ヒルバーグの「ケロン」に憧れてるけど被りたくない!そんな人にはノルディスクの「オップランド」はいかが?

2019/08/05 更新

憧れのヒルバーグ製のテント。なかでも「ケロン」はとても人気で、ユーザーもかなり増えていますよね。しかし!気になるのはやはりそのお値段……。品質が高い分、それ相応の高価格になってしまいます。そんな悩みを抱えているキャンパーにおすすめなのが、ノルディスクの「オップランド」です!今回は、このよく似た2つのかまぼこ型テントについて、比較検証したいと思います。


記事中撮影画像すべて:筆者

「ケロン」に似ている「オップランド」もいい感じ!

出典:楽天
ヒルバーグ、不動の人気モデル「ケロン」。欲しいけど、人と被るので手を出すかどうか迷っている……。そんなお悩みをお抱えの方に、別の選択肢を見つけました。それが、ノルディスクから発売されている「オップランド」。
出典:Nordisk
見た目が似ていますが、認知も使っている人もまだまだ少なめ。インスタグラムのハッシュタグで製品名で検索してみると、オップランドの方はシリーズすべてを含めても関連画像は250件程度しかありません(2019.7.17時点)。これはケロンの3,000件の10分の1以下の数字。

今回は日本では魅力があまり知られていないオップランドの実態を、ケロンと比較しながら紹介していきましょう。

見た目はソックリ!耐風性に強いフォルム


手前の緑のものがヒルバーグの「ケロン4GT」、奥のレッドカラーのものがノルディスクの「オップランド3 LW SI」です。

どちらもカマボコ型と呼ばれることもある、円柱を縦に半分に切って寝かせた様な形をしています。形からも感じ取れるように、半円をピタッと地面に押さえつける様な構造で、全高が低く、耐風性能は抜群にいいです。

出典:Hilleberg
地を這うブリザードが吹きすさぶ様な過酷な状況でも、飛ばされずに耐える設計。ヒルバーグとノルディスクはともに、北欧の雄大でときに厳しい自然環境のなか育まれたブランド。それだけでも信頼感が増しますね。

ケロン4GTとオップランド3 LW SI、それぞれのスペックと違いを比較


収納時パッケージの大きさです。左がオップランド(約13×18cm)、右がケロン(約32×54cm)です。同じ3~4人用テントなのに収納時の大きさがこれだけ違うのですから、当然、重さも大きさも構造も違ってきます。フロアシートはどちらも付属。

それぞれ別々に設営し、スペックの紹介と違いについて触れていきましょう。

まずはノルディスク・オップランド3 LW SIから!


オップランド3 LW SIは、軽くて丈夫なシルナイロンと呼ばれる素材を使った最上位モデルです。空気力学も考慮されたトンネル構造。シワも出にくく、初めての設営でしたが簡単に張ることができました。

カラーは公式サイトだと「レッド」とシンプルに表記されてますが、なかなか日本製ではお目にかかれない色合いで、どこか品があります。


外側のフライシートは、3層のシリコンコーティングが施されています。肌ざわりもよく、日にかざすと透けるほど薄くて軽いですが、引っ張ったりしてもびくともしない頑丈な作りになっています。

サイズと重さがとてもミニマム


オップランド3 LW SIの収納時サイズがこちら。13×18cmと非常にコンパクトで、重さもおよそ2kgと子供でも軽々と持てました。最大4人まで使えるテントとは思えないサイズ感です。

後ろ側のコンプレッションベルトを締めれば、更に圧縮して小さくすることも可能。ザックに入れて、グループで自然の中に分け入る冒険のようなシチュエーションにはもってこいですね。

ただ設営時の縦幅は430cmとかなりあるので、日本の山のテント場では平面の確保が難しいでしょう。本来の使用想定としては、北欧のラップランドのようななだらかな大地を、数日掛けて歩いて旅する際に使用するイメージですね。


ポールとペグの収納袋は一体式。隅々まで簡素で合理的な工夫がされているな、と感じました。DAC社製のジュラルミンポールも細く軽量です。

耐水圧はフライシートが2,000mm、フロアシートが8,000mmと必要十分に備わっています。

シンプルなデザインと使いやすい構造


リフレクターの入ったガイライン。必要最小限の細さで、軽量化へのこだわりがここでも感じ取れます。


通気孔付近にはシンプルにノルディスクお馴染みのシロクママークのプリントが配されています。


付属のインナーテントと外側のフライシートを繋ぐのは、金属製の輪っかをプラスチックのパーツに引っ掛けるだけの簡単な構造。見た瞬間に理解できる作りですね。

全てがシンプルで余計なものが見当たらない合理的なデザイン。だからこそ直感的に設営が可能で、扱いやすいのだと思いました。


吊り下げ式のインナーテント。こちらもフックをシリコンゴムの輪に引っ掛けるだけの簡単構造。

居住性も問題なし


広々としていて、この広さなら家族でも快適に過ごせますね。手前の出入口はメッシュで大きく開きますが、奥はあまり大きくは開きません。


大人3人でちょうど、4人だとすこしキツイかな? というくらいの横幅です。しかし高さはケロンよりも10cmほど高く、圧迫感はないので居住性は悪くありません。座ったり寝転がって過ごすのにはとても快適ですね。


インナーテントの中に横長のメッシュポケットが付いているのも便利。収納袋やペグ袋などの、失くしがちな小物を入れておくといいですね。

前室もけっこう広い


前室のドアパネルを全て開放した様子。見るからに広い前室のスペースをチェックしていきましょう。


巻き上げたドアパネルは裏に設けられたポケットに収納できます。こんな所もシンプルで合理的です。


思っていたよりもずっと前室が広く、雨天時に食事をするなどとても使いやすいスペースです。小さな子供用の自転車なら入ってしまう広さがあります。

また食事ができると言っても、基本的にテント内での火気使用はNG。換気口も小さく、熱に弱いシルナイロン素材を使ったテントなので、くれぐれも火気は使用しないようにしましょう。

遮光性は気になるかも……


今回試したオップランド3 LW SIは、軽量化を追求したモデルのためか換気口の数が少なく、生地の遮光性は強くはありません。そのため真夏の炎天下ではかなり暑くなるでしょう。

夏場は木陰の下やタープなどで直射日光は避けて、シェルターの中に入れるカンガルースタイルにしたり空気の循環を良くするなどの工夫が必要かも知れません。

価格帯の違う別モデルもある

出典:Nordisk
今回紹介した「オップランド3 LW SI(税込¥205,200)」以外にも、素材や作りが違う同モデルがいくつかラインアップされています。

上の写真の「オップランド3 SI」というモデルは、大きさと形は今回使用しているものと全く同じで、通気口が二箇所あり¥129,600と、LWモデルと比較すると手頃な価格。山の厳しい環境下ではなく、オートキャンプやファミリーキャンプで使うのであれば、こちらを選ぶという選択肢もありますね。

出典:Nordisc
さらにリーズナブルな「オップランド 3 PU」というモデルなら、¥73,440とオップランド3 LW SIの半額以下。気軽に北欧テントの雰囲気を味わえます。

冒険志向でなく、通常のキャンプで使うのにはこちらで十分。また重さは約4.2kgありますが、オートキャンプだったら何も問題ないですね。

公式オンラインサイトはこちら
ITEM
ノルディスク オップランド3 LW SI
●収容人数:3~4人
●重量:1980g
●サイズ[フライシート]:430x210x120
   [インナーテント]:225x190x110
ITEM
ノルディック オップランド 3 SI
●収容人数:3人
●重量:3300g
●サイズ [フライシート]:430x210x120cm
   [インナーテント]:225x190x110cm
ITEM
ノルディック オップランド 3 PU
●収容人数:3人
●サイズ [フライシート]:430x210x120cm
   [インナーテント]:225x190x110cm
●重量:4200g

今度はヒルバーグのケロン4GTを使ってみた


次にキャンプ場では憧れの存在でもある、スウェーデンのテントメーカー、ヒルバーグ・ケロン4GTを張ってみました。犬ぞりで極寒の大地を旅する冒険家にも使われる、ヒルバーグを代表するテントです。

さすがにテント界のレンジローバーと言われている(勝手に僕の中で)だけあって、作りの良さ、質感、素材の良さ、全てが際立っています。


サイズは大きめ。だけど作りは一級品


収納時の大きさは長さ60cm弱、重量は4kgほど。大きさはありますが、作りがシンプルなのでオートキャンプのテントとしてはそれほど重くはありません。

本体を地面にペグダウンする箇所は、全て厚めの生地で補強がされています。テープの分厚さにびっくり。頑丈に作られています。

フライシートの素材は、厚みのあるシリコンコーティングされた丈夫なリップストップナイロン素材。「HILLEBERG The Tent Maker」の文字が誇らしげです。

黒のテープを縫い付けて補強材とし、その上からさらに反射テープが縫い付けられています。全ての出入り口と通気口に何箇所にも。また、通気口にはワイヤが入っていて、形を整えられるようになっています。


感心したのがこのペグ、ではなくてポール用の収納袋。袋の横の縫い目の内側に、小さな袋が設けられていて、そこにリペア用のポールが収納されています。袋が一緒なのでわかりやすく、かさばらないのがいいですね。

万が一強風などでポールが折れても、すぐに応急処置が取れるように考えられています。軽くて丈夫なDAC社製のジュラルミンポール。オップランドのものより少し太めのサイズです。

使いやすいオリジナルのバケットタイプのバックルにはめ込んで留めます。ポールが上に立ち上がることによってテンションが掛かり、きっちり留まりました。

使い勝手や広さも申し分なし


インナーテントは吊り下げ式。輪っかに入れ込むトグルは穴が小さめで少し慣れが必要ですね。インナーテントから出ているテープはゴムのように伸び縮みしてくれます。

伸び切ってしまわないか少し心配ですが、一度付けてしまえば、付けっぱなしにもできる作りです。


奥にも出入り口があるので風も良く抜けてくれました。閉め切れば気密性もあり、開ければ通気性も採光性もある……よく考えられています。


子供2人で余裕の広さ。楽しそうです。この撮影時に周りで遊んでいた子どもたちが何人も来て中を覗いていきました。秘密基地みたいでワクワクしますよね。

ケロン4GTは4人用ですが、余裕がほしいのであれば大人2〜3人での使用が良さそうな印象。


オップランドよりも横幅がひと回り広く、高さについては110cmとあまり高い方ではありません。全ての開口部はメッシュと切り替えになっています。


ベンチレーションはメッシュにも、全開にもなります。欲しいところに手が届くというような機能があり、さすがの作りですね。

前室の広さと視認性はイマイチ……


前室はオップランドのほうが広め。ですが、“荷物を置く”には必要にして十分でしょう。反対側にも小さな出入り口があるので通気性も高く、とても使いやすかったです。


ガイラインはヒルバーグのオリジナルで、とても丈夫な作り。リフレクターの糸が入っていない分、オップランド3 LWと比べると視認性はいまひとつに感じます。

細部までのこだわりと強度はピカイチ


出入り口のジップの上に設けられた、黒くて大きめのフラップ。気密性を保ち、雨風の侵入を防いでくれることでテント内の温度の低下も防いでくれます。内側にはメッシュの袋が付けられていて、メッシュの扉はここに収納できるようになっています。


なかなか見ることのないYKKのトリプルジップ。出入り口を両サイド好きなほうから開け閉めできるので、設営条件に合わせて使い分けることができます。

こうして試してみると、やっぱりヒルバーグは良くできたテントだな、と感じました。丈夫というより、頑丈と言った方がいいくらいしっかりと作られています。

この頑丈さを実現させているのが、生地の丁寧な縫合や、無駄のない合理的な設計構造といった、細部までこだわりぬいた作り込みと言えるでしょう。

公式オンラインサイトはこちら
ITEM
ヒルバーグ ケロン4GT サンド
●収容人数:4人
●重量:5.5㎏
●フロア面積:約4.4㎡ 前室約3.4㎡、1.6㎡
●室内高:約110cm
ITEM
ヒルバーグ ケロン4GT レッド
●収容人数:4人
●重量:5.5㎏
●フロア面積:約4.4㎡ 前室約3.4㎡、1.6㎡
●室内高:約110cm
ITEM
ヒルバーグ ケロン4GT グリーン
●収容人数:4人
●重量:5.5㎏
●フロア面積:約4.4㎡ 前室約3.4㎡、1.6㎡
●室内高:約110cm

軽量なオップランドと、頑丈なケロン


今回は、あまり知られていないけど魅力的なテント、ノルディスク・オップランドと、憧れのブランドヒルバーグ・ケロンを比較してみました。

オップランド3 LW SIを試してみて、コンパクトで持ち運びやすさは抜群で、広いテントサイトでのファミリーやグループキャンプにはとても向いているという結論。険のようなハードな使い方でなければ、安価な「オップランド3 PU」もおすすめです!

ヒルバーグのテントは年々値上がりしていて、どんどん手が出にくくなっています。中には中古車が買えるくらいの値段のモデルもあるほど。しかしその分、細部までのこだわりとクオリティの高さはやはり一級品。

それぞれ北欧の気分を味わえるいいテントなので、自分のスタイルに合わせて使ってみてください!

 
見城 了の記事はこちら

紹介されたアイテム

ノルディスク オップランド3 LW SI
サイトを見る
ノルディック オップランド 3 SI
サイトを見る
ノルディック オップランド 3 PU
ヒルバーグ ケロン4GT サンド
サイトを見る
ヒルバーグ ケロン4GT レッド
サイトを見る
ヒルバーグ ケロン4GT グリーン
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見城 了

雑誌、広告などでも活躍中のカメラマン。アウトドア誌の仕事も多く、キャンプやアウトドアの知識も豊富。自社ブランドで旅と外遊びの道具も作っている。

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