしまったこと。これではせっかく考え抜かれた構造が活かされず、煙が発生してしまうというわけです。
最初の焚き火の際に煙が出なかったのは、構造がしっかり働き、二次燃焼を促していたのだと再確認!
「この実験は見せられないな」と思っていた矢先、何やら端の方に炎の存在が……。
試しにこちらも時間を測っていたのですが、火種の状態から2分も経たずに端の方から火が上がってきました。並列に薪を並べ、空気の通り道もほぼ作らずにこの結果……信じられます?
次第に、火柱が高くなってきました。よく見みると、二次燃焼を促す排出孔の位置に沿って、薪が白くなり始めているのが分かります。
そしてこちらが下部の薪が燃えつき、全体に火が回り、燃焼室7分目ほどの高さまでの薪の量になった状態。圧倒的な火力で、二次燃焼によるスジのような炎の流れに、惚れ惚れしてしまいます。しっかりと二次燃焼が行われている証ですね。
正直無茶苦茶な実験をしたため、ここまでの結果になると思っていなかった筆者。もうこの焚き火台の虜です。
線を描くかのように流れる炎、美しいですね。
本当に見ていて飽きることのない焚き火台です。深型デザインの炉は、薪が燃え崩れ落ちる心配がないのも良いですね。
ここで念の為、正しい燃料の追加方法をお伝えしておきます。
正しい燃料の追加方法
①着火剤の上に燃料を置き火種を作ったら、徐々に大きい乾燥した薪を追加しましょう。
②燃焼が進んだら、燃焼室の上部まで薪を積み込むことができます。ただし過剰重鎮してしまうと燃焼が不完全になり煙が発生するので注意!
③必要に応じて、燃料を追加してください。追加した際は、耐熱性のある器具を使い、火をかきたて空気の流れができるようにしましょう。
この後も存分に焚き火を楽しんだ筆者。炎が定着するまでのスピードが早く、火の手入れをし続ける必要がない燃焼効率の良さは、キャンプ初心者さんにぴったりなメリット尽くしだと実感しました。
別売りのゴトクを合わせれば、焚き火調理もできます
ちなみに今回ご紹介したモンベルの「フォールディング ファイヤーピット」。前述しましたが焼き網付きなのでBBQが楽しめるのですが、別売りの「クッカースタンド」を合わせれば焚き火調理も可能です。
シンプルなゴトクなんですが、本体の溝に固定できる設計なので調理中にズレることはありません。また溝は4箇所あり、左右、中央とお好きな位置にゴトクが設置できるようデザインされています。
ダッチオーブンなどの重い調理器具をのせることができ、暖を取りながら美味しいキャンプ飯を楽しめます。ただし、燃焼効率が良すぎるがゆえに、火加減の調整はやや難しめ。
調理する際は、小さめの薪をその都度追加して火力調整してくださいね。
「フォールディング ファイヤーピット」の詳細はこちら
「フォールディング ファイヤーピット クッカースタンド」の詳細はこちら
見た目以上の実力誇るモンベルの「フォールディング ファイヤーピット 」
パタンと折りたためる携行性に優れた焚き火台なのに、二次燃焼を促す本格的なギミック。初心者さんはもちろん、見惚れてしまうほどに美しい炎は、既に焚き火台をお持ちの方にも体感してほしいレベルでした。きっとこの焚き火台は、長く愛され続ける定番品となるでしょう!
揺れ動く炎を動画でもどうぞ!
動画では、よりリアルな燃焼の様子をお届け。美しい燃焼の様子をご覧ください。
Text:GGGC
Photo:編集部