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伝統の加工スタイルに挑戦!江戸時代から愛される木工トレイを作ってみよう(2ページ目)

粗彫りをする

粗彫り

ここでは、木材の内側を所定の深さまで彫ります。まずは丸太を真ん中から斧で割り、もう一度半分にカットしましょう。
削る
削り馬(※2)に板を挟み、表と裏をセン(※3)で削って均一の厚みに(約20mm)。その後、板を縦に挟んで両側を削って幅を揃えましょう。センを持っていない場合は、カンナでも代用可能です。

ノコギリでカット

※2 上の台に材料を挟み、ペダルを踏んで固定する道具
※3 大きな板や、長い棒を削るときに用いる道具。両手で持ち、手前に引いて削る

削り馬の後ろに木材を当てて固定し、ノコギリで任意の長さにカット。削り馬がなければ、作業台でも代用可能です。

その際は、材を載せて手でしっかり押さえるか、クランプで固定してノコギリで切りましょう。
目安の線を引く
木裏(芯に近い側面)を上にして、縁から8mmと12mmのところに目安の線を引きます。外側の線同士が交わるところには、半径20mmの円弧を描いてください。

外側の線は横から見た縁のてっぺん、内側の線は縁の底を表します。これは作業を進めるうえで、とても大切な工程です。
四隅から彫る
木裏(芯に近い方)に目安の線を引いたら、削り台(写真は著者自作のもの)に木材を固定して四隅から彫り始めます。45度に丸ノミを傾けて、角に書いた円弧の中央から内側に木槌で叩き入れてください。

その両側にも少し重なるように、ノミを叩き入れましょう。すると、円弧に沿ってノミの跡が3つ並びます。
平ノミを叩き入れる
続いて、木口と木端(木材の芯に直角な断面)に平ノミを叩き入れます。どちらもノミの角度は45度。

木端側は木目に沿っているため割れやすいので、木口より軽めに叩いてください。
丸ノミで彫る
丸ノミで底を掘る際は、体に近い側の中央あたりから左端へ。溝と溝の間は、平ノミの幅と同じぐらい空けておきましょう。

左側を彫り終えたら板を反転させ、溝を端から端までつなげて掘ってください。
平ノミで彫る
平ノミで溝と溝の間をさらって平らに。一度の作業で5mmほど掘り下げることが可能です。表面が平らになったら溝を彫り、同じ作業を繰り返しましょう。
深さを測る
角棒に竹串を差した道具を用意して、最も深い場所の深さを測ってください。底の厚みが6〜7mmになったら、次の作業に進みましょう。
丸ノミで彫る
丸ノミを垂直に持ち、円弧に沿ってノミの跡3か所に叩き入れてください。木口の壁は、刃先を外側の線に合わせて彫ります。

この際、溝の底を内側の線と平行にするのがポイント。
壁の隅に向けて平ノミを叩く
木口側をキレイに仕上げるためには、平ノミの平らな面を上にして、壁の隅に向けて叩くのがコツ。強い力をかけすぎると割れてしまうので、注意が必要です。

上からも丸ノミで軽く叩くと、余分な材を取り除けます。
四隅・木口の仕上げ彫り終了時点
こちらは、四隅・木口の仕上げ彫り終了時点の写真。木口は硬いので、生木のうちに掘り終えるようにしましょう。

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